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永田 寛; 大森 崇純; 前田 英太; 大塚 薫; 中野 寛子; 花川 裕規; 井手 広史
JAEA-Review 2023-033, 40 Pages, 2024/01
JMTR原子炉施設は2017年4月の「施設中長期計画」において廃止施設に位置付けられたことから、廃止措置計画認可申請書を原子力規制委員会に提出するに当たり、廃止措置計画に記載する必要がある、廃止措置の工事上の過失等があった場合に発生すると想定される原子炉施設の事故の種類、程度、影響等の評価をするため、廃止措置計画の第1段階で想定される事故について、その種類の選定と程度、一般公衆への被ばく影響の評価を行った。廃止措置計画の第1段階で想定される事故として燃料取扱事故及び廃棄物の保管中の火災を選定し、大気中に放出された放射性物質による一般公衆への被ばく線量の評価を行ったところ、最大でも1.910mSv(廃棄物の保管中の火災)であり、判断基準(5mSv)に比べて小さく、一般公衆に対して著しい放射線被ばくのリスクを与えることはないことが分かった。
中野 政尚; 細見 健二; 西村 周作; 松原 菜摘; 大倉 毅史; 倉持 彰彦; 川崎 将亜; 竹内 絵里奈; 藤井 裕*; 神野 職*; et al.
保健物理(インターネット), 55(2), p.102 - 109, 2020/06
2011年3月の東京電力福島第一原子力発電所事故以降、茨城県の環境放射線モニタリング結果の一部に上昇が観測された。技術的観点からモニタリングデータの変動等について意見交換する場として、「福島第一原発事故による環境影響検討会」を設置し、4つの原子力事業所からモニタリングデータを収集し、変動傾向, Cs/Cs放射能比等を検討した。本報告では線量率と、降下じん, 表土, カレイ・ヒラメ, 海底土中Csの検討結果について紹介する。また、検討会における課題解決についても紹介する。
西中 一朗; 横山 明彦*; 鷲山 幸信*; 前田 英太*; 渡辺 茂樹; 橋本 和幸; 石岡 典子; 牧井 宏之; 豊嶋 厚史; 山田 記大*; et al.
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 304(3), p.1077 - 1083, 2015/06
被引用回数:9 パーセンタイル:60.04(Chemistry, Analytical)29-57MeVのLiビームとPb標的核の反応においてアスタチン同位体Atの生成断面積を線, 線スペクトルメトリーで測定した。生成断面積の励起関数を統計模型モデル計算と比較することで、Li + Pbの反応機構を調べた。44MeVより大きい入射エネルギーでのAtとAtの生成断面積が理論値よりも小さいことから、分解反応が存在することを明らかにした。照射した鉛標的からのアスタチンの化学分離を乾式蒸留法に基づいて調べ、アスタチン製造の相補的な手法を開発した。
前田 英太*; 横山 明彦*; 谷口 拓海*; 鷲山 幸信*; 西中 一朗
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 303(2), p.1465 - 1468, 2015/02
被引用回数:9 パーセンタイル:60.04(Chemistry, Analytical)アルファ放射性同位体Atは、放射性同位体治療に有効であると注目されている。Rn-Atジェネレータによるアスタチンの利用促進を目指し、アスタチンの有機溶媒への抽出挙動を調べた。有機溶媒の中でも溶媒極性の大きいジイソプロピルエーテルとメチルイソブチルケトンへの分配比が大きいことがわかった。また、ジイソプロピルエーテルへの抽出において、高い塩酸濃度でより分配比が大きくなることが分かった。Rn-Atジェネレータ開発に有益なアスタチンの有機溶媒への抽出挙動を明らかにした。
西中 一朗; 横山 明彦*; 鷲山 幸信*; 天野 良平*; 前田 英太*; 山田 記大*; 牧井 宏之; 豊嶋 厚史; 渡辺 茂樹; 石岡 典子; et al.
