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Ochs, M.*; Dolder, F.*; 舘 幸男
Applied Geochemistry, 136, p.105161_1 - 105161_11, 2022/01
被引用回数:3 パーセンタイル:82.95(Geochemistry & Geophysics)さまざまな種類の放射性廃棄物や環境中に含まれる有機物は、放射性核種との安定な錯体を形成し、収着による遅延効果を低減させる可能性がある。本研究では、有機配位子が共存するセメントシステムにおける収着低減係数(SRF)を定量化する方法論の適用性を評価する。SRFの推定のための3つの手法、(1)溶解度上昇係数との類似性、(2)熱力学的計算に基づく化学種分布、(3)三元系での収着実測データを組合わせ、代表的な有機配位子(ISAおよびEDTA)および選択された主要な放射性核種(アクチニド)を対象に評価を行った。ここで提案した手法により、評価対象とするシステムに関連する利用可能なデータ等の情報量に応じて、3つのSRFの定量化手法の有効性を評価することが可能である。最も信頼できるSRFは、三元系での収着実測データから導出することができる。そのような直接的な証拠がない状況でSRFを導出する必要がある場合、類推評価や熱力学計算からの推定を行うことになるが、それらの推定には不確実性を伴うことに留意する必要がある。
舘 幸男; Ochs, M.*
Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 5, p.229 - 232, 2018/11
福島第一原子力発電所におけるクリーンアップ及び廃止措置活動によって様々な種類の放射性廃棄物が発生している。これらの廃棄物の処分においては、廃棄物に含まれる共存物質(有機物,ホウ素,塩分等)による擾乱影響が考慮される必要がある。そのような共存物質は処分システムの安全評価のための放射性核種の収着パラメータに影響を及ぼす可能性がある。本研究は、これらの擾乱影響を考慮した収着パラメータの定量評価手法の開発と、セメント系材料に対する有機物(イソサッカリン酸)共存下での収着低減ファクターを例示的に評価することを目的とした。イソサッカリン酸の影響によるセメントへのAmの収着低減ファクターを導出するための3つの手法が比較された。これらのオプションは、共存物質による擾乱影響に関して利用可能なデータ量に応じて、段階的に適用されるべきである。
Ochs, M.*; Vriens, B.*; 舘 幸男
Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 5, p.208 - 212, 2018/11
福島第一原子力発電所の事故に関連したクリーンアップ活動によって、コンクリートなどのセメント系材料を含む様々な種類の放射性廃棄物が発生している。さらに、放射性核種の収着や取り込み能力を含む、その好ましく安定した化学特性のために、セメント系バリア材の利用が検討されている。福島で生じている廃棄物には、特に、有機物,ホウ素,塩分といった、収着遅延に擾乱影響をもたらす共存物質が含まれる。本研究では、異なる劣化条件と、有機物,ホウ素,塩分といった共存物質が存在する条件でのセメント系材料へのU(VI)及びU(IV)の収着遅延を、既存の文献情報をもとに、定量評価する手法を構築することを目的とする。段階的なアプローチを提案し、U(VI)及びU(IV)の収着遅延を例示的に評価した。
舘 幸男; Ochs, M.*; 陶山 忠宏
Journal of Nuclear Science and Technology, 51(10), p.1177 - 1190, 2014/10
被引用回数:10 パーセンタイル:63.4(Nuclear Science & Technology)ベントナイト中の放射性核種の長期移行挙動を評価するために、統合収着・拡散モデルを開発した。この統合モデル開発において、粘土の表面化学と核種収着を整合的に記述するため、双方で比較的単純なモデルとパラメータを一貫して用いた。特に圧縮ベントナイトへ適用する観点から、1サイトの静電補正を考慮しない表面錯体モデルと1サイトのイオン交換モデルを組合せた単純なモデルを選定した。このモデルの基本パラメータは、精製モンモリロナイトの酸塩基滴定データに基づき評価した。さらに、Np(V), Am(III), U(VI)を対象に、pH, イオン強度, 炭酸濃度といった地球化学条件をカバーする収着データセットを抽出し、収着反応の基本定数を導出した。これらの核種の収着データは、溶存化学種の変化との整合も念頭に、炭酸系化学種を含む一連の表面化学種を考慮することによって、定量的に再現することができた。
