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論文

TIARA静電加速器の現状

薄井 絢; 千葉 敦也; 山田 圭介; 横山 彰人; 北野 敏彦*; 高山 輝充*; 織茂 貴雄*; 金井 信二*; 青木 勇希*; 橋爪 将司*; et al.

第28回タンデム加速器及びその周辺技術の研究会報告集, p.117 - 119, 2015/12

原子力機構高崎量子応用研究所のイオン照射施設(TIARA)の3MVタンデム加速器、400kVイオン注入装置、3MVシングルエンド加速器の平成26年度における運転と整備の状況を報告する。シングルエンド加速器は、昇圧系トラブルによる2日間の研究利用運転の中止があったが、他の2台は、平成26年度に続き100%の稼働率を維持した。また、タンデム加速器はCoイオン(~12MeV, 3価)を新たに利用可能イオン種に加えた。タンデム加速器では、ターミナルの電圧安定度が極端に低下(1E-4以下)する現象について対策を講じた。加速電圧は、高電圧ターミナルの電圧測定値と電圧設定値の差分をもとに、ターミナルに蓄積される電荷量を制御することで安定に保たれる。電圧安定度の低下は、加速器のグランドベース(フレーム)から電源アースやCAMAC電源筐体を経由して電圧設定値の信号に誘導される100Hzの電源高調波ノイズが原因であると分かった。そこで、絶縁シートを用いて電源筐体とフレームの電気的絶縁及び電源アースの切り離しを試みた。その結果、電圧設定値の信号に誘導されていた100Hzのノイズが減少し、電圧安定度は2E-5程度に回復した。

論文

原子力機構TIARA施設の現状

湯山 貴裕; 石堀 郁夫; 倉島 俊; 吉田 健一; 石坂 知久; 千葉 敦也; 山田 圭介; 横山 彰人; 薄井 絢; 宮脇 信正; et al.

Proceedings of 12th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.302 - 304, 2015/09

日本原子力研究開発機構のイオン照射施設TIARAでは4台の加速器により、材料・バイオ技術の研究開発への利用を主として、広範囲のエネルギー及び多様なイオン種のビームを提供している。本発表では2014年度のTIARAの稼働状況、保守・整備及び技術開発を報告する。保守・整備及び技術開発の主要な内容を以下に示す。サイクロトロンの高周波系において、ショート板用接触子に焼損が発生したため、接触子の交換及び焼損箇所の研磨を行うことで復旧させた。原因調査の結果、経年劣化によりフィードバックケーブルが断線しかかっていたため、不必要な高電圧が印加されたことが原因と判明した。サイクロトロン制御システムに関して、サポートが停止されたWindows XPをWindows 7に変更し、これに伴い制御システムを更新するとともに、トレンドグラフのログデータ保存機能、操作画面上の制御対象一括選択機能の付加など、各種機能を向上させた。C$$_{60}$$イオンビームの計測に関して、複雑な二次荷電粒子を生成するC$$_{60}$$イオンビームの正確な電流測定のために、サプレッサー電極の構造を改良することで二次荷電粒子を十分捕集するファラデーカップを開発した。

論文

TIARA静電加速器の現状

薄井 絢; 宇野 定則; 千葉 敦也; 山田 圭介; 横山 彰人; 北野 敏彦*; 高山 輝充*; 織茂 貴雄*; 金井 信二*; 青木 勇希*; et al.

第27回タンデム加速器及びその周辺技術の研究会報告集, p.118 - 121, 2015/03

平成25年度の原子力機構高崎量子応用研究所のイオン照射研究施設(TIARA)の3MVタンデム加速器、400kVイオン注入装置、3MVシングルエンド加速器はマシントラブルによる実験の中止がなく、年間運転計画に対する稼働率は100%であった。年度末に補正予算を用いて老朽化した装置の更新を行うため、2月末までに土曜日を利用するなど、年間運転計画を前倒しすることで年度当初に計画した研究利用時間を確保した。各加速器の運転時間は、それぞれ例年並みの2,062時間, 2,320時間, 1,866時間であった。また、タンデム加速器は10月に総運転時間40,000時間を達成した。タンデム加速器では、断続的にターミナルの電圧安定度が極端に低下する現象が起こっている。その原因は、GVMアンプ, CPOアンプ及びターミナルポテンシャルスタビライザ(TPS)等のフィードバック制御に関わる機器の異常ではなく、TPSに入力信号に生じる50$$sim$$100Hzの周期的な電圧変動にあることが判明した。この電圧変動は建屋や周辺機器からのノイズによるものではなかったため、他の原因と考えられるCAMAC電源の電圧変動との関係を今後調査する。

