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藤原 理賀*; 森田 克洋*; Mole, R.*; 満田 節生*; 遠山 貴巳*; 矢野 真一郎*; Yu, D.*; 曽田 繁利*; 桑井 智彦*; 幸田 章宏*; et al.
Nature Communications (Internet), 11, p.3429_1 - 3429_7, 2020/07
被引用回数:37 パーセンタイル:90.63(Multidisciplinary Sciences)Observation of a quantum spin liquid (QSL) state is one of the most important goals in condensed-matter physics, as well as the development of new spintronic devices that support next-generation industries. The QSL in two-dimensional quantum spin systems is expected to be due to geometrical magnetic frustration, and thus a kagome-based lattice is the most probable playground for QSL. Here, we report the first experimental results of the QSL state on a square-kagome quantum antiferromagnet, KCuAlBiO(SO)Cl. Comprehensive experimental studies via magnetic susceptibility, magnetisation, heat capacity, muon spin relaxation, and inelastic neutron scattering measurements reveal the formation of a gapless QSL at very low temperatures close to the ground state. The QSL behavior cannot be explained fully by a frustrated Heisenberg model with nearest-neighbor exchange interactions, providing a theoretical challenge to unveil the nature of the QSL state.
田中 泰貴*; 成清 義博*; 森田 浩介*; 藤田 訓裕*; 加治 大哉*; 森本 幸司*; 山木 さやか*; 若林 泰生*; 田中 謙伍*; 武山 美麗*; et al.
Journal of the Physical Society of Japan, 87(1), p.014201_1 - 014201_9, 2018/01
被引用回数:18 パーセンタイル:74.47(Physics, Multidisciplinary)ガス充填型反跳生成核分離装置GARISを用いてCa + Pb, Ti + Pb, Ca + Cm反応系における準弾性散乱断面積の励起関数を測定した。これらのデータから融合障壁分布を導出し、チャンネル結合計算と比較した。Ca + Pb及びTi + Pb反応の障壁分布のピークエネルギーはそれらの反応系における2中性子蒸発断面積のピークエネルギーと良く一致し、一方Ca + Cm反応の障壁分布のピークエネルギーは4中性子蒸発断面積のピークエネルギーより少し下に現れることが判った。この結果は超重核合成の際の最適ビームエネルギーの予測に役立つ情報を与える。
加治 大哉*; 森本 幸司*; 若林 泰生*; 武山 美麗*; 山木 さやか*; 田中 謙伍*; 羽場 宏光*; Huang, M.*; 村上 昌史*; 金谷 淳平*; et al.
JPS Conference Proceedings (Internet), 6, p.030107_1 - 030107_4, 2015/06
非対称核融合反応に対する新型ガス充填型反跳イオン分離装置GARIS-IIの性能を、Neビームを用いて調べた。分析電磁石にヘリウムと水素の混合ガスを充填すると、焦点面シリコン検出器で検出されるバックグラウンドとなる散乱粒子の数が極めて少なくなり、かつ非対称核融合反応生成物の輸送効率が増大した。また、新たに標的同定システムを導入し、ビームエネルギーや標的を換えることなく効率的に励起関数測定が行えるようになった。
村上 昌史*; 後藤 真一*; 村山 裕史*; 小嶋 貴幸*; 工藤 久昭*; 加治 大哉*; 森本 幸司*; 羽場 宏光*; 工藤 祐生*; 住田 貴之*; et al.
Physical Review C, 88(2), p.024618_1 - 024618_8, 2013/08
被引用回数:15 パーセンタイル:66.57(Physics, Nuclear)Cm+O反応で生成するラザホージウム同位体Rf, RfおよびRfの励起関数を、エネルギー88.2-101.3MeVの範囲で気体充填反跳分離装置を用いて測定した。特に数秒の半減期をもつ自発核分裂成分の励起関数に注目した。これまで、この生成反応に伴う自発核分裂はRfおよびRfの核異性体の崩壊によるものと考えられてきたが、励起関数の比較により、Rfの崩壊にのみ関連する事象であることを明らかにし、その崩壊様式を決定した。
森田 浩介*; 森本 幸司*; 加治 大哉*; 羽場 宏光*; 大関 和貴*; 工藤 祐生*; 住田 貴之*; 若林 泰生*; 米田 晃*; 田中 謙伍*; et al.
