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大山 直幸; 小島 有志; 相羽 信行; Horton, L. D.*; 諫山 明彦; 神谷 健作; 浦野 創; 坂本 宜照; 鎌田 裕; JT-60チーム
Nuclear Fusion, 50(6), p.064014_1 - 064014_10, 2010/06
被引用回数:25 パーセンタイル:66.72(Physics, Fluids & Plasmas)ダイバータ板への熱負荷が少ないgrassy ELM発生領域において、規格化衝突周波数を変化させた時のELM特性の変化を調べた。その結果、安全係数が高い場合も低い場合も、規格化衝突周波数が高い領域ではELMの振幅が大きくなる傾向があることがわかった。ITERの標準運転モードではダイバータ板への熱負荷が大きなtype I ELMを想定しているが、type I ELMは規格化衝突周波数が低い領域の方がELMの熱負荷が大きくなる傾向を持っており、type I ELMと反対の依存性を持つgrassy ELMはITERプラズマとの適合性が高いといえる。
Snyder, P. B.*; 相羽 信行; Beurskens, M.*; Groebner, R. J.*; Horton, L. D.*; Hubbard, A. E.*; Hughes, J. W.*; Huysmans, G. T. A.*; 鎌田 裕; Kirk, A.*; et al.
Nuclear Fusion, 49(8), p.085035_1 - 085035_8, 2009/08
被引用回数:191 パーセンタイル:98.80(Physics, Fluids & Plasmas)中間波長のMHDモードの安定性解析は、トカマクペデスタル性能やELM機構の理解を進めるうえで重要である。近年のペデスタル領域における高精度計測及び高精度安定性解析コードの実現により、複数の大・中型トカマク装置において周辺MHD安定性解析が実現し、実験結果の理解や実験プランの策定及びプラズマ性能の向上に貢献している。本論文では、複数のトカマク装置における周辺MHD安定限界を、標準的な(Type-I)ELMのみならず小振幅ELM及びELM-freeな領域において評価し、それらを比較する。さらに、ペデスタル幅を予測するテストモデルとペデスタルの高さに対する安定性からの制約を合わせて考慮することで、ペデスタルの高さと幅を予測する新たなモデル(EPED1)を開発した。このモデルをこれまでの実験結果に適用したテスト結果、及びこのモデルを用いて行ったITERでのペデスタルの高さの予測についての初期結果を報告する。
Sips, A. C. C.*; Casper, T.*; Doyle, E. J.*; Giruzzi, G.*; Gribov, Y.*; Hobirk, J.*; Hogeweij, G. M. D.*; Horton, L. D.*; Hubbard, A. E.*; Hutchinson, I.*; et al.
Nuclear Fusion, 49(8), p.085015_1 - 085015_11, 2009/08
被引用回数:54 パーセンタイル:86.90(Physics, Fluids & Plasmas)ITERにおける放電の時間発展に関して、実験的に検証した。すなわち、着火から電流立ち上げ,電流フラットトップ,電流立ち下げである。着火に関しては、JETのような大型トカマクではECRFによる補助なしで、またECRFによる補助が有る場合にはすべての装置でITERの要求である一周電界0.35V/mでの着火を確認できた。立ち上げ時には、早期にダイバータ移行し大きなプラズマ断面を早くに形成することによりインダクタンスをよく制御できることがわかった。フラットトップでの種々の特性、特にH-mode遷移後と逆遷移後のインダクタンスの変化についてデータが得られた。
Sips, A. C. C.*; Casper, T. A.*; Doyle, E. J.*; Giruzzi, G.*; Gribov, Y.*; Hobirk, J.*; Hogeweij, G. M. D.*; Horton, L. D.*; Hubbard, A. E.*; Hutchinson, I.*; et al.
