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口頭

J-KARENレーザーによる陽子加速とその生物応用研究; 小型陽子線がん治療装置の開発にむけて

余語 覚文

no journal, , 

われわれはレーザー駆動による小型がん治療用加速器の開発を目指した研究を行っている。本講演では、原子力機構の保有する高強度レーザー装置J-KARENを用いた陽子加速に関する最近の成果と、将来的な医療応用をにらんだレーザー駆動陽子線の生物的効果に関する研究について報告する。陽子線加速実験では、中心波長800nm,パルス幅50fs,レーザーエネルギー3.5Jのレーザー光を薄膜表面に集光した。ピーク出力は90TW、集光強度は$$1 times 10^{20}$$W/cm$$^2$$であった。OPCPA技術によるレーザー背景光の低減とターゲット薄膜厚さの最適化を行うことで、最大エネルギー14MeVの陽子線を発生させることに成功した。また、レーザー駆動により、20nsの短い時間幅あたり1Gyの陽子線を培養状態(in-vitro)のがん細胞に照射できる生物実験装置を開発し、照射による生物を評価した。ここでは特に、がんの治療効果において支配的なDNA2本鎖切断の発生数を定量評価し、従来のイオン加速器による結果との比較を行った。

口頭

単一イオンが半導体に誘起する過渡電流の計測システムの開発

小野田 忍; 牧野 高紘; 大島 武

no journal, , 

イオン1個が半導体に入射したときに発生するシングルイベント過渡電流の位置依存性を評価することのできるIPEM(Ion Photon Emission Microscopy)装置の開発を行った。IPEMはイオン照射部, 試料, 発光体, ミラー, 顕微鏡,2次元位置検出器(Position Sensitive Detector: PSD)から構成される。今回はPSDの替わりにイメージインテンシファイア(Image Intensifier: I.I.)と高感度CCD(Charge Cooupled Device)カメラを用いるという工夫を行った。CCDを採用することで、顕微鏡像を観察しながら光学的なアライメントすることが容易となった。IPEMの測定では、まず、イオンが発光体を通して半導体に入射する。半導体で発生するシングルイベント過渡電流を高速デジタルオシロスコープで検出する。一方、発光体における発光は光学系を通じてCCDで結像する。シングルイベント過渡電流とイオン誘起発光位置を組合せることで、重イオン感受性の高い部位をマッピングすることができる。開発中のIPEM装置を利用して、Amからの5.5MeV Heイオン1個が発光体に入射したときにスポット状の発光を確認することに成功した。

口頭

レーザー駆動単色X線と放射線生物学への応用

錦野 将元; 佐藤 克俊; 石野 雅彦; 長谷川 登; 加道 雅孝; 河内 哲哉; 沼崎 穂高*; 手島 昭樹*; 岡野 泰彬*; 大島 慎介*; et al.

no journal, , 

近年の超高強度レーザーの開発により、高輝度の単色X線パルスの発生が実現しつつある。一方で、X線マイクロビームの細胞照射によるバイスタンダー効果の研究をはじめとする生物学の分野や、光子活性化療法やX線血管造影等の医療,医学分野において単色X線パルスの有用性が認識されはじめており、レーザー駆動による単色X線源を実現することができれば、従来の大型放射光施設よりも格段に小型,安価で高輝度な光源として、生物学,医学分野をはじめとする諸分野へ大きな貢献をすることができる。本研究では、高輝度な単色X線パルス発生とともに、その単色X線源を使った生物学や医学分野への応用研究への展開を目的としている。そこで、大阪大学大学院医学研究科・医用物理学講座及び大阪大学レーザーエネルギー学研究センターと共同で超短パルスレーザーによって発生させたレーザープラズマX線及び、軟X線レーザーを利用したX線マイクロビーム照射装置の開発及び、その装置を用いた放射線生物影響に関する応用研究を進めている。講演では、今超短パルスレーザープラズマX線の持つ超短パルス,高輝度,単色エネルギー,高空間コヒーレンスであるという特徴を活かしたがん細胞における放射線生物影響研究を展開について発表を行う。

