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伊藤 健吾*; 守田 美咲*; 荒木 優太*; 加藤 千図*; 福谷 哲*; 松村 達郎; 藤井 俊行*
Solvent Extraction Research and Development, Japan, 32(1), p.53 - 62, 2025/00
高レベル廃液中のロジウム(Rh)とパラジウム(Pd)は主要な核分裂生成物である。本研究では、これらの白金族元素(PGEs)の新規な抽出剤HONTA及びADAAMによる溶媒抽出挙動を理解することを目的とした。これらの抽出剤はPdに親和性を示し、その分配係数は1を有意に超えPd分離に対する有効性を示している。これに対して、Rhの分配係数は、一貫して10を下回っており、硝酸からの抽出効率が低いことを示している。しかし、硝酸カルシウム水和物を用いた塩析効果により、HONTAによるRhの分配係数約570を達成した。HONTAによる白金族元素の逆抽出の困難さを克服するため、HEDTA及びチオ尿素を用いた実験を行った。高濃度硝酸(
2M)におけるHEDTAによる逆抽出では約90%のPdが抽出されていたが、硝酸系におけるチオ尿素による逆抽出では、抽出されていたRhは約40%であり塩酸系では最大62.7%であった。
紀室 辰伍; 種市 やよい; 岩田 孟; 石寺 孝充; 北村 暁; 舘 幸男; 田中 武流*; 平野 佳奈*; 檜枝 愛美*; 宮部 俊輔*; et al.
Journal of Solution Chemistry, 53(6), p.854 - 868, 2024/06
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Chemistry, Physical)Palladium is one of the selected radionuclides in the safety assessment of the disposal of radioactive waste. Although isosaccharinic acid (ISA) forms strong complexes with many elements and enhances element solubility, the thermodynamic evaluation of the complex of Pd with ISA has not been conducted. In this study, the solubility of Pd(OH) at pH 8.5 - 12.5 in the presence of ISA was investigated under inert gas (N
) atmosphere. Furthermore, the coordination state of aqueous Pd and ISA was investigated by X-ray absorption and Fourie transform infrared spectroscopy, respectively. According to experimental results, the chemical form of the Pd-ISA complex depends on the solution pH; specifically, the number of involved OH
ions in the complex should be changed. The thermodynamic model and conditional equilibrium constants of the Pd-ISA complex were estimated by slope analyses of solubility experiments at different pH levels and ionic strengths based on the specific ion interaction theory. Hence, the impact of complexation with ISA on Pd(II) solubility under disposal conditions could be quantified using the proposed thermodynamic models in this study.
小野寺 直幸; 井戸村 泰宏; 長谷川 雄太; 下川辺 隆史*; 青木 尊之*
計算工学講演会論文集(CD-ROM), 27, 4 Pages, 2022/06
高度計算機技術開発室では、風況デジタルツインの実現に向けて、風況解析コードCityLBMを開発している。CityLBMは、計算領域周辺の境界条件をメソスケール気象データに同化させるナッジング法を導入することで、現実の風況を反映した解析が可能である。しかしながら、従来のナッジング法では、ナッジング係数が一定のため、大気状態が変化するような長時間解析の乱流強度を再現できない問題点が挙げられる。そこで、本研究では、パーティクルフィルタを用いた動的なナッジング・パラメータの最適化手法を提案する。CityLBMの検証として、米国オクラホマシティの風況実験に対する解析を実施した。シミュレーションと観測のそれぞれで得られる乱流強度の誤差を低減するようにナッジング係数を更新した結果、シミュレーションにおいて終日の大気境界層を再現できることを確認した。
