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Schaffer, M. J.*; Snipes, J. A.*; Gohil, P.*; de Vries, P.*; Evans, T. E.*; Fenstermacher, M. E.*; Gao, X.*; Garofalo, A. M.*; Gates, D. A.*; Greenfield, C. M.*; et al.
Nuclear Fusion, 51(10), p.103028_1 - 103028_11, 2011/10
被引用回数:40 パーセンタイル:81.46(Physics, Fluids & Plasmas)ITERのテストブランケットモジュールが作ると思われる誤差磁場の影響を調べる実験をDIII-Dにおいて実施した。プラズマ回転とモードロッキング,閉じ込め,LH遷移,ELM安定化,ELMとHモードペデスタル特性,高エネルギー粒子損失等を調べた。実験では、ITERの1つの赤道面ポートを模擬する3つ組のコイルを1セット使用した。その結果、ITERのTBMが作る誤差磁場のためにITERの運転が妨げられるような結果は得られなかった。一番大きな変化はプラズマ回転を減速させるものであり、非共鳴ブレーキング効果によってプラズマ全体の回転が50%程度減少した。密度や閉じ込めへの影響は、回転の影響の1/3程度である。これらの影響は、プラズマ圧力の高いプラズマや回転の低いプラズマで顕著である。それ以外の影響は軽微であった。
Fasoli, A.*; Gormezano, C.*; Berk, H. L.*; Breizman, B.*; Briguglio, S.*; Darrow, D. S.*; Gorelenkov, N.*; Heidbrink, W. W.*; Jaun, A.*; Konovalov, S. V.*; et al.
Nuclear Fusion, 47(6), p.S264 - S284, 2007/06
被引用回数:510 パーセンタイル:84.21(Physics, Fluids & Plasmas)ITERや将来の核融合炉では高速イオンのアルファ粒子がプラズマの維持に重要な役割を果たし、高速イオンが関連した物理現象の理解は重要である。本論文では、1999年の最初の「ITER物理基盤の進展」に関するレポート以降の高速イオンが絡む高温プラズマの物理現象についての理解の進展についてまとめた。高速イオンの物理機構を理解するための高速イオン源の進展,トロイダル磁場リップルによる高速イオン閉じ込めの理解の進展,高速イオンと背景プラズマ起因MHDの相互作用の理解の進展,高速イオン起因MHDの線形安定性の理解の進展,高速イオンと高速イオン起因MHDの相互作用と非線形発展の理解の進展,高速イオン起因MHDによる高速イオンの輸送の理解の進展について、実験計測,理論,数値計算で得られた成果をまとめている。
石川 正男; 武智 学; 篠原 孝司; 草間 義紀; 松永 剛; Krasilnikov, V. A.*; Kashuck, Y.*; 磯部 光孝*; 西谷 健夫; 助川 篤彦; et al.
Nuclear Fusion, 46(10), p.S898 - S903, 2006/10
被引用回数:18 パーセンタイル:49.17(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60Uの弱磁気シアプラズマでは、負イオン源中性粒子ビーム(NNB)入射中に、安全係数(q)の減少とともに、周波数掃引を伴ったMHD不安定性が励起し、その後周波数は一定になる不安定性が確認されている。この不安定性に対して、前者はRSAE、後者はTAEとして説明することができる。これまで、それらの不安定性の励起機構に関する研究は進められてきたものの、高エネルギー粒子の閉じ込めにどのように影響を与えているかは実験的に観測されていなかった。本研究では、RSAE, TAE発生中の全中性子発生量を、輸送コード(OFMC)を用いて不安定性がないとしたときに計算される中性子発生量とを比較することで、初めてRSAE, TAE発生中の高エネルギー粒子の閉じ込め劣化を定量的に示した。特に、RSAEからTAEへの遷移中に高エネルギー粒子の閉じ込め劣化が最も大きくなることを突き止めた。
石川 正男; 武智 学; 篠原 孝司; 草間 義紀; Cheng, C. Z.*; 松永 剛; 藤堂 泰*; Gorelenkov, N. N.*; Kramer, G. J.*; Nazikian, R. M.*; et al.
