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山崎 竜也; 山崎 大; 朝岡 秀人; 田口 富嗣; 社本 真一; 豊島 安健*
no journal, ,
新機能物質を活用した高集積化デバイス構造の作製には、格子不整合を克服できる新たなヘテロエピタキシー法の開発が重要である。われわれはSi基板上にSrTiOを形成する際、そのテンプレートとなるSr層が、Si表面を水素終端しておくことにより、12%の格子不整合を克服してヘテロエピ成長することを既に報告したが、その具体的な界面構造、特に大きな格子不整合の克服に関して不明な点が多い。多重内部反射赤外分光(MIR-FTIR)法を用いたその場観察では、Sr蒸着量の増加に伴い界面H-Siの結合状態に変化が認められるが、水素の脱離などの可能性も考えられる。そこで中性子反射率(NR)法を用い、Srエピ終了後の完全に埋もれた界面の構造、特に水素の有無の確認を試みるため、中性子に対する散乱長の違いの大きいHとD(重水素)双方で同一の構造の試料をエピ成長させ、両者を比較した。その結果、NRプロファイルには埋もれた界面のHとDの散乱長の違いに由来すると考えられる明確な差異が認められ、モデルを用いたフィッティングともおおむね整合したことから、埋もれた界面での水素の存在、すなわち、水素がこのヘテロエピ界面の重要な構成要素であることが示唆された。
松本 吉弘; 境 誠司; 圓谷 志郎; 中川 剛志*; 高木 康多*; 横山 利彦*; 永松 伸一*; 島田 敏宏*; 楢本 洋*; 三谷 誠司*; et al.
no journal, ,
C-Co化合物中にCoナノ粒子が分散するC
-Co共蒸着薄膜において、巨大トンネル磁気抵抗(TMR)効果の発現が明らかとなっている。C
-Co化合物中の
-d混成軌道に由来する局在スピンの働きによりCoナノ粒子間をトンネルする伝導電子のスピン偏極率が著しく増大することが効果発現の原因であると示唆されていることから、本研究ではC
-Co化合物の電子/スピン状態の分光解析を行った。実験は組成の異なるC
-Co化合物(C
Co
)を用いて行った。結果としてC
Co
の試料では吸収スペクトル中に幾つかの構造が見て取れたが、飽和組成(C
Co
)に近づくにつれてはっきりとしなくなる。光電子分光測定などから、化合物中のCo原子の価数が組成に応じてわずかながら減少していると考えられるため、XASスペクトルで観測された変化は
-d混成軌道の変化を反映しているものと推察される。また、X線磁気円二色性分光により組成に応じた局在スピン状態の変化を精査し、TMR効果に与える影響を検討した。
境 誠司; 松本 吉弘; 圓谷 志郎; 菅井 勇*; 三谷 誠司*; 高梨 弘毅; 楢本 洋*; 前田 佳均
no journal, ,
最近、有機分子やグラフェンを用いた分子スピントロニクスが注目されている。本研究では、分子スピントロニクス材料の中で特に顕著な磁気抵抗効果を示す系として、C-Co化合物中にCoナノ粒子が分散したグラニュラーC
-Co薄膜のTMR効果について、CPP(current-perpendicular-to-plane)素子の磁気伝導特性を報告する。C
-Co薄膜(厚さ: 300nm)をAg電極層でサンドイッチしたCPP素子試料(組成: C
Co
, C
Co
)について、低温で最大70%のMRを観測し、トンネル次数jについてj=1-5(2-20K)を得た。グラニュラー薄膜のTMR効果について、界面でのスピン偏極率(P)の効果に加えて高次トンネル過程による増長効果が働くことが指摘されている。そこで、MR値からjに依存する高次トンネル過程による増長分を差し引き、Julliereモデルに基づきスピン偏極率を計算した結果、Co結晶内(P=30%)と比較して著しく大きな値(P=60%(2K))が得られた。本研究により、C
