中性子小角散乱装置SANS-J-IIにおけるHeスピンフィルターを用いた偏極解析
Polarization analysis using He spin filters on small-angle neutron scattering spectrometer SANS-J-II
坂口 佳史; 吉良 弘; 奥 隆之 ; 篠原 武尚 ; 鈴木 淳市; 酒井 健二 ; 中村 充孝 ; 相澤 一也 ; 新井 正敏; 能田 洋平; 小泉 智; 武田 全康 ; 遠藤 康夫; Chang, L.-J.; 有本 靖*; 猪野 隆*; 清水 裕彦*; 神山 崇; 大山 研司*; 平賀 晴弘*; 堤 健之*; 山田 和芳*; 加倉井 和久
Sakaguchi, Yoshifumi; Kira, Hiroshi; Oku, Takayuki; Shinohara, Takenao; Suzuki, Junichi; Sakai, Kenji; Nakamura, Mitsutaka; Aizawa, Kazuya; Arai, Masatoshi; Noda, Yohei; Koizumi, Satoshi; Takeda, Masayasu; Endo, Yasuo; Chang, L.-J.; Arimoto, Yasushi*; Ino, Takashi*; Shimizu, Hirohiko*; Kamiyama, Takashi; Oyama, Kenji*; Hiraka, Haruhiro*; Tsutsumi, Kenji*; Yamada, Kazuyoshi*; Kakurai, Kazuhisa
JRR-3の集光型偏極中性子小角散乱装置SANS-J-IIには、入射中性子を偏極,輸送するための各種偏極デバイスが整備され、散乱実験に供されている。今回、SANS-J-IIにおいて、現在われわれが開発している偏極He中性子スピンフィルターを用いた散乱中性子の偏極解析実験を行ったので、その結果について報告する。Heスピンフィルターには、6.7atm cmのHeガスの入った封じ切り型スピン交換光ポンピングセルを用い、窓径4cmの大きさで二次元検出器に入るすべての散乱中性子をフィルターできるよう、試料から散乱側17cm離したところにこれを設置した。試料には0.1-0.5のQ領域で4つの干渉性散乱ピークを有するsilver behenateを用いた。非偏極中性子を用いた測定からは、干渉性散乱第一ピークに対し水素のスピン非干渉性散乱成分は20%程度の強度を持つと予想されたが、偏極解析測定によって分離され、得られたスピン非干渉性散乱成分はこれとほぼ同程度であった。発表では、スーパーミラーアナライザーを用いた偏極解析実験の結果も報告する。
no abstracts in English