no journal, ,
内用放射性治療への利用が期待されているAtの利用の促進のため、タンデム加速器施設において29-57MeVLi+Pb反応での放射性アスタチンアイソトープの生成断面積を決定し、合成のための基になる核データを取得した。合成した無担体アスタチンを薬剤研究などに利用するため、約1時間の分離時間、65%の高い収率、高放射化学純度、高化学純度で鉛標的から無担体アスタチンを精製分離できる乾式蒸留法に基づく新しい化学分離法を開発した。
岩佐 忠敏; 中山 直人; 前田 英太; 薄井 利英; 叶野 豊; 高嶋 秀樹; 色川 弘行
no journal, ,
遊離性表面汚染の測定方法として、スミヤ法があり、その際に使用するふき取り資材には一般的にスミヤろ紙を用いることが多い。また、作業場所等の放射性物質の除染の際には、スミヤろ紙を含め、紙タオル, 化学ぞうきん等の資材を用いている。これらのふき取り資材におけるふき取り特性(ふき取り効率、除染の容易性)に関して実際の現場で表面密度管理の対象となる材質や核種を考慮し、「JIS Z4504放射性表面汚染の測定方法」に基づき実験的評価を実施した。本報告では、前回の報告後に、今後の管理に有用な情報となる試験片及び試験溶液(核種)を選定し、ふき取り資材の特性評価を実施したので、その結果について報告する。
西中 一朗; 横山 明彦*; 鷲山 幸信*; 天野 良平*; 前田 英太*; 谷口 拓海*; 村上 拳冬*; 渡辺 茂樹; 鈴木 博元; 石岡 典子; et al.
no journal, ,
内用放射線治療への応用が期待されている放射性同位体Atは、一般に、加速器を用いて核反応Bi(He,2n)Rnで合成されるが、我々はBi(Li,5n)Rnで利用した、Rn/Atジェネレータで供給する新しいシステムの開発プロジェクトを進めている。この開発プロジェクトに必要なアスタチン、ヨウ素RIを合成するため、Liイオンビームを用いたBi(Li,xn)Rn, Pb(Li,xn)At, Sn(Li,xn)I反応の核反応断面積を測定し、基礎基盤となる核データを決定した。さらに、これらの反応で合成したアスタチン,ヨウ素RIの分離・精製方法を開発した。講演では、これらスタチン,ヨウ素RIの製造に関する研究成果を中心に報告する。くわえて、アスタチン,ヨウ素RIを利用した研究例を紹介する。
鷲山 幸信*; 前田 英太*; 横山 明彦*; 西中 一朗; 谷口 拓海*; 山田 記大*; 牧井 宏之; 豊嶋 厚史; 天野 良平*
no journal, ,
内用療法に利用可能な放射体の中でも、半減期7.2時間のAtはもっとも臨床応用が期待されるアイソトープである。しかし、半減期が短いゆえにその利用は大型サイクロトロン施設近辺に制限されている。本研究では、Atの広範囲における国内実用化を目指し、有機溶媒抽出系を用いたRn/Atジェネレータの製造を試みた。原子力機構タンデム加速器のLiビームを利用したBi(Li,5n)Rn反応でRnを製造した。標的Bi金属から分離したRnを82%の収率で有機相へ抽出し、有機相中でRnのEC壊変で生成したAtを98%の回収率でメタノール溶媒へ抽出できることを確認した。本結果からRnを利用したAtジェネレータ製造の可能性が示された。
菖蒲 順子; 前田 英太; 小池 優子; 光元 里香; 中野 美奈子; 上原 志彫
no journal, ,
日本原子力学会2018年秋の大会、社会・環境部会企画セッションにおいて、2018年3月に受賞した平成29年度社会・環境部会賞「優秀活動賞」の受賞内容について紹介する。
加藤 祥成; 橋本 周; 宮内 英明; 安宗 貴志; 前田 英太; 高崎 浩司; 吉澤 道夫; 百瀬 琢麿
