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藤原 理賀; Jeschke, H. O.*; 森田 克洋*; 桑井 智彦*; 幸田 章宏*; 岡部 博孝*; 松尾 晶*; 金道 浩一*; 満田 節生*
Physical Review Materials (Internet), 6(11), p.114408_1 - 114408_8, 2022/11
被引用回数:2 パーセンタイル:12.90(Materials Science, Multidisciplinary) = 1/2ハイゼンベルグ
-
反強磁性鎖は、エキゾチックなスピン状態の発現が予想されており、広く研究されている。この論文では、birchiteと呼ばれる銅鉱物、化学式Cd
Cu
(PO
)
SO
5H
Oの磁気挙動とその有効スピンモデルについて報告する。帯磁率,磁化,比熱,
SR測定による実験的研究から、0.4Kまで長距離秩序を示さないことがわかった。理論研究から、birchiteは
-
反強磁性鎖のモデル化合物であり、鎖内相互作用
、
は反強磁性的で、その大きさは鎖間相互作用の約100倍であることがわかった。
の大きさは
の大きさの2
3倍であるため、スピンギャップは
の数%に過ぎないと予想される。比熱の温度依存性は約1Kでブロードなピーク(
0.036
)を示し、スピンギャップの存在が示唆された。
野村 英志*; 千葉 桃子*; 松尾 咲琴*; 野田 千晶*; 小林 悟*; Manjanna, J.*; 河村 幸彦*; 大石 一城*; 廣井 孝介; 鈴木 淳市*
AIP Advances (Internet), 12(3), p.035034_1 - 035034_5, 2022/03
被引用回数:5 パーセンタイル:42.27(Nanoscience & Nanotechnology)We report results of polarized small-angle neutron scattering (SANS) experiments at T = 10 K and 300 K for cubic FeO
submicron- sized particles, where formation of a complex spin vortex is expected. Magnetic SANS intensities of magnetization components in the direction perpendicular and parallel to the magnetic field were observed to change significantly at around the coercivity. Magnetization components parallel to the field minimizes around the coercivity both at T = 10 K and 300 K, whereas those perpendicular to the magnetic field maximizes near the coercivity and the maximum value differ greatly, depending on the temperature. Based on results of micromagnetic simulations, the observed SANS intensities were interpreted as due to magnetic structural changes from a flower to a spin vortex state and gradual tilting of a vortex core from the external field to magnetocrystalline anisotropy axes at low fields.
藤原 理賀*; 森田 克洋*; Mole, R.*; 満田 節生*; 遠山 貴巳*; 矢野 真一郎*; Yu, D.*; 曽田 繁利*; 桑井 智彦*; 幸田 章宏*; et al.
Nature Communications (Internet), 11, p.3429_1 - 3429_7, 2020/07
被引用回数:51 パーセンタイル:92.31(Multidisciplinary Sciences)Observation of a quantum spin liquid (QSL) state is one of the most important goals in condensed-matter physics, as well as the development of new spintronic devices that support next-generation industries. The QSL in two-dimensional quantum spin systems is expected to be due to geometrical magnetic frustration, and thus a kagome-based lattice is the most probable playground for QSL. Here, we report the first experimental results of the QSL state on a square-kagome quantum antiferromagnet, KCuAlBiO
(SO
)
Cl. Comprehensive experimental studies via magnetic susceptibility, magnetisation, heat capacity, muon spin relaxation, and inelastic neutron scattering measurements reveal the formation of a gapless QSL at very low temperatures close to the ground state. The QSL behavior cannot be explained fully by a frustrated Heisenberg model with nearest-neighbor exchange interactions, providing a theoretical challenge to unveil the nature of the QSL state.
根岸 和生; 細谷 拓三郎; 佐藤 健一郎*; 杣木 孝裕*; 松尾 一平*; 清水 克祐*
Proceedings of 2009 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP '09) (CD-ROM), p.9418_1 - 9418_7, 2009/05
ナトリウム冷却高速増殖炉の経済性向上を目的として、鋼板コンクリート構造格納容器(SCCV)の開発研究を行っている。本研究では、SC造による建屋構造や建設方法とともに、高速炉へ適用するための設計条件について検討を行った。また過酷事象時におけるSCCVの成立性を見通すために、高温下で曲げ試験を行う等の部材特性把握試験を実施した。この報告では、試験計画とともに試験の結果の一部を示す。
羽場 宏光*; 塚田 和明; 浅井 雅人; 豊嶋 厚史; 石井 康雄; 當銘 勇人; 佐藤 哲也; 西中 一朗; 市川 隆俊; 市川 進一; et al.