口頭

巨大TMR効果に影響を及ぼすC$$_{60}$$-Co化合物の電子/スピン状態,2

松本 吉弘; 境 誠司; 圓谷 志郎; 永松 伸一*; 北條 育子*; 藤川 高志*; 島田 敏宏*; 楢本 洋*; 前田 佳均; 横山 利彦*

no journal, , 

2006年以降、われわれはC$$_{60}$$-Co化合物のマトリックス中にCo結晶粒が分散するC$$_{60}$$-Coグラニュラー薄膜で、巨大トンネル磁気抵抗(TMR)効果($$Delta$$R/R$$_{min}$$=$$sim$$1000%)が生じることを明らかにしてきた。最近の分光研究から、C$$_{60}$$-Co化合物中に存在する局在dスピンにより、C$$_{60}$$-Co化合物/Co結晶粒界面に高偏極スピン状態が誘起されることがTMR効果発現の原因と推測されている。したがって、C$$_{60}$$-Co薄膜で生じるスピン依存伝導機構を理解するには、C$$_{60}$$-Co化合物の電子/スピン状態を明らかにすることが極めて重要である。本研究では、組成比の異なるC$$_{60}$$-Co化合物(C$$_{60}$$Co$$_{x}$$, x$$<$$5)について放射光による分光解析を行った。結果として、C$$_{60}$$-Co化合物中のCo原子は2価の低スピン状態(Co(II)LS, d$$^{7}$$)で、かつ同スピン間にxの値に応じて反強磁性的なスピン間相互作用が存在していること、一方でC$$_{60}$$-Co化合物中の局在dスピンとCo結晶粒との界面で強磁性的なスピン相互作用が生じていることが明らかとなった。

口頭

OPCPA励起用短パルスLD励起Nd:YAGレーザーシステムの開発

岡田 大; 中井 善基; 桐山 博光; 田中 桃子; 越智 義浩; 笹尾 一; 杉山 僚

no journal, , 

融合光新創生ネットワーク拠点では、学術創成から新産業基盤創出までにまたがる光新創成を目指した拠点を形成するために、超広帯域の高品位高輝度の光源開発(QUADRA【Quality Ultra ADvanced RAdiation Sources】)を実施している。QUADRA光源を構築することにより、パルス計測によるその場診断法や、パルス波形等の制御による新しい物質分離や同位体分離実証手法開発、またQUADRAを用いて高輝度のパルス$$gamma$$線を発生することで新しい核分光手法の開発などの利用研究が可能となり、とりわけ原子力分野の光科学技術分野への参入が期待される。原子力機構では、QUADRAの主要装置である高平均出力極短パルスレーザーシステムの要素技術として、半導体レーザー(LD)励起による短パルスNd:YAGレーザー増幅器の試作に着手し、この増幅光を励起光源とした、高繰り返し動作における広帯域の光パラメトリックチャープパルス増幅(OPCPA)技術に関する基礎研究を開始している。講演では、OPCPA励起用の短パルスLD励起Nd:YAGレーザーシステムについて発表する。

口頭

プロトンビーム描画による波長1.5$$mu$$m帯用PMMA導波路の試作,2

三浦 健太*; 町田 裕貴*; 上原 政人*; 花泉 修*; 石井 保行; 佐藤 隆博; 高野 勝昌; 大久保 猛; 山崎 明義; 井上 愛知; et al.

no journal, , 

本研究は集束プロトンビーム描画(Proton Beam Writin、PBW)を用いてPMMAの照射部の改質を行うことで、小型かつ、省出力で動作する光スイッチの製作を目的としている。これまでに、PBWを用いてPMMAの導波路を試作し、波長1.55$$mu$$mにおけるシングルモード伝搬を初めて実証した。今回コア幅を4$$sim$$16$$mu$$mの範囲で変えた複数のPMMA直線導波路を同一基板上に作製し、シングルモードとマルチモードの境界になる幅を実験から特定することによって、この導波路構造におけるシングルモード条件を明らかにしたので報告する。具体的にはコア幅を、4$$sim$$16$$mu$$mの範囲で2$$mu$$m刻み(設定値)で変えた導波路の製作と、波長1.55$$mu$$mにおける幅8$$mu$$mの導波路の近視野像(基本モード)及び幅10$$mu$$mの導波路の近視野像(高次モード)の観察結果を示す。この結果から、PMMA導波路がシングルモードとなる幅の最大値は、8$$sim$$10$$mu$$mの範囲であることがわかった。発表ではこれに加えて、これらの導波路の伝搬損失の評価やコア層の厚さの最適化に関しても言及する。