Nuclear Fusion, 45(12), p.1474 - 1480, 2005/12
被引用回数:38 パーセンタイル:73.74(Physics, Fluids & Plasmas)アルフベン固有モード(AE)による高エネルギーイオンの輸送を調べるために、中性子発生分布及びダイヤモンド検出器を用いた中性粒子束の測定をJT-60Uにおいて初めて行った。弱磁気シアプラズマにおいて、Abraut Large-amplitude Event(ALE)と呼ばれるバーストモードが発生した時、100-370keVの特定のエネルギー範囲の高エネルギーイオンが輸送されることが、中性粒子計測から初めて得られた。また、中性子発生分布はALEにより再分配することがわかった。これらの計測から、ALEは特定のエネルギー範囲を持つ高エネルギーイオンをプラズマ中心部から周辺部へ再分配することが詳細に示された。一方、負磁気シアプラズマではRversed-Shear-induced AE(RSAE)と呼ばれるAE、及びRSAEからTAEへの遷移を確認しており、中性子発生分布計測は、モードによる輸送はRSAEからTAEへの遷移中が最も大きいことを示唆している。
武智 学; 福山 淳*; 石川 正男; Cheng, C. Z.*; 篠原 孝司; 小関 隆久; 草間 義紀; 竹治 智*; 藤田 隆明; 及川 聡洋; et al.
Physics of Plasmas, 12(8), p.082509_1 - 082509_7, 2005/08
被引用回数:36 パーセンタイル:71.86(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60Uの負磁気シア(RS)及び弱磁気シアプラズマ(WS)におけるアルフベン固有モード(AE)実験の結果について報告する。低hのRS放電において負イオンNBI(NNBI)及びICRFによって加熱中に観測された急激な周波数の掃引を伴うモードは負磁気シア励起AE(RSAE)とこのRSAEからトロイダルAE(TAE)への遷移によって説明可能である。われわれはJT-60Uにおいて磁気揺動の観測と安全係数分布の計測を行い、RSAEの存在とRSAEからTAEへの遷移を初めて証明した。中性子発生率の計測によってRSAEからTAEへ遷移時に高速イオンが吐き出されることが明らかになった。
篠原 孝司; 石川 正男; 武智 学; 草間 義紀; 藤堂 泰*; Gorelenkov, N. N.*; Cheng, C. Z.*; 福山 淳*; Kramer, G.*; Nazikian, R. M.*; et al.
プラズマ・核融合学会誌, 81(7), p.547 - 552, 2005/07
負イオン源中性粒子ビームを用いて高速イオンの圧力の高い状態を作るとアルベン固有周波数帯にバースト状で数十ミリ秒以下の時間スケールの周波数掃引を伴った不安定性(Fast FSやALEと呼んでいる)が観測された。これらの不安定性により高速イオンの輸送が助長されていることが明らかになった。最近、自然組成ダイヤモンド検出器を用いた中性粒子束分布計測により、輸送高速イオンの共鳴的エネルギー依存性が明確に観測された。結果は輸送が、高速イオンと不安定性とが共鳴的に相互作用し、不安定性の電磁場を静的に感じて起きていることを示唆している。また、Fast FSの周波数掃引についても、粒子-MHD混成数値計算コードにより、最近、実験結果を再現する結果を得ており、波動による粒子捕捉領域の軌道周回周波数が変化することによって生じる現象であると考えられる。このような非線形現象について高速イオン圧力分布との関連について報告する。さらに、負磁気シア誘導アルベン固有モード(Reversed Shear-induced AE; RSAE)の発生をTASK/WMコードにより理論的に予測していたが、MSEによる詳細なq分布計測等を用いてJT-60においてこれを同定した。NOVA-Kコードを用いて、RSAEの安定性解析を行い、実験と数値計算の比較を報告する。
篠原 孝司; 武智 学; 石川 正男; 草間 義紀; 都筑 和泰; 浦田 一宏*; 川島 寿人; 飛田 健次; 福山 淳*; Cheng, C. Z.*; et al.