-Co化合物/Coナノ粒子界面の高スピン偏極状態を示唆する結果が得られた。
岡田 大; 桐山 博光; 田中 桃子; 越智 義浩; 中井 善基; 杉山 僚; 大道 博行; 柳谷 高公*; 八木 秀喜*; 明珍 憲幸*
no journal, ,
われわれは融合新創生ネットワークにおける光源開発の一貫としてピコ秒以下の発振パルス幅で高効率,高繰り返し・高出力動作が可能な固体レーザーを開発している。その実現のため、今回高い誘導放出断面積,高い熱伝導特性,広いスペクトル帯域を兼ね備えた利得媒質として異なる母材を配合した複合型セラミックスレーザー媒質に注目し、基礎的な光学特性等を得た。
穂積 英彬*; 小川 修一*; 吉越 章隆; 石塚 眞治*; Harries, J.; 寺岡 有殿; 高桑 雄二*
no journal, ,
Si酸化における歪みの影響を調べるため、p型Si(001)表面にCH
を曝露することにより形成したSi
C
合金層の酸化過程をリアルタイムXPSで調べた。実験はSPring-8のBL23SUの表面化学反応解析装置で行った。660
Cで酸化したとき、酸素吸着曲線から酸化様式は2次元島成長と考えられる。このとき酸化膜成長と同時にSiO脱離が進行し、酸化開始7000秒後では約45層エッチングされた。したがって表面4層に形成されているSi
C
合金層は完全に除去されるはずであるが、C1s/Si2pの比率は変化していない。このため、SiO脱離においてC原子拡散の促進が示唆された。
橋之口 道宏*; 角本 雄一; 戸出 真由美; 岡田 美智雄*; Harries, J.; 吉越 章隆; 寺岡 有殿; 笠井 俊夫*
no journal, ,
TiAl表面の酸化反応におけるAl酸化物の生成過程を明らかにし、Al酸化膜形成の制御を目的として、放射光光電子分光法を用いてTiAl表面と酸素分子の反応について研究した。実験はSPring-8の日本原子力研究開発機構専用軟エックス線ビームライン(BL23SU)に設置された表面反応解析装置(SUREAC2000)を用いて行った。試料表面(50at.% TiAl多結晶)は、Arイオンスパッタリングとアニーリングにより清浄化した。表面温度673Kにおいて酸素を350 L(Langmuir)曝露したときのTi2p及びAl2pの光電子スペクトルは、清浄表面と比較してピーク位置と形状が大きく変化し、TiとAl原子がともに酸化していることが示された。また、このTi酸化物は加熱(1123K)により減少することが観測された。
岡本 学*; 朽木 克博*; 景井 悠介*; Harries, J.; 吉越 章隆; 寺岡 有殿; 細井 卓治*; 志村 考功*; 渡部 平司*
no journal, ,
High-k/GeスタックとしてAlO
/ZrO
/GeO
/Geスタックを作製し、その構造並びに電気特性評価を行った。光電子スペクトルにはGeO
界面層の成長を示すケミカルシフト成分(Ge
)に加え、ZrGeO反応層及びこれらの中間状態の存在を示す成分を確認できた。この絶縁膜上にAu電極を形成してAu/Al
O
/ZrO
/GeO
/Geキャパシタを作製し、室温にてC-V測定を行った。ヒステリシスは21mVと小さく、周波数分散の少ない良好な特性を得た。低温コンダクタンス法で求めたミッドギャップ近傍の界面準位密度は5.3
10
cm
eV
であり、界面特性に優れたHigh-k/Geスタックの作製に成功した。
桐野 嵩史*; 景井 悠介*; 岡本 学*; Harries, J.; 吉越 章隆; 寺岡 有殿; 箕谷 周平*; 中野 佑紀*; 中村 孝*; 細井 卓治*; et al.
