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論文

大強度陽子加速器真空システムにおける主排気ポンプとしてのターボ分子ポンプの実績

神谷 潤一郎; 金正 倫計; 荻原 徳男*; 桜井 充*; 馬渕 拓也*; 和田 薫*

Vacuum and Surface Science, 62(8), p.476 - 485, 2019/08

J-PARC 3GeVシンクロトロン(Rapid Cycling Synchrotron: RCS)は1MW出力の陽子ビームの安定供給を目標とした加速器である。RCSではビームが残留ガスにより散乱されてロスをすることを防ぐために、ビームラインを超高真空に維持することが必要であるが、各種原因による多量の放出ガスのため超高真空達成は困難な課題である。これらの対策として、我々はターボ分子ポンプが低真空領域から超高真空領域まで大きな排気速度を維持できることに着目しRCSの主排気ポンプとして選定した。本発表ではこれまで約10年間の加速器運転で得たターボ分子ポンプの運転実績およびトラブルと解決策について総括的に発表する。また、さらなる安定化とビームロス低減のために極高真空領域に及ぶより低い圧力を達成する必要があるが、そのために現在行っているターボ分子ポンプとNEGポンプの組み合わせの評価試験結果、ならびに超高強度材ローターの採用により実現した形状を変えずに排気速度を向上できるターボ分子ポンプの高度化について述べる。

論文

二次元ビームプロファイルモニタのためのガス分布測定装置の開発

山田 逸平; 荻原 徳男*; 引地 裕輔*; 神谷 潤一郎; 金正 倫計

Vacuum and Surface Science, 62(7), p.400 - 405, 2019/07

J-PARCの陽子加速器は世界最大級である1MWの大強度ビームの出力を目指している。このような強度のビームはわずかな損失でも機器を放射化し、安定かつ安全な加速器運転に支障をきたす。これを防ぐためにはビームを適切に制御する必要があるため、ビームをモニタリングすることが必須である。特にビームプロファイル測定では、ビームの大強度化に向けて非破壊型モニタの実用化が求められている。一つの案としてシート状のガスを用いた非破壊プロファイルモニタが考案されている。しかし、ビーム検出の媒体であるシート状のガスは必ずしも一様に分布するわけではないため、測定されたデータを正確なプロファイルに換算しモニタを実用化するためにはガス分布の情報が必要である。そこで、電子ビームを用いてガスをイオン化し、そのイオンを検出することでガス分布を測定する手法を考案した。本会議では、実現可能性・測定範囲のシミュレーション検討したこと、およびその計算結果を検証する実験を行ったことを報告し、真空科学分野の専門家と議論することで新たなモニタの実用化を目指すことを目的とする。

論文

第6編 巨大真空システム、第2章 J-PARC

神谷 潤一郎

最新実用真空技術総覧, p.908 - 917, 2019/02

真空は加速器における基幹技術であるとともに、最新の加速器は次世代の真空技術を開拓するための課題の宝庫であると言える。特に大強度陽子加速器において、イオン源からの安定したビーム供給、加速空洞の放電抑制、ビームロスの低減、表面からの粒子脱離による圧力悪化抑制という各段階での課題を解決するためには、既存の真空技術の正確な選択と新しい真空技術の開発が重要となる。本稿では、世界最高峰のビーム出力を有するJ-PARCのリニアックと3GeVシンクロトロンを例に、大強度陽子加速器における真空技術について解説する。

論文

Non-destructive 2-D beam profile monitor using gas sheet in J-PARC LINAC

神谷 潤一郎; 荻原 徳男*; 三浦 昭彦; 金正 倫計; 引地 裕輔*

Journal of Physics; Conference Series, 1067, p.072006_1 - 072006_6, 2018/09

J-PARCにおいて大強度ビームの断面形状すなわちビームプロファイルを精度よく測定することは、ビームロスを減らし安定した加速器の運転維持を行うために必須である。既存のワイヤーを用いたビームプロファイルの測定は、ビーム強度が増した場合、ワイヤーの切断やワイヤーによるビーム散乱での装置の放射化の問題が懸念される。今回我々は真空中にシート状のガスを発生させ、ビームとガスの相互採用で発生するイオンもしくは光等を検出することでビームのプロファイルを得る非破壊のビームプロファイルモニターの開発を行った。リニアックのビーム輸送ラインにガスシートビームモニターを設置した際、導入ガスに対して近傍の空洞への圧力上昇が起きないための排気系の設計および実際の圧力分布測定を行い、空洞に対して悪影響を及ぼさずに十分な量のガス導入が可能であることを示した。発生イオンを電場により検出器に導きビーム像を蛍光板に投影することでビームプロファイルを得る手法で、リニアックの加速ビームのプロファイル測定に成功した。