論文

The Nebula Winter; The United view of the snowball Earth, mass extinctions, and explosive evolution in the late Neoproterozoic and Cambrian periods

片岡 龍峰*; 戎崎 俊一*; 宮原 ひろ子*; 二村 徳宏*; 冨田 孝幸*; 佐藤 達彦; 丸山 茂徳*

Gondwana Research, 25(3), p.1153 - 1163, 2014/04

 被引用回数:23 パーセンタイル:57.62(Geosciences, Multidisciplinary)

本論文では、大量絶滅やスノーボールアースなど地球規模での破局的イベントを説明する星雲冬理論を提案する。本理論を用いれば、過去に発生した破局的イベントの原因を、地球が銀河の中で超新星爆発や暗黒星雲に遭遇することによる宇宙線や宇宙ダストの増加と、それに伴うオゾン層の破壊や地球規模での気候変動により説明することができる。この中で報告者は、本理論を確立する際、超新星爆発による大気圏内の宇宙線フラックスの増加率をPHITSコードを用いて定量的に解析した。

論文

Operation of electrostatic accelerators

宇野 定則; 千葉 敦也; 山田 圭介; 横山 彰人; 薄井 絢; 齋藤 勇一; 石井 保行; 佐藤 隆博; 大久保 猛; 奈良 孝幸; et al.

JAEA-Review 2013-059, JAEA Takasaki Annual Report 2012, P. 179, 2014/03

平成24年度の3台の静電加速器は、ユーザのキャンセルを除きほぼ年間計画に沿って運転された。運転日数はタンデム加速器で171日、イオン注入装置で149日、シングルエンド加速器で168日であり、年間の運転時間は各々2,073時間, 1,847時間, 2,389時間で例年と同水準の運転時間であった。平成21年度から新たに創設され、実施機関として採択された文部科学省補助事業の「先端研究施設共用促進事業」では、11日の利用があった。タンデム加速器では故障による停止はなかったが、イオン注入装置ではイオンの生成不良で1日、シングルエンド加速器ではタンク内のイオン源ガス流量調整バルブの故障により4日停止した。イオン注入装置では、高速クラスターイオン研究開発グループからの要望で水素化ヘリウム(HeH)の分子イオンの生成試験を実施し、ビーム強度は200kVで50nAであった。タンデム加速器では、核融合炉構造材料開発グループからの要望でタングステン(W)イオンの加速試験を行い、15MeV、4価で20nAのビームが得られた。

論文

TIARA静電加速器の現状

宇野 定則; 千葉 敦也; 山田 圭介; 横山 彰人; 薄井 絢; 北野 敏彦*; 高山 輝充*; 織茂 貴雄*; 金井 信二*; 青木 勇希*; et al.

第26回タンデム加速器及びその周辺技術の研究会報告集, p.79 - 81, 2013/07

2012年度のTIARAの3台の静電加速器は、ユーザーによるキャンセルを除き予定した研究利用日数の運転を行った。この年の年間運転時間は例年と同じ水準であり、3MVタンデム加速器で2,073時間、400kVイオン注入装置で1,847時間, 3MVシングルエンド加速器で2,389時間であった。タンデム加速器では故障はなかったが、イオン注入装置ではイオンの生成不良、シングルエンド加速器ではイオン源ガス流量調整弁の故障により、それぞれ1日と4日停止した。故障により中断した実験については調整日に補てんした。イオン注入装置では利用者からの要望により、フリーマンイオン源で水素化ヘリウムの分子イオンビームを生成した。この結果、200kV, 50nAのビーム強度で、研究利用への提供を開始した。

論文

Operation of electrostatic accelerators

宇野 定則; 千葉 敦也; 山田 圭介; 横山 彰人; 齋藤 勇一; 石井 保行; 佐藤 隆博; 大久保 猛; 奈良 孝幸; 北野 敏彦*; et al.

