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山下 琢磨*; 岩見 聡音*; 光安 優典*; 小野 健太*; 岡 壽崇; 高橋 温*; 木野 康志*; 関根 勉*; 清水 良央*; 千葉 美麗*; et al.
KEK Proceedings 2024-6, p.85 - 90, 2024/12
東京電力・福島第一原子力発電所事故による生物への放射線影響を明らかにするためには、各個体の正確な被ばく線量推定が重要であり、我々は被ばくによって歯中に生成される炭酸ラジカルを測定することで線量推定を行っている。ESR測定で得たスペクトルから炭酸ラジカル由来の成分だけを抽出するため、乱数最適化を用いた多成分解析プログラムを整備した。
岩見 聡音*; 山下 琢磨*; 光安 優典*; 小野 健太*; 岡 壽崇; 高橋 温*; 木野 康志*; 関根 勉*; 清水 良央*; 千葉 美麗*; et al.
KEK Proceedings 2024-6, p.91 - 95, 2024/12
ESR線量計測法の検出限界線量の改善を目指している。本研究では、ESR測定時にマイクロ波出力を変化させ、各ラジカルの飽和挙動を調べた。炭酸ラジカルと有機ラジカルのスピン緩和時間の違いから、マイクロ波出力を4.0mWにすると、S/N比が改善し検出限界線量を引き下げることができるという見込みを得た。
光安 優典*; 岡 壽崇; 高橋 温*; 木野 康志*; 奥津 賢一*; 関根 勉*; 山下 琢磨*; 清水 良央*; 千葉 美麗*; 鈴木 敏彦*; et al.
Radiation Protection Dosimetry, 199(14), p.1620 - 1625, 2023/09
被引用回数:1 パーセンタイル:25.62(Environmental Sciences)ESRを用いた線量計測を行う際は、ESRスペクトルを複数成分でカーブフィットし、炭酸ラジカル強度だけを抽出する必要がある。複数成分を同時にフィッティングする従来の方法では、うまく解析が収束しない例が見られ、その場合、当該個体の線量推定が不可能になってしまう。そこで、我々は複数成分のうち、主要な炭酸ラジカルと有機物ラジカルを最初にフィットし、そのあとに残りの成分をフィットする新しいアルゴリズムを開発して、より多くの個体のESRスペクトルを解析可能にすることを検討している。新しいアルゴリズムで福島県で捕獲した野生ニホンザルの歯を解析したところ、従来の方法では解析できなかった個体の炭酸ラジカル強度も抽出でき、線量推定可能になった。
光安 優典*; 岡 壽崇; 高橋 温*; 木野 康志*; 奥津 賢一*; 関根 勉*; 山下 琢磨*; 清水 良央*; 千葉 美麗*; 鈴木 敏彦*; et al.
KEK Proceedings 2022-2, p.120 - 125, 2022/11
ESR線量計測法による低線量被ばくの評価においては、生体試料由来の試料の不均一さや低S/N比試料によるESR測定の不確実さなどのために炭酸ラジカル強度のばらつきが大きいことが問題となっており、これらの原因によってESR線量計測法の検出下限値の改善が困難であった。そこで本研究では、ESR測定時の石英管や試料の磁場中での設置方向など、あるいはS/N比向上のための繰り返し測定の回数などが、得られたESRスペクトルの多成分解析にどのように影響を及ぼすかを調べ、再現性の高い測定・評価方法を検討した。
石川 諒椰*; 鈴木 正敏*; 木野 康志*; 遠藤 暁*; 中島 裕夫*; 岡 壽崇; 高橋 温*; 清水 良央*; 鈴木 敏彦*; 篠田 壽*; et al.
KEK Proceedings 2022-2, p.61 - 66, 2022/11
福島県の野生ニホンザルの肝臓・膀胱・大腿筋を用いて、低線量放射線による生物影響の要因と考えられる酸化ストレスとその防御機構である抗酸化活性のバランスを調べた。その結果、福島第一原子力発電所事故に起因する非常に低い線量率の放射線被ばくによって、事故から7年から10年が経過しても放射線に対する生物の応答反応が外部被ばく・内部被ばくに共通して持続すること、その変動傾向は臓器によって異なるものの、いずれも酸化ストレスと抗酸化機構が関連して変動する可能性が示唆された。
福井 呂満*; 嵯峨 涼*; 松谷 悠佑; 富田 和男*; 桑原 義和*; 大内 健太郎*; 佐藤 友昭*; 奥村 一彦*; 伊達 広行*; 福本 学*; et al.