Proceedings of 22nd IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2008) (CD-ROM), 8 Pages, 2008/10
ITERにおける放電の時間発展に関して、実験的に検証した。すなわち、着火から電流立ち上げ,電流フラットトップ,電流たち下げである。着火に関しては、JETのような大型トカマクではECRFによる補助なしで、またECRFによる補助が有る場合にはすべての装置でITERの要求である一周電界 0.35V/mでの着火を確認できた。立ち上げ時には、早期にダイバータ移行し大きなプラズマ断面を早くに形成することによりインダクタンスをよく制御できることがわかった。フラットトップでの種々の特性、特にH-mode遷移後と逆遷移後のインダクタンスの変化についてデータが得られた。
Snyder, P. B.*; 相羽 信行; Beurskens, M.*; Groebner, R. J.*; Horton, L. D.*; Hubbard, A. E.*; Hughes, J. W.*; Huysmans, G. T. A.*; 鎌田 裕; Kirk, A.*; et al.
Proceedings of 22nd IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2008) (CD-ROM), 8 Pages, 2008/10
中間波長のMHDモードの安定性解析は、トカマクペデスタル性能やELM機構の理解を進めるうえで重要である。近年のペデスタル領域における高精度計測及び高精度安定性解析コードの実現により、複数の大・中型トカマク装置において周辺MHD安定性解析が実現し、実験結果の理解や実験プランの策定及びプラズマ性能の向上に貢献している。本論文では、複数のトカマク装置における周辺MHD安定限界を、標準的な(Type-I) ELMのみならず小振幅ELM及びELM-freeな領域において評価し、それらを比較する。さらに、ペデスタル幅を予測するテストモデルとペデスタルの高さに対する安定性からの制約を合わせて考慮することで、ペデスタルの高さと幅を予測する新たなモデル(EPED1)を開発した。このモデルをこれまでの実験結果に適用したテスト結果、及びこのモデルを用いて行ったITERでのペデスタルの高さの予測についての初期結果を報告する。
山崎 千里*; 村上 勝彦*; 藤井 康之*; 佐藤 慶治*; 原田 えりみ*; 武田 淳一*; 谷家 貴之*; 坂手 龍一*; 喜久川 真吾*; 嶋田 誠*; et al.
Nucleic Acids Research, 36(Database), p.D793 - D799, 2008/01
被引用回数:52 パーセンタイル:70.94(Biochemistry & Molecular Biology)ヒトゲノム解析のために、転写産物データベースを構築した。34057個のタンパク質コード領域と、642個のタンパク質をコードしていないRNAを見いだすことができた。
Maggi, C. F.*; Groebner, R. J.*; 大山 直幸; Sartori, R.*; Horton, L. D.*; Sips, A. C. C.*; Suttrop, W.*; ASDEX Upgradeチーム; Leonard, A.*; Luce, T. C.*; et al.
Nuclear Fusion, 47(7), p.535 - 551, 2007/07
被引用回数:63 パーセンタイル:87.78(Physics, Fluids & Plasmas)ASDEX Upgrade(AUG)装置,DIII-D装置,JET装置,JT-60U装置において、改善閉じ込めモードと通常のHモードについて、ペデスタルやグローバルなプラズマパラメータを比較した。加熱パワーの増加とともにペデスタル圧力も上昇しており、通常のHモードから改善閉じ込めモードへは連続的に変化しているように見える。AUG装置では、改善閉じ込めモードでペデスタル圧力が上昇する際に密度と温度がともに上昇するのに対し、DIII-D装置ではおもに温度の上昇によってペデスタル圧力が上昇する。JET装置の1.4MAで行われたハイブリッドモードでは、加熱パワーと三角度の上昇によってペデスタル部の蓄積エネルギー上昇により、全体の蓄積エネルギーが上昇する。JT-60Uでは、安全係数と三角度の高い高ベータポロイダルHモードではペデスタル部の蓄積エネルギー上昇により全体の蓄積エネルギーが上昇しているが、負磁気シアHモードではコアプラズマの蓄積エネルギー上昇によるものが大きい。どの装置でも、全体のポロイダルベータ値が上昇するに連れてペデスタル部の安定性が改善している。また、ペデスタル部のポロイダルベータ値の上昇に伴い、閉じ込め改善度も上昇する。
Doyle, E. J.*; Houlberg, W. A.*; 鎌田 裕; Mukhovatov, V.*; Osborne, T. H.*; Polevoi, A.*; Bateman, G.*; Connor, J. W.*; Cordey, J. G.*; 藤田 隆明; et al.