JAEA-Review 2012-046, JAEA Takasaki Annual Report 2011, P. 173, 2013/01

TIARAの3台の静電加速器では、2011年3月11日に発生した東北大地震の際に機械的損傷はなかった。しかし、その後の東京電力による計画停電の影響で4月下旬までは運転することができなかった。この1か月の実験時間の損失を補うために10日間の土曜日運転が追加された。その結果、年間運転時間は平年の水準を維持できた。タンデム加速器では、11.7MVでErイオンの新たな加速試験が行われ3価で20nAのビーム強度であった。イオン注入装置において利用者の要望により、2種類のフラーレンイオンによる連続生成・照射を混合試料法によってフリーマン型イオン源を交換することなく実現した。

論文

TIARA静電加速器の運転管理

宇野 定則; 千葉 敦也; 山田 圭介; 横山 彰人; 齋藤 勇一; 石井 保行; 佐藤 隆博; 大久保 猛; 奈良 孝幸; 北野 敏彦*; et al.

第7回高崎量子応用研究シンポジウム要旨集, P. 119, 2012/10

TIARAの3台の静電加速器では、2011年3月11日に発生した東北大地震による損傷はなかった。しかし、その後の計画停電の影響と管理区域入域制限措置により4月下旬までは運転することができなかった。この間に損失したマシンタイムを補うために12日間の土曜日(休日)運転を追加したことで、当初に予定した年間運転計画を達成した。タンデム加速器では、タンクベースフランジからSF$$_{6}$$ガスのリークが見つかったため、新規に角型断面のバイトン製ガスケットを設計し漏洩を防止した。

論文

TIARA静電加速器の現状

宇野 定則; 千葉 敦也; 山田 圭介; 横山 彰人; 北野 敏彦*; 高山 輝充*; 織茂 貴雄*; 金井 信二*; 青木 勇希*; 山田 尚人*; et al.

第25回タンデム加速器及びその周辺技術の研究会報告集, p.64 - 66, 2012/07

TIARAの3台の静電加速器では、2011年3月11日に発生した東日本大震災による損傷はなかった。しかし、その後の計画停電の影響と管理区域入域制限措置により4月下旬までは運転することができなかった。この間に損失したマシンタイムを補うために12日間の土曜日(休日)運転を追加したことで、当初に予定した年間運転計画を達成した。タンデム加速器では、タンクベースフランジからSF$$_{6}$$ガスのリークが見つかったため、新規に角型断面のバイトンガスケットを設計し漏洩を防止した。イオン注入装置では、試料の混合とオーブン温度制御の工夫によりイオン源を交換することなく2種類のフラーレンイオンの生成を可能にした。

論文

原子力機構TIARA施設の現状

山田 圭介; 奈良 孝幸; 石堀 郁夫; 倉島 俊; 吉田 健一; 湯山 貴裕; 石坂 知久; 上松 敬; 宇野 定則; 千葉 敦也; et al.

Proceedings of 8th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), 3 Pages, 2011/08

原子力機構のイオン照射研究施設TIARAが有するAVFサイクロトロン(K110),3MVタンデム加速器,3MVシングルエンド加速器,400kVイオン注入装置の2010年度の運転状況,保守・整備及び技術開発の概要を報告する。年間運転時間はサイクロトロン3343時間,タンデム加速器2115時間,シングルエンド加速器2367時間,イオン注入装置1800時間であった。サイクロトロンについてはイオン種・エネルギー変更回数234回,加速モードの変更回数55回であった。東北地方太平洋沖地震後の運転を点検及び東京電力の計画停電の影響のために中止した。地震により、サイクロトロンでは遮蔽扉のロックピンが破損した他、入射系のターボ分子ポンプが故障した。全加速器について点検後の調整運転でビーム加速・輸送に問題がないことを確認した。技術開発では、多重極磁場による大面積均一照射技術の開発を進めるために専用の照射チャンバーをサイクロトロンのビームラインに設置した。また、2009年に設置したサイクロトロンのアクセプタンス測定装置の性能試験を開始するとともに、主磁場の迅速切替え技術の開発をほぼ完了した。イオン注入装置ではクラスターイオン専用のビームラインを増設するために偏向電磁石の入れ替えを行った。新ビーム開発では、サイクロトロンで190MeV $$^{14}$$N$$^{5+}$$, 490MeV $$^{129}$$Xe$$^{4+}$$を、タンデム加速器でIn$$^{3+}$$、イオン注入装置でGd$$^{+}$$及びC$$_{70}$$$$^{+}$$をそれぞれ加速した。