Journal of the Physical Society of Japan, 81(10), p.103201_1 - 103201_4, 2012/10
被引用回数:167 パーセンタイル:97.27(Physics, Multidisciplinary)113番元素である113をBi標的にZnビームを照射する実験により合成した。観測したのは6連鎖の崩壊で、そのうち連鎖の5番目と6番目は既知であるDb及びLrの崩壊エネルギーと崩壊時間と非常によく一致した。この意味するところは、その連鎖を構成する核種が113, Rg (Z=111), Mt (Z=109), Bh (Z=107), Db (Z=105)及びLr (Z=103)であることを示している。本結果と2004年, 2007年に報告した結果と併せて、113番元素である113を曖昧さなく生成・同定したことを強く結論付ける結果となった。
小山 真一; 鈴木 達也*; 小澤 正基*; 黒澤 きよ子*; 藤田 玲子*; 三村 均*; 岡田 賢*; 森田 泰治; 藤井 靖彦*
Procedia Chemistry, 7, p.222 - 230, 2012/00
被引用回数:2 パーセンタイル:71.08(Chemistry, Analytical)先進オリエントサイクルは、高速炉サイクルに基づく使用済燃料中に含まれる核種の分離,変換,利用にかかる三位一体の概念であり、イオン交換法(IXC)と触媒的電気化学手法(CEE法)を用いた分離手法と安全性研究を中心に2006年から2011年にかけて研究を行った(Phase I計画)。最初のナノ吸着剤によるIXC(I)課程で、模擬高レベル廃液より90%以上のCsを回収した。次に3級ピリジン樹脂(TPR)による塩酸及び硝酸環境下での分離IXC(II, III, IV)課程で、照射済燃料から白金属元素,希土類、さらにAm及びCmの分離・回収を可能とした。特に塩酸環境下においてCEE法により白金族及びTcの分離が可能であることを明らかにした。さらに、CEE法で分離した白金族を電極として水素製造条件が向上することを明らかにした。塩酸環境下での構造材選択のため、ハステロイ-Bは室温で、タンタルは90Cまでの高濃度塩酸環境において耐食性があることを確認し、またTPRの硝酸環境における熱化学的な安定性を検証した。これらラボスケールでの研究成果に基づいて、次のPhaseへの課題を明らかにした。
湊 和生; 森田 泰治; 辻本 和文; 小山 真一; 倉田 正輝*; 井上 正*; 池田 一三*
Proceedings of 11th OECD/NEA Information Exchange Meeting on Actinide and Fission Product Partitioning and Transmutation (Internet), p.341 - 349, 2012/00
我が国における分離変換技術の成熟度を評価した。評価にあたっては、国際原子力エネルギーパートナーシップ(GNEP)において用いられた技術成熟度の定義(TRL)を用いた。評価の対象は、マイナーアクチノイド(MA)の核変換システムである高速炉と加速器駆動システム、MA分離プロセス、及びMA含有燃料とした。評価の結果、どの技術開発においても、TRL5に高い要求項目があることが認識された。この要求項目を効率的・効果的に満足するような技術開発の道筋として、実験室規模での照射済燃料を用いたMA分離プロセス試験やそこで分離されたMAを用いた燃料製造試験を十分行うことが重要であると指摘した。
大井川 宏之; 西原 健司; 中山 真一; 森田 泰治
Proceedings of 10th OECD/NEA Information Exchange Meeting on Actinide and Fission Product Partitioning and Transmutation (CD-ROM), p.123 - 131, 2010/00
分離変換技術の導入効果を示すことを目的に、廃棄物管理及び地層処分の幾つかの概念を、廃棄体定置面積の観点から検討した。長期に渡る発熱源であるAmの核変換は、プルトニウム利用で予想される処分場規模の増大を抑制するのに効果的であることがわかった。処分場規模をさらに大幅に削減するには、MA核変換とともにSr及びCsの分離後の長期貯蔵(100-300年)が必要であることを示した。
森田 浩介*; 森本 幸司*; 加治 大哉*; 羽場 宏光*; 大関 和貴*; 工藤 祐生*; 佐藤 望*; 住田 貴之*; 米田 晃*; 市川 隆敏*; et al.