no journal, ,
SiCの(000)
面の界面特性及び信頼性劣化要因の解明を目指して、(000
)
及び(000
)
面に形成したSiO
/SiC界面の化学結合状態を放射光XPSを用いて評価した。Si2pピークからSi2p
成分を抽出した。SiC基板と酸化膜からの信号に加えて、価数が異なるサブオキサイド成分が観察された。(000
)
面に形成した酸化膜界面では(000
)
面と比較してSi
成分は少ないが高価数成分が増大し、サブオキサイド成分の総量が多いことが明らかとなった。また(000
)
面に形成した酸化膜の結合エネルギーは(000
)
面と比較して0.22eV高エネルギー側にシフトし、SiO
/SiC界面での伝導帯バンドオフセットが小さいことを示唆する結果を得た。
落合 城仁*; Mao, W.; 関野 和幸*; 鵜殿 治彦*; 江坂 文孝; 山口 憲司
no journal, ,
-FeSi
の発光起源の解明や近赤外受光素子への応用に必要となる高品質な
-FeSi
膜を得るため、Si基板の代わりに
-FeSi
単結晶基板を用い、
-FeSi
(100), (101), (110), (311), (111)のホモエピタキシャル成長を行っている。しかし、成長した膜には穴状の欠陥が見られるなど課題がある。今回、これらの欠陥の発生原因を探るべく、結晶成長前に行う高温熱処理後の基板表面のモフォロジーを原子間力顕微鏡(AFM),走査型電子顕微鏡(SEM)により観察した。高温熱処理を施した
-FeSi
単結晶基板をAFMにより評価したところ、(100)面では直径200
600nm程度の中央部に核を有する穴状の構造と、直径50
100nmの凸構造が見られた。また、(101)面では、50
100nmの粒もしくは棒状の凸構造が見られ、熱処理により起こる表面モフォロジーの変化が基板方位により異なることがわかった。(100)面に見られる穴状構造の密度はホモエピタキシャル膜表面に見られる欠陥と同程度であり、膜欠陥の要因の一つであることが示唆された。
小瀧 秀行; 林 由紀雄; 川瀬 啓悟; 森 道昭; 神門 正城; 本間 隆之; 大道 博行; Bulanov, S. V.
no journal, ,
高強度レーザーのブルーシフト現象は、レーザーがプラズマを生成するときの屈折率変化によって起こるものと、航跡場による光子加速によるものとの2つの機構があると言われている。ガスジェットに高強度レーザーを集光し、透過光スペクトルを計測し、このブルーシフトについて調べた。ガスジェットは円筒形であり、ガスとしては、ヘリウム,アルゴン,窒素の3種類を用いた。ガスジェットノズルの位置及びガス密度を変化させながら計測を行い、ガス密度(プラズマ密度)依存性及び相互作用距離依存性について調べた。計測した周波数変化の量は、ガスジェットの密度分布を反映しており、ブルーシフトがプラズマ密度に大きく依存している、つまり屈折率変化によるブルーシフトの影響が大きいと予想される。さらに、密度を上げると、シフトしたスペクトルが広がる現象が観測される。これは、光子加速が関係していると考えられる。
三浦 健太*; 町田 裕貴*; 上原 政人*; 花泉 修*; 石井 保行; 佐藤 隆博; 高野 勝昌; 大久保 猛; 山崎 明義; 井上 愛知; et al.