論文

原子力機構TIARA施設の現状

吉田 健一; 奈良 孝幸; 石堀 郁夫; 倉島 俊; 湯山 貴裕; 石坂 知久; 上松 敬; 宇野 定則; 千葉 敦也; 山田 圭介; et al.

Proceedings of 7th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (DVD-ROM), p.23 - 26, 2010/08

原子力機構のイオン照射研究施設TIARAが有する各加速器の2009年度の運転状況と近年の技術開発の概要を報告する。2009年度はいずれの加速器においても大きなトラブルはなく、サイクロトロン:3148時間,タンデム加速器:2100時間,シングルエンド加速器:2416時間,イオン注入装置:1866時間の運転を行った。技術開発については、サイクロトロンのビーム引き出し効率の向上等を図るため、加速周波数を上下にスキャンしたときの引き出し前のビーム電流の変化からビームの加速位相を算出し、その結果をもとに中心領域の磁場分布を調整することでビームの加速位相を制御する方法を開発した。またタンデム加速器では、負イオンの荷電変換効率を高めるために重要なパラメータであるガスセル内のガス圧力を加速管の出口後の真空度から算出する方法を確立した。イオン注入装置では、フラーレンビーム形状を正確に測定するためのマルチファラデーカップを開発した。

論文

Quick change of ion species of heavy-ion microbeam by cocktail beam acceleration technique with the JAEA AVF cyclotron

倉島 俊; 吉田 健一; 及川 将一*; 佐藤 隆博; 宮脇 信正; 湯山 貴裕; 奥村 進; 柏木 啓次; 石堀 郁夫; 奈良 孝幸; et al.

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 267(12-13), p.2024 - 2027, 2009/06

 被引用回数:10 パーセンタイル:56.67(Instruments & Instrumentation)

原子力機構AVFサイクロトロンでは、集束レンズを用いて数百MeV級の重イオンマイクロビームを形成するためにビームのエネルギー幅を縮小するフラットトップ加速技術やビーム位相幅制御技術の開発を行っている。イオンビームを用いた生物細胞の低線量応答や宇宙用半導体の耐放射線性評価の研究では線エネルギー付与(LET)を大きく変える必要があるため、イオン種やエネルギーを頻繁に変更する。サイクロトロンでは、カクテルビーム加速技術によりイオン種を短時間で切り替えることが可能であり、効率的に照射実験を行うことができる。今回われわれは、260MeV Neのマイクロビームを形成した後に、電荷質量比M/Q$$simeq$$2.85のイオン種のカクテルビーム加速を行い、マイクロビームの短時間切り替えを試みた。その結果、30分程度の調整時間で520MeV Arのマイクロビームを形成することに成功した。カクテルビーム加速を用いないと8時間程度かかるので、大幅な時間短縮が可能になり、利用研究の効率向上や研究分野拡大への貢献が期待される。

論文

The Present status of TIARA at JAEA-Takasaki

齋藤 勇一; 横田 渉; 奈良 孝幸; 上松 敬; 奥村 進; 宇野 定則; 石堀 郁夫; 倉島 俊; 吉田 健一; 湯山 貴裕; et al.

Proceedings of the 8th International Workshop on Radiation Effects on Semiconductor Devices for Space Applications (RASEDA-8), p.95 - 98, 2008/12

The accelerators at TIARA of Japan Atomic Energy Agency are dedicated to researches in the field of biotechnology and material science. These researches require beams of various ion species covering a wide range of energy and a number of different methods of irradiation. In order to satisfy the requirements, outstanding technologies such as microbeam formation and wide-area high-uniformity irradiation have been developed as well as accelerator technologies. The paper describes the major accelerator/ beam formation/ irradiation technologies developed in recent years.