舘 幸男; 四辻 健治; 陶山 忠宏; Ochs, M.*
Journal of Nuclear Science and Technology, 51(10), p.1191 - 1204, 2014/10
被引用回数:20 パーセンタイル:84.58(Nuclear Science & Technology)圧縮ベントナイトに対する統合収着・拡散モデルを、間隙水化学モデル, 熱力学的収着モデル, 電気二重層に基づく拡散モデルを整合的に組合せることにより構築した。この統合収着・拡散モデルは、複雑な化学形をとるアクチニド(炭酸錯体が形成される条件下でのNp(V), Am(III), U(VI))を対象に、公開された拡散・収着データ(,
,
)の部分モンモリロナイト密度依存性に対し適用が検討された。その結果、以前に報告している1価の陽イオン(Cs
, Na
)や陰イオン(Cl
, I
, TcO
)と同様に、実測データとモデルとの整合性が確認された。以上より、統合収着・拡散モデルは、圧縮ベントナイト中の複雑な化学種の収着・拡散挙動の評価にも適用することが可能であるといえる。
舘 幸男; Ochs, M.*; 陶山 忠宏; Trudel, D.*
Materials Research Society Symposium Proceedings, Vol.1665, p.149 - 155, 2014/09
岩石への核種の収着(K)は地球化学条件に大きく依存し、実際の性能評価条件に対応付けて設定される必要がある。具体的な地質環境条件に対するK
設定手法について、半定量的推定手法、熱力学的収着モデルといった条件変換手法に着目して開発を進めてきた。本報告では、幌延深地層研究所の泥岩環境におけるCs, Ni, Am, Thを対象に、K
設定と不確実性評価を試行した。これらのK
設定の結果は、実測されたK
と比較され、十分なデータとモデルが利用可能な場合には、収着の定量的な評価が可能なことが確認された。ここで示したような複数の条件変換手法や実測データとの比較検討は、K
設定の信頼性を高めるうえで有効であり、データや現象理解の状況を踏まえながら、複数の条件変換結果から、注意深く値を選択することが重要である。
Payne, T. E.*; Brendler, V.*; Ochs, M.*; Baeyens, B.*; Brown, P. L.*; Davis, J. A.*; Ekberg, C.*; Kulik, D.*; Lutzenkirchen, J.*; Missana, T.*; et al.
Environmental Modelling & Software, 42, p.143 - 156, 2013/04
被引用回数:56 パーセンタイル:89.98(Computer Science, Interdisciplinary Applications)熱力学的収着モデル(TSM)は、セーフティケースにおけるKd設定の科学的基盤を提供するため、また、化学環境に応じたKdの変化を評価するために利用される。TSM開発は、表面サイト,収着反応,静電補正といったモデル選定におけるさまざまな意思決定を含む。TSM開発の最良手法についてはコンセンサスには至っておらず、そのためにNEAではTSM構築の方針と過程を評価するための国際プロジェクトを進めている。本論は、放射性廃棄物処分のためのTSM開発に関して、本プロジェクトを通じて得られた多様な観点からの推奨事項を提示する。主要な推奨事項として、モデル開発の目的の定義、主要な意思決定事項の同定、実験的・理論的根拠と関連付けた意思決定、適切なレビューと繰り返しによるモデル開発、できる限り多くのデータへの適用、主要な意思決定の文書化が挙げられる。
Ochs, M.*; 舘 幸男; Trudel, D.*; 陶山 忠宏*
JAEA-Research 2012-044, 130 Pages, 2013/03
地層処分性能評価における信頼性の高いパラメータ設定に資するため、原子力機構では具体的な地質環境条件に対する収着パラメータ(Kd)の設定手法の開発を進めている。この設定において、実験条件から性能評価条件におけるKdを評価するため、専門家の判断、半定量的推定手法、熱力学的収着モデルといった条件変換手法が重要となる。本報告では、半定量的推定手法、熱力学的収着モデルを用いたKd設定と不確実性評価を、具体的な設定を試行しつつ検討した。対象とした系は、複数の幌延泥岩環境に対するCs, Ni, Am, Thの4核種のKd設定である。本検討を通じ、実際の環境条件に対する分配係数設定手法を提示することができ、同時に、既存のデータや現象理解に関する重要な課題を抽出することができた。さらに、これら分配係数設定手法を、花崗岩など他の岩種に適用する際の課題についても議論された。