Plasma Physics and Controlled Fusion, 46(7), p.S31 - S45, 2004/07
被引用回数:44 パーセンタイル:78.18(Physics, Fluids & Plasmas)負磁気シア中でのアルベン固有モードの振る舞い,TAE周波数領域で発生する不安定性による高エネルギーイオンの輸送,電流ホールを有するプラズマ中での高エネルギーイオンの振る舞い,フェライト鋼による複雑トロイダル磁場リップル中での高エネルギーイオンの損失など、JT-60U及びJFT-2Mにおける最近の高エネルギー粒子物理研究の成果について報告する。
竹永 秀信; 東島 智; 大山 直幸; Bruskin, L. G.; 小出 芳彦; 井手 俊介; 白井 浩; 坂本 宜照; 鈴木 隆博; Hill, K. W.*; et al.
Nuclear Fusion, 43(10), p.1235 - 1245, 2003/10
被引用回数:75 パーセンタイル:88.89(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60Uの負磁気シア及び高モードプラズマにおける内部輸送障壁(ITB)での粒子と熱輸送の関係について系統的に調べた。ヘリウムと炭素はITB内側で蓄積しないが、重不純物のアルゴンはITB内側で蓄積することを明らかにした。ヘリウムの拡散係数とイオンの熱拡散係数は、高
モードプラズマでは、新古典値より5-10倍程度大きく、異常輸送が支配的である。負磁気シアプラズマでは、ヘリウムの拡散係数はイオンの熱拡散係数とともに、異常拡散が支配的な領域から新古典値程度まで減少する。炭素及びアルゴンの密度分布は、イオンの熱拡散係数が新古典値程度まで減少していても、新古典理論から計算される分布より平坦であり、炭素,アルゴンの拡散係数は新古典値より大きい。高
モードプラズマに電子サイクロトロン加熱(ECH)を適用した場合に、密度と中心部の軟X線強度が顕著に減少し、アルゴンが中心領域から吐き出されることを見いだした。このとき、密度のITBはほぼ無くなっており、それにより新古典理論で予測される密度勾配によるアルゴンの内向き速度が減少する。負磁気シアプラズマでは、ECHによる明確な密度及び軟X線強度の減少は観測されなかった。このことは、不純物の蓄積を抑えるためには、密度勾配の制御が重要であることを示している。
篠原 孝司; 武智 学; 石川 正男*; 草間 義紀; 森岡 篤彦; 大山 直幸; 飛田 健次; 小関 隆久; JT-60チーム; Gorelenkov, N. N.*; et al.