Journal of the Physical Society of Japan, 78(6), p.064201_1 - 064201_6, 2009/06
被引用回数:30 パーセンタイル:78.34(Physics, Multidisciplinary)Cm(Na,5)反応で合成したBh及びその娘核種であるDbの崩壊特性の研究を、気体充填型反跳分離装置(GARIS)と位置感度半導体検出器(PSD)とを組合せた装置を用いて行った。既知核種であるDbとの相関を調べ、Bhの同定を十分な確度で行った。今回合成・測定を行ったBh及びDbの崩壊特性は以前(理化学研究所、2004年,2007年)に合成・測定を行った113の崩壊特性と一致しており、これは新元素(原子番号113)とされる113の発見の成果を強く補強するものと言える。
森本 幸司*; 森田 浩介*; 加治 大哉*; 秋山 隆宏*; 後藤 真一*; 羽場 宏光*; 井手口 栄治*; 鹿取 謙二*; 小浦 寛之; 工藤 久昭*; et al.
RIKEN Accelerator Progress Report, Vol.42, P. 15, 2009/00
2003年から2007年の間、理化学研究所仁科加速器研究センターにおいて気体充填型反跳イオン分離器(GARIS)を用いたBi Zn反応による113番元素の合成実験を進めてきた。賞味の照射時間241日の結果同位体113からの崩壊連鎖と同定された2つの事象が観測された。この反応の生成断面積はその時点で31 fbであった。今回、この崩壊様式の統計を増やす目的で、同様の実験を実施した。期間は2008年の1月7日から3月の31日まで行い、353MeVのZnビームをBi標的に照射した。正味の照射日数は83日で、照射したZnは計2.28個であった。今回の実験においては113と同定される候補は観測されなかった。過去の2つの実験の結果とあわせると生成断面積は22 fbとなった。
西原 健司; 中山 真一; 森田 泰治; 大井川 宏之; 岩崎 智彦*
Journal of Nuclear Science and Technology, 45(1), p.84 - 97, 2008/01
被引用回数:40 パーセンタイル:91.3(Nuclear Science & Technology)分離変換技術(PT)を導入した軽水炉核燃料サイクルで発生する放射性廃棄物の処分場における定置概念が、処分前の貯蔵期間によって受ける影響を検討した。PTを導入した燃料サイクルについて、(1)分離のみ(核分裂生成物の一部を分離),(2)核変換のみ(MAを分離し核変換),(3)分離及び核変換の両方、の3つのシナリオを検討した。過渡熱解析によって、処分場における幾つかの廃棄体配置に対して必要となる処分前貯蔵期間を評価し、貯蔵期間と定置面積の関係を得た。それぞれのシナリオに対して、発熱性の廃棄体の乾式貯蔵に必要な貯蔵能力を評価した。PTの廃棄体の貯蔵と処分双方に対する貢献が議論され、分離変換の双方を導入することが廃棄物管理の規模縮小に有効であることが示された。
森田 浩介*; 森本 幸司*; 加治 大哉*; 秋山 隆宏*; 後藤 真一*; 羽場 宏光*; 井手口 栄治*; 鹿取 謙二*; 小浦 寛之; 工藤 久昭*; et al.
