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論文

High-energy X-ray diffraction studies of non-crystalline materials

大野 英雄; 小原 真司*; 梅咲 則正*; 鈴谷 賢太郎

Journal of Non-Crystalline Solids, 293-295, p.125 - 135, 2001/11

鉛ケイ酸塩ガラス(PbO-SiO$$_{2}$$)は、広い組成範囲でガラス化するため、高濃度PbOガラス中で、Pb$$^{2+}$$イオンの構造について、これまで多くの研究が行われているがその内容は明らかにされていない。そこで、中性子と高エネルギーX線回折を併用することでPb$$^{2+}$$イオン回りの酸素の環境構造を決定することに成功した。その結果、Pb$$^{2+}$$イオンは、ゆがんだPbO$$_{4}$$ユニットを形成しており、2つの酸素はPb$$^{2+}$$イオンから2.2Åのところに、さらに2つの酸素が2.6Åのところに存在していることが明らかになった。

論文

High-energy X-ray diffraction studies of non-crystalline materials

大野 英雄; 小原 真司*; 梅咲 則正*; 鈴谷 賢太郎

Journal of Non-Crystalline Solids, 293-295, p.125 - 135, 2001/11

 被引用回数:23 パーセンタイル:70.56(Materials Science, Ceramics)

溶融塩並びにガラスなどランダム系物質の構造解析を、SPring-8放射光から発生する高エネルギーX線(37.8keV, 61.7keV)を用い行った。SPring-8における高エネルギーX線回析,JRR-3M及び米国アルゴンヌ国立研究所パルス中性子源IPNSを用いた中性子解析、並びに逆モンテカルロ法計算機シミュレーションを併用し、溶融塩並びに各種ガラス構造を総合的に解明したものである。

報告書

分配係数の測定条件に関するアンケート調査

武部 愼一; 木村 英雄; 松鶴 秀夫; 高橋 知之*; 保田 浩志*; 内田 滋夫*; 馬原 保典*; 佐伯 明義*; 佐々木 規行*; 芦川 信雄*; et al.

JAERI-Review 2001-015, 81 Pages, 2001/05

JAERI-Review-2001-015.pdf:5.94MB

分配係数は環境中における放射性核種の移行挙動を評価するためのさまざまな移行評価モデルに用いられており、放射性廃棄物の処分における安全評価上極めて重要なパラメータである。しかし、測定条件や方法などが既定されておらず、データの相互比較ができないなどの問題が指定されている。分配係数の標準的な測定方法の提案に役立てることを目的にアンケート調査を実施した。本報告は、国内の各研究機関における、試料の採取方法や保管、前処理方法、試料の物理化学的特性に関する分析項目、並びに分配係数の測定方法とその条件等についてアンケート調査した結果をまとめたものである。

論文

高エネルギーX線回折と逆モンテカルロ法によるランダム系物質の構造解析

小原 真司*; 鈴谷 賢太郎; 大野 英雄

溶融塩および高温化学, 43(2), p.41 - 52, 2000/05

高エネルギーX線回折(40~300keV)がSPring-8などの第3世代放射光で行うことが可能になってきている。高エネルギーX線を用いることにより、ガラスや封入された液体を透過法で測定できるほか、吸収補正が小さく、また高い波数ベクトルQまで測定できるので、高い実空間分解能を得ることができる。したがって、ガラスや液体の構造を正確に調べるには、これまで行われてきた中性子回折やX線異常散乱に加えて、この高エネルギーX線回折を併用するのが効果的である。逆モンテカルロ法(RMC)は、このような複数の実験データを説明する構造モデルを構築する方法であり、正確な実験データに適用するほど、信頼性の高いモデルが得られる。われわれは、SPring-8において高エネルギーX線回折実験を進めており、パルス中性子回折の結果と併せてRMCによって、数々の液体やガラスの構造を明らかにしてきており、その結果をレビューする。

論文

分配係数の比較実験及びアンケート調査

高橋 知之*; 武部 愼一; 木村 英雄; 松鶴 秀夫; 保田 浩志*; 内田 滋夫*; 佐伯 明義*; 馬原 保典*; 佐々木 規行*; 芦川 信雄*; et al.