論文

原子力機構・TIARAにおける加速器と技術開発の現状

横田 渉; 奈良 孝幸; 石堀 郁夫; 倉島 俊; 吉田 健一; 湯山 貴裕; 石坂 知久; 上松 敬; 宇野 定則; 千葉 敦也; et al.

Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.22 - 24, 2008/08

高崎量子応用研究所のTIARAは4基の加速器を擁し、広範囲のイオン種・エネルギーのビームをさまざまな材料開発及びバイオ技術開発に供している。各加速器の運転状況,ビーム利用の研究分野の概要を報告するとともに、多様で高度な照射のために行われているマイクロビーム形成,クラスターイオン加速に関する加速器技術開発を中心に現状を報告する。

論文

Improvement in beam quality of the JAEA AVF cyclotron for focusing heavy-ion beams with energies of hundreds of MeV

倉島 俊; 宮脇 信正; 奥村 進; 及川 将一*; 吉田 健一; 神谷 富裕; 福田 光宏*; 佐藤 隆博; 奈良 孝幸; 上松 敬; et al.

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 260(1), p.65 - 70, 2007/07

 被引用回数:10 パーセンタイル:59.1(Instruments & Instrumentation)

原子力機構におけるTIARAのサイクロトロン施設では、バイオ技術や材料科学の研究のために数百MeV級重イオンマイクロビームが必要とされている。サイクロトロンビームのエネルギー幅は0.1%程度と大きいので、集束レンズで1ミクロンまで絞ることは困難であった。そこで、サイクロトロンビームのエネルギー幅を0.02%まで小さくし、マイクロビームを形成するためにフラットトップ加速システムを開発した。フラットトップ加速とは、基本高周波電圧に高調波を重畳することにより加速電圧を均一化する方法であり、高調波を励振するための共振器を既存の基本波励振用共振器に付加した。本システムを用いて260MeV, Neのビーム高品位化を行っており、現在までにビームのエネルギー幅は0.05%まで減少し、2ミクロン程度のマイクロビーム形成に成功した。

論文

Developments at JAEA AVF cyclotron facility for heavy-ion microbeam

倉島 俊; 奥村 進; 宮脇 信正; 石堀 郁夫; 吉田 健一; 佐藤 隆博; 柏木 啓次; 百合 庸介; 上松 敬; 奈良 孝幸; et al.

Proceedings of 18th International Conference on Cyclotrons and Their Applications (CYCLOTRONS 2007), p.131 - 133, 2007/00

集束方式による数百MeV級重イオンマイクロビーム形成のために、原子力機構サイクロトロンビームの高品位化を行っている。サイクロトロンでは、基本波のみの通常の加速電圧波形を用いた場合はビームエネルギー幅が10$$^{-3}$$台と大きいため、集束レンズにおける色収差が顕著となって1ミクロンのマイクロビーム形成は困難である。そこで、エネルギー幅を10$$^{-4}$$台に減らすために第5高調波を用いたフラットトップ加速システムを導入するとともに、ビームの位相幅をフラットトップ加速電圧波の位相幅に合わせるための中心領域,高効率バンチャーなどの開発を行った。ネオン260MeVのフラットトップ加速を行って、エネルギー幅が0.05%まで縮小されたことを確認し、このビームを用いてマイクロビーム形成装置により数百MeV級の重イオンビームでは世界で初めて1ミクロンのスポット径を得た。