論文

Activation in injection area of J-PARC 3-GeV rapid cycling synchrotron and its countermeasures

山本 風海; 山川 恵美*; 高柳 智弘; 三木 信晴*; 神谷 潤一郎; Saha, P. K.; 吉本 政弘; 柳橋 亨*; 堀野 光喜*; 仲野谷 孝充; et al.

ANS RPSD 2018; 20th Topical Meeting of the Radiation Protection and Shielding Division of ANS (CD-ROM), 9 Pages, 2018/08

J-PARC 3GeVシンクロトロンは1MWのビーム出力を中性子ターゲットおよび主リングシンクロトロンに供給するためにビーム調整を進めている。現在は最大500kWの出力で運転を行っているが、現状最も放射化し線量が高い箇所はリニアックからのビーム軌道をシンクロトロンに合流させる入射部である。この放射化はビーム入射に使用する荷電変換フォイルとビームの相互作用によるものであるが、フォイルを使う限り必ず発生するため、周辺作業者への被ばくを低減するための遮蔽体を設置できる新しい入射システムの検討を行った。フォイル周辺は入射用電磁石からの漏れ磁場で金属内に渦電流が流れ、発熱することがこれまでの経験から判っているため、その対策として金属の遮蔽体を層状に分け、その間に絶縁体を挟む構造を考案した。遮蔽計算の結果から、9mmのステンレスの間に1mmの絶縁体を挟んでも遮蔽性能は5%程度しか低下しないことがわかった。

論文

RCSビーム入射部における低放射化・保守性向上のための真空容器のアップグレード

神谷 潤一郎; 山本 風海; 柳橋 亨*; 佐藤 篤*; 三木 信晴*

Proceedings of 15th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.645 - 648, 2018/08

J-PARC 3GeVシンクロトロン(Rapid Cycling Synchrotron: RCS)のビーム入射部は、リニアックからの負水素イオンを陽子へ荷電変換する薄膜によるビーム散乱のため、真空ダクト等が放射化し残留放射線量が高いエリアである。加えて、パルス電磁石であるシフトバンプ電磁石の漏洩磁場で真空ダクトのフランジ温度が100度近くになるため、熱膨張により真空リークが発生しやすい箇所である。今後1MWのビーム出力に向けて安定運転をしていくうえで、このような状況の改善は、保守時の被ばくを低減するという観点で必須である。残留放射線量低減を目的として遮蔽体を常設するために、入射点の真空容器の構造を改良する。フランジの発熱によるリークの問題は、フランジ材料を現在の純チタン2種(耐力:約220MPa)から高強度材料であるTi-6Al-4V(耐力:約920MPa)に変更することで、高トルクでの締め付けにも耐えうるようにする。本会では、これらのアップグレードの状況について報告する。

論文

大強度陽子加速器施設J-PARCの真空技術

神谷 潤一郎

油空圧技術, 57(7), p.44 - 50, 2018/07

真空は加速器における基幹技術であるとともに、最新の加速器は次世代の真空技術の宝庫であると言える。特に大強度陽子加速器の運転において、ビームロスの低減、放射線による機器の損傷の軽減、および残留放射線量の抑制という各段階での課題を解決するためには、既存の真空技術の正確な選択と新しい真空技術の開発が重要となる。第一段階として、残留ガスでのビーム散乱や、ビームハローのビームダクトへの衝突といったビームロスの原因を減らすために、ビームライン超高真空の維持と大口径ビームダクトが要求される。第二段階として、発生した放射線による真空装置の劣化や装置の誤動作を防止するため、耐放射線性能を有する真空装置や放射線の影響を最小限にするシステムの構築が必要となる。第三段階として、高エネルギー陽子や二次粒子による放射化を最小限にするために、低い残留放射線性能の材料による真空装置の製作が必要である。本原稿では、世界最高峰のビーム出力を有するJ-PARCを例に、高放射線下の真空技術について解説することを目的とする。