KURRI-KR-44, p.169 - 176, 2000/02

分配係数は原子力施設の安全評価上極めて重要なパラメータである。原研に設けられた環境放射能挙動専念部会・安全評価用パラメータ検討グループでは、分配係数測定値の利用に関して標準的な条件を提言することを目的に各研究機関における相互比較実験等を実施してきた。本報では、各研究機関においてこれまで実施してきた分配係数測定値に与える各種の変動因子による影響について、得られた実験結果を報告するとともに、分配係数の測定条件やその条件の設定に関する考え方等についてのアンケート調査状況、並びに現在問題となっている項目や今後検討すべき課題等について報告する。

論文

The Reverse Monte Carlo studies of molten alkali carbonates

小原 真司*; 鈴谷 賢太郎; 大野 英雄

Proceedings of 12th International Symposium on Molten Salts (Molten Salts 12), 99-41, p.253 - 262, 1999/10

溶融アルカリ炭酸塩は燃料電池の次世代材として大変重要であり、多くの研究がなされているが、その融体構造が明らかになったとは言い難い。本研究では、Li$$_{2}$$CO$$_{3}$$,Na$$_{2}$$,CO$$_{3}$$,K$$_{2}$$CO$$_{3}$$融体のX線回折及び中性子回折の結果について逆モンテカルロ法(RMC法)を適用し、その融体構造を詳細に解析した。その結果、いずれの融体においても、アルカリ金属イオンはCO$$_{3}^{2-}$$イオンのコーナーサイトには存在せず、エッジサイトにおもにあることが明らかになった。しかし、すべてのアルカリ金属イオンがエッジサイトにあるモデルでは回折結果を完全には表現できず、フェイスサイトにも存在するモデルが良く表現できることが明らかになった。アルカリ金属イオンがCO$$_{3}^{2-}$$イオンのフェイスサイトにも存在するという知見は、従来の分子動力学法などではCO$$_{3}^{2-}$$イオンが剛体球近似されていたので、得られなかった情報である。

論文

A Reverse Monte Carlo study of molten lithium carbonate

小原 真司*; 鈴谷 賢太郎; 大野 英雄

Plasmas & Ions, 2, p.79 - 83, 1999/00

溶融リチウム炭酸塩のX線回折及び中性子回折の結果(全散乱構造因子)に対し、逆モンテカルロ法を適用し、融体の3次元構造モデルを作った。この結果から配位数はN$$_{Li-C}$$=3.8,N$$_{O-Li}$$=2.4,N$$_{Li-O}$$=3.7が得られた。しかし、これらは従来の分子動力学(MD)シミュレーションの結果と異なっている。さらに、CO$$_{3}^{2-}$$イオンは平板の三角形状であること、また、Li$$^{+}$$イオンはCo$$_{3}^{2+}$$イオンのコーナーサイトにもっとも多く存在していることが明らかになった。

論文

Phase-transformation study of metastable tetragonal zirconia powder

井川 直樹; 長崎 正雅*; 石井 慶信; 野田 健治; 大野 英雄; 森井 幸生; Fernandez-Baca, J. A.*

J. Mater. Sci., 33, p.4747 - 4758, 1998/00

 被引用回数:6 パーセンタイル:31.59(Materials Science, Multidisciplinary)

正方晶安定化ジルコニアの優れた機械的強度は正方晶相から単斜晶相へのマルテンサイト型変態に起因すると考えられている。しかしながらその変態機構は十分には解明されていない。本研究では、アルコキシド法で作製した準安定正方晶ジルコニアに関して、正方晶相から単斜晶相への相変態速度を米国オークリッジ国立研究所・高中性子束アイソトープ原子炉に設置した広角中性子回折装置により測定し、さらに相変態のモデル化を行った。相変態は1000$$^{circ}$$Cでは100分以内に終了したが、850$$^{circ}$$Cにおいては4000分以上必要であり、アニール温度が高くなるに従って相変態速度は著しく速くなった。この相変態速度は(1)相変態がマルテンサイト型であり、臨界結晶子径が存在する、(2)結晶子径が対数正規分布をとる、(3)結晶子は正常粒成長をする、という仮定を基にモデル化を行うことでうまく説明できた。

報告書

分配係数の相互比較実験; 実験者による測定値の差異に関する検討

高橋 知之; 武部 愼一; 木村 英雄; 松鶴 秀夫; 保田 浩志*; 内田 滋夫*; 佐伯 明義*; 馬原 保典*; 佐々木 規行*; 芦川 信雄*; et al.