口頭

集束プロトンビーム描画によるSU-8モールドを用いたPDMSマイクロ流路の作製

椎根 康晴*; 西川 宏之*; 森 敏輝*; 佐藤 隆博; 石井 保行; 神谷 富裕; 中尾 亮太*; 内田 諭*

no journal, , 

本研究の目的は、PBW(Proton Beam Writing)技術を用いて高アスペクト比構造を有する3次元誘電泳動(Dielectrophoresis, DEP)デバイスの作製を行うことである。今回、PBW技術とソフトリソグラフィー技術とを組合せることで、3次元DEPデバイスを簡便に作製法できることが示せたので、これに関して発表を行う。この簡便な製作法としてPBWにより作製したSU-8モールドを母型とし、これにPDMS (poly-dimethylsiloxane)転写液を流し込むことで、ピラー・マイクロ流路の一括転写を行った。発表の中ではPBW技術とソフトリソグラフィー技術を用いることで簡便に3次元誘電泳動デバイスの作製を行うことができることに関して言及するとともに、今後の課題としてDEPデバイスとして誘電泳動実験やPDMSピラーのアスペクト比の向上に関しても言及する。

口頭

電子・イオン照射効果による水素吸蔵合金の吸蔵能変化

阿部 浩之; 大貫 駿*; 松村 義人*; 大島 武

no journal, , 

より高機能な水素吸蔵合金材料の開発を目指して、表面近傍の欠陥導入が吸蔵能に及ぼす効果を調べた。これまでイオン照射による吸蔵反応速度の向上を報告してきたが、本研究ではイオン照射に比べ容易かつ廉価な電子線照射を実施し、水素吸蔵合金の水素化速度を改善することを試みた。電子線は1$$sim$$2MeVまでを照射し、照射量は$$sim$$10$$^{17}$$/cm$$^{2}$$を実施した。その結果、未照射サンプルに比べ、水素化速度は2倍速くなり水素吸蔵反応速度の改善が見られた。したがってイオン照射だけでなく電子線照射においても、材料表面改質が有効であることが判明した。

口頭

超重力場処理後の超イオン伝導体$$alpha$$-AgI中の同位体の空間分布

小野 正雄; Hao, T.; 岡安 悟; 井口 裕介*; 江坂 文孝; Bagum, R.*; 春木 理恵; 真下 茂

no journal, , 

われわれは、地上重力の数十万倍の強い遠心加速度場下の原子の沈降に関する研究を展開し、これまでに、固体合金中の異種原子の沈降現象や、単金属や合金中での同位体の沈降現象を確認してきた。本研究では、147$$^{circ}$$C以上で超イオン伝導性を示すヨウ化銀(AgI)に関して、温度220$$^{circ}$$C、最大遠心加速度40万G及び61万Gにて超遠心実験を行った(1G=地上重力)。超遠心後の試料についてのEPMAによる組成分析から、61万Gの遠心加速度場下でも試料全体でAgIの化学量論組成が保たれることがわかった。一方、二次イオン質量分析器(SIMS)を用いて超遠心後の試料断面のAgの同位体存在比の変動を調べたところ、40万G及び61万Gいずれの場合も、重力方向に$$^{109}$$Agが増加し、$$^{107}$$Agは減少する同位体存在比の空間分布変化が確認された(図は40万Gの場合)。これは、遠心力でヨウ素の副格子中のAgの自己拡散に方向性が生じ、重い$$^{109}$$Agが重力方向に移動し、チャージバランスが保たれるように逆方向に軽い$$^{107}$$Agが移動したものと考えられる。また、同位体比の空間分布変化はある重力場を境に変化が急激に顕著になることを見いだした(今回の実験条件では23万G付近)。

