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岡 壽崇; 山下 真一; 翠川 匡道*; 佐伯 誠一; 室屋 裕佐*; 上林 將人*; 山下 正行*; 安西 和紀*; 勝村 庸介*
Analytical Chemistry, 83(24), p.9600 - 9604, 2011/10
被引用回数:39 パーセンタイル:77.98(Chemistry, Analytical)新規ラジカルトラップ剤G-CYPMPO(-5-(5,5-dimethyl-2-oxo-1,3,2-dioxaphosphinan-2-yl)-5-methy-1-pyrroline 1-oxide)と活性酸素との反応を、35MeVの電子ビームを用いたパルスラジオリシス法と線を用いたESR法で調べた。G-CYPMPOのOHラジカル及び水和電子に対する反応速度定数はそれぞれ(4.20.1)10と(11.80.2)10 Msと見積もられた。一方、ラジカルをトラップした後のOHラジカル及びOOHラジカル付加体のhalf-lifeはそれぞれ35と90分と見積もられた。放射線以外の手法をラジカル発生源としていた過去の研究との比較から、ラジカルトラップ剤を含む系の純度やラジカル発生法がラジカル付加体の安定性に影響を与えることが示唆された。
翠川 匡道*; 山下 真一; 勝村 庸介; Lin, M.; 室屋 裕佐*; 前山 拓哉*; Funtowiez, D.*; 上林 將人*; 安西 和紀*
no journal, ,
近年開発された新規スピントラップ剤CYPMPO(5-(2,2-dimethyl-1,3-propoxy cyclophosphoryl)-5-methyl-1- pyrroline -oxide)はOHやOを捕捉し、そこで生成されるOH付加体とO付加体はESRにおいて異なる信号として観測できる。このためCYPMPOを利用することでOHやOを個別に定量できると期待されるものの、OHやOなどのフリーラジカルに対する反応性についてはまだ十分な精度で定量的に評価されていない。そこで本研究ではパルスラジオリシス法を用い、主要な水分解ラジカルである水和電子(e)やOHに対するCYPMOの反応性を調べ、標準的なスピントラップ剤である5,5-Dimethyl-1-pyrroline -oxide (DMPO)とも比較した。CYPMPOとDMPOの水分解ラジカル(OH, e)との反応における過渡吸収スペクトルに大きな相違は見られず、両者の構造の違いは吸光特性にはほとんど影響がないことがわかった。このため、CYPMPOとDMPOの水分解ラジカルとの反応性及び反応サイトは同様と示唆された。
前山 拓哉*; 山下 真一; 勝村 庸介; Baldacchino, G.*; 田口 光正; 木村 敦; 翠川 匡道*; Funtowiez, D.*; 村上 健*
no journal, ,
近年高エネルギー重粒子線を用いたガン治療が実用化され、外科手術に匹敵する実績をあげている。放射線誘起細胞死は直接効果と間接効果からなり、ほぼ同等の寄与を有することが知られている。特に後者では水分解で生成するOHラジカルが中心的な役割を示すと考えられているため、その収量は詳細なメカニズム追究だけでなく治療の高度化にも必要な情報と言える。実際の治療においてガン患部に照射されるブラッグピーク付近でOHラジカル収量がどのようになるか実験的に調べた。測定したOHラジカル収量から、イオンの原子番号が大きくなるほど、イオンのエネルギーが高くなるほどあるいは飛程が長くなるほど、フラグメンテーションの影響が大きくなることが示唆された。
山下 真一; 前山 拓哉*; 翠川 匡道*; Baldacchino, G.*; 田口 光正; 木村 敦; 工藤 久明*; 勝村 庸介; 村上 健*
no journal, ,
高エネルギー重粒子線を用いたガン治療は近年実用化され、高い治療実績をあげている。現象論的に効果的な治療が行えることがわかっているものの、その詳細なメカニズムはよくわかっておらず、生体主成分である水がどのように放射線分解するかを明らかにすることがまずは重要と言える。本研究では実際の治療でガン患部に重ね合わされるブラッグピーク周辺での水分解に着目し、間接効果において最も中心的な役割を担うと考えられているヒドロキシルラジカル(OH)の収量測定を実施した。高エネルギー重粒子線では核破砕が起こるため、その寄与をOH収量から検討した。