Nuclear Fusion, 47(6), p.S18 - S127, 2007/06
本稿は、国際熱核融合実験炉(ITER)の物理基盤に関し、プラズマ閉じ込めと輸送に関する最近7年間(1999年に発刊されたITER Physics Basis後)の世界の研究の進展をまとめたものである。輸送物理一般、プラズマ中心部での閉じ込めと輸送,Hモード周辺ペデスタル部の輸送とダイナミクス及び周辺局在化モード(ELM)、そして、これらに基づいたITERの予測について、実験及び理論・モデリングの両面から体系的に取りまとめる。
Maggi, C. F.*; Groebner, R. J.*; 大山 直幸; Sartori, R.*; Horton, L. D.*; Sips, A. C. C.*; Suttrop, W.*; ASDEX Upgradeチーム; Leonard, T.*; Luce, T. C.*; et al.
Proceedings of 21st IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2006) (CD-ROM), 8 Pages, 2007/03
ASDEX-U(AUG), DII-D, JET, JT-60U装置において、改善閉じ込めモードと通常のHモードについて、ペデスタルやグローバルなプラズマパラメータを比較した。加熱パワーの増加とともにペデスタル圧力も上昇しており、通常のHモードから改善閉じ込めモードへは連続的に変化しているように見える。AUG装置では、改善閉じ込めモードでペデスタル圧力が上昇する際に密度と温度がともに上昇するのに対し、DIII-D装置ではおもに温度の上昇によってペデスタル圧力が上昇する。JT-60Uでは、安全係数と三角度の高い高ベータポロイダルHモードではペデスタル部の蓄積エネルギー上昇により全体の蓄積エネルギーが上昇しているが、負磁気シアHモードではコアプラズマの蓄積エネルギー上昇によるものが大きい。JET装置の1.4MAで行われたハイブリッドモードでは、加熱パワーと三角度の上昇によってペデスタル部の蓄積エネルギー上昇により、全体の蓄積エネルギーが上昇する。どの装置でも、全体のポロイダルベータ値が上昇するにつれてペデスタル部の安定性が改善している。また、ペデスタル部のポロイダルベータ値の上昇に伴い、閉じ込め改善度も上昇する。
鎌田 裕; Leonard, A. W.*; Bateman, G.*; Becoulet, M.*; Chang, C. S.*; Eich, T.*; Evans, T. E.*; Groebner, R. J.*; Guzdar, P. N.*; Horton, L. D.*; et al.
Proceedings of 21st IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2006) (CD-ROM), 8 Pages, 2007/03
周辺ペデスタル研究の進展とITERへ向けた予測について、最近の世界の研究をレビューする。周辺ペデスタル構造を決めるパラメータリンケージを明らかにするとともに、プラズマ過程と原子分子過程の両方がペデスタル幅を決定すること,周辺圧力勾配がピーリングバルーニング理論で系統的に説明できること,計測機器の進展によってELMの発展が明らかとなり非線形理論で説明可能であること,小振幅ELMの系統的同定がすすんだことなど、大きな発展があった。これらに基づいて、ITERのプラズマ性能の予測,ELMの小規模化等の検討が大きく進んだ。
大山 直幸; Gohil, P.*; Horton, L. D.*; Hubbard, A. E.*; Hughes, J. W.*; 鎌田 裕; 神谷 健作; Leonard, A. W.*; Loarte, A.*; Maingi, R.*; et al.
Plasma Physics and Controlled Fusion, 48(5A), p.A171 - A181, 2006/05
被引用回数:88 パーセンタイル:92.57(Physics, Fluids & Plasmas)Type I ELMを伴うHモード運転はITERの標準運転シナリオとして考えられているが、type I ELMによる瞬間的な熱・粒子束によるダイバータの損耗が懸念されている。近年、世界中のトカマク装置で振幅の小さなELMを伴うHモード放電の研究が進展しており、幾つかの新しい運転領域が発見されている。本論文は、Alcator C-Mod, ASDEX Upgrade, DIII-D, JET, JFT-2M, JT-60U and NSTX各装置で得られている小振幅ELM放電について、ペデスタル特性の観点から運転領域,周辺揺動,周辺部MHD安定性について比較・要約した結果を報告している。また、ITERプラズマへの適用に向けた研究課題についても議論している。
Leonard, A. W.*; 朝倉 伸幸; Boedo, J. A.*; Becoulet, M.*; Counsell, G. F.*; Eich, T.*; Fundamenski, W.*; Herrmann, A.*; Horton, L. D.*; 鎌田 裕; et al.