Radiochimica Acta, 95(1), p.1 - 6, 2007/01
被引用回数:16 パーセンタイル:70.99(Chemistry, Inorganic & Nuclear)逆相抽出クロマトグラフ法を用い、7.2-8.0M塩酸溶液中におけるラザホージウム(Rf)並びにその軽同族体Zr, Hfのトリブチルりん酸(TBP)への溶媒抽出挙動を調べた。Rf, Zr並びにHfの抽出率が塩酸濃度の増加とともに増加し、抽出されやすさの順列がZrHf
Rfであることが明らかとなった。これら三元素の塩化物錯体の形成順列を考慮すると、Rf四塩化物のTBP錯体の安定性がZr, Hfよりも低いことが示唆される。
杉山 康治; 冨田 芳明; 池添 博; 山内 良麿; 井出野 一実; 濱田 真悟; 泥谷 雅之*; 杉光 強*; 迎 隆*; 中本 孝太郎*; et al.
Physical Review C, 49(6), p.3305 - 3308, 1994/06
被引用回数:3 パーセンタイル:17.56(Physics, Nuclear)原子核の高励起状態にエキゾチックなクラスター構造が現れる。この構造のスピンを決定することは、構造の研究を進める上で不可欠である。我々は線反跳法により、
C+
O非弾性散乱で励起された
C(2
)の磁気量子状態の分布を求めた。各磁気量子状態への角度分布からクラスター構造のスピンを決める新しい方法を見つけた。
山之内 直次*; 島田 透*; 東浦 久雄*; 田村 学*; 松尾 孝*; 菊池 實*
耐熱金属材料第123委員会研究報告 29(2), p.265 - 273, 1988/00
30Cr-50Ni-2Mo合金(30%Cr-50%Ni-2%Mo-0.2%Ti-0.02%Zr-Fe)は、高温において優れた耐食性を示すだけでなく、クリープ破断強度も17-14CuMo鋼なみに高い優れた合金である。とくに、クリープ破断強度が従来の合金では大きく低下する高温長時間側において、強度の低下量は小さい。しかし、この開発合金の特徴である長時間で安定した強度を有する理由については検討が加えられていない。そこで、本研究ではこの開発合金の時効材およびクリープ試験材について系統的な組織調査を行い、組織学的な特徴を明らかにして、粒内析出b・c・c・Cr相の分散強化が有効に働いていること、高温・長時間側においてクリープ破断強度が大きくは低下しないのはCr析出相の分散状態が安定であることによることを明らかにした。
鈴木 光弘; 熊丸 博滋; 田坂 完二; 岡崎 元昭; 松尾 孝*; 岡田 彰*
JAERI-M 84-245, 153 Pages, 1985/02
軽水炉の冷却材喪失事故等の熱水力挙動を解析するコードにRELAP5コードがある。これまでBWRに設置されているジェットポンプの中の流れを解析するモデルがなく、便宜的にその吸込部に小ポンプを設けるなどの方法を用いていた。ジェットポンプ内の運動量交換および形状の影響をとり入れたモデルを岡崎らが開発したが、本報は実際にこのモデルをRELAP5コードに組み込み、ROSA-III実験解析を行えるように改良し、実験結果と比較することによりモデルの性能を評価したことをまとめたものである。ジェットポンプの流れとエネルギーの特性を表わす指標にM、N値(それぞれ流量比、全圧力の差の比)があるが、本モデルがROSA-III装置のジェットポンプを対象として、定常状態と破断後の過渡状態にも適用でき、この特性をよく表わすことができることを示した。BWRのジェットポンプには更に使用上の工夫、モデルの改良が必要である。
森山 昇; 松鶴 秀夫; 土尻 滋; 松尾 栄司*; 早瀬 雄司*; 渡辺 秀明; 大部 誠; 服部 洋司良; 鈴木 正樹; 渡部 孝三; et al.