Nuclear Fusion, 42(8), p.942 - 948, 2002/08
被引用回数:44 パーセンタイル:77.04(Physics, Fluids & Plasmas)核燃焼プラズマでは、粒子圧力が高くなると、アルヴェン固有モード(AE)周波数領域の不安定性により
粒子の閉じ込めが劣化することが危惧されている。JT-60Uでは、負イオン源中性粒子ビーム(N-NB)入射により高速イオンを生成して、バースト的に発生する周波数掃引不安定性の研究を行っている。最近の解析により、バースト的な周波数掃引現象が、不安定性と高速イオン分布関数の変化と背景プラズマの散逸との非線形な相互作用に起因していると考えられるという結果を得た。また、新たに設置した中性子分布計測により不安定性により高速イオンが再分布していることを示唆しているデータを得た。
Rewoldt, G.*; Hill, K. W.*; Nazikian, R. M.*; Tang, W. M.*; 白井 浩; 坂本 宜照; 岸本 泰明; 井手 俊介; 藤田 隆明
Nuclear Fusion, 42(4), p.403 - 411, 2002/04
被引用回数:9 パーセンタイル:29.89(Physics, Fluids & Plasmas)内部輸送障壁を持つJT-60Uプラズマは、非常に圧力勾配が大きい領域と、それによって分離された2つの比較的圧力分布が平坦な領域を持つことによって特徴づけられる。このプラズマにおいて、回転シアの効果がある場合とない場合についてトロイダルドリフトモードの線形成長率を計算した。内部輸送障壁が十分に成長している場合は、回転の効果を考慮すると、強い圧力勾配によって生じる径電場が局所的にモードの安定化に寄与して異常輸送を軽減させ、強い圧力勾配が維持されるという物理的描像と一致した。回転の効果を考慮しない場合、もしくは回転の効果を考慮していても内部輸送障壁が十分には成長していない場合には、モードの不安定領域は圧力勾配のある領域まで広がった。
三浦 幸俊; 藤田 隆明; 及川 聡洋; 鈴木 隆博; 井手 俊介; 坂本 宜照; 小出 芳彦; 波多江 仰紀; 内藤 磨; 諫山 明彦; et al.
IAEA-CN-94/EX/C3-1Ra (CD-ROM), 5 Pages, 2002/00
負磁気シア配位による先進トカマク運転では、凹状の電流分布により安全係数の極小値が磁気軸から外れて存在し、その極小値の内側に内部輸送障壁が形成されて閉じ込めが著しく改善される。この負磁気シア配位の極限状態では、トカマクの閉じ込めにとって必要不可欠であると考えられていたプラズマ電流がプラズマ中心近傍でほぼゼロとなっている(電流ホール)ことを世界で初めて発見した。しかも、半径の40%に至る領域でプラズマ電流がほぼゼロの状態が長時間安定に存在できることを世界で初めて示した。電流ホールは、内部輸送障壁部の圧力勾配による自発電流等の非誘導電流により発生する負の電場の拡散により、中心部の電流がゼロになっているように観測されており、電流ホール形成後は、ECHあるいはN-NBによる(順・逆方向)電流駆動でも電流ホール内部に(順・逆)電流が現れることはない。
Kramer, G. J.; Cheng, C. Z.*; 草間 義紀; Nazikian, R. M.*; 竹治 智; 飛田 健治
Nuclear Fusion, 41(9), p.1135 - 1151, 2001/09
被引用回数:38 パーセンタイル:72.49(Physics, Fluids & Plasmas)本論文は、JT-60Uにおいてイオンサイクロトロン波(ICRF)加熱中に励起されるトロイダル形状及び楕円形状によって誘起されるアルフベン固有モード(TAE,EAE)の解析を行い、各アルフベン固有モードの周波数やトロイダルモード数が励起される位置での安全係数(q)の関数であることを応用して、鋸歯状波振動発生前後のTAEやEAEの挙動から、鋸歯状波振動による磁気軸でのq値(q0)の変化を明らかにした。q=1面で起こるEAEは、鋸歯状波振動発生後に時間遅れ(高々150ms)をもって現れ、その時間遅れは、鋸歯状波振動直前の電子温度と相関をもつことがわかった。EAEの時間発展は、NOVA-Kコードを用いてモデル化を行い、実験とのよい一致を見た。その結果、鋸歯状波振動直後にはq01となりプラズマ中にq=1面がなくなるとの結論を得た。
篠原 孝司; 草間 義紀; 武智 学; 森岡 篤彦; 石川 正男*; 大山 直幸; 飛田 健次; 小関 隆久; 竹治 智; 森山 伸一; et al.