舘 幸男; 陶山 忠宏; Ochs, M.*; Ganter, C.*
JAEA-Data/Code 2010-031, 168 Pages, 2011/03
原子力機構では、地層処分性能評価の重要パラメータである緩衝材や岩石中の収着データを集約した収着データベース(JAEA-SDB)の開発を進めている。本報告では、性能評価におけるKd設定のための統合的手法の構築の基礎として、JAEA-SDBの開発と更新の現状について報告する。JAEA-SDBの現状として、データベースの構造,内容,今回拡充した複数のパラメータ依存性の評価手法を含む機能、さらには、操作方法並びに性能評価への適用法などをまとめる。Kdデータと信頼度情報の更新については、Kd設定や現象論モデル開発との関連性に着目して実施し、その結果、JAEA-SDBに含まれるKdデータは約28,540件となり、全体に対して約39%のデータに対して信頼度情報が付与されたこととなる。今回更新されたJAEA-SDBによって、収着データベースから利用可能な関連データ群の速やかな抽出、Kd設定の際に参照すべきデータの適切な選定が、一層の効率性,追跡性,透明性をもって可能となると考えられる。
Ochs, M.*; 舘 幸男; Ganter, C.*; 陶山 忠宏; 油井 三和
JAEA-Research 2010-052, 59 Pages, 2011/02
地層処分性能評価における信頼性の高いパラメータ設定に資するため、原子力機構では、ベントナイト系を対象として、統合された収着・拡散モデル(ISDモデル)及びデータベースの開発を進めている。この現象論的モデル/データベース開発の主要な目的は、収着・拡散パラメータの整合的な説明と予測,不確実性評価のためのツールを提供することである。本報告は、Niのモンモリロナイト/ベントナイトへの収着を例として、モデル概念や表面化学種の選定を含む熱力学的収着モデルの開発、並びに不確実性の取り扱いに焦点をあてる。熱力学的収着モデルの不確実性の定量化のため、(1)最適化手法と統計的手法から計算される熱力学収着モデルパラメータの不確実性,(2)収着分配係数のモデル化結果と実測データとの直接的な比較により評価される包括的な誤差の2つの異なった手法を検討、両者の比較を行った。ISDモデル/データベース開発におけるモデルの不確実性の定量化法としては、後者の包括的誤差評価が、現時点での最良の手法と評価された。
陶山 忠宏; Ganter, C.*; Kunze, S.*; 舘 幸男; Ochs, M.*
JAEA-Data/Code 2010-026, 72 Pages, 2011/02
放射性廃棄物の地層処分安全評価において、人工バリアであるベントナイトや天然バリアである岩石中での核種の収着現象は、核種の移行遅延を支配する重要な現象である。日本原子力研究開発機構(JAEA)では、バッチ法収着試験によって得られた収着分配係数を公開文献から抽出・整理して、収着データベース(JAEA-SDB)として整備を進めてきた。将来の性能評価におけるニーズへの対応を念頭に、データベースに含まれるKdデータの信頼度評価、実際の地質環境に対するKd設定におけるデータベース適用に着目して、データベースの改良・更新を継続的に実施してきている。本報告書では、JAEA-SDBに含まれる重要核種(Th, Np, Am, Se, Cs)のKdデータのうち、地質環境に広く存在する凝灰岩系岩石を対象として、これまで報告してきた信頼度評価手法に従って評価を実施した。その結果として、560のKdデータに対して、新たな信頼度情報が付与された。この信頼度評価手法は、収着データベースから利用可能な関連データ群を速やかに抽出し、Kdデータ設定の際に参照すべきデータを適切に選定するうえで、有効な手法となると考えられる。
舘 幸男; 中澤 俊之*; Ochs, M.*; 四辻 健治; 陶山 忠宏; 清田 佳美; 山田 憲和*; 油井 三和
Radiochimica Acta, 98(9-11), p.711 - 718, 2010/11
被引用回数:25 パーセンタイル:85.09(Chemistry, Inorganic & Nuclear)放射性廃棄物地層処分の安全評価において重要となる圧縮ベントナイト中の核種の収着・拡散挙動を把握・評価するため、圧縮モンモリロナイト中のNp(V)の収着・拡散挙動に及ぼす炭酸濃度と塩濃度の影響を、実験とモデルの両面から調査した。密度800kg/mの圧縮モンモリロナイト中のNp(V)の実効拡散係数(
)と分配係数(
)が、塩濃度(0.05, 0.5MのNaCl)と炭酸濃度(0, 0.01MのNaHCO
)の異なる4種類の条件下で取得した。炭酸が存在しない系では
は塩濃度とともに減少し、炭酸共存系では逆の傾向を示した。