Scientific Reports (Internet), 12(1), p.1056_1 - 1056_12, 2022/01
被引用回数:18 パーセンタイル:91.03(Multidisciplinary Sciences)一回当たり2Gyの線量を30日以上にわたり分割照射する放射線療法では、照射後に生存したがん細胞が放射線耐性を獲得し、予後不良を引き起こすことが知られる。この放射線耐性は、照射後に増加する癌幹細胞数に起因すると実験的に解釈されている。しかし、細胞実験による測定手法は、癌幹細胞に係る放射線応答(DNA損傷や細胞死発生メカニズム)の解明に限界があり、放射線へ耐性を獲得するメカニズムは未だ不明である。そこで、分割照射により樹立した放射線への耐性を持つ細胞を使用した従来のin vitro試験に加え、癌幹細胞数とそのDNA損傷応答を理論的に考慮して腫瘍生存率を予測可能する数理モデルであるintegrated microdosimetric-kinetic (IMK) modelを開発し、分割放射線療法後に腫瘍が獲得する放射線耐性のメカニズムを研究した。その結果、照射後に獲得される放射線耐性には、癌幹細胞含有率の増加に加えて、非癌幹細胞のDNA修復能力の向上が深く関与していることがわかった。これら2つの応答をIMK modelに考慮することで、獲得した放射線耐性が異なる様々な細胞株において、様々な照射条件下で発生する細胞死の実測値の再現に成功した。本成果により、放射線照射後の腫瘍が獲得する放射線耐性獲得メカニズムに関する正確な理解、これに基づく治療効果の予測技術の高精度化が期待される。
光安 優典*; 岡 壽崇; 高橋 温*; 小荒井 一真; 木野 康志*; 奥津 賢一*; 関根 勉*; 山下 琢磨*; 清水 良央*; 千葉 美麗*; et al.
KEK Proceedings 2021-2, p.91 - 96, 2021/12
歯のエナメル質中に放射線によって生成した炭酸ラジカルを指標にして、原爆の被ばく者やチェルノブイリ原子力発電所事故の被ばく者の線量推定に使用されてきたESR線量推定法を、野生ニホンザルに適用することを試みている。ニホンザルのエナメル質のESRを可能にするための分析前処理法を検討し、福島県で捕獲した野生ニホンザルの線量推定を行うとともに、ESR信号の解析方法などについて議論した。
小荒井 一真; 松枝 誠; 青木 譲; 柳澤 華代*; 寺島 元基; 藤原 健壮; 木野 康志*; 岡 壽崇; 高橋 温*; 鈴木 敏彦*; et al.
Journal of Analytical Atomic Spectrometry, 36(8), p.1678 - 1682, 2021/08
被引用回数:7 パーセンタイル:53.68(Chemistry, Analytical)ウシの硬組織用のSr分析法をICP-MS用いて開発した。0.1gの硬組織に対して、従来の放射能測定法より低い検出下限値で、11時間での分析を可能とした。そのため、ICP-MS法は微小な骨や歯試料を対象とした迅速かつ有効な分析手法となり得る。
小松 一樹*; 岩崎 亜美*; 村田 康輔*; 山城 秀昭*; Goh, V. S. T.*; 中山 亮*; 藤嶋 洋平*; 小野 拓実*; 木野 康志*; 清水 良央*; et al.
Reproduction in Domestic Animals, 56(3), p.484 - 497, 2021/03
被引用回数:13 パーセンタイル:83.05(Agriculture, Dairy & Animal Science)福島第一原子力発電所事故後、野生アライグマは長期的な低線量率被ばくを受けた。捕獲したオスの野生アライグマの精巣の形態的特徴と、凍結保存精子の体外受精能力を調べたところ、長期的・低線量率被ばくはアライグマの生殖特性および機能に悪影響を及ぼしていないことがわかった。
岡 壽崇; 高橋 温*; 小荒井 一真; 光安 優典*; 木野 康志*; 関根 勉*; 清水 良央*; 千葉 美麗*; 鈴木 敏彦*; 小坂 健*; et al.