Nuclear Fusion, 41(5), p.603 - 612, 2001/05
被引用回数:89 パーセンタイル:90.58(Physics, Fluids & Plasmas)核燃料プラズマでは、粒子圧力が高くなると、アルヴェン固有モード(AE)周波数領域の不安定性により
粒子の閉じ込めが劣化することが危惧されている。これまでの実験ではAE周波数領域の周波数掃引不安定性が発生すると高エネルギーイオンの輸送が増大する場合があり、また、周波数掃引不安定性の発生領域とその特性の理解はトカマク研究の重要課題の一つである。最近のJT-60Uの実験において、負イオン源中性粒子ビーム(N-NB)入射により高エネルギーイオンを生成して、周波数掃引不安定性の研究を行い、ITERで予測される
粒子の存在条件と同様の条件のN-NBイオンによって、周波数掃引不安定性が不安定かされることを明らかにした。また、速い周波数掃引を伴う不安定性による高エネルギーイオンの損失が、平衡の違いに起因するエネルギー依存性を持っていることを明らかにした。
Kramer, G. J.; 岩瀬 誠; 草間 義紀; 森岡 篤彦; 根本 正博; 西谷 健夫; 篠原 孝司; 竹治 智; 飛田 健次; 小関 隆久; et al.
Nuclear Fusion, 40(7), p.1383 - 1396, 2000/07
被引用回数:47 パーセンタイル:77.05(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60UにおいてICRF加熱または、N-NBI加熱を用いて高速イオンの実験を行ってきた。両方の加熱手法でアルフヴェン固有(AE)モードの励起を観測した。ICRF加熱中のAEモードの解析から以下のことがわかった。(1)鋸歯状振動中にICRF加熱によって励起されたAEモードの情報からプラズマ中心領域の安全係数分布を評価をすることができた。これらの結果はMSE計測結果及び、鋸歯状振動の理論計算モデルと良く一致し、この解析手法の正当性を示した。(2)X-モード反射計を用いてTAEモードの径方向のモード構造がJT-60Uで初めて評価し、これらのモードがNOVA-Kコードで予測されたバルーニング構造を持つことを明らかにした。また、N-NBI加熱実験から以下の結果を得た。(1)N-NBI加熱によって鋸歯状振動周期が長期化できることがわかった。(2)N-NBI入射中にアルフヴェン周波数領域のモードを解析した結果、通常のTAEモード以外にバースト的な振る舞いをするモード、周波数捜引するモードが存在することを明らかにした。
草間 義紀; Kramer, G. J.; 木村 晴行; 三枝 幹雄*; 小関 隆久; 飛田 健次; 及川 聡洋; 篠原 孝司; 近藤 貴; 森山 伸一; et al.
Nuclear Fusion, 39(11Y), p.1837 - 1843, 1999/11
被引用回数:70 パーセンタイル:87.27(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60Uにおいて、負イオン源ビーム(NNB)を用いて、ビームイオンが励起する不安定性の研究を行った。磁気シアが弱い場合には、ビームイオンの体積平均値が0.1%と低い領域においてもアルヴェン固有モードが励起されることが明らかとなった。しかし、このモードは強い負磁気シアを持つプラズマでは安定化できることがわかった。ビームイオン
値が0.2%程度に上昇し、かつプラズマ中心の安全係数が1.4程度まで低下すると、アルヴェン周波数領域にバースト的に発生をくり返すモードが出現する。このモードにより、わずかではあるがビームイオンが損失することが明らかになった。
Kramer, G. J.; Cheng, C. Z.*; Fu, G. Y.*; 草間 義紀; Nazikian, R. M.*; 小関 隆久; 飛田 健次
Physical Review Letters, 83(15), p.2961 - 2964, 1999/10