は炭酸が共存する系で1桁減少する結果が得られた。これらの収着・拡散挙動は、地球化学平衡計算,イオン交換と表面錯体反応を考慮した収着モデル,狭隘間隙中の電気二重層を考慮した拡散モデルによって解釈された。現象論収着・拡散モデルが、圧縮系での複雑な化学種の収着・拡散挙動の予測評価に有効であることを示した。
舘 幸男; 四辻 健治; 陶山 忠宏; Ochs, M.*; 油井 三和
JAEA-Research 2009-069, 83 Pages, 2010/03
地層処分安全評価に資することを目的とした、ベントナイト/モンモリロナイトを対象とした統合収着・拡散モデル及びデータベースのプロトタイプ(ISD2009)を構築した。熱力学的収着モデルは、1サイト表面錯体(拡散層)モデルと1サイトイオン交換モデルを組合せた比較的単純なモデルを適用し、表面化学及び核種収着に関するモデルパラメータを、pH,塩濃度,炭酸等の主要な環境条件の依存性を含む信頼性の高い既往文献データに基づき、一貫性のある方法で構築した。さらに、均質な間隙構造と電気二重層に基づく拡散モデル,収着モデルとの統合化モデルを構築し、圧縮モンモリロナイト中の塩濃度や炭酸影響を含む信頼性の高い収着・拡散データへ適用することで検証を行った。収着/拡散/統合モデルのそれぞれにおいて、随伴鉱物の溶解反応等を含むベントナイト間隙水化学モデルを考慮しつつ、モンモリロナイト系で構築したモデル/パラメータをベントナイト系へ適用し、その妥当性を確認した。ここで検討対象としたCs, Np(V), Ni, Am等の核種に対する一連のモデル/パラメータを、ISD2009データベース/評価ツールとして構築し、今後の安全評価における活用法を提示した。
Ochs, M.*; 陶山 忠宏; Kunze, S.*; 舘 幸男; 油井 三和
JAEA-Data/Code 2009-021, 144 Pages, 2010/02
放射性廃棄物の地層処分安全評価において、人工バリアであるベントナイトや天然バリアである岩石中での核種の収着現象は、核種の移行遅延を支配する重要な現象である。JAEAでは、バッチ法収着試験によって得られた収着分配係数を、公開文献から抽出・整理した収着データベース(JAEA-SDB)の整備を進めてきた。本報告書では、JAEA-SDBに含まれるKdデータのうち、深地層研究施設との関連から花崗岩系に着目するとともに、地質環境に広く存在する鉄やアルミニウムの酸化物/水酸化物系を対象として、これまでに報告してきた手法に従って信頼度評価を実施した。その結果として1,373のKdデータに対して、新たな信頼度情報が付与された。この信頼度評価手法は、収着データベースから利用可能な関連データ群を速やかに抽出し、Kdデータ設定の際に参照すべきデータを適切に選定するうえで、有効な手法となると考えられる。
舘 幸男; 栃木 善克; 陶山 忠宏; 齋藤 好彦; Ochs, M.*; 油井 三和
JAEA-Data/Code 2008-034, 36 Pages, 2009/02
地層処分の安全評価において、人工バリアである緩衝材や天然バリアである岩石中での核種移行を評価するうえで重要となる収着分配係数及び拡散係数データについて、データ信頼度情報の活用,パラメータ設定へのデータベースの効果的な適用などを念頭に、これまで整備してきた収着及び拡散データベースを発展させ、Webアプリケーションによる収着・拡散データベースシステム(JAEA-SDB/DDB)を構築した。新たに整備した収着・拡散データベースシステムの活用法について、今回拡充した信頼度情報,パラメータ推定等の機能の例示をしつつ、パラメータ設定等への効果的なデータベースの活用法を提示した。この収着・拡散データベースによって、今後の性能評価における核種移行パラメータ設定の際の、関連するデータの全体像の把握,参照すべき信頼性の高いデータの効率的な抽出,現象論的モデル化の効果的検討などが、一層の効率性,追跡性及び透明性のある形で可能となる。
齋藤 好彦; Ochs, M.*; Kunze, S.*; 北村 暁; 舘 幸男; 油井 三和
JAEA-Technology 2008-018, 116 Pages, 2008/03
本報告書においては、JNC-SDBに含まれるKdデータのうち、特に幌延岩石を対象にしたKd設定検討への活用を念頭に、泥岩系のKdデータを主な対象(1,056データ)として、前報告書にて設定した手法に従って信頼性評価を行った。この信頼度評価の手法は、Kdデータ設定において、利用可能な関連データ集を速やかに抽出し、参照すべきデータを適切に選定するうえで、有効な手法である。
Ochs, M.*; Kunze, S.*; 齋藤 好彦; 北村 暁; 舘 幸男; 油井 三和
JAEA-Research 2008-017, 89 Pages, 2008/03