口頭

高強度UVレーザー場中エタノールの解離性イオン化における光電子光イオン同時計測

生田 朋也; 穂坂 綱一; 板倉 隆二; 赤木 浩; 山内 薫*; 神成 文彦*; 横山 淳

no journal, , 

強レーザー場によるエタノールの解離性イオン化に関して、最近、イオンと光電子の同時計測が行われ、電子励起状態へ直接イオン化する過程と電子基底状態へイオン化した後に電子励起する段階的な過程の2経路が存在し、強度やパルス幅を増やすと段階的過程の寄与が増えることが明らかとなっている。本研究は、近赤外パルスに比べ、解離が促進する紫外パルスの場合に関して、光電子・光イオン同時計測を行い、イオン化・電子励起機構を調べた。

口頭

第一原理分子動力学法で生成したアモルファス$$rm SiO_{2}/SiC$$界面原子構造モデルにおける欠陥準位

宮下 敦巳; 大沼 敏治*; 土田 秀一*; 吉川 正人

no journal, , 

SiC半導体デバイスは、従来デバイスでは動作が困難な、高温・高電圧・放射線場等の極限環境下でも動作可能なデバイスとして期待されるが、SiC MOS-FETにおいては、SiCと酸化膜の界面にデバイス特性を劣化させる界面欠陥が多く存在していることから、欠陥とデバイス特性との関連性を解明することが非常に重要である。そこで、われわれは界面原子構造モデルを計算機上に生成し、電子状態が界面電気特性に与える影響を理論的側面から追求している。界面原子構造として4H-SiC(0001)上に$$beta$$水晶を接続したモデルを初期構造とし、そのモデルに対して加熱・急冷計算を行うことでアモルファス$$rm SiO_{2}/SiC$$界面原子構造を生成した。生成したモデルから基板SiC層4層を含む厚さ約2.5nm, 420原子の界面近傍領域を切り出し、その電子状態密度を導出した。なおモデル上下の表面は水素で終端している。バンドギャップ中には、SiO$$_{2}$$層及び界面に存在するSiダングリングボンド(DB)による欠陥準位,3配位Oによる欠陥準位が観察されたが、DBをHで終端することによりDBによる欠陥準位は消滅した。3配位Oによる欠陥準位はDBの終端後も残存したが、3配位OをNで置換することにより解消された。

口頭

水素吸蔵合金の初期水素吸収速度に及ぼす電子線照射の影響

岸本 雅彦*; 阿部 浩之; 内田 裕久*

no journal, , 

水素吸蔵材料において、水素吸蔵時の水素や水分子の共有結合の解離反応は吸蔵材料表面で生じる。したがって吸蔵材料の表面状態と初期水素反応速度との相関関係を理解することは非常に重要である。これまでイオン照射技術を用いて材料表面に欠陥を形成させ、水素吸蔵材料MmNi$$_{5}$$系合金の水素吸蔵特性に及ぼす影響を調べてきた。本研究では電子線照射技術を用いて、各照射(雰囲気)条件について材料表面の状態の変化が初期水素吸収速度におよぼす影響について調べた。電子線照射は、エネルギー2MeV,照射量1$$times$$10$$^{17}$$cm$$^{-2}$$,サンプル照射時の雰囲気は大気中,低真空中(10$$^{-2}$$Pa程度)で実施した。その結果、大気中及び低真空中照射のいずれの場合も、未照射サンプルに比べ、初期水素吸収速度が最大で約9倍速くなった。このことからも大気中という特殊でない環境下で電子線照射を行っても水素吸収能力の向上が可能という実用上有益となる結果を得た。