論文

Large-aperture alumina ceramics beam pipes with titanium bellows for the rapid cycling synchrotron at Japan Proton Accelerator Research Complex

神谷 潤一郎; 金正 倫計; 阿部 和彦*; 比嘉 究作*; 小泉 欧児*

Journal of Vacuum Science and Technology A, 36(3), p.03E106_1 - 03E106_10, 2018/05

 パーセンタイル:100(Materials Science, Coatings & Films)

J-PARC RCS入射部における懸案事項は、装置が密集しているため保守作業を円滑にするうえで理想的な箇所にベローズが配置できていないことであった。具体的には四極電磁石用と水平シフトバンプ電磁石用のセラミックスビームパイプどうしがフランジを介して接続されている。我々はRCS真空システムの構築を通じて得た、セラミックスビームパイプおよびチタン製低反力ベローズの知見を活用し、セラミックスの形状を改良して長手方向に空間を作り、そこへベローズを挿入するという新しい構造のビームパイプの製作を行うこととした。シフトバンプ電磁石用セラミックスビームパイプについては、フランジ温度がコイルからの漏えい磁場による発熱で、現状で120度にもなっているためこれ以上短くするのは望ましくないことから、四極電磁石用セラミックスビームパイプに対してベローズを有する構造を適用することとした。本報告では保守性を向上させるためにベローズを有する構造へ改良した大口径アルミナセラミックスビームパイプの開発について、設計思想、課題、および各コンポーネントの検証について発表する。

論文

A New pulse magnet for the RCS injection shift bump magnet at J-PARC

高柳 智弘; 山本 風海; 神谷 潤一郎; Saha, P. K.; 植野 智晶*; 堀野 光喜*; 金正 倫計; 入江 吉郎*

IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 28(3), p.4100505_1 - 4100505_5, 2018/04

The 3-GeV Rapid-Cycling Synchrotron at the Japan Proton Accelerator Research Complex has demonstrated a high power beam equivalent to 1 MW. Therefore, in order to realize more stable operation, we are considering an upgrade plan. Regarding the radiation protection at the upgrade plan, a new injection system has been proposed to secure enough space for radiation shielding and maintenance work. For this purpose, it is necessary to integrate the splitted iron cores of the injection shift bump magnet into one core, the length of which is shorter than the total length of the splitted iron cores. The number of coil turns for the new one core magnet is then increased from 2 to 4. The structural design of the new shift bump magnet excited at 25 Hz repetition rate is in progress from view point of eddy current losses at the magnet edge and the coil temperature by using the OPERA-3D. This paper details these aspects and outlines the new power supply briefly.

論文

J-PARC RCS入射ビーム荷電変換用薄膜の昇温脱離特性

神谷 潤一郎; 金正 倫計; 山崎 良雄; 吉本 政弘; 柳橋 亨*

Journal of the Vacuum Society of Japan, 60(12), p.484 - 489, 2017/12

J-PARC 3GeVシンクロトロンにおいては、入射ビームと周回ビームのマッチングをとるためにマルチターンH$$^{-}$$入射方式を用いている。この方式は、リニアックからのH$$^{-}$$ビームの2つの電子を入射点の薄膜を通過することでストリップし、残った陽子を周回させ次のバンチと合わせることでビームの大強度化を図るものである。入射点にはカーボン薄膜があり、ビームのエネルギーロスによりフォイルは発熱し、放出ガスを発生する。そのためこの薄膜の放出ガス特性を調査することは、ビームラインを超高真空に保ちビームと残留ガスによるビーム損失を低減することにつながるため、加速器の安定運転維持に必須である。本調査では、フォイル発熱時の放出ガスを昇温脱離分析により測定した。試料として実際に3GeVシンクロトロンで用いているもしくは候補である数種のフォイルを用いた。その結果、PVD蒸着薄膜は多層グラフェン薄膜に比べ放出ガスが多く、特に低温での水蒸気成分が多いことがわかった。講演では、各種カーボンフォイルの昇温脱離分析結果及び加速器安定運転のための実機フォイルの脱ガス処理の展望について述べる。