本報告書では、JNC-SDBを適用して、幌延岩石に対するTh, Np, Cs及びSeのK設定を試み、その適用性に関する検討を行った。JNC-SDBから関連するK
データの抽出を行い、このK
データ取得された実験条件と適用条件の違いを、半定量的なスケーリングファクターとして変換することでK
が導出された。このスケーリングファクターによる設定手法と関連する不確実性が、K
設定に及ぼす影響を評価するため、評価対象となる岩石の鉱物組成,表面特性,核種の溶存化学種等の条件を考慮したスケーリングファクターを段階的に導出し、K
設定に及ぼす影響を詳細に評価した。このK
設定手法は、実際の地質環境条件でのK
の大きさを予測する手法として有効であるが、評価対象条件への関連付けが可能な実験データの存在に依存するなど、その適用範囲はある程度限定される。また、今回のK
設定への適用を通じて、JNC-SDB及びその信頼度評価が、利用可能な関連データ集を速やかに抽出し、参照すべきデータを適切に選定するうえで、有効な手法であることが確認された。
齋藤 好彦; Ochs, M.*; 陶山 忠宏*; 北村 暁; 柴田 雅博; 笹本 広
JAEA-Data/Code 2007-014, 24 Pages, 2007/07
核燃料サイクル開発機構は、これまでに高レベル放射性廃棄物地層処分研究開発の第2次取りまとめにおいて、人工バリア及び天然バリアでの遅延能力を評価するうえで重要な放射性核種のベントナイトや岩石への分配係数(K)を収着データベース(JNC-SDB)として整備した(澁谷ほか、1999)。また、同整備以降の1998
2003年の間に公開された文献をもとにデータを追加した(陶山,笹本、2004)。今回、日本原子力研究開発機構(以下、JAEA)として、JNC-SDBを拡充・更新するため、過去に公開された文献を広く再調査・データ収集を行い、K
データを追加した。また、使用者の利便性を考慮して、JNC-SDBの機能を改良した。さらに、今回、「収着データベースを用いた収着分配係数の信頼性評価」作業に基づきデータベースを見直し、データの再入力を行った。今回の更新作業により、全体で23元素に対し、3,205件のK
データが増加した。また、一部の元素については、これまでより分配係数の頻度分布がより明確になり、データの分布を把握しやすくなった。
Ochs, M.*; 齋藤 好彦; 北村 暁; 柴田 雅博; 笹本 広; 油井 三和
JAEA-Technology 2007-011, 342 Pages, 2007/03
日本原子力研究開発機構(JAEA)は、高レベル放射性廃棄物地層処分研究開発の第2次取りまとめにおいて、人工バリア及び天然バリアでの遅延能力を評価するうえで重要な放射性核種のベントナイトや岩石への分配係数(Kd)を収着データベース(SDB)として整備した。SDBに登録されているKdは、約20,000件に及んでいる。このような膨大なデータを有するSDBには、さまざまな試験条件で得られたKd及びそれに付随する重要なデータが含まれている。そこで、Th, Pa, U, Np, Pu, Am, Cm, Cs, Ra, Se, Tcのベントナイト固相に対してのKについて、信頼度のレベル付けを実施した。合計すると、3740件のK
値について、信頼性評価を実施した。
齋藤 好彦; Ochs, M.*; 神徳 敬*; 陶山 忠宏*; 柴田 雅博; 笹本 広; 油井 三和
JNC TN8410 2005-011, 59 Pages, 2005/08
核燃料サイクル開発機構(JNC)は、高レベル放射性廃棄物地層処分研究開発の第2次取りまとめにおいて、人工バリアおよび天然バリアでの遅延能力を評価する上で重要な放射性核種のベントナイトや岩石への分配係数(Kd)をJNC収着データベース(JNC-SDB)として整備した。JNC-SDBに登録されているKdは、約20,000件に及んでいる。この様な膨大なデータを有するJNC-SDBには、様々な試験条件で得られたKdおよびそれに付随する重要なデータが含まれている。そこで、個々のKdに対し、信頼度をレベル付けするために下記のクライテリアとクラス分けシステムを開発した。・クライテリアI: 文献情報の網羅性とKdの情報タイプについて・クライテリアII: 登録Kdデータの技術的および科学的観点からの信頼度について・クライテリアIII: Kdと他の関連する信頼できる文献のKdとの整合性について・Kdの信頼度を総合評価するためのクラス分けシステムクライテリアIIのチェックポイントでは、固相、pHの調整と制御、酸化還元状態、最終の溶液組成、温度、固液比と粒子サイズ、収着率、核種の初期濃度、固液分離、反応時間、攪拌方法、核種の添加量、反応容器、不確実性の評価、パラメータ変化について信頼度レベルを評価する。