蓬田 匠; 佐伯 盛久*; 森井 志織; 大場 弘則*; 北辻 章浩
Analytical Sciences, 37(12), p.1843 - 1846, 2021/12
被引用回数:1 パーセンタイル:3.83(Chemistry, Analytical)高レベル放射性廃液(HLLW)中に含まれる長寿命核種であるPdの存在量を知ることは、HLLWの処分安全評価の観点から重要である。我々は、HLLW等に含まれる
Pdの定量のために、キセノンランプの光照射による簡易で単ステップのPd沈殿分離法を開発した。14元素を含む模擬HLLW試料に、キセノンランプによる光照射を行い、遠心分離によって生成したPd沈殿を回収した。光照射時の照射時間とエタノール濃度の最適化を行った結果、模擬HLLWからのPd回収率は50%に達し、他の13元素は99.5%以上除去された。Pd沈殿中には、HLLW中での主要な放射能源(Sr, Cs, Ba)や、
Pdの定量分析の際に測定妨害となる元素(Zr, Ru)が含まれておらず、開発した分離法は実際のHLLWなどへ適用可能であることが示された。
高橋 知之*; 内田 滋夫*; 武田 聖司; 中居 邦浩*
KURNS-EKR-11, p.97 - 102, 2021/03
農作物や水産物への元素の移行係数等の生活圏環境移行パラメータに対するIAEAのデータベースの取りまとめ状況や、わが国における放射性廃棄物処分の被ばく線量評価におけるデータベースの活用の状況について概説するとともに、将来の具体的な放射性廃棄物処分の地域における被ばく線量評価を想定した場合に対し、今後の生活圏環境移行パラメータのデータベース構築に必要な戦略、整備されるべき観点、課題点等に関して、専門家の意見と総合討論の結果について取りまとめた。
鈴土 知明; 高見澤 悠; 西山 裕孝; Caro, A.*; 外山 健*; 永井 康介*
Journal of Nuclear Materials, 540, p.152306_1 - 152306_10, 2020/11
被引用回数:12 パーセンタイル:75.34(Materials Science, Multidisciplinary)熱時効したFe-Cr合金はスピノーダル分解によって硬化を引き起こし、これはいわゆる475C脆性の直接的な原因である。スピノーダル分解が原子的相互作用によってどのように硬化を引き起こすのかを示すため、数値シミュレーションと実験を実施した。数値的な結果では、硬さが短距離秩序(SRO)パラメーターと比例することを示され、実験でもこの関係を統計誤差内で再現した。どちらの結果も、隣接するCr-Cr原子ペアが本質的に硬化を引き起こすことを示唆した。なぜなら、SROがそのようなペアの出現確率に一意的に依存しているからである。硬化の主な原因がそのようなCr-Crペア付近を通過する転位のピン止め効果であることが示唆されたが、このアイデアはさらなるモデリング研究により裏付けられた。
Johnstone, E. V.*; Bailey, D. J.*; Lawson, S.*; Stennett, M. C.*; Corkhill, C. L.*; Kim, M.*; Heo, J.*; 松村 大樹; Hyatt, N. C.*
RSC Advances (Internet), 10(42), p.25116 - 25124, 2020/07
被引用回数:4 パーセンタイル:15.81(Chemistry, Multidisciplinary)The synthesis of a palladium-containing iodovanadinite derivative, hypothetically "PdPb(VO
)
I
", was attempted using PdI
as a source of iodine in searching for a novel waste form for radioiodine. The resulting products were characterized using X-ray diffraction, scanning electron microscopy, energy-dispersive X-ray analysis, IR spectroscopy, thermal analysis and Pd K XANES. Results showed that PdI
can function as a sacrificial iodine source for the formation of iodovanadinite, prototypically Pb
(VO
)
I
, however, the incorporation of Pd into this phase was not definitively observed. Overall, the key novelty and importance of this work is in demonstrating a method for direct immobilisation of undissolved PdI
from nuclear fuel reprocessing, in a composite wasteform in which I-129 is immobilised within a durable iodovandinite ceramic, encapsulating Pd metal.