論文

原研高崎における100MeV級重イオンマイクロビーム装置の開発とその現状,2

及川 将一*; 佐藤 隆博; 酒井 卓郎; 福田 光宏; 奥村 進; 宮脇 信正; 倉島 俊; 奈良 孝幸; 横田 渉; 神谷 富裕

第18回タンデム加速器及びその周辺技術の研究会報告集, p.99 - 102, 2005/11

原研高崎イオン照射研究施設(TIARA)では、AVFサイクロトロン(K=110)の垂直ビームコースに設置する集束方式重イオンマイクロビーム装置の開発を進めている。本装置は、高LET重イオンの単一イオン照射を目的として設計されており、生体機能の解明や宇宙用半導体のシングルイベント発生機構の解明などに強力なツールとなることが期待されている。前回、シンチレータと光電子増倍管を用いた透過イオンイメージング法によりビームサイズ50$$mu$$m以上という結果を報告したが、その後ビーム走査電源が発振していたことによりビームサイズを大きく見積もっていたことが判明した。それまで、この発振が原因で銅メッシュ(1000mesh/inch)の2次電子像を取得することができなかったが、発振を抑制することによって明瞭なメッシュ像が得られるようになった。このメッシュ像がよりシャープになるよう集束パラメータを調整した後、任意直線上の2次電子収量を解析したところ、X, Yともに2$$mu$$m未満のビームサイズを達成していることが確認された。

報告書

原研AVFサイクロトロン装置の電源系

中村 義輝; 横田 渉; 奥村 進; 福田 光宏; 奈良 孝幸; 上松 敬; 石堀 郁夫; 荒川 和夫; 星加 敬三*; 佐藤 岳実*

JAERI-M 94-054, 61 Pages, 1994/03

JAERI-M-94-054.pdf:2.75MB

イオンビームを用いた放射線高度利用研究を推進する中核の加速器として、AVFサイクロトロン装置が高崎研究所に導入された。このサイクロトロン装置は、電磁石系、RF系、ビーム診断系、計算機制御系、真空排気系等々の機器から構成され、それぞれの機能に応じた電源が設置されている。本報告書は、サイクロトロン装置の電源系に関するものであり、最初にイオン照射研究施設への一次側受電系統と、サイクロトロン装置への二次側給電系統について触れ、次に同装置の電源の構成内容について記述した。またサイクロトロン装置用電源のうち、特に数量の多い電磁石用電源については、負荷電流の安定度やリップルどの測定結果も掲げた。さらに遮蔽壁を貫通している屈曲スリーブ中に敷設されているケーブルの温度上昇の評価、および実際の温度測定結果についても述べた。

報告書

原研AVFサイクロトロン装置の真空排気系

中村 義輝; 石堀 郁夫; 奥村 進; 奈良 孝幸; 横田 渉; 福田 光宏; 上松 敬; 荒川 和夫; 水橋 清; 佐野 正美*; et al.

JAERI-M 94-007, 74 Pages, 1994/02

JAERI-M-94-007.pdf:2.99MB

放射線高度利用研究を推進するため原研AVFサイクロトロン装置が設置された。このサイクロトロン装置は、2台のイオン源、イオン入射ライン、AVFサイクロトロン本体および8本の主ビーム輸送ラインから構成される。各系における到達圧力は、主として残留ガスとの荷電変換に起因するイオンビームの損失をもとにして決定した。また具体的に機器を配置した場合について、全真空セクションにおける圧力分布を評価し、目標の到達圧力が達成できることを確かめた。各系の仕様は、清浄な真空、保守の容易さあるいは高信頼性の確保などの設計指針に基づいて検討するとともに、最終的な真空排気系の構成内容も記述した。さらにサイクロトロン本体の排気特性測定、残留ガスの分析および真空計の信頼性確認試験などの結果について示した。

論文

Millimeter wave amplification in a free electron laser with a focusing wiggler

坂本 慶司; 小林 孝幸*; 川崎 温*; 岸本 泰明; Musyoki, S.*; 渡辺 聡彦*; 高橋 麻由子*; 石塚 浩*; 佐藤 元泰*; 志甫 諒

Journal of Applied Physics, 75(1), p.36 - 42, 1994/01

 被引用回数:13 パーセンタイル:60.48(Physics, Applied)

1MeVクラスの相対論的電子ビームを用い、ミリ波帯自由電子レーザーの増幅実験を行った。ウィグラーには永久磁石列の平行ウィグラーを採用した。各磁石のポールピース面はハイパボリックコサイン状にカットしてあり、電子ビームの収束を計っている。ウィグラー磁場強度は1.8Kガウス、ウィグラーピッチは45mmであり合計33ピッチより構成されている。増幅実験の前に電子ビームの伝送実験を行い、約80%のビーム伝送効率を得た。引きつづき同じパラメータで45GHzにおいて増幅実験を行い、空間成長率56dB/m、ゲイン52dB、飽和出力6MWを得た。

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