no journal, ,
プロトンビーム描画(Proton Beam Writing: PBW)は、次世代の微細加工技術として注目されているが、PMMAへのプロトン照射による屈折率向上効果を利用することによって、光導波路形成への応用も可能である。今回われわれは、PBWを利用したPMMA導波路を提案し、813
mで、長さ10mm程度の直線導波路を6種類試作した。波長1.55
mで伝搬長
6mmの光を導波路に導入し導波路の状態を評価した。試作した導波路のうち幅8
mのもので、波長1.55
mの光伝搬(シングルモード)を確認でき、光導波路として良好であることもわかった。発表では光導波路の構造,製作方法、及び観察結果について報告する。
宮崎 譲*; 井川 直樹; 湯葢 邦夫*; 梶谷 剛*
no journal, ,
これまで詳細な結晶構造が不明のままであった'-Na
CoO
について、粉末中性子回折実験を行い、(3+1)次元の超空間群
2/
(
0
)00を仮定したRietveld解析によって、その変調構造を解明した。その結果、Na位置は、
軸及び
軸方向に大きく変調しており、周期的に欠損したサイトが存在すること、NaO
多面体には八面体型とプリズム型の2種類があり、これらが
軸方向に2
3個単位で交互に連結していること、CoO
層も
軸方向に大きく波を打っていることなどがわかった。
五十嵐 大*; 宮崎 譲*; 湯葢 邦夫*; 井川 直樹; 梶谷 剛*
no journal, ,
層間カチオンによる
CoO
(
=Ca, Sr, Ba)の結晶構造変化について、粉末中性子回折及び電子回折によって調べた。粉末中性子回折パターンを比較するとBa
CoO
の002回折線は低角側に移動している。また、002と004回折線の間には層間Baの長周期構造に由来する回折線が観察された。本発表ではこれら層間の原子が作る規則配列と熱電性能の関係について議論する。
松本 紗也加*; 安居院 あかね; 桜井 吉晴*; 伊藤 正義*; 本間 慧*; 辻 成希*; 櫻井 浩*
no journal, ,
希土類-遷移金属(Dy-Co)合金膜において、X線磁気円二色性(XMCD)による元素・軌道別の磁化曲線(ESMH)は、膜全体の磁化曲線(VSM)よりも急激に変化することが報告された。一方、Tb33Co67垂直磁化膜において磁気コンプトン散乱によるスピン選択磁化曲線は、膜全体の磁化曲線と定性的に似た形状になることが報告された。本研究では、磁気コンプトン散乱実験によるTb43Co57合金膜におけるスピン選択磁化曲線測定と磁化測定を組合せ、スピン・軌道磁気磁化曲線の元素別測定をした。解析の結果、スピンと軌道の磁化曲線は形状が異なり、さらにTbとCoの元素別の磁化曲線も形状が異なることがわかった。
石井 保行; 大久保 猛; 神谷 富裕
no journal, ,
数100keVの集束プロトンビームを用いた微細加工に特化した小型プロトンビーム描画装置の開発を目指している。そのためには小型で高縮小率のレンズ系の開発が必要であり、これにこれまで原子力機構で開発してきた加速レンズによる集束原理を適用し、この加速レンズを二段に配置した二段加速レンズ系を使用する。これまでの研究により二段加速レンズとプラスマ型イオン源を組合せた数10keVガスイオンナノビーム形成装置を開発し、この二段加速レンズが200nm径以下のナノビームを形成するために十分な高縮小率レンズ系であることを実証してきた。本研究で開発する数100keV用のレンズ系では、この二段加速レンズ系の後段に最終レンズとしての加速管を配置することで、高エネルギー化しながらも、高縮小率で、コンパクトなレンズ系を構成することを目指した。発表では今回製作した高縮小率レンズ系について加速管の設計を中心に紹介するとともに、この加速レンズ系により形成される最終ビーム径に関して軌道計算を用いたシミュレーション結果についても言及する。
吉越 章隆; 寺岡 有殿
no journal, ,
Si(111)-77表面の室温酸化を放射光XPSによってリアルタイム観察し、Si
酸化状態と7
7構造の共存を報告した。今回、表面形態(吸着サイトや形状)をリアルタイムLEED及びSTMを併用して調べ、酸化物と7
7構造の共存を確認したので報告する。
土井 正晶*; 真野 知典*; 塩田 芽実*; 湯浅 裕美*; 武田 全康; 佐橋 政司*
no journal, ,