JAERI-M 9932, 60 Pages, 1982/02
水性均質臨界実験装置(AHCF)は重水減速均質炉の臨界実験装置として建設され、昭和36年に臨界となり、以後41年まで運転を行い所期の目的を達成した。従って、昭和42年12月25日付で設置許可の取消しを行い、一部解体撤去した後、残存物は安全に保管管理されていた。今回、原子炉のデコミッショニングに関して何らかの知見を得ることおよび施設の跡地利用を目的として、本臨界実験装置を完全に解体することとした。本報告は、実際の解体手順、方法、廃棄物の発生量、燃料の処理、燃料取扱施設の撤去、解体撤去時の放射線管理について述べたものである。
塚田 和明; 豊嶋 厚史; 羽場 宏光*; 浅井 雅人; 秋山 和彦*; 石井 康雄; 當銘 勇人; 西中 一朗; 佐藤 哲也; 市川 進一; et al.
no journal, ,
タンデム加速器において合成される104番元素Rfと同族元素のZr, Hfを対象に、塩酸系並びに塩酸メタノール混合系における陰イオン交換挙動を調べた。その結果、3者の吸着挙動が類似した傾向を示すことを明らかにした。また、同溶液中におけるZr及びHfの錯イオン形成及び樹脂への吸着化学種に関する情報をEXAFS法によって得た。EXAFSから得られたZr及びHfの吸着挙動変化は、塩素が6配位した陰イオン錯体の形成とよく一致し、塩酸溶液中におけるイオン交換樹脂への吸着挙動がほぼ同じ挙動を示すRfも、同溶液中で[RfCl]
という構造をとることが推測できる。
北村 高一; 佐野 一哉; 中村 保之; 松嶌 聡; 松尾 秀彦; 石山 正弘; 羽田 孝博; 手塚 将志
no journal, ,
実用規模水炉の日本国内初の廃止措置として、ふげんの廃止措置が2008年にスタートした。ふげんの廃止措置は4つの期間に分けて段階的に進め、2028年に終了する予定である。現在は比較的汚染レベルの低いタービン系機器の解体に着手している。ふげんは一般の軽水炉と異なり、炉心構造が狭隘複雑となっていること、減速材に重水を使用していることから、廃止措置を安全に進めていくために、原子炉本体解体の技術開発、重水系機器のトリチウム除去技術開発等を行っている。本報告では、原子炉解体の技術開発の検討においてアブレイシブウォータージェットを切断技術の一つとして進めている検討状況や、重水系からのトリチウム除去のための試験,炭素-14の汚染状況調査等についておもに紹介する。
加藤 篤志; 根岸 和生; 佐藤 健一郎*; 秋山 洋*; 原 裕之*; 岩崎 幹典*; 阿部 岩司*; 時吉 巧*; 岡藤 孝史*; 梅木 克彦*; et al.
no journal, ,
FaCTでは、JSFRに採用する予定の鋼板コンクリート製格納容器(SCCV)の成立性確認にかかわる技術開発を進めている。開発では、実機JSFRの格納容器で想定される温度,圧力条件がSC構造に与える影響を試験及び解析により把握し、SCCVの支持機能及びバウンダリ機能の健全性を検証している。
鬼柳 亮嗣; 松尾 康光*; 大原 高志; 川崎 卓郎; 及川 健一; 金子 耕士; 田村 格良; 中尾 朗子*; 花島 隆泰*; 宗像 孝司*; et al.
no journal, ,
MH(XO
)
で表される物質群は、比較的低温で超プロトン伝導性を示すことが知られているが、超プロトン伝導相出現の起源やプロトン電動メカニズムは未解明な部分も多い。本研究では、M=Rb, K, X=Seの混晶試料Rb
K
H(SeO
)
の伝導度測定と中性子単結晶構造解析により、構造と相転移温度、伝導度の関係について調べた。中性子実験はJ-PARC/MLFの中性子単結晶回折装置SENJUで行った。マクロ測定の結果、相転移温度の変化はxに対して線形とはならず、x=2以下で大きく変化することが明らかとなった。一方、伝導度はx=2以上での変化が大きいことが明らかとなった。中性子構造解析の結果、結晶学的に非等価な2つのMサイトのうち一つに優先的にK原子が入ることが明らかとなり、このサイトのK原子占有率と相転移温度の相関が示唆された。
鬼柳 亮嗣; 松尾 康光*; 大原 高志; 川崎 卓郎; 及川 健一; 金子 耕士; 田村 格良; 花島 隆泰*; 宗像 孝司*; 中尾 朗子*; et al.