翠川 匡道*; 岡 壽崇; 山下 真一; 室屋 裕佐*; Lin, M.; 上林 將人*; 安西 和紀*; 工藤 久明*; 勝村 庸介
no journal, ,
近年開発されたスピントラップ剤5-(2,2-dimethyl-1,3-propoxy cyclophos-phoryl)-5-methyl-1-pyrroline N-oxide(CYPMPO)の水分解ラジカル(e,OH)との反応性をパルスラジオリシス法により調べ、標準的なスピントラップ剤である5,5-dimethyl-1-pyrroline N-oxide(DMPO)の反応性と比較した。また、他の酸化性ラジカル(COO,NO,Br)に対する反応性についても検討した。
岡 壽崇; 山下 真一; 翠川 匡道*; 佐伯 誠一; 室屋 裕佐*; Lin, M.; 上林 將人*; 安西 和紀*; 工藤 久明*; 勝村 庸介
no journal, ,
スピントラップ剤CYPMPOと水分解ラジカル(OH, O等)との反応性を調べた。Co線照射CYPMPO水溶液の紫外可視吸収スペクトルの結果から,200300nmにCYPMPOとラジカルとの反応によって生成するスピンアダクト生成物が確認され、その寿命は1時間以上であることがわかった。さらに、ESR測定と合わせ、スピンアダクトの生成と減衰挙動を検討した。
岡 壽崇; 山下 真一; 翠川 匡道*; 佐伯 誠一; 室屋 裕佐*; Lin, M.; 上林 將人*; 安西 和紀*; 工藤 久明*; 勝村 庸介
no journal, ,
代謝で発生する活性酸素種と生体内障害との因果関係の解明においてはOHやOといった活性酸素種に関するフリーラジカルの挙動を明らかにする必要があり、これらのフリーラジカルの選択的検出及び定量が不可欠である。本研究では高時間分解のパルスラジオリシス法を用い、主要な水分解ラジカルである水和電子(e)やOHに対するCYPMPOの反応性を調べ、標準的なスピントラップ剤であるDMPO(5,5-Dimethyl-1-pyrroline N-oxide)と比較した。さらに、線照射によって形成したスピン付加体をESR測定で調べることにより、活性酸素由来のフリーラジカルの挙動を検討した。
Delamea, N.*; 岡 壽崇; 山下 真一; 佐伯 誠一; 翠川 匡道*; 勝村 庸介; 上林 將人*; 安西 和紀*
no journal, ,
水への放射線照射によって生成するラジカル種を特定するため、新規スピントラップ剤CYPMPOを用いたスピントラップ法を適用した。その結果、OH,O, HO,COO, Hの5種類のスピンアダクトを検出することができた。
山下 真一; Funtowiez, D.*; 前山 拓哉*; 翠川 匡道*; 岡 壽崇; Baldacchino, G.*; 田口 光正; 木村 敦; 工藤 久明*; 勝村 庸介; et al.
no journal, ,
これまで治療用重粒子線を用いた水の放射線分解生成物のうち主要な水和電子,ヒドロキシルラジカル(OH),過酸化水素の収量測定を行ってきた。Coumarin-3-carboxylic acid (CCA)をOHの捕捉剤として用い、反応後生成される安定なケイ光物質7OH-CCAを定量することでOH収量を高感度に測定できる手法の開発も行ってきた。本研究では実際の治療でガン患部に重ね合わされるブラッグピーク付近でOH収量がどのようになっているか実験的に明らかにすることを目指した。照射には放射線医学総合研究所HIMACからのC290及び135MeV/uなどを用い、どの重粒子線でもブラッグピーク付近でOH収量が極小値をとること、ブラッグピーク直後で収量が数倍に跳ね上がることなどが明らかとなった。高エネルギー重粒子線のブラッグピーク付近では核破砕により生成した加速イオンよりも軽い粒子の寄与が大きくなることが知られているため、今回得られた測定結果をHIBRACやPHITSといった核破砕シミュレーションと合わせて現在検討を進め、OH収量に対する核破砕粒子の寄与を明らかにしているところである。
岡 壽崇; 山下 真一; 佐伯 誠一; 翠川 匡道*; Delamea, N.*; 勝村 庸介; 上林 將人*; 安西 和紀*
no journal, ,
水への線照射によって生成した活性酸素ラジカルをスピントラップ剤CYPMPO(5-(2,2-dimethyl-1,3-propoxy cyclophos-phoryl)-5-methyl-1-pyrroline N-oxide)で捕捉し、ESR測定によって活性酸素スピンアダクト(OHとHO)の減衰挙動について検討した。