加藤 智子; 深谷 友紀子*; 杉山 武*; 中居 邦浩*; 小田 治恵; 大井 貴夫
JAEA-Data/Code 2019-002, 162 Pages, 2019/03
東京電力福島第一原子力発電所の事故により発生した放射性廃棄物(事故廃棄物)は、通常の廃止措置で生じる廃棄物に比べて放射能のレベルや汚染の状況等が多岐にわたりその物量も大きい。このような事故廃棄物を安全かつ合理的な方法で処分するためには事故廃棄物の特徴を考慮した適切な処分概念の構築が必要である。適切な処分概念の検討を施設の設置場所を特定しない条件で実施する場合は、処分深さやバリア構成など、処分概念に依存して決まるモデルやパラメータをそれぞれの概念に応じて適切に設定するとともに、処分概念に依存しないモデルやパラメータは共通の設定として安全評価を行うことが望ましい。処分の安全評価においては、処分の安全性を示す指標のひとつである「線量」で性能の相違を示すことが有用である。生活圏評価モデル・パラメータセットおよびそれらを用いて算出された「線量への換算係数(生活圏に流入した放射性核種の量を人間への影響に換算する係数)」は、本来、処分概念に依存しないものである。しかしながら、既往の検討(浅地中・中深度・地層処分)における生活圏評価モデルやそれに用いるパラメータセットは、必要の都度整備されており、検討を行った年代や目的等に応じて異なる。そこで、地下水移行シナリオを対象として、多様な処分概念に共通的に利用可能な生活圏評価モデル・パラメータセットを提示するとともに、このモデルおよびパラメータセットを用いて、線量への換算係数を算出した。この線量への換算係数を適用することにより、複数の処分概念間での性能の相違を、処分概念に依存する部分に焦点を当てて相互比較することが可能となった。
佐伯 盛久*; 松村 大樹; 蓬田 匠; 田口 富嗣*; 辻 卓也; 齋藤 寛之*; 大場 弘則*
Journal of Physical Chemistry C, 123(1), p.817 - 824, 2019/01
被引用回数:17 パーセンタイル:53.18(Chemistry, Physical)PdCl水溶液にパルスレーザーを照射した際の、パラジウム(Pd)微粒子の形成反応メカニズムを透過型電子顕微鏡(TEM)、およびエネルギー分散型X線吸収分光法(DXAFS)を用いて調べた。266 nmの波長のナノ秒レーザー照射により形成されたPd微粒子をTEMにより観測した結果、微粒子径が照射レーザーのフルエンスに依存し、高フルエンスのレーザー照射が微粒子形成を促進することを明らかにした。DXAFSの結果よりPd
の濃度を算出し、Finke-Watzkyの二段階反応に基づいた解析を行った。その結果、照射するレーザーのフォトンは、1光子過程のPdCl
の還元と、多光子過程のPd微粒子の自己触媒的な成長に寄与することを見出した。
佐伯 盛久*; 浅井 志保; 大場 弘則*
ぶんせき, 2018(4), p.138 - 143, 2018/04
白金族元素は産業分野において高いニーズがあり、溶媒抽出法, 固相抽出法, 溶融塩電解法といったさまざまな分離回収法が開発されてきた。こうした分離法のうち、新しく開発された「レーザー微粒子化分離法」は、単純操作で非接触かつ高選択的に白金族を分離できることから、これまでの分離法に代わる有効な手法として期待されている。本稿では、レーザー微粒子化分離法の開発背景と基本原理について概説した。また、分析化学分野での応用例として、世界初の実測成功につながった使用済み燃料中の放射性パラジウム分析についても紹介した。
女澤 徹也; 望月 陽人; 宮川 和也; 笹本 広
JAEA-Data/Code 2018-001, 55 Pages, 2018/03
日本原子力研究開発機構は、北海道幌延町において、深地層の研究施設を活用した地層科学研究および地層処分研究開発を実施している。幌延深地層研究センターでは、地層科学研究の一環として、地下施設内の調査坑道において、岩盤中の地下水の水圧・水質変化の観測を目的として開発された地下水の地球化学モニタリング装置を用い、観測を継続している。本報では、140m調査坑道,250m調査坑道および350m調査坑道に設置された地下水の地球化学モニタリング装置を用い、2017年3月31日(平成28年度末)までに取得した水質(物理化学パラメータ)の測定結果をとりまとめた。
高田 弘
JAEA-Conf 2017-001, p.51 - 56, 2018/01
大強度陽子加速器施設(J-PARC)のパルス核破砕中性子源は、エネルギー3GeV、繰り返し25Hz、ビーム強度1MWの陽子ビームで生成した中性子ビームを中性子実験装置で利用し、物質科学の多様な先端的研究を推進することを目的としている。2015年には、1MW相当の陽子ビームパルスを初めて入射し、また、利用運転のビーム強度を500kWに上げた。この中性子源の減速材システムは最適化設計により、(1)濃度100%のパラ水素を使用して高いピーク強度かつ幅の狭いパルス中性子ビームをつくる、(2)直径14cm、長さ12cmの円筒形状を採用し、高強度の中性子を50.8の広角度範囲に取り出すことができる、(3)Ag-In-Cd合金による中性子吸収材を使用し、幅が狭く減衰の早いパルス中性子が得られる。これにより、世界最高強度のパルス中性子ビームを供給する性能を有している。現在、1MWで年間に5000時間の運転を行うという目標に向けて、水銀標的容器前部で生じるキャビテーション損傷を、微小気泡を注入して抑制する技術開発を実施中である。また、2015年に500kWのビーム強度で運転中、水銀標的の水冷保護容器が2回不具合を起こしたため、標的容器構造の設計改良に取り組んでいる。
成田 弘一*; 前田 泰生*; 所 千晴*; 鈴木 智也*; 田中 幹也*; 元川 竜平; 塩飽 秀啓; 矢板 毅
Analytical Sciences, 33(11), p.1305 - 1309, 2017/11