論文

流路長の長い矩形スリットのコンダクタンス測定

荻原 徳男; 引地 裕輔*; 神谷 潤一郎; 金正 倫計; 吉田 肇*; 新井 健太*

Journal of the Vacuum Society of Japan, 60(12), p.475 - 480, 2017/12

In order to achieve stable operation of J-PARC accelerator, we studied the conductance of a slit used for a gas sheet monitor. The flow rate of a rarefied gas through a long rectangular channel with a very small height (H) to width (W) ratio was experimentally investigated using N$$_{2}$$ and Ar for the wide range of the Knudsen number Kn, which is defined as a ratio of H to the mean free path. Here the dimensions of the channel are as follows: H=0.1 mm, W=50 mm, and the length L=100 mm. The conductance, which is proportional to the dimensionless flow rate, decreases from the value in free-molecular regime and reaches the Knudsen minimum at Kn $$sim$$ 1.2, as the inlet gas pressure increases. Then, assuming fully developed gas flow, the reduced flow rate G has been estimated as a function of the local rarefaction parameter using the experimental data.

論文

J-PARC 3GeVシンクロトロンの新しい入射システムの設計

山本 風海; 神谷 潤一郎; Saha, P. K.; 高柳 智弘; 吉本 政弘; 發知 英明; 原田 寛之; 竹田 修*; 三木 信晴*

Proceedings of 14th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.374 - 378, 2017/12

J-PARC 3GeVシンクロトロン(RCS)は、最大1MWの大強度陽子ビームを物質生命科学実験施設および主リングシンクロトロンに供給するために設計され、運転を行っている。現在のところ、RCSでは設計値の半分である500kWの出力での連続運転に成功しているが、今後さらにビーム出力を向上し、安定な運転を達成するためには、入射点付近の残留放射能による被ばくへの対策が重要となってくる。これまでのビーム試験やシミュレーション、残留線量の測定結果等から、入射点周辺の残留放射能は、入射で使用する荷電変換用カーボンフォイルに入射及び周回ビームが当たった際に発生する二次粒子(散乱陽子や中性子)が原因であることがわかった。現状では、RCSの入射にはフォイルが必須であり、これらの二次粒子を完全になくすことはできない。そこで、これら二次粒子によって放射化された機器の周辺に遮蔽体を置けるように、より大きなスペースが確保できる新しい入射システムの検討を開始した。予備検討の結果、機器配置は成立するが、入射用バンプ電磁石磁場が作る渦電流による発熱が問題となることがわかり、その対策の検討を進めることとなった。

論文

J-PARC 3GeVシンクロトロンビームコリメータの故障原因究明作業

岡部 晃大; 山本 風海; 神谷 潤一郎; 高柳 智弘; 山本 昌亘; 吉本 政弘; 竹田 修*; 堀野 光喜*; 植野 智晶*; 柳橋 亨*; et al.

Proceedings of 14th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.853 - 857, 2017/12

J-PARC 3GeVシンクロトロン(RCS)には、ビーム損失を局所化し、機器の放射化を抑制するためにビームコリメータが設置されている。RCSにて加速中に広がったビームハローは、すべてコリメータ散乱体によって散乱され、吸収体部にて回収される。2016年4月のコリメータ保守作業時に吸収体部の1つで大規模な真空漏れが発生したため、代替の真空ダクトを設置することで応急的な対処を行い、ビーム利用運転を継続した。取り外したコリメータの故障原因を特定するためには、遮蔽体を解体し、駆動部分をあらわにする必要がある。しかし、故障したコリメータ吸収体部は機能上非常に高く放射化しており、ビームが直接当たる真空ダクト内コリメータ本体では40mSv/hという非常に高い表面線量が測定された。したがって、作業員の被ばく線量管理、及び被ばく線量の低減措置をしながら解体作業を行い、故障したコリメータ吸収体の真空リーク箇所の特定に成功した。本発表では、今回の一連の作業及び、コリメータの故障原因について報告する。

論文

低反力ベローズを有する大口径セラミックスビームパイプの開発

神谷 潤一郎; 金正 倫計; 阿部 和彦*; 比嘉 究作*; 小泉 歐兒*

Proceedings of 14th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.1222 - 1225, 2017/12