Radiation Measurements, 134, p.106315_1 - 106315_4, 2020/06
被引用回数:9 パーセンタイル:65.08(Nuclear Science & Technology)ニホンザルのエナメル質中に誘起された炭酸ラジカルと吸収線量の関係(検量線)を電子スピン共鳴(ESR)法で調べた。ニホンザルのエナメル質のESR測定で検出できる線量の下限(検出限界)は33.5mGyであり、ヒトのエナメル質の検出限界と同等であった。作成した検量線を用いて、福島県で捕獲した7頭の野生ニホンザルの線量を評価したところ、45mGyから300mGyの被ばくをしていることがわかった。
岡 壽崇; 鈴木 正敏*; 高橋 温*; 佐藤 拓*; 光安 優典*; 木野 康志*; 奥津 賢一*; 関根 勉*; 山下 琢磨*; 清水 良央*; et al.
no journal, ,
原子力災害時のヒト・動物の個体ごとの被ばく線量を推定する電子スピン(ESR)線量計測法の高度化と、それを用いた被ばく線量推定を行っている。本研究では、福島県の高線量率地域で捕獲された野生ニホンザルの外部被ばく線量を推定した。14頭の野生ザルの被ばく線量は、以前報告した7頭の被ばく線量と同等であり、当該地域で捕獲されるサルの外部被ばく線量は最大でも300mGy程度であると推察された。また、従来使用されているスペクトル分離ソフトを用いた線量推定の結果と、我々が新規開発した分離ソフトを用いた線量推定の結果との比較についても議論する。
大久保 学*; 鬼塚 貴志*; 福元 謙一*; 鈴土 知明
no journal, ,
高速増殖炉や核融合炉の構造材料では、照射によって生じた空孔が集合体を作りボイドが形成される。ボイドは転位運動に対して障害物として働き、硬化に寄与することが実験的に知られているが、その詳細なメカニズムは明らかになっていない。本研究では照射硬化メカニズムの解明を目的として、分子動力学法(MD)を用いて、BCC鉄中のらせん転位とボイドの相互作用のシミュレーションの研究を行った。その結果、らせん転位がボイド中心-界面出口間で、ピンニングされる挙動が確認された。
久保 博孝; 伊丹 潔; 千葉 真一; 福本 正勝; 濱野 隆; 波多江 仰紀; 諫山 明彦; 今澤 良太; 神谷 健作; 河野 康則; et al.
no journal, ,
JT-60SAでは、プラズマ計測は、トカマク装置の運転及び安全に加え、プラズマの評価、物理研究、実時間制御に欠くことができない。JT-60SAの計測装置にはできる限りJT-60Uで使用されていた計測装置の構成部品を再利用するが、長パルス高加熱を伴う新たな超伝導トカマク装置に適応するために、また新たな研究の必要性を満たすために、開発が必要である。特に、対物光学系などプラズマ近傍の構成部品の多くは再設計しなければならない。ここでは、JT-60SAのプラズマ計測装置の開発状況について発表する。
鬼塚 貴志*; 大久保 学*; 福元 謙一*; 鈴土 知明
no journal, ,
原子力プラントではBCC金属が構造材として多く採用されている。これらの炉内構造物の中性子照射脆化の要因のひとつとして、照射欠陥集合体が転位運動に対して障害物として寄与することが挙げられる。そこで分子動力学法(MD法)等の計算科学手法を用いた転位とボイドの動的な相互作用に関する研究が多数行われているが、らせん転位とボイドの相互作用に関しては未解明な部分が多く残されている。本研究では、分子動力学法によりFe中のらせん転位とボイドの動的相互作用メカニズムの解析を行なった。
鬼塚 貴志*; 大久保 学*; 鈴土 知明; 福元 謙一*
no journal, ,
原子炉の炉内構造物や圧力容器の中性子照射脆化の要因のひとつとして、ボイドなどの照射欠陥集合体が転位の運動を阻害して延性を低下させる可能性が指摘されている。しかしながら、ボイドがらせん転位に対してどの程度強い障害物になるのかということに関して、まだ十分に明らかになっていない。本研究では、鉄鋼材料の代替として純Feを研究対象に選択し、その中でのボイド形成が機械的性質に及ぼす影響を明らかにするため、分子動力学法を用いてボイド-らせん転位の相互作用の原子レベルのシミュレーションを行った。本報では特に、最大せん断応力の評価を行なったのでその結果について報告する。
小荒井 一真; 松枝 誠; 青木 譲; 柳澤 華代*; 藤原 健壮; 寺島 元基; 木野 康志*; 岡 壽崇; 奥津 賢一*; 山下 琢磨*; et al.
