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小型中性子源RANSを用いた飛行時間法中性子回折測定技術の高度化

Upgrading of RANS time-of-flight neutron diffraction measurement technique

岩本 ちひろ*; 高村 正人*; 上野 孝太*; 栗原 諒*; 徐 平光   ; 鈴木 裕士  ; 大竹 淑恵*

Iwamoto, Chihiro*; Takamura, Masato*; Ueno, Kota*; Kurihara, Ryo*; Xu, P. G.; Suzuki, Hiroshi; Otake, Yoshie*

理化学研究所小型中性子源RANSでは、これまでに飛行時間法による中性子回折測定の開発を行っており、集合組織や体積率の測定を成功させてきた。さらに、残留応力測定への高度化として回折線分解能を向上するために、大型施設で利用されている非結合型中性子減速材の導入によって、結合型中性子減速材の場合と比較してBCC鉄粉の211結晶面からの回折線分解能が若干改善された。本研究では、回折線強度を増やし、かつバックグラウンドを低減するためのビームライン開発を行った。まず、空間的・時間的に広がった中性子ビームがサンプルへ照射されることを防ぐため、また広がった中性子ビームが実験室内床面などから散乱されることで発生するバックグランドを抑えるため、減速材から中性子取り出し口までの開口部内壁に、熱中性子遮蔽材であるB$$_{4}$$Cゴムシートを貼りつけた。さらに、サンプルへのビーム強度を増加させるため、これまで中性子取り出し口からサンプルまでの間に設置していた長さ3m、開口50$$times$$50mm$$^{2}$$のポリエチレンコリメータを外し、長さ3m、開口250$$times$$250mm$$^{2}$$のボロン含有ポリエチレン(BPE)導管を設置した。この導管の下流側開口部には、上流からのビーム由来のバックグラウンドを低減するために、BPE導管の最下流に開口50mm角、厚さ15mmのB$$_{4}$$Cゴムシートで作成したコリメータを設置した。この改善後のセットアップを用いてBCC鉄粉回折線を測定し、改善前のセットアップ時における回折線分布と比較した。200結晶面以外の回折線ピークにおいて、セットアップ改善後の回折線強度が増加し、また回折線ピークの形状も鋭い形状をしている結果が得られている。この改善により、RANSにおける残留応力測定のS/N向上及び測定時間短縮化が可能となることが示された。

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