被引用回数:25 パーセンタイル:75.46(Physics, Multidisciplinary)短時間に急速な周波数低下を示す中心局在トロイダル・アルフヴェン固有モード(C-TAE)を観測した。低磁気シアプラズマでは、中心の安全係数が下がるとC-TAEの存在位置が低磁場側へ速く移動するため、このような周波数変化が起こることを示した。この場合、周辺部には大域的TAE(G-TAE)が存在可能であるが、減衰項が十分大きいため実際には存在できない。しかし、C-TAEの周波数が低下してG-TAE周波数と重なるとき、実際には存在しないG-TAEはC-TAEと結合し、一時的にC-TAEを安定化することが明らかになった。この結果、C-TAEの周波数は連続的に低下するのでなく、G-TAE周波数と一致するとき一時モードが消失し、その周波数を通過した直後に再出現するという「周波数の跳び」現象を示す。
篠原 孝司; Nazikian, R. M.*; 藤田 隆明; 芳野 隆治
Review of Scientific Instruments, 70(11), p.4246 - 4250, 1999/00
被引用回数:31 パーセンタイル:84.06(Instruments & Instrumentation)プラズマ中心部での電子密度揺動の相関を測定できる反射計をJT-60Uに新たに設置した。この反射計は4チャンネルから成り、4つの異なった周波数のミリ波を用いることで空間4点を同時に測定可能である。この内2チャンネルが固定周波数、2チャンネルが周波数可変である。周波数可変の チャンネルは60ミリ秒の間に5つの異なった周波数を入射できる。したがって、固定周波数のチャンネルと周波数可変のチャンネル間の相関を取ることで1放電中に密度揺動の相関長を測定できる。また、この反射計はXモード偏波のミリ波を用いることで平坦な密度分布での測定や高磁場側での測定が可能である。この反射計を用いて、負磁気シアプラズマの内部輸送障壁内外での相関長測定を行い、内部輸送障壁内の相関長の方が、障壁外よりも短くなっていることを指示する初期結果を得た。
石川 正男; 篠原 孝司; 武智 学; 松永 剛; 草間 義紀; Krasilnikov, A.*; Kaschuck, Y.*; 磯部 光孝*; 西谷 健夫; 森岡 篤彦; et al.
no journal, ,
JT-60の弱磁気シアプラズマでは、負イオン源中性粒子ビーム(NNB)入射中に、安全係数の最小値(q)の減少とともに、周波数掃引を伴ったMHD不安定性が励起し、その後周波数は一定になる不安定性が確認されている。これらの不安定性に対して、前者はReversed-Shear-induced Alfv
n Eigenmode (RSAE)、後者はTroidicity-induced AE(TAE)として説明することができ、RSAE, TAEの励起機構に関しての研究が進められてきた。特にRSAEからTAEへの遷移中がもっとも不安定な状態であると予想されていた。しかしながら、これまではそれらの不安定性が高エネルギーイオンの閉じ込めにどのように影響を与えるかは実験的に観測されていなかった。本研究では、RSAE, TAE発生中の中性子発生量を、輸送コード(OFMC)を用いて不安定性がないとした時に計算される中性子発生量と比較することで、初めて不安定性発生中の高エネルギーイオンの閉じ込め劣化を示した。さらに、RSAEからTAEへの遷移中に高エネルギーイオンの閉じ込め劣化がもっとも大きくなることを評価した。
Snipes, J. A.*; Schaffer, M. J.*; Gohil, P.*; de Vries, P.*; Fenstermacher, M. E.*; Evans, T. E.*; Gao, X. M.*; Garofalo, A.*; Gates, D. A.*; Greenfield, C. M.*; et al.
no journal, ,
磁性体で作られているITERのテストブランケットモジュール(TBM)が作る誤差磁場がプラズマ運転と性能へ与える影響を調べる実験をDIII-Dで実施した。ポロイダル磁場とトロイダル磁場を作る一組のコイルをプラズマ近傍の水平ポートに設置した。TBMコイルは、トロイダル磁場リップルとの総和で5.7%という局所磁場リップルを作り出すことが可能で、この値は1.3トンのITER用TBMが作る局所磁場リップルの4倍に相当する。実験では、トロイダル回転の減少はリップルに敏感であるが、閉じ込め性能への影響では、3%以上の局所磁場リップルで15-18%の減少、1.7%以下では影響はほとんど見られないことがわかった。