no journal, ,
MH(XO
)
で表わされる物質群は、比較的低い温度で超プロトン伝導性を示すことが知られている。超プロトン伝導性は構造相転移とともに発現するが、この構造相転移温度はMやXの原子種により大きく異なる。例えば、Rb
H(SeO
)
では440K、K
H(SeO
)
では390Kで相転移が起こる。この相転移温度の違いの起源を明らかにするため、Rb
K
H(SeO
)
の試料を作成し、相転移温度と結晶構造の関係を伝導度測定と中性子構造解析により行った。その結果、相転移温度はxの値に対して線形とならないことが明らかとなった。構造解析の結果、Kは2つの占有可能なサイトのうち一つを優先的に占有することが明らかとなった。これにより、内部構造のうちMの一つのサイトが相転移温度の変化と強い関係があることが示唆された。
鬼柳 亮嗣; 松尾 康光*; 大原 高志; 川崎 卓郎; 及川 健一; 金子 耕士; 田村 格良; 花島 隆泰*; 宗像 孝司*; 中尾 朗子*; et al.
no journal, ,
MH(XO
)
(M=アルカリ金属、X=Se, S)で表わされる一連の物質群は比較的低温において高いプロトン伝導性を示すことが知られており、低い温度でも動作可能な電池やセンサーなどの応用材料として注目を集めている。高いプロトン伝導性は構造相転移とともに発現するが、その相転移温度はMやXの元素種によって変化する。本研究では元素種の変化によりなぜ相転移温度が変化するのかを明らかにするため、Mの元素としてRbとKを入れた物質を対象として相転移温度と内部構造の変化の関係を調べた。伝導度や示唆熱の測定により、K原子の濃度が濃くなるにつれて相転移温度が低下することが明らかとなったが、その変化はK原子の濃度に対して線形ではないことがわかった。中性子構造解析の結果、K原子は2つのMサイトのうちの一つを優先的に占有することがわかった。また、K原子の濃度が増えるにつれてSeO
四面体のひずみが大きくなっていることがわかり、この歪が相転移温度の決定に大きな役割を果たしていることが示唆された。
鬼柳 亮嗣; 松尾 康光*; 石川 喜久*; 野田 幸男*; 大原 高志; 川崎 卓郎; 及川 健一; 金子 耕士; 田村 格良; 花島 隆泰*; et al.
no journal, ,
MH(XO
)
(M=アルカリ金属、X=Se, S)で表わされる物質群は比較的低温で高いプロトン伝導性(超プロトン伝導性)を示すことが知られており、センサーや電池など様々な応用が期待されている。超プロトン伝導性は、相転移に伴う水素結合の無秩序化に起因すると考えられているが、詳細はまだ理解されていない。また、超プロトン伝導性は相転移により発現するため、その相転移のメカニズムを明らかにすることも非常に重要である。本研究では、Rb
H(SeO
)
を対象とした超プロトン伝導相での中性子構造解析、Rb
K
H(SeO
)
で表わされる混晶試料を対象とした伝導度測定と中性子構造解析を行った。高温での中性子構造解析の結果、室温で局在していたプロトンが高温では2次元的に広がった分布をしていることがわかった。これは、伝導プロトンを直接観測したものと考えられる。混晶試料の実験では、Kイオンの濃度が増えるに従い相転移温度が非線形に低下することがわかった。中性子構造解析の結果、Kイオンは選択的に一つのサイトを占有することがわかり、このサイトの占有率と相転移温度の変化に密接なつながりがあることがわかった。
鬼柳 亮嗣; 松尾 康光*; 大原 高志; 川崎 卓郎; 及川 健一; 金子 耕士; 田村 格良; 花島 隆泰*; 宗像 孝司*; 中尾 朗子*; et al.