口頭

微小角入射X線回折によるGaAs(001)及びInAs(001)上bcc-Fe成長のその場観察

藤川 誠司; 高橋 正光

no journal, , 

われわれは、bcc-Feの成長機構を明らかにするため、MBE成長中において微小角入射X線回折を用いたその場観察により、格子不整合の違うGaAs(001)とInAs(001)基板でbcc-Fe極薄膜の評価を行った。SPring-8 BL11XUの表面X線回折計用MBE装置で、室温においてGaAs(001)とInAs(001)上にFeを2又は4MLずつ成長しながら、(040)回折の指数HK面の逆格子空間マップ測定を行った。Fe成長量に対する、GaAs(001)とInAs(001)基板のbcc-Feの回折ピークから見積もったK方向の格子歪の変化から、GaAs(001)ではbcc-Feからの回折は4MLから現れ、格子歪はほぼ緩和しているのに対して、InAs(001)ではbcc-Feは6MLから現れ、Fe成長量が増えるとともに格子歪の緩和が徐々に進行している。これより、格子不整合の影響がbcc-Fe膜の結晶性に大きく寄与していることがわかった。

口頭

巨大TMR効果を示すフラーレン-コバルト薄膜におけるスピン偏極電流

境 誠司; 松本 吉弘; 圓谷 志郎; 菅井 勇*; 三谷 誠司*; 高梨 弘毅; 前田 佳均

no journal, , 

共蒸着法により組成が異なるCPP(current-perpendicular-to-plane)型及びCIP(current-into-plane)型のグラニュラーC$$_{60}$$-Co素子を作製し、試料の磁気伝導特性を調べた。ここで、グラニュラー薄膜のTMR効果の磁気抵抗率(MR)の大きさには、スピン偏極率(P)の効果に加えて高次トンネル過程による増長効果が反映されるため、MRから一義的にPを見積もることができないという問題がある。そこで本研究では、素子の電流-電圧特性から高次トンネル過程の次数を評価し、高次過程の寄与を考慮した高橋らの理論モデルに基づきトンネル電子のPを計算した。素子構造や組成が異なるすべての試料でコンシステントな解析結果が得られ、ゼロ温度でのPの値は80%以上であることが示された。本結果から、C$$_{60}$$-Co薄膜中の界面に完全に近くスピン偏極した状態が存在することが明らかになった。

口頭

レーザー駆動高エネルギープロトンによる放射化の深さ分布

小倉 浩一; 静間 俊行; 早川 岳人; 織茂 聡; 匂坂 明人; 西内 満美子; 森 道昭; 余語 覚文; Pirozhkov, A. S.; 杉山 博則*; et al.

no journal, , 

超短パルス高強度レーザー光を薄膜ターゲットに集光すると、MeV領域の高エネルギーのプロトンを発生できる。このプロトンを利用したレーザーイオン源が実用化されれば加速器の小型化や小型放射化装置などへの利用が考えられる。レーザー駆動で発生されるプロトンビームは単色ではなく、広いエネルギーを持っている。ここでは、レーザー駆動プロトンビームを照射して放射化を行った場合の深さ方向の放射化量の分布について計算を行った。その結果、深さ方向に放射化量が減少することがわかり、例えば薄層放射化を用いた摩耗測定に応用できる可能性があることがわかった。

口頭

グリズム対によって3次分散補償された光ファイバーチャープパルス増幅システム

小川 奏; 赤羽 温; 青山 誠; 辻 公一; 山川 考一

no journal, , 

イッテルビウム(Yb)添加YLF結晶を増幅媒質とするチャープパルス再生増幅器システムにグリズムを導入することで、ファイバーパルス伸張器による3次分散を補償し、コンパクトでありながらペデスタルが低減された高エネルギーかつ高ピーク出力が可能なCPAレーザーシステムを考案し、実験を行った。パルス圧縮された出力パルスをBBO結晶を用いた自己相関器を用いて自己相関波形計測を行った結果、回折格子対のみでは2.5psであったパルス幅が、グリズムを加えることで1.9psへと圧縮され、ピーク強度もおよそ2倍に向上した。

口頭

極薄EOT実現に向けたプラズマ窒化応用high-k/Geゲートスタックの提案

朽木 克博*; 岡本 学*; 秀島 伊織*; 上西 悠介*; 桐野 嵩史*; Harries, J.; 吉越 章隆; 寺岡 有殿; 細井 卓治*; 志村 考功*; et al.