JAERI-Research 97-089, 25 Pages, 1997/12

JAERI-Research-97-089.pdf:1.11MB

分配係数は、環境中における核種の移行を評価するための様々なモデルに用いられており、原子力施設の安全評価上極めて重要なパラメータである。このため「環境放射能研究委員会、環境放射能挙動専門部会」の安全評価用パラメータ検討WGでは、分配係数の測定及び利用に関する標準的方法を提言することを目的に検討を進めている。分配係数の標準的測定法を提言するための一環として、$$^{60}$$Co及び$$^{137}$$Csの分配係数の相互比較実験を複数の機関の20人で実施し、実験者による測定値の差異について検討を行った。この結果、液性がほぼ同一の実験条件においては、振とう器による場合はファクター2~3程度、ハンドシェイクの場合はファクター2以下の変動幅を示した。

論文

Intermediate-range order in lead metasilicate glass

鈴谷 賢太郎; D.L.Price*; Saboungi, M. L.*; 大野 英雄

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 133, p.57 - 61, 1997/00

 被引用回数:20 パーセンタイル:81.03(Instruments & Instrumentation)

鉛ケイ酸ガラス(PbO)$$_{x}$$(SiO$$_{2}$$)$$_{1-x}$$については、PbOが90mol%までガラス化するという非常に広いガラス形成範囲を持つため、高濃度PbOガラス中でPb$$^{2+}$$イオンがどのような構造をとるのかという興味から、これまで多くの研究が行われており、PbO$$_{3}$$やPbO$$_{4}$$といった構造単位やガラスを形成するPb-Oネットワークの存在が示唆されている。しかし、こうした構造単位やネットワークの存在は、実験的に明確であるとは言い難い。本研究では、Pb吸収端近傍でのX線異常散乱と中性子回折との併用により、このガラス中で中範囲秩序をつくっている元素はPbとOであり、その秩序を示す回折ピークの現われる位置は、$$beta$$-PbO結晶とほぼ共通のPb-Oネットワークの存在が明らかになった。また、Pb-Oの分布は非対称であり、単純にPbO$$_{3}$$やPbO$$_{4}$$といったユニットを推定することはできないことも明らかになった。

論文

XAFS studies of uranium(VI) and thorium(IV)-amide and TBP complexes in ethanol solution

矢板 毅; 成田 弘一*; 鈴木 伸一; 塩飽 秀啓; 本橋 治彦; 大野 英雄; 宇佐美 徳子*; 小林 克己*

Photon Factory Activity Report 1997, P. 81, 1997/00

ウラン(VI)、トリウム(IV)-アミド(N,N-dihexyl-2-ethylhexanamide:DH2EHA,N,N-dihexyl-3-ethylhexanamide:DH3EHA)あるいはTBP錯体のアルコール溶液中での錯体構造をXAFS法により明らかにした。得られた動径構造関数は、おもにウラニルイオンの軸方向の酸素及び配位子及び硝酸イオンの酸素のピークなどからなることが分かった。アミド化合物の配位酸素のウランとの原子間距離において、DH2EHAとの錯体は、DH3EHAとの錯体より短いことが明らかになった。このことは、原子間距離は配位サイト近傍での立体障害より配位酸素のドナー性に依存することを表している。またTBP錯体は、第一配位圏においてDH3EHA錯体と類似した構造をとるが、第二配位圏より外の中距離構造は見いだされなかった。

論文

Pressure-induced structure change of molten KCl

浦川 啓*; 井川 直樹; 梅咲 則正*; 五十嵐 一男*; 下村 理*; 大野 英雄

High Pressure Research, 14(4-6), p.375 - 382, 1996/12

 被引用回数:6 パーセンタイル:53.14(Physics, Multidisciplinary)

高温高圧下において熔融KClのX線回折実験を放射光を用いて行った。実験は白色光を用いてエネルギー分散法で行い、4GPaまでの圧力で、融体のX線回折パターンを得た。解析の結果、液体の構造因子S(Q)は4GPaまででは大きな変化を示さないが、S(Q)の第1ピークの強度が圧力と共に大きくなることがわかった。このことから、溶融KCl中では固相で起きるような一次の相転移は生じていないが、局所構造が徐々に変化していると考えられる。また分子動力学法によるシミュレーションの結果とくらべると、S(Q)の圧力による変化は、熔融KCl中の最近接イオンの配位数の連続増加によって説明できることがわかった。

論文

Synchrotron radiation beamline to study radioactive materials at the Photon Factory

小西 啓之; 横谷 明徳; 塩飽 秀啓; 本橋 治彦; 牧田 知子*; 柏原 泰治*; 橋本 眞也*; 原見 太幹; 佐々木 貞吉; 前田 裕司; et al.

