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圧縮ベントナイト中における鉄腐食性微生物群集による炭素鋼の腐食

Microbial influenced corrosion of carbon steel in compacted buffer material

平野 伸一*; 長岡 亨*; 松本 伯夫*; 天野 由記   

Hirano, Shinichi*; Nagaoka, Toru*; Matsumoto, Norio*; Amano, Yuki

深部地下に放射性廃棄物を埋設する地層処分事業では、放射性廃棄物の閉じ込めを確実とするため放射性廃棄物を地下に埋設することが検討されている。深部地下においても多様な微生物が存在するため、この人工バリアの閉じ込め性能を評価する上で、微生物による金属製処分容器の腐食影響を考慮する必要性がある。そこで、本研究では異なる密度条件で圧縮したベントナイト内に設置した炭素鋼の微生物による腐食影響を解析した。その結果、緩衝材中の微生物活性には圧縮密度と温度が重要な条件であるとともに、硫酸還元菌がベントナイト内での炭素鋼の腐食に寄与していることが示唆された。また、嫌気性腐食微生物群集に含まれる硫酸還元菌による炭素鋼腐食過程を解析するために、電気培養槽において炭素鋼表面での腐食電位、電流変化を経時的に計測したところ、電位は全ての試料で培養開始後急激に低下し、無菌区はほぼ安定した値を示したが、植菌区では培養1週間後に増加に転じた。また、炭素鋼表面ではDesulfovibrioの増加が見られたことから、これらの電位の上昇はDesulfovibrioによるcathode電流の利用反応促進によるものと推定された。処分環境においては、処分後100年程度までは約70$$^{circ}$$C以上の高温環境下であることが予測されており、微生物増殖に適した環境ではないと考えられるが、閉じ込め性能における微生物影響の不確実性を排除するために、今後、緩衝材中の硫酸還元菌を含めた微生物活性を抑制する要因(膨潤圧・水分活性・空隙サイズ・温度等)の詳細な検討が必要である。

no abstracts in English

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