no journal, , 

高性能Geデバイスの実現には、高誘電率絶縁膜形成とその界面制御技術の確立が必須である。ZrO$$_{2}$$薄膜をGe基板上に堆積し、その後熱酸化処理を施したスタックは、優れたMOS界面特性を示す一方で、GeO$$_{2}$$界面層が形成されることにより等価SiO$$_{2}$$換算膜厚(EOT: Equivalent Oxide Thickness)が2nm以上となってしまう。本研究では、高密度プラズマ窒化により形成したGe$$_{3}$$N$$_{4}$$膜の優れた熱的安定性・耐酸化性に注目し、ZrO$$_{2}$$/Ge3N$$_{4}$$/Ge構造を作製し、熱処理後の界面構造について大型放射光施設SPring-8のBL23SUを用いて光電子分光法により評価した。Ge3d及びN1s内殻準位スペクトルの高分解能測定から、823Kの熱酸化処理によって界面Ge$$_{3}$$N$$_{4}$$層はわずかに酸化するものの安定に存在することを確認し、また1.8nmのEOTを実現した。

口頭

放射光XPSによるSiO$$_{2}$$/4H-SiC構造の伝導帯オフセット評価

桐野 嵩史*; 景井 悠介*; 岡本 学*; Harries, J.; 吉越 章隆; 寺岡 有殿; 箕谷 周平*; 中野 佑紀*; 中村 孝*; 細井 卓治*; et al.

no journal, , 

4H-SiC基板上に形成した熱酸化SiO$$_{2}$$/SiC構造は、水素を導入することにより界面特性が向上する一方で、基板面方位によっては信頼性が劣化することが知られている。そこで、4H-SiC(000-1)C面及び(0001)Si面基板上に形成した熱酸化SiO$$_{2}$$/SiCについて、高温水素ガスアニールを施す前後でのエネルギーバンド構造を評価するため、放射光XPSによりO1sエネルギー損失スペクトルからSiO$$_{2}$$のバンドギャップを、価電子帯スペクトルよりSiO$$_{2}$$/SiC価電子帯オフセットを算出した。その結果、(000-1)C面上に形成した酸化膜の伝導帯オフセットは水素ガスアニールにより0.1eV減少することがわかった。

口頭

軟X線照射による水素化DLC膜からの水素放出過程

神田 一浩*; 寺岡 有殿; 戸出 真由美; 松井 真二*

no journal, , 

軟X線照射によるダイヤモンドライク炭素(DLC)膜中の改質効果を調べるために、未照射の水素化DLC膜と軟X線照射(300mA$$cdot$$h)した水素化DLC膜の昇温脱離スペクトル(TDS)を測定した。昇温は373Kから1073Kまで87.5K/minの速度で行った。水素分子のTDSでは、未照射の水素化DLC膜で470K付近に大きなピークが観測され、軟X線照射後の試料ではこのピークが見られない。弾性反跳分析によるDLC膜の水素量測定でも300mA$$cdot$$hの照射で水素量は大きな減少を示した。これらの測定から、水素は300mA$$cdot$$hの軟X線照射により脱離すると結論した。

口頭

シリコン中のフッ素-空孔欠陥の電子スピン共鳴観察

梅田 享英*; 磯谷 順一*; 大島 武; 小野田 忍; 森下 憲雄

no journal, , 

シリコン(Si)半導体中のフッ素(F)関連欠陥の構造を同定するため、チョコラルスキー法で作製したSi基板へ7.5$$sim$$15MeVのエネルギーでFを10$$^{15}$$$$sim$$10$$^{20}$$/cm$$^{3}$$の濃度導入し、電子スピン共鳴(ESR)を用いて生成される欠陥を調べた。その結果、F0, F3, F4とラベルつけされた欠陥シグナルが観測された。EPR分光の特長である微視的起源解析の結果、これらはFと空孔(V)の結合した複合欠陥(F$$_{n}$$V$$_{m}$$)であり、その空孔欠陥がV$$_{2}$$又はV$$_{4}$$程度に相当する構造を有することが明らかとなった。

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