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 372, p.322 - 332, 1996/00

 被引用回数:69 パーセンタイル:97.59(Instruments & Instrumentation)

この論文は、高エネルギー物理学研究所(KEK)・放射光実験施設(PF)の放射線管理区域内に設置した、新しいビームラインのデザインとその建設について記したものである。ビームラインはフロントエンド部と2本のブランチライン部から構成されている。ブランチラインの1本はX線光電子分光法と軟X線領域(1.8~6keV)放射線生物学の研究に使用され、もう1本はX線回折、XAFSと軟X線領域(4~20keV)放射線生物学の研究に使用される。前者(軟X線領域)のブランチラインには、放射性物質の飛散事故を防ぐ目的で、真空系内外に特別な装置を備えていることが特徴である。このビームラインを用いた応用実験もすすめられており、最新の結果も併せて報告している。

論文

Phonon dispersion relations of premartensitic $$beta$$$$_{1}$$-phase in AuZn alloys

牧田 知子*; 永澤 耿*; 森井 幸生; 皆川 宣明; 大野 英雄

Physica B; Condensed Matter, 213-214, p.430 - 432, 1995/00

 被引用回数:16 パーセンタイル:68.01(Physics, Condensed Matter)

AuZn合金は融点直下から広範囲の温度領域にわたってCsCl型規則構造(B$$_{2}$$構造)であり、これを冷却すると液体窒素温度付近、またはそれ以下の温度でマルテンサイト変態することが知られている。しかしこの合金に関する研究は少なく、マルテンサイト変態機構は勿論、マルテンサイトの結晶構造も明らかではない。これらの問題の解明は、$$beta$$相合金に生じるマルテンサイト変態の性質を統一的に理解するための基礎として重要である。この見地から、放射光及び中性子を用いて研究を行っているが、本研究では、プレマルテンサイト状態のフォノン分散、特に[110]TA$$_{1}$$フォノン分散の温度変化及びマルテンサイトの結晶構造に関する研究を行い、変態機構について議論した。

報告書

LiTaO$$_{3}$$結晶のX線による評価

塩飽 秀啓; 依田 芳卓*; 原見 太幹; 菊田 惺志*; 大野 英雄

JAERI-Research 94-032, 44 Pages, 1994/11

JAERI-Research-94-032.pdf:2.96MB

6.21keVのエネルギーを取り出し、核共鳴散乱光学素子となりうるリチウムタンタレート(LiTaO$$_{3}$$)結晶の結晶性について、放射光X線を用いて行った。その結果、市販されている結晶(SAW(Surface Acoustic Wave) grade結晶)では、回折強度曲線の半値幅が40秒もあり、また結晶表面には多くの歪みが存在し、核共鳴散乱光学素子として相応しくないことが分かった。しかし、結晶に化学処理を施し、表面近傍の歪み層を取り除くと、歪みのある結晶構造に変わりはないが、半値幅が5秒程度の領域が現われ、核共鳴散乱光学素子として充分利用できることが分かった。

論文

Effect of $$gamma$$-ray irradiation on in-situ electrical conductivity of ZrO$$_{2}$$-10mol% Gd$$_{2}$$O$$_{3}$$ single crystal at elevated temperatures

Kang, T.-K.*; Kuk, I.-H.*; 片野 吉男; 井川 直樹; 大野 英雄

Journal of Nuclear Materials, 209(3), p.321 - 325, 1994/05

立方晶安定化ジルコニアは純粋な酸素イオン伝導体であり、高温ガス炉の核熱を利用する水素製造やトリチウム水分解等の固体電解質として利用できる。水素製造として用いる場合は、電気抵抗がエネルギー効率の低下をもたらすので、電気伝導の高い材料を用いることが有利である。特に原子炉での使用は$$gamma$$線や中性子線が電気伝導に影響を及ぼすことが予想される。そこで本報ではGd$$_{2}$$O$$_{3}$$を10mol%添加して作成した立方晶安定化ジルコニア単結晶について$$^{60}$$Co線源による$$gamma$$線を照射した際の電気伝導度の変化を測定した。試料の電気伝導度は4.3Gy/sの$$gamma$$線を90分間照射することで最大18%増加した。一方、イオン伝導のための活性化エネルギーは照射前の113.2kJ/molに対して照射中では112.1kJ/molであり、ほとんど変化は認められなかった。このことらか$$gamma$$線によるFrenkel型の酸素イオン欠陥生成が電気伝導度の増加に寄与すると結論づけた。

論文

Microstructural evolution in ion- and/or electron-irradiated single crystal Al$$_{2}$$O$$_{3}$$