no journal, ,
MH(XO
)
で表される固体酸と呼ばれる物質群は比較的低温で超プロトン伝導性を示すことが知られている。超プロトン伝導性は構造相転移と同時に発現し、その相転移温度はMやXの組成により変化する。また、超プロトン伝導相における伝導度もMやXの組成により変化することがわかっているが、その原因はわかっていない。そこで超プロトン伝導性の発現と内部構造の関係を明らかにするため、超プロトン伝導体の混晶であるRb
K
H(SeO
)
(x=0, 1, 2, 3)の中性子単結晶構造解析を行った。測定の結果、xの変化とともに格子定数が線形に変化することが観測され、これは平均イオン半径を考慮することにより理解される。一方、K原子が二つの独立なサイトのうち一つに優先的に入ることが明らかとなり、この占有率の変化と水素結合間距離の変化が一致することが明らかとなった。マクロ測定により、xの変化に相転移温度の変化は線形ではないことがわかっており、この相転移温度の変化とK原子占有率及び水素結合間距離に相関があることが明らかとなった。
藤原 理賀; 萩原 雅人; 岡部 博孝*; 中村 惇平*; 幸田 章宏*; 松尾 晶*; 金道 浩一*; 宗像 孝司*; 石角 元志*
no journal, ,
ユニークな格子を持つ二次元磁性体では新奇量子状態の観測が期待できる。KCoPOH
Oは、Co-O-Coを介した最近接相互作用
と、Co-PO
-Coを介した次近接相互作用
,
が存在し、菱形格子を形成している。Co
周りの酸素は八面体配位を形成しているため、本物質は「擬スピンS=1/2菱形格子磁性体」のモデル物質として期待できる。比熱測定の結果、
3Kでブロードピークが観測され、
=2.8Kで長距離磁気秩序を形成することが判明した。解放された磁気エントロピーは
=1/2に対応する
ln2である。2T以上の磁場中では鋭いピークは消失し、磁場誘起無秩序状態への転移の可能性を示している。
=0.9Kでの粉末中性子回折実験の結果、
面内に磁気モーメントを持ち、
軸方向に0.74
周期の磁気秩序を形成することがわかった。擬スピンに働く有効交換相互作用は、CoO
八面体の歪みにより異方的であることが予想される。この磁気構造から、
的な異方性を有する可能性が高い。
豊嶋 厚史; 羽場 宏光*; 塚田 和明; 浅井 雅人; 秋山 和彦*; 石井 康雄; 當銘 勇人*; 西中 一朗; 佐藤 哲也; 市川 隆俊; et al.
no journal, ,
本研究では、7.0-8.0M塩酸(HCl)溶液系においてラザホージウム(Rf)のTBP逆相抽出クロマトグラフ挙動を系統的に調べ、同族元素Zr及びHfとの抽出率の順列を明らかにした。原子力機構タンデム加速器施設において、それぞれCm(
O,5n)反応並びにGd(
O,xn)反応によって合成した
Rf,
HfをHe/KClガスジェット法により
線測定装置結合型化学分離装置まで搬送した。捕集した生成物を濃HCl溶液に溶解した後、
Rf並びに
HfをTBP逆相抽出カラム(内径1.6mm,長さ7.0mm)に吸着させた。その後、7.0-8.0M HCl溶離液を流し、溶出液をTa皿に捕集した。さらに、4.0M HCl溶離液を流してカラムに残った
Rfと
Hfを溶出させ、溶出液を別のTa皿に捕集した。二つのTa皿を強熱して溶出液を蒸発乾固させた後、
線をPIPS検出器を用いて測定し、また
線をGe検出器を用いて測定した。その結果、Rfの吸着率はHfのそれと同じかあるいは小さく、またZrの吸着率はRf及びHfのそれよりも明らかに大きいことがわかった。吸着率の順列はZr
Hf
Rfであることが明らかとなった。
塚田 和明; 豊嶋 厚史; 羽場 宏光*; 浅井 雅人; 秋山 和彦*; 石井 康雄; 當銘 勇人*; 西中 一朗; 佐藤 哲也; 市川 隆俊; et al.
no journal, ,
Rf及び同族元素のZr, Hfの塩酸系並びに塩酸メタノール混合系における陰イオン交換挙動を調べ、3者の吸着挙動が類似した傾向を示すことを明らかにした。また、同溶液中におけるZr及びHfの錯イオン形成及び樹脂への吸着化学種に関する情報をEXAFS法によって得た。その結果、Zr及びHfの吸着挙動変化は、塩素が6配位した陰イオン錯体の形成とよく一致し、同様の挙動を示すRfも同溶液中で[RfCl]
という構造をとることが推測できる。