Plasma Physics and Controlled Fusion, 48(5A), p.A149 - A162, 2006/05
被引用回数:40 パーセンタイル:77.21(Physics, Fluids & Plasmas)この論文は、さまざまなトカマク装置で観測されているタイプI ELMダイナミクスの測定結果をまとめたものである。ペデスタル部から吐き出されたフィラメント構造による対流的な損失,周辺磁場のエルゴディック化や磁力線の再結合による磁力線に平行方向の輸送増加,径電場シアが消失することによる乱流輸送の増加といった輸送機構がELM輸送の可能性として推量されている。種々の実験結果を検証し、これらの輸送モデルとの比較・検証を行った。
Stober, J.*; Lomas, P. J.*; Saibene, G.*; Andrew, Y.*; Belo, P.*; Conway, G. D.*; Herrmann, A.*; Horton, L. D.*; Kempenaars, M.*; Koslowski, H.-R.*; et al.
Nuclear Fusion, 45(11), p.1213 - 1223, 2005/11
被引用回数:44 パーセンタイル:77.33(Physics, Fluids & Plasmas)JET装置では、閉じ込めがよく、かつELMの小さな運転領域を開発している。ASDEX Upgrade装置におけるtype II ELM、Alcator C-mod装置におけるEDA H-modeそしてJT-60U装置におけるgrassy ELMを再現する実験をJET装置で行った。その結果、安全係数の高い領域でポロイダルベータ値を高くするという、JT-60U装置で開発されたgrassy ELMの運転シナリオを用いたときに、振幅の小さなELMを得ることに成功した。プラズマ電流の高い領域での試験はされていないが、この運転シナリオはITERに適用できる可能性を持っている。
Bcoulet, M.*; Huysmans, G.*; Sarazin, Y.*; Garbet, X.*; Ghendrih, P.*; Rimini, F.*; Joffrin, E.*; Litaudon, X.*; Monier-Garbet, P.*; An
, J.-M.*; et al.
Plasma Physics and Controlled Fusion, 45(12A), p.A93 - A113, 2003/12
被引用回数:84 パーセンタイル:90.74(Physics, Fluids & Plasmas)炉心級のプラズマにおけるELMに関する実験的,理論的な研究の進展をレビューした論文である。最近の理論的なアプローチでは、線形MHD安定性解析だけでなく、ELMを含んだ非線形輸送モデルが提案されている。これらのモデルと高速なペデスタル圧力分布の崩壊,磁気揺動,スクレイプオフ層の輸送といった実験的観測との比較が行われた。現在得られているtype I ELMのスケーリングをITERに外挿するとダイバータ板への熱負荷が問題となる。近年、高三角度及び高密度領域において、高閉じ込めを維持したまま小さなELMが得られる領域が各装置で見つかっており、これら小振幅ELMの特徴とITERへの適用性に関して議論している。一方、内部輸送障壁とELMの両立性が幾つかの装置で問題になっているが、ELMの振幅を低減することで両立することが可能になった事例を報告している。さらに、周辺電流,ペレット入射,不純物入射,外部磁場摂動等を用いたELMの動的制御法の開発とITERへの適用性について議論している。
Loarte, A.*; Saibene, G.*; Sartori, R.*; Campbell, D.*; Becoulet, M.*; Horton, L.*; Eich, T.*; Herrmann, A.*; Matthews, G.*; 朝倉 伸幸; et al.