J-PARC RCSのビーム入射部は、入射および周回ビームをロスなく受け入れるために、大口径かつビームの形状に合わせた特殊断面形状のビームパイプを用いている。このビームパイプはパルス電磁による誘導連流による発熱と磁場の乱れを回避するためにアルミナセラミックスを材料としている。現状、入射部では四極電磁石用とシフトバンプ用のセラミックス製ビームパイプが、空間の制限からベローズを介さずに直接フランジ接続させている状態である。この状態の解決はメンテナンス性を向上させ、作業者の被ばくを低減するため、加速器の安定運転に必須である。我々は、大口径ながら短ピッチの超低反力ベローズの開発と、特殊形状の大口径アルミナセラミックスの加工技術の向上を行なってきた。これらの技術を組み合わせて、入射四極電磁石用アルミナセラミックス製ビームパイプについて、セラミックスの加工技術の向上により端部の構造を簡素化し、空いた空間に短ピッチのベローズを設けるという設計を行った。本発表では、この入射四極電磁石用アルミナセラミックスビームパイプの設計思想、ロウ付け試験結果、およびベローズの性能評価結果を報告する。

論文

Improvements of vacuum system in J-PARC 3 GeV synchrotron

神谷 潤一郎; 引地 裕輔*; 滑川 裕矢*; 武石 健一; 柳橋 亨*; 金正 倫計; 山本 風海

Proceedings of 8th International Particle Accelerator Conference (IPAC '17) (Internet), p.3408 - 3411, 2017/06

J-PARC RCSにおける真空システムは、システム完成以来、ビームロスの低減と装置の安定運転という加速器の高度化に寄与するべく、より良い質の真空および真空装置の安定性能の向上を目標に性能向上を進めてきた。真空の質の向上については、(1)H$$^{-}$$の想定外の荷電変換によるビームロスの低減を目的とした入射ビームラインの圧力の改善、(2)パルス磁場による発熱を原因とした真空ダクトの熱膨張によるリークへの対策、(3)放出ガス源であるキッカー電磁石のin-situでの脱ガスを行い、良好な結果を得た。真空装置の安定化については、(1)ゴム系真空シールによりリークを止めていた箇所を、低いばね定数のベローズと超軽量化クランプの開発により金属シールへ変更、(2)長尺ケーブル対応のターボ分子ポンプコントローラーの開発により、電気ノイズによるコントローラーのトラブルを撲滅、(3)複数台のターボ分子ポンプの増設による、システムの信頼性向上、を行ってきた。本発表では、このようなRCS真空システムの高度化について総括的に報告する。

論文

New injection scheme of J-PARC rapid cycling synchrotron

山本 風海; 神谷 潤一郎; Saha, P. K.; 高柳 智弘; 吉本 政弘; 發知 英明; 原田 寛之; 竹田 修*; 三木 信晴*

Proceedings of 8th International Particle Accelerator Conference (IPAC '17) (Internet), p.579 - 581, 2017/05

J-PARC 3GeVシンクロトロン(RCS)は、1MWの大強度ビームを物質生命科学実験施設および主リングシンクロトロンに供給するために設計され、調整が進められている。現在の所、RCSでは設計値の半分である500kWでの連続運転に成功しているが、今後さらにビーム出力を向上するためには、入射点付近の残留放射能による被ばく対策が重要となってくる。これまでのビーム試験やシミュレーション、残留線量の測定結果等から、入射点周辺の残留放射能は入射で使用する荷電変換用カーボンフォイルに入射及び周回ビームが当たった際に発生する二次粒子(散乱陽子や中性子)が原因であることがわかった。現状では、RCSの入射にはフォイルが必須であり、これらの二次粒子を完全に無くすことはできない。そこで、これら二次粒子によって放射化された機器の周辺に遮蔽体を置けるように、より大きなスペースが確保できる新しい入射システムの検討を開始した。予備検討の結果、機器配置は成立するが、入射用バンプ電磁石磁場が作る渦電流による発熱が問題となることがわかったため、今後その対策を検討することとなった。

論文

ビームラインにおけるキッカー電磁石エリアの真空性能向上

神谷 潤一郎; 柳橋 亨; 荻原 徳男; 金正 倫計

Proceedings of 13th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.1193 - 1196, 2016/11

