SiC中の単一発光源となる欠陥の探索
Search of defect centers acting as single photon source in silicon carbide
大島 武; 小野田 忍; 牧野 高紘; 岩本 直也*; Johnson, B. C.*; Lohrmann, A.*; Karle, T.*; McCallum, J. C.*; Castelletto, S.*; 梅田 享英*; 佐藤 嘉洋*; Yuwei, Z.*; Ivady, V.*; Gali, A.*; 春山 盛善; 加田 渉*; 花泉 修*
Oshima, Takeshi; Onoda, Shinobu; Makino, Takahiro; Iwamoto, Naoya*; Johnson, B. C.*; Lohrmann, A.*; Karle, T.*; McCallum, J. C.*; Castelletto, S.*; Umeda, Takahide*; Sato, Yoshihiro*; Yuwei, Z.*; Ivady, V.*; Gali, A.*; Haruyama, Moriyoshi; Kada, Wataru*; Hanaizumi, Osamu*
固体中の単一発光源(SPS)の有するスピンや発光を制御することで、量子コンピューティングやフォトニクスを実現しようという試みが行われている。本研究ではSiCを母材としたSPSの探索を行った。半絶縁性(SI)六方晶(4H)SiC基板に室温にて2MeVのエネルギーの電子線照射後、Ar中、30分間の熱処理を行った。室温又は低温におけるフォトルミネッセンス(PL)測定及び室温における共焦点蛍光顕微鏡(CFM)を用いたアンチバンチング測定によりSPSを探索した。1
10
/cm
の電子線照射後に300
Cで熱処理を行った試料に対して80KでのPL測定を行ったところ、850
950nm付近にSi空孔が起因のVラインと呼ばれるPL発光が、650
700nm付近にC
V
起因のABラインと呼ばれる二種類のPL発光が観測された。ABラインの発光を有する欠陥中心に対して、CFMを用いて室温でアンチバンチグ測定を行った結果、C
V
が単一発光源であることが判明した。また、これまでSteedsらによりABラインは中性のC
V
と主張されていたが、ab initio計算から、この波長領域にPL発光を持つためには正に帯電しているC
V
であるという結果を得た。
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