no journal, ,
本発表では、主として作業員の内部被ばく線量評価及び内部被ばく経路の推定に資するために実施した種々の測定手法及び結果について報告する。作業員が着用していた半面マスクについて調査した結果、半面マスク接顔部の広い範囲で汚染が確認された。このことから、樹脂製の袋が破裂した際に直接浴びたPu等の粒子及び顔面に付着した汚染が、半面マスクと顔面の間に入り込み、内部被ばくを引き起こした可能性が高いと推定した。
西中 一朗; 鷲山 幸信*; 横山 明彦*; 前田 英太*; 橋本 和幸; 牧井 宏之
no journal, ,
Rn/Atジェネレータは半減期7.2時間の放射体Atを内用治療用のアイソトープとして供給する方法として提案されている。Rn/Atジェネレーター技術を確立するためには、半減期14.7時間のRnを60MeV Liイオンビームを低融点、低熱伝導率の金属ビスマス標的に照射し、核反応Bi(Li, 5n)Rnで合成する必要がある。本研究では、金属ビスマス標的がビーム照射の発熱によって融解することなく製造できる照射条件を決定するため、独自に開発した循環ヘリウムガスによる冷却機能を備えた照射装置についてのヘリウムガスの冷却効果を調べた。実験はタンデム加速器において実施した。実験の結果から、ヘリウム存在下では、圧力(1kPa)ならびに流量(20L/min)に依存せず、有効な冷却効果が得られることが明らかになった。
鷲山 幸信*; 天野 良平*; 前田 英太*; 横山 明彦*; 西中 一朗; 高橋 成人*; 篠原 厚*; 渡辺 茂樹; 石岡 典子
no journal, ,
放射性同位体の核医学利用のため、大阪大学と原子力機構高崎量子応用研究所(高崎研)のサイクロトロン施設における30MeV Heを用いたBi(He, 2n)At反応で放射性同位体Atの製造と利用の研究を開始した。加えてAtのサイクロトロン施設からの遠隔地利用のためのRn/Atジェネレータの研究を原子力機構原子力科学研究所タンデム加速器施設において実施している。これらAtの核医学利用を目指したAt化学研究とRn/Atジェネレータ研究の研究成果、ならびに日本における放射性同位体の核医学利用の現状を紹介する。
安宗 貴志; 加藤 祥成; 前田 英太; 宮内 英明; 橋本 周; 高崎 浩司
no journal, ,
日本原子力研究開発機構大洗研究開発センターの燃料研究棟における事故の状況調査のため、事故現場である燃料研究棟108号室から取得したスミヤ試料及びダストフィルタをイメージングプレートにより測定し、貯蔵容器から飛散した放射性物質の空気力学的放射能中央径が5m以上と評価された。
井上 雄貴; 山田 純也; 前田 英太; 畠山 巧; 宮内 英明; 橋本 周
no journal, ,
原子力機構大洗研究所(以下「大洗研」)では、大洗研の原子力施設からの影響がないことを確認するため環境放射線モニタリングを行っている。大洗研では東京電力福島第一原子力発電所事故(以下「1F事故」)後、1F事故による放射性プルームが通過し、約9年経過した現在も環境試料からは放射性Csが検出されている。そこで、大洗研で実施した9年間の環境放射線モニタリング結果を整理するとともに、平常の変動幅による施設寄与の有無の評価の適用について検討した。1F事故後9年間の空間線量率及び環境試料中の放射性Cs濃度は減少傾向にあった。平常の変動幅の評価では、施設寄与が無いにも関わらず変動幅を超過した環境試料があったことから、平常の変動幅による評価だけでは施設寄与の有無を判断することができないと考えられる。
前田 英太; 橋本 周; 野原 尚史; 武藤 保信; 山田 純也; 濱口 拓; 井上 雄貴
no journal, ,