われわれは[Fe/Co]単原子積層エピタキシャル薄膜(AML(Alternate Monatomic Layered))のCPP-GMR評価によるスピン伝導の解析を行い、高いバルク散乱スピン非対称性係数(
=0.81)を示すことを報告している。この
の増加はFe
Co
の規則度に関係しているものと考えられる。そこで本研究では 中性子回折によるFe
Co
合金薄膜の長距離規則度を見積もり、高
値との関係を考察することを目的として実験を行った。基板温度
=75
Cで作製したAML[Fe/Co]
のB
規則度の評価を行った結果、AML[Fe/Co]のB
規則度が0.7程度であることがわかった。この値は、スピン分極率と規則度の関係を調べたシミュレーション結果ともよく一致し、規則化によりバルク散乱スピン非対称係数が上昇したことが示された。講演において[Fe
Co
/Cu]
及びFe
Co
合金においても同様に規則度を見積もり、
値と規則度との関係を考察する。
圓谷 志郎; 境 誠司; 松本 吉弘; 楢本 洋*; 高梨 弘毅; 前田 佳均
no journal, ,
グラフェンを用いたトランジスタやスピン素子の高性能化及び動作機構の理解のためには、電荷やスピン注入の舞台となるグラフェン/金属・絶縁体界面を評価する必要がある。今回、単層-数層のグラフェン上に金属及び絶縁体薄膜を成長した種々のグラフェン/金属・絶縁体界面の結合状態や電子的構造について顕微ラマン分光法により調べたので報告する。粘着テープを用いたHOPGからの剥離により単層-数層のグラフェンをガラス基板上に作製した。超高真空中でのアニールの後、グラフェン表面上に金属または絶縁体薄膜を10-30nm蒸着した。作製した試料は大気中に取り出しラマン分光測定を行った。SiO薄膜の成長によりGバンドが4cm
程度高波数側にシフトすることがわかった。2Dバンドではピークシフトは見られなかったが、半値幅がわずかに増大した。一方、Co薄膜を成長した場合には、単層グラフェンにおいてグラフェン由来のラマンピークは観察されなかった。このことはSiO
とCoの化学的相互作用の違いに起因すると考えられる。
高橋 正光
no journal, ,
GaAs(001)上にSbを吸着させた表面は、InAs自己形成量子ドットの高密度化や、発光の長波長化などの観点から注目されている。その成長メカニズムを理解するための出発点として、Sb/GaAs(001)表面の原子レベルでの構造を知ることが重要である。本研究では、SbでキャップしたGaAs(001)-(24)を超高真空中で加熱して得られる(1
4), (1
3), (2
4)の3種類の表面超構造について、放射光施設SPring-8のBL11XUに設置されたその場X線回折計を用いてX線回折測定を行った。X線回折データから構成したパターソンマップをシミュレーション結果と比較した結果、Sb/GaAs(001)-(2
4)の原子配列は、はGaAs(001)-
2(2
4)もしくは
2(2
4)に類似していることが示された。一方、Sb/GaAs(001)-(1
4)のX線回折測定から得られたパターソンマップは、これらとは全く異なり、根本的に異なる原子配列の存在を示唆している。
赤羽 温; 小川 奏; 辻 公一; 青山 誠; 山川 考一
no journal, ,
光パラメトリックチャープパルス増幅(OPCPA)で発生するアイドラー光の偶数次の分散がシグナル光と逆転する性質を利用して、シグナル光パルス伸張に用いた同一の分散媒質にアイドラー光を通すことでパルス圧縮する実験を行った。実験ではモードロック発振器の出力パルスを2つに分け、それぞれOPCPAの励起光源であるYb:YLF CPAレーザー及びOPCPAのシードシグナル光として用いた。シグナル光は正の分散を有する高分散ガラスブロック(SF11,長さ50mm)透過により、390fsまでパルス伸張した後にOPA結晶中に入射した。シグナル光の増幅とともに発生したアイドラー光を先のパルス伸張に用いた同一のガラスブロックに入力してパルス圧縮した。自己相関波形計測の結果ガラスブロック透過後のアイドラー光のパルス幅はそれぞれ290fsから73.9fsに圧縮されており、パルス伸長に用いたのと同一の分散媒質透過によりアイドラー光がパルス圧縮されることを確認した。このことからシンプルで堅牢かつ高効率な高強度極短パルスレーザーを構築することが可能であることがわかった。