Journal of the Physical Society of Japan, 76(4), p.043201_1 - 043201_5, 2007/04
被引用回数:150 パーセンタイル:95.98(Physics, Multidisciplinary)同位体112の合成と崩壊についての研究を行った。実験は349.5MeVのZnビームを標的Pbに当て、気体充填型反跳イオン分離装置を用いて行った。この実験により2つの崩壊連鎖を観測し、これがPb(Zn,n)反応によって同位体112が合成された後に続く崩壊連鎖であると同定した。2つの連鎖崩壊はともに粒子を4回放出した後、Rfの自発核分裂にて連鎖は止まった。こうして得られた崩壊エネルギーと崩壊時間は、ドイツの重イオン研究所(GSI)により報告された結果と一致している。今回の結果はGSIにより報告された112同位体及びその崩壊娘核Dsの発見実験の報告に対し、明確な形で確認した最初の実験であり、彼らの結果を支持するものである。
森田 浩介*; 森本 幸司*; 加治 大哉*; 秋山 隆宏*; 後藤 真一*; 羽場 宏光*; 井手口 栄治*; 鹿取 謙二*; 小浦 寛之; 菊永 英寿*; et al.
Journal of the Physical Society of Japan, 76(4), p.045001_1 - 045001_2, 2007/04
被引用回数:199 パーセンタイル:97.44(Physics, Multidisciplinary)同位体113の合成と崩壊についての研究を行った。実験は353MeVのZnビームを標的Biに当て、気体充填型反跳イオン分離装置を用いて行った。この実験により1つの崩壊連鎖を観測し、これがPb(Zn,n)反応によって同位体113が合成された後に続く崩壊連鎖であると同定した。Dbの自発核分裂にて連鎖は止まった。こうして得られた結果は、2004年に最初に報告した113合成及びその崩壊の結果を支持するものである。
森田 浩介*; 森本 幸司*; 加治 大哉*; 秋山 隆宏*; 後藤 真一*; 羽場 宏光*; 井手口 栄治*; Kanungo, R.*; 鹿取 謙二*; 菊永 英寿*; et al.
AIP Conference Proceedings 891, p.3 - 9, 2007/03
理化学研究所の気体充填型反跳分離装置(GARIS)を用いて、最重原子核の生成及びその崩壊の一連の実験が実施された。本実験において得られた112番元素の同位体112及び113番元素の同位体113の実験結果について報告する。Pb(Zn, n)反応により同位体112からの崩壊連鎖が2例確認され、これは以前ドイツのGSIのグループにより報告された112の生成と崩壊を再現、確認する結果となった。また、Bi(Zn, n)反応を実施し、自発核分裂で終わる崩壊連鎖を2例観測した。これは113番元素113及びその娘核であるRg, Mt, BhそしてDbであると同定した。
大井川 宏之; 湊 和生; 木村 貴海; 森田 泰治; 荒井 康夫; 中山 真一; 西原 健司
Proceedings of International Conference on Nuclear Energy System for Future Generation and Global Sustainability (GLOBAL 2005) (CD-ROM), 6 Pages, 2005/10
原研では、原子力委員会により2000年に行われた分離変換技術に関するチェック・アンド・レビューの結果に基づき、階層型燃料サイクル概念に関する研究開発を実施してきた。このうち、群分離工程に関しては、4群群分離概念の構築に続き、より革新的な概念であるARTISTプロセスの研究を進めた。核変換用燃料に関しては、NpN, AmN等のマイナーアクチノイド窒化物燃料の調製を行い、物性測定等を実施した。照射後燃料を再処理する方法としては、高温化学処理技術の研究を実施した。加速器駆動核変換システムに関しては、加速器,鉛ビスマス,未臨界炉心についての研究開発を実施するとともに、核変換実験施設を第II期として含む大強度陽子加速器プロジェクト(J-PARC)の建設に着手した。さらに、放射性廃棄物の処理・処分に対する分離変換技術の導入効果を検討した。
中山 真一; 森田 泰治; 西原 健司; 大井川 宏之
Proceedings of International Conference on Nuclear Energy System for Future Generation and Global Sustainability (GLOBAL 2005) (CD-ROM), 6 Pages, 2005/10
