プロトンビーム描画技術による単結晶CVDダイヤモンド内部への微細構造形成技術の開発

Development of fabrication technique for embedded-microstructures in single crystal CVD diamond by proton beam writing

神林 佑哉*; 加田 渉*; 猿谷 良太*; 久保田 篤志*; 佐藤 隆博; 江夏 昌志; 石井 保行; 神谷 富裕; 三浦 健太*; 花泉 修*

Kambayashi, Yuya*; Kada, Wataru*; Saruya, Ryota*; Kubota, Atsushi*; Sato, Takahiro; Koka, Masashi; Ishii, Yasuyuki; Kamiya, Tomihiro; Miura, Kenta*; Hanaizumi, Osamu*

本研究では、CVDダイヤモンド内に光学顕微鏡を使用して観察できる微細構造の形成を目的に、ProtonBeamWriting (PBW)を用いた照射技術の開発を行っている。今回、予備的実験としてビーム照射による試料の着色等の光学的変化の有無を調べるため、Hビーム(1m)を用い、ビームエネルギー(0.75, 1.2, 3MeV)とフルエンス(0.1, 1.0, 10pC/m)を変えて、CVDダイヤモンド基盤にテスト形状(ライン&スペースとドット)を描画した。照射後の試料を反射型と透過型光学顕微鏡で観察したところ、ビームエネルギーに関係無く、フルエンス10pC/mでは、反射型顕微鏡によりテスト形状部の着色が観測された。一方、0.1及び1.0pC/mでは、着色は確認されず透過光顕微鏡によりテスト形状部の屈折率の変化が観測された。すなわちビーム照射によりCVDダイヤモンド内に光学顕微鏡で観察できる光学的変化が生じることを確認できた。さらに、フルエンスにより光学的変化を制御できる可能性が示唆された。

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