no journal, ,
硬組織(歯や骨)は動物の生息環境中のSrの分布の指標とされている。硬組織は代謝の遅い生体組織であるため、組織内に生体の
Sr取り込みの履歴を残す可能性がある。硬組織内での
Srの分布を明らかにするためには、硬組織を分割し微細な試料の測定が求められる。本発表では、少量試料に有利なICP-MS法の妥当性を明らかにするために、放射能測定法との比較を行った。放射能測定法およびICP-MS法ともに0.10g中の硬組織中
Srの定量に成功した。LODを比較すると、1.0g試料の放射能測定が最も低く、続いて0.10g試料のICP-MS測定、0.10gの放射能測定が最も大きいという結果であった。またICP-MS法の分析時間は8時間と、放射能測定法より短時間での分析である。硬組織の微細な破片を測定する場合、ICP-MS法は放射能測定法同様に、
Sr分析法として適用可能であると考えられる。今後、定量値のばらつきや検出感度を改善することで、より実用的な生体の
Sr取り込み履歴の調査に応用できると考えられる。
岡 壽崇; 光安 優典*; 高橋 温*; 小荒井 一真; 木野 康志*; 関根 勉*; 奥津 賢一*; 山下 琢磨*; 清水 良央*; 千葉 美麗*; et al.
no journal, ,
東京電力福島第一原子力発電所事故で環境中に放出された放射性物質によって野生動物は長期的な低線量被ばくを受ける。野生動物の外部被ばく線量は、通常、捕獲した地点の線量率を元に計算で推定するが、生息域の履歴がわからないため推定した被ばく線量には不確定要素が大きい。そこで、環境からの放射線によって歯のエナメル質に誘起される炭酸ラジカルの強度から被ばく線量を推定することを試みている。ESR測定を妨害する元素を歯のエナメル質から除去する前処理法を検討し、捕獲した個体の被ばく線量の推定を行った。
岡 壽崇; 高橋 温*; 小荒井 一真; 小野 拓実*; 田巻 廣明*; 木野 康志*; 関根 勉*; 清水 良央*; 千葉 美麗*; 鈴木 敏彦*; et al.
no journal, ,
福島第一原子力発電所事故によって環境中に放出された放射性核種は、ヒトや動物に放射線影響を与えると考えられ、詳細な線量評価が求められている。我々はESR装置で歯の炭酸ラジカルを測定することでヒトや動物の外部被ばく線量を推定しようとしているが、従来のESR法の検出限界は146mGyとされており、検出限界の引き下げが必要であった。本研究では、新規エナメル質抽出方法を開発し、炭酸ラジカル強度と線量の関係(検量線)を詳細に作成したところ、検出限界を43mGyにまで引き下げることができた。この検量線を用いて、福島県で捕獲されたニホンザルの外部被ばく線量の推定を行った結果を報告するとともに、アライグマについての検量線の作成と外部被ばく線量の推定の取り組みも報告する。
山下 琢磨*; 光安 優典*; 小野 健太*; 岩見 聡音*; 岡 壽崇; 高橋 温*; 木野 康志*; 関根 勉*; 清水 良央*; 千葉 美麗*; et al.
no journal, ,
東京電力・福島第一原子力発電所事故による生物への放射線影響を明らかにするためには、各個体の正確な被ばく線量推定が重要である。我々は放射線によって歯のエナメル質に蓄積する炭酸ラジカルに着目し、これを電子スピン共鳴法で定量することで各個体の被ばく線量を推定している。本発表では、ニホンザルの歯と、エナメル質の主成分であるヒドロキシアパタイトに放射線を照射し、放射線誘起ラジカルの線量応答性と、本手法の低線量領域への適用の取り組みについて報告する。
山下 琢磨*; 光安 優典*; 小野 健太*; 岩見 聡音*; 林 哲平*; 木野 康志*; 関根 勉*; 岡 壽崇; 高橋 温*; 清水 良央*; et al.
no journal, ,
東京電力・福島第一原子力発電所事故による野生ニホンザルに対する低線量率で慢性的な被ばくによる放射線生物影響を調べている。放射線生物影響をきちんと理解するには、個々の個体の被ばくを推定する必要があり、我々は歯のヒドロキシアパタイト中に生成する炭酸ラジカルを指標に被ばく線量を推定している。本研究では、電子スピン共鳴(ESR)測定して得たESRスペクトルから炭酸ラジカル成分を抽出する分離プログラムを開発し、その実用性を評価した結果を報告する。