分離変換から発生する放射性廃棄物の量や物理的・化学的性状に基づいて、分離変換が廃棄物管理に及ぼす影響を定量的に評価した。分離後の高レベル廃棄物の容積は、分離しない場合のガラス固化体に比べて3分の1程度に減り、また定置面積は6分の1程度に減ると予想された。定置面積の減少は地層処分場の容量増加を意味する。
大井川 宏之; 西原 健司; 湊 和生; 木村 貴海; 荒井 康夫; 森田 泰治; 中山 真一; 片倉 純一
JAERI-Review 2005-043, 193 Pages, 2005/09
原研では、2000年3月に原子力委員会・原子力バックエンド対策専門部会の取りまとめた「長寿命核種の分離変換技術に関する研究開発の現状と今後の進め方」に基づき、階層型核燃料サイクル概念に基づく分離変換技術の研究開発を進めてきた。階層型核燃料サイクルは、群分離プロセス,核変換用燃料製造プロセス,核変換プロセス、及び、核変換用燃料処理プロセスで構成される。本報告書は、各分野における5年間の研究開発成果と今後の展望、並びに、高レベル放射性廃棄物の処理処分をはじめとする廃棄物管理方策への分離変換技術の導入効果及び導入シナリオの検討状況について取りまとめたものである。
森田 浩介*; 森本 幸司*; 加治 大哉*; 秋山 隆宏*; 後藤 真一*; 羽場 宏光*; 井手口 栄治*; Kanungo, R.*; 鹿取 謙二*; 小浦 寛之; et al.
Journal of the Physical Society of Japan, 73(10), p.2593 - 2596, 2004/10
被引用回数:487 パーセンタイル:99.22(Physics, Multidisciplinary)113番元素の同位体である113及びその娘核111及びMtをBi+Zn反応で初めて観測した。ビームエネルギーは349.1MeVでビーム総粒子数は1.610であった。生成断面積は fb(cm)と見積もられる。
中山 真一; 森田 泰治; 西原 健司
Proceedings of International Conference on Back-End of the Fuel Cycle: From Research to Solutions (GLOBAL 2001) (CD-ROM), 6 Pages, 2001/09
群分離・核変換技術(PT)によって、高レベル放射性廃棄物(HLW)の毒性低減が可能であるとされている。一方、プロセスロスや二次廃棄物、さらには解体廃棄物などが発生する。廃棄物の性状や量はシステムの性能の一部を表わす重要な指標である。原研が提唱する階層型システムを対象として、発生する廃棄物の性状や量の予測を開始した。年間0.25トンのマイナーアクチニドを消滅するPTシステムによって発生する廃棄物のうち、現行の軽水炉核燃料サイクルに比べ増加する放射性核種は、核変換の結果生ずるC (110g/yr)やPb-Bi冷却材の放射化生成物であるPo (10 Bq/yr) などであり、現在のサイクルから発生する廃棄物と異なる性状の廃棄物は、乾式再処理工程から発生する塩廃棄物、ハル・貴金属FP合金などである。
中山 真一; 森田 泰治; 西原 健司
Proceedings of International Conference on Back-End of the Fuel Cycle: From Research to Solutions (GLOBAL 2001) (CD-ROM), 6 Pages, 2001/00
群分離・核変換技術(PT)によって高レベル放射性廃棄物(HLW)の短期・長期の毒性低減が可能である。一方、PTシステムからはプロセスや二次廃棄物、及びプラント寿命のような長期にわたって発生する保守・解体廃棄物などが発生する。廃棄物の性状や量はシステムの性能の一部を表す重要な指標である。原研が提唱する階層型システムを対象として、発生する廃棄物の性状や量の予測を開始した。年間0.25トンのマイナーアクチニドを消滅するPTシステムによって発生する廃棄物のうち、現行の軽水炉核燃料サイクルに比べ増加する放射性核種は、核変換の結果生ずるC(110g/yr)やPb-Bi冷却材の放射化生成物であるPb(10Bq/yr)などであり、現在のサイクルの廃棄物と異なる性状の廃棄物は、乾式再処理工程から発生する塩廃棄物、ハル・貴金属FP合金などである。