Plasma Physics and Controlled Fusion, 45(9), p.1549 - 1569, 2003/10
被引用回数:472 パーセンタイル:99.68(Physics, Fluids & Plasmas)Type I ELMによる熱流束はダイバータの損耗に大きく影響し、ITERの設計における大きな研究課題である。JET, DIII-D, ASDEX-U, JT-60Uから得られたType I ELM発生時の蓄積エネルギー,周辺ペデスタル部の温度,密度の変化のデータベースをもとに、ELM熱流(エネルギー損失量)のスケーリングを考察し結果をまとめた。(1)ELMによるエネルギー損失は、ペデスタルの衝突率の増加,磁場シアにより減少する。また粒子損失は、おもにELMにより影響される領域の幅に比例し増減する。(2)JETとDIII-Dにおいて、ELM発生時、ペデスタルでの温度の減少がない対流輸送的な小さなELM熱流が観測された。(3)ELM熱流束のダイバータへの照射時間は、ELM発生時間に依存せず、境界層でのイオン輸送時間に比例する。さらに、ELM熱流と粒子流のITERにおける予想について議論を行った。
Ongena, J.*; Budny, R.*; Dumortier, P.*; Jackson, G. L.*; 久保 博孝; Messiaen, A. M.*; 村上 和功*; Strachan, J. D.*; Sydora, R.*; Tokar, M.*; et al.
Physics of Plasmas, 8(5), p.2188 - 2198, 2001/05
被引用回数:50 パーセンタイル:79.54(Physics, Fluids & Plasmas)ドイツのトカマク装置TEXTORでは、不純物入射によってグリーンワルド密度限界を超える高密度領域でHモードに相当する高い閉じ込め性能を得ている(RIモード)。このプラズマは閉じ込め性能の改善と第一壁の熱負荷の低減という観点で優れており、ほかのトカマク装置でもELMy Hモード、Lモードに不純物を入射する実験が行われている。JETでは、グリーンワルド密度限界近くまでELMy Hモードの閉じ込め性能を維持できた。JT-60Uでは、Ar入射によって高密度領域でELMy Hモードプラズマの閉じ込め性能を改善した。JET及びD III-Dでは、ダイバータ配位のLモードプラズマにおいて不純物入射に伴う輸送係数の減少を観測した。本論文では、これら不純物入射による閉じ込め性能の改善についてレビューする。
波多江 仰紀; 杉原 正芳; Hubbard, A. E.*; Igitkhanov, Y.*; 鎌田 裕; Janeschitz, G.*; Horton, L. D.*; 大藪 修義*; Osborne, T. H.*; Osipenko, M.*; et al.
Nuclear Fusion, 41(3), p.285 - 293, 2001/03
被引用回数:40 パーセンタイル:74.01(Physics, Fluids & Plasmas)マルチマシーンデータベースを用い、次の課題に着目し解析した。すなわち、(1)将来炉の標準運転モードであるType I ELM中のペデスタル圧力の理解と予測、(2)良い閉じ込め性能でELM振幅が小さいType II ELMの運転領域の同定、(3)Type I, II ELM領域に接しているType III ELMの上限の理論予測との比較(4)高密度放電での閉じ込め劣化に関連する、コア閉じ込めとペデスタル温度との関係。この結果、スケーリングとモデルに基づくペデスタル圧力の表式は、実験データをおおむねスケールし、将来炉のための初期的な予測を可能にした。またType II ELMの運転領域としてqとの範囲を示した。Type III ELMの上限の理論予測では、実験データの上限と良い一致を見た。コア閉じ込めが劣化し始めるとき、クリティカルなペデスタル温度があることを示した。
Loarer, T.*; Horton, L. D.*; 久保 博孝; Maggi, C. F.*; Morgan, P. D.*; Stamp, M. F.*; Von Hellermann, M.*
JET-R-99-05, p.1 - 20, 1999/09
JETのダイバータ領域から放射されるD線のスペクトル・プロファイルを、ダイバータ・ペリスコープ診断装置を用いて測定することにより、中性粒子の密度分布及びエネルギー分布を調べた。D
線のゼーマン分裂の幅からD
線の放射位置を決定し、電子密度が高くなりダイバータプラズマが非接触状態になると、中性粒子密度の高い領域がダイバータ板近傍からX点付近に移動なることを明らかにした。中性粒子のエネルギー分布は、フランク・コンドン過程による低エネルギー成分と、反射と荷電交換による高エネルギー成分に分離できる。電子密度が増加するに伴って、この両方の成分の平均エネルギーが減少することを観測した。低エネルギー成分については解離過程の変化が、高エネルギー成分についてはイオン温度の変化が、この平均エネルギーの変化の原因であると考えられる。