片野 吉男; S.J.Zinkle*; 仲田 清智*; 菱沼 章道; 大野 英雄

Journal of Nuclear Materials, 212-215, p.1039 - 1045, 1994/00

 被引用回数:9 パーセンタイル:63.36(Materials Science, Multidisciplinary)

$$alpha$$-Al$$_{2}$$O$$_{3}$$の照射による組織安定性を調べる目的から、高純度Al$$_{2}$$O$$_{3}$$及び1.5wt%Cr$$_{2}$$O$$_{3}$$添加Al$$_{2}$$O$$_{3}$$単結晶にO$$^{+}$$(330keV)、He$$^{+}$$(400keV)イオン並びに電子線(120keV)照射し、損傷組織の変化を電子顕微鏡観察により調べた。何れの試料もO$$^{+}$$イオンを1123Kで0.5dpaまで照射すると、照射欠陥集合体の転位やキャビティが生成するほか、再結晶粒が形成されY-Al$$_{2}$$O$$_{3}$$相であることを明らかにした。一方、純Al$$_{2}$$O$$_{3}$$のHe$$^{+}$$イオン照射(1223K,0.7dpa)では、再結晶は認められなかった。この結果、再結晶粒の生成には照射粒子が関与する事を示した。O$$^{+}$$イオン照射による深さ方向の損傷分布では、損傷が0.8$$mu$$mの深さまで及び、損傷境界近傍に亀裂や亀裂の発生に伴う転位線が認められた。損傷分布の計算(TRIM85)結果よりも約2倍大きいことが明らかになった。これは損傷ピーク付近での照射欠陥の堆積により母相との間の歪が増大し、局部的な内部応力のエネルギー解放過程で亀裂が発生し、損傷領域を拡大したものと考えられる。

論文

高輝度放射光の発生と利用,III-3; 原子力分野

大野 英雄

日本原子力学会誌, 36(7), p.607 - 610, 1994/00

大型放射光施設SPring-8における高輝度・高強度X線源の利用は、物性物理分野における研究を中性子利用と相補的に発展させ得るのみならず、材料、化学、放射線生物など巾広い分野での研究を可能とするものと考えられる。本稿では磁気散乱、核励起など物性物理における利用、材料科学ならびに化学分野における放射光利用研究の現状と今後の展開、アクチノイド科学ならびに高エネルギー物理学研究所に設置したRI・アクチノイド物質研究用ビームラインの概要を示した。

論文

Synchrotron radiation study on the high-pressure and high-temperature phase relations of KAlSi$$_{3}$$O$$_{8}$$

浦川 啓*; 近藤 忠*; 井川 直樹; 下村 理*; 大野 英雄

Physics and Chemistry of Minerals, 21, p.387 - 391, 1994/00

放射光を用いて、高温高圧下におけるKAlSi$$_{3}$$O$$_{8}$$の相関係を研究した。実験は高エネ研のBL-14Cに設置されている高圧装置MAX90を用いて行った。カリ長石(KAlSi$$_{3}$$O$$_{8}$$)と、ウェーデアイト型K$$_{2}$$Si$$_{4}$$O$$_{9}$$+カイアナイト(Al$$_{2}$$SiO$$_{5}$$)とコーサイト(SiO$$_{2}$$)混合物とホランダイト型KAlSi$$_{3}$$O$$_{8}$$の相関係を融点も含めて11GPaまでの条件で決定した。その結果は八木と赤荻によって報告されたデータときわめてよい一致を示した。また、カリ長石が3相に分解することにより融点が下がることが発見された。ホランダイト型KAlSi$$_{3}$$O$$_{8}$$でも融点は1800$$^{circ}$$C程度であり、主要マントル鉱物に比べかなり低いことがわかった。

論文

Crystal structure of metastable tetragonal zirconia by neutron powder diffraction study

井川 直樹; 石井 慶信; 長崎 正雅; 森井 幸生; 舩橋 達; 大野 英雄

Journal of the American Ceramic Society, 76(10), p.2673 - 2676, 1993/10

 被引用回数:49 パーセンタイル:92.82(Materials Science, Ceramics)

酸化ジルコニウム(ジルコニア)は常圧で3種類の結晶構造をとる。室温では単斜晶が安定であり高温の正方晶をquenchして安定化させることはできない。従って、一般にY$$_{2}$$O$$_{3}$$等を数mol%dopeして正方晶を安定化している(正方晶安定化ジルコニア)。一方、本報ではアルコキシド法によってdopantを含まない正方晶ジルコニアを調製できた(準安定正方晶ジルコニア)。この試料について、JRR-3Mに備え付けた高分解能粉末回折装置(HRPD)で中性子回折像を測定、Rietveld解析して結晶構造を求めた。準安定正方晶ジルコニアの格子定数はa=0.3591nm、C=0.5169nmで軸比はC/√2a=1.018であった。正方晶安定化ジルコニアと比較して、本試料はC軸方向に伸びた結晶構造であることが明らかになった。本試料中の酸素イオンは正方晶安定化ジルコニアの場合と同様に格子siteからC軸方向に変位していることが分かった。その変化量は$$Delta$$/C=0.046であった。

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