J-PARC 3GeVシンクロトロンにおいて最も放出ガスの大きい装置であるキッカー電磁石をビームラインに設置した状態で脱ガスするためには、真空容器の温度上昇を抑えて熱膨張を最小限にし、容器内のキッカー電磁石だけを昇温する必要がある。そのために、熱源及び熱遮蔽板を真空容器内に導入する手法を考案し実証試験を行った。結果、真空容器の温度上昇を20度以下に抑えた上で、キッカー電磁石の放出ガス速度を脱ガスをしない場合の1/10まで低減できることを実証した。発表では実証試験の結果及び実機に適用するヒーター及び反射板の設計について述べる。さらに加速器のキッカー電磁石エリアに対し本脱ガス系の適用と排気速度増加を行うことで、同エリアの圧力を1/15程度まで低減できる見通しが立ったので併せて報告する。

論文

J-PARC 3GeVシンクロトロンビームコリメータの故障事象

山本 風海; 岡部 晃大; 神谷 潤一郎; 吉本 政弘; 竹田 修; 高柳 智弘; 山本 昌亘

Proceedings of 13th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.314 - 318, 2016/11

2007年のRCSの運転開始以後、ビームコリメータではこれまで不具合は起きていなかったが、2016年4月の保守作業時に真空漏れが発生した。ビームコリメータはその機能の上から、非常に放射化することが予想されていたため、真空フランジを遠隔から着脱するためのリモートクランプシステムをはじめとして、作業中の被ばく量を低減するための準備がなされていた。そのため、今回故障が発生してから代わりのダクトへの入れ替えを行うに際して、ビームが直接当たるコリメータ本体では40mSv/hという非常に高い表面線量が測定されたにも関わらず、作業者の被ばく線量は最大でも60マイクロSvに抑えることに成功した。本発表では、コリメータの故障から復旧までの状況について報告する。

論文

Vacuum technologies in high-power proton accelerators

神谷 潤一郎

Journal of the Vacuum Society of Japan, 59(8), p.213 - 221, 2016/08

従来の加速器における真空システムの役割は、ビームと残留分子の相互作用によるビームロスを引き起こさないために、ビームラインを十分に低い圧力に保つことである。大強度陽子ビーム加速器においては、大口径・大容積のビームラインをそのような低い圧力に保つこと自体が大きな開発要素である。加えて、大強度ビームを起因とする付加的ガス放出を抑えるための処理、さらに耐放射線性、低放射化性能をもつ機器等は、大強度陽子ビーム加速器に特徴的な開発要素である。J-PARC 3GeVシンクロトロンは世界的にも最大級のビームパワーを出力する陽子ビーム加速器であり、そのような開発を真空システムへ適用し、安定したビーム供給を実現している。本報告では、J-PARC 3GeVシンクロトロンの設計思想、及びそれに基づいて開発された構成機器と真空システムの性能等を通して、最新の陽子シンクロトロンにおける超高真空システムを総覧することを目的とする。

論文

A Non-destructive profile monitor using a gas sheet

荻原 徳男; 引地 裕輔; 滑川 裕矢; 神谷 潤一郎; 金正 倫計; 畑中 吉治*; 嶋 達志*; 福田 光宏*

Proceedings of 7th International Particle Accelerator Conference (IPAC '16) (Internet), p.2102 - 2104, 2016/06

We are developing a dense gas-sheet target to realize a non-destructive and fast-response beam profile monitor for 3 GeV rapid cycling synchrotron (RCS) in the J-PARC. This time, to demonstrate the function of the gas sheet for measuring the 2 dimensional profiles of the accelerated beams, the following experiments were carried out: (1) The gas sheet with a thickness of 1.5 mm and the density of 2$$times$$10$$^{-4}$$ Pa was generated by the combination of the deep slit and the thin slit. Here, the gas sheet was produced by the deep slit, and the shape of the sheet was improved by the thin slit. (2) For the electron beam of 30 keV with a diameter greater than 0.35 mm, the position and the two-dimensional profiles were well measured using the gas sheet. (3) Then the profiles of the 400 MeV proton beam with a current of 1 $$mu$$A was well measured, too.

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