被引用回数:11 パーセンタイル:36.78(Chemistry, Analytical)Using -tetra-2-ethylhexyl-thiodiglycolamide (TEHTDGA) in
-dodecane as the extractant, we compared the percentages of Pd(II) extracted from HCl and HBr solutions, and analyzed the structures of the Pd(II)-extractant complexes. TEHTDGA rapidly extracted Pd(II) from both HCl and HBr solutions, predominantly by formation of a 1:2 Pd(II)/TEHTDGA complex. The extractability of Pd(II) from HBr solution was inferior to that from HCl solution. FT-IR spectroscopy and EXAFS measurements indicated that two of the halide ions in the tetrachloro- or tetrabromopalladate(II) ions were replaced by the sulfur atoms of two TEHTDGA molecules. In the [PdBr
(TEHTDGA)
] complex, the Pd-S bond was shorter than the Pd-Br bond. We suggest that this bond length difference resulted in greater steric hindrance during coordination of TEHTDGA to the Pd(II) atom in the HBr system than in the HCl system, leading to the lower extractability in the HBr system.
佐伯 盛久*; 田口 富嗣*; 大場 弘則*; 松村 大樹; 辻 卓也; 蓬田 匠
電気学会研究会資料,電子材料研究会(EFM-17-010021), p.15 - 18, 2017/09
パラジウム水溶液にナノ秒パルス紫外レーザーを照射すると、レーザー微粒子化反応により通常の手法ではできにくいサブミクロンサイズのPd微粒子が生成する。本研究ではその生成メカニズムを調べるため、パルスレーザー照射による微粒子化反応を時間分解XAFS分光により追跡した。そして、様々な照射レーザー強度における微粒子化反応速度を比較したところ、レーザー強度増大により反応が1光子から2光子過程に移行することを示唆する結果を得た。
森田 泰治; 山岸 功
JAEA-Research 2017-006, 27 Pages, 2017/06
オキシム系抽出剤5,8-ジエチル-7-ヒドロキシ-6-ドデカノンオキシム(5,8-diethyl-7-hydroxy-6-dodecanone oxime: DEHDO)によるPd分離について、バッチ抽出及び連続抽出試験によりプロセス構築の可能性について検討した。DEHDOのドデカン溶液を用いたバッチ抽出試験では、Pd, Zr, Mo以外の元素は抽出されず、DEHDOの選択性が高いこと、しかし、抽出速度はやや遅いこと、また、白色沈殿の生成があるが、加温により防止できることを明らかにした。また、PdのDEHDO溶媒からの逆抽出法として、亜硝酸を用いる方法を見出した。連続抽出試験では、98%のPd抽出率を得るとともに、1M硝酸に亜硝酸ナトリウム溶液を逐次添加する方法で95%程度のPdを逆抽出できることを示した。Zr, Moの同時分離を想定した連続抽出試験も実施し、MoがPdとともに分離できる可能性を示した。しかし、抽出部の水相には白色沈殿が生成しており、本手法を分離プロセスに適用するにはこれを防止する方法の開発が必要である。
松村 大樹; 谷口 昌司*; 田中 裕久*; 西畑 保雄
International Journal of Hydrogen Energy, 42(11), p.7749 - 7754, 2017/03
被引用回数:8 パーセンタイル:19.60(Chemistry, Physical)Proper management of hydrogen gas is extremely important for the safety security of nuclear power plants. Hydrogen removal by the water formation reaction on a catalyst is one of the candidates for creating hydrogen safety system. We observed in situ and real-time-resolved structure change of palladium metal nanoparticles during the water formation reaction by using X-ray absorption spectroscopy technique. The effect of carbon monoxide poisoning on catalytic activity was also studied. We have found that the creation of oxidized surface layer on palladium metal nanoparticles plays an important role of the water formation reaction process.