原子力機構大洗研究所(以下「大洗研」)ではモニタリングポスト(以下「MP」)を14基設置している。原子炉等規制法に定める新規制基準に適合するため、14基中9基については、大規模災害に備え、MPを中央集約監視するための伝送系に無線機能を付加し多様化するとともに、電源を強化した。一方、平成30年に発生した北海道胆振東部地震によるMP測定値の欠測を踏まえ、全MPについて伝送の多様化及び電源強化の自主的な対応を原子力規制委員会から要請された。そこで、残り5基については、無停電電源装置を備えたKURAMA-IIをMP近傍に設置し、KURAMA-IIの測定値をLPWA無線通信規格ZETAによる自律型ネットワークにより伝送するシステム(以下「KURAMA-IIシステム」)を整備したので報告する。
高田 千恵; 中野 政尚; 宗像 雅広; 吉田 忠義; 横須賀 美幸; 山田 純也; 前田 英太; 渡邊 裕貴; 富岡 哲史; 百瀬 琢麿
no journal, ,
放射線安全規制研究戦略的推進事業費(放射線防護研究分野における課題解決型ネットワークとアンブレラ型統合プラットフォームの形成)事業(20172021年度)の一環として、万一の緊急事態発生時に専門性を活かした支援・指導・助言等が適切に実施できる、放射線防護分野の専門家の確保と育成に向け、教育・訓練、最新情報や課題に対する関係者間での認識共有等、平常時に行うべき活動(緊急時放射線防護ネットワーク活動。以下、「NW」という。)のあり方等を検討している。
高田 千恵; 中野 政尚; 宗像 雅広; 吉田 忠義; 横須賀 美幸; 山田 純也; 前田 英太; 渡邊 裕貴; 富岡 哲史; 百瀬 琢麿
no journal, ,
万一の原子力緊急事態発生時、放射線防護分野の専門家には各所で専門性を活かした適切な情報発信・支援・指導・助言等を行うことが望まれる。放射線安全規制研究戦略的推進事業費(放射線防護研究分野における課題解決型ネットワークとアンブレラ型統合プラットフォームの形成)事業(20172021年度)の一環として「緊急時放射線防護検討ネットワーク(以下、「NW」という。)」では、必要な知識・スキルを持った専門家の育成・確保に向けた取り組みを行った。
五十嵐 悠; 濱口 拓; 前田 英太; 山田 純也; 武藤 保信; 谷垣 実*; 野原 尚史
no journal, ,
原子力機構大洗研究所では、モニタリングポストの測定の冗長化を目的として、ZETA規格を採用した自律型ネットワークによるデータ伝送機能を備えた可搬型KURAMAをMP近傍に固定設置し敷地境界付近の線量を観測するシステムを整備した。本発表では本システムによる約1年の定点観測データについて報告する。
西中 一朗; 横山 明彦*; 鷲山 幸信*; 天野 良平*; 李 恵子*; 山田 記大*; 石黒 梨花*; 前田 英太*; 牧井 宏之; 橋本 和幸; et al.
no journal, ,
標的アルファ放射線療法で期待されるアルファ放射性核種Atの製造と利用の研究を開始した。タンデム加速器施設で29-48MeV Li+Pb反応で生成する放射性同位体アスタチンの生成断面積をアルファ線,線スペクトロメトリーによって求めた。加えてアスタチンの簡易化学分離法を開発した。
五十嵐 悠; 濱口 拓; 前田 英太; 山田 純也; 武藤 保信; 野原 尚史
no journal, ,
原子力機構大洗研究所では、ZETA規格を採用した自律型ネットワークによるデータ伝送機能を備えた可搬型KURAMAをMP近傍に固定設置し敷地境界付近の線量を観測するシステムを整備した。本発表では本システム整備の目的であるモニタリングポスト測定冗長化の背景と約1年の定点観測データについて報告する。