松村 大樹; 岡島 由佳*; 西畑 保雄
Journal of Physics; Conference Series, 712(1), p.012042_1 - 012042_4, 2016/06
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Physics, Applied)We have studied surface structural change of supported Pd metal nanoparticles caused by CO adsorption and following temperature increase by using and time-resolved X-ray absorption fine structure technique with dispersive optics. CO adsorption on Pd metal nanoparticles at room temperature shows two types of adsorption behavior and the less stable CO which brings about surface expansion of Pd metal nanoparticles is desorbed just after temperature increase. Pd carbide layer is created at around 350 C by CO decomposition, which was clearly detected by the elongation of Pd-Pd interatomic distance and the increase of Debye-Waller factor and third cumulant.
崔 炳賢; 西田 明美; 中島 憲宏
Proceedings of 24th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-24) (DVD-ROM), 7 Pages, 2016/06
日本原子力研究開発機構(以下、原子力機構)システム計算科学センターでは、原子力施設の3次元振動シミュレーション技術の研究開発を進めてきた。2011年東北地方太平洋沖地震では、原子力機構大洗地区の高温工学試験研究炉(HTTR)では、震度5強を観測した。本研究では、様々な不確定性を有するパラメータ(地盤・建屋相互作用、地盤物性)を用いたHTTRの3次元有限要素モデルによって実施した東北地方太平洋沖地震の地震応答解析のパラメータスキャン結果を報告する。上記の不確定性を有するパラメータに対する応答結果のばらつきを評価することにより、妥当性の高い3次元有限要素モデルの構築に必要な知見が得られた。
土屋 晴文; 原田 秀郎; 小泉 光生; 北谷 文人; 高峰 潤; 呉田 昌俊; 飯村 秀紀; 木村 敦; Becker, B.*; Kopecky, S.*; et al.
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 767, p.364 - 371, 2014/12
被引用回数:11 パーセンタイル:57.73(Instruments & Instrumentation)中性子共鳴吸収透過法(NRTA)による面密度の測定に対するサンプル厚の影響を検証するために、EC/JRC/IRMMの中性子飛行時間施設GELINAにおいて、NRTA実験を実施した。実験では、厚みの異なる円盤状の銅金属を用いて、GELINAの25m飛行導管を利用した。実験データから面密度を導出するために、共鳴解析コードREFITを用いて、共鳴解析を行った。その結果、推奨共鳴パラメータ値を用いると、求めた面密度が質量や面積から計算できる面密度から大きくずれることがわかった。そこで、0.25mm厚のサンプルを用いた実験データをREFIT用いて解析して、中性子幅と共鳴エネルギーを導出した。新たに求めた共鳴パラメータ値を使って、面密度を導出し、サンプルの厚みはもちろん、共鳴の強さが面密度の測定におよぼす影響を議論した。
松川 誠; 玉井 広史; 藤田 隆明; 木津 要; 櫻井 真治; 土屋 勝彦; 栗田 源一; 森岡 篤彦; 安藤 俊就; 三浦 友史
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 16(2), p.914 - 917, 2006/06
被引用回数:5 パーセンタイル:33.14(Engineering, Electrical & Electronic)本論文は、ITERと同様に発電実証炉への貢献を目指すトカマク国内重点化装置(NCT)のポロイダル磁場(PF)コイルの配置設計についてまとめたものである。核融合炉の電力売価は、建設費と核融合出力で決まり、核融合出力はプラズマの規格化ベータ値の約2乗に比例して増大する。このため、高ベータプラズマの実現が経済的な核融合実現の鍵であり、具体的には、理想MHD限界に近い高規格化ベータ値の達成が求められている。プラズマの断面形状パラメータS(=q95*Ip/a*Bt)は、限界ベータ値と相関があると考えられており、核融合炉の設計までに、これらの最適値を検証する必要がある。このため、NCTではアスペクト比やプラズマ断面形状制御性能でITERよりも広い運転領域をカバーすることを目標にしてPFコイルの配置設計を行った。結果的には、アスペクト比が2.6から3.4の領域を、プラズマの形状パラメータSはダブルヌル配位で最大7程度、シングルヌル配位で最大6程度を得ることができた。さらに小断面PFコイルを追加することでプラズマの四角度の制御性が改善できることも明らかにした。