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論文

High-sensitive XANES analysis at Ce L$$_{2}$$-edge for Ce in bauxites using transition-edge sensors; Implications for Ti-rich geological samples

Li, W.*; 山田 真也*; 橋本 直; 奥村 拓馬*; 早川 亮大*; 新田 清文*; 関澤 央輝*; 菅 大暉*; 宇留賀 朋哉*; 一戸 悠人*; et al.

Analytica Chimica Acta, 1240, p.340755_1 - 340755_9, 2023/02

 被引用回数:2 パーセンタイル:31.9(Chemistry, Analytical)

希土類元素は放射性元素であるアクチノイドのアナログ元素としてしばしば利用される。セリウム(Ce)は希土類元素の中でも+3価と+4価の両方をとり得る特別な元素である。環境試料中のCeの+3価と+4価の比を調べる手段としてX線吸収端近傍構造(XANES)が有力であったが、チタン濃度が高いと蛍光X線の干渉のために測定ができないという問題があった。本研究では、L$$_{3}$$吸収端だけでなくL$$_{2}$$吸収端を調べ、さらに新しい検出器であるtransition-edge sensor (TES)を利用することでこれまでは測定が難しかった試料も測定可能にした。この結果は様々な環境試料に応用可能である。

論文

第3回日本放射線安全管理学会・日本保健物理学会合同大会印象記

渡邊 裕貴; 辻 智也; 廣田 誠子*; 外間 智規; 中嶌 純也; 辻口 貴清*; 木村 建貴*; 小池 弘美*; 中村 夏織*; 桑田 遥*; et al.

保健物理(インターネット), 57(1), p.54 - 64, 2022/03

本報告は、2021年12月1日から12月3日の3日間にかけて開催された第3回日本放射線安全管理学会・日本保健物理学会合同大会の概要について報告するものである。なお、本大会は、日本放射線安全管理学会第20回学術大会、日本保健物理学会第54回研究発表会にあたり、金沢市で実施される予定であったが、COVID-19の感染状況を鑑み、Webでの開催となった。

論文

Impact of PHITS spallation models on the neutronics design of an accelerator-driven system

岩元 大樹; 西原 健司; 岩元 洋介; 橋本 慎太郎; 松田 規宏; 佐藤 達彦; 原田 正英; 前川 藤夫

Journal of Nuclear Science and Technology, 53(10), p.1585 - 1594, 2016/10

 被引用回数:18 パーセンタイル:85.7(Nuclear Science & Technology)

The impact of different spallation models and parametrisations of nucleon-nucleus interactions in PHITS on nuclear characteristics of an accelerator-driven system (ADS) is investigated. Cut-off neutrons below 20 MeV calculated by a current default option of the spallation model (i.e., Li${`e}$ge Intranuclear Cascade (INC) model version 4.6, INCL4.6) are found to be 14% less than those by the old spallation model (it i.e. Bertini INC model). This decrease increases the proton beam current that drives the 800-MW thermal power, and impacts various ADS parameters, including material damage, nuclear heating of the proton beam window (PBW), and the inventory of spallation products. To validate these options based on the ADS neutronics design, we conduct benchmark calculations of the total and nonelastic cross sections, thick target neutron yields, and activation reaction rate distributions. The results suggest that Pearlstein-Niita systematics, which is a default option of the nucleon-nucleus interaction parametrisation, would be best option and that the Bertini INC is better suited for cut-off neutrons than INCL4.6. However, because of the difficulty in making a definite conclusion on the spallation models, we conclude that relatively large uncertainty in the cut-off neutrons, which is the difference between the two spallation models (i.e. 14%), should be considered.

論文

SPECT imaging of mice with $$^{99m}$$Tc-radiopharmaceuticals obtained from $$^{99}$$Mo produced by $$^{100}$$Mo(n,2n)$$^{99}$$Mo and fission of $$^{235}$$U

橋本 和幸; 永井 泰樹; 川端 方子; 佐藤 望*; 初川 雄一; 佐伯 秀也; 本石 章司*; 太田 雅之; 今野 力; 落合 謙太郎; et al.

Journal of the Physical Society of Japan, 84(4), p.043202_1 - 043202_4, 2015/04

 被引用回数:8 パーセンタイル:53(Physics, Multidisciplinary)

The distribution of $$^{99m}$$Tc-radiopharmaceutical in mouse was obtained with SPECT for the first time using $$^{99m}$$Tc, which was separated by thermochromatography from $$^{99}$$Mo produced via the $$^{100}$$Mo(n,2n)$$^{99}$$Mo reaction with accelerator neutrons. The SPECT image was comparable with that obtained from a fission product $$^{99}$$Mo. Radionuclidic purity and radiochemical purity of the separated $$^{99m}$$Tc and its aluminum concentration met the United States Pharmacopeia regulatory requirements for $$^{99m}$$Tc from the fission product $$^{99}$$Mo. These results provide important evidence that $$^{99m}$$Tc radiopharmaceutical formulated using the $$(n,2n)$$ $$^{99}$$Mo can be a promising substitute for the fission product $$^{99}$$Mo. A current and forthcoming problem to ensure a reliable and constant supply of $$^{99}$$Mo in Japan can be partially mitigated.

論文

Designing a prototype of the ITER pulse scheduling system

山本 剛史; 米川 出*; 太田 和也*; 細山 博己*; 橋本 慰登*; Wallander, A.*; Winter, A.*; 杉江 達夫; 草間 義紀; 河野 康則; et al.

Fusion Engineering and Design, 87(12), p.2016 - 2019, 2012/12

 被引用回数:2 パーセンタイル:17.8(Nuclear Science & Technology)

パルススケジューリングシステムは、ITERのプラズマ運転に必要なパラメータの設定及び管理・承認を行うためのシステムである。JT-60Uなどの運転経験をもとに、ITERのプラズマ運転に対する要求を分析し、必要な機能の設計を行った。ITERで要求される、パラメータの変更や再利用に柔軟に対応できるシステムを設計することができた。また、パラメータ間の合理性を検査する機能及び入力値を自動計算して設定する機能など、オペレーターを支援する機能を提案した。

論文

Non-adiabatic transition in C$$_{2}$$H$$_{5}$$OH$$^{+}$$ on a light-dressed potential energy surface by ultrashort pump-and-probe laser pulses

矢澤 洋紀*; 塩山 正真*; 橋本 博*; 神成 文彦*; 板倉 隆二; 山内 薫*

Applied Physics B, 98(2-3), p.275 - 282, 2010/02

 被引用回数:5 パーセンタイル:28.67(Optics)

ポンプ-プローブ励起スキームを用いてエタノールイオンの光ドレストポテンシャル曲面(LDPES)上における振動波束ダイナミクスについて調べた。パルス幅や波長といったパラメターに依存して波束ダイナミクスが変化するかに着目した。波長800nmの場合、C-O解離に繋がる励起状態への非断熱遷移は、プローブ光が180fsの遅延時間の時に促進される。一方、C-C結合切断については抑制される。したがって、このタイミングでのLDPES変形は、もともとC-C切断の方向に進んでいた波束の進行方向をC-O方向へと変えたと考えられる。プローブ光の波長を400nmにすると進行方向を変えることに繋がる非断熱遷移はより効率的になるが、遅延時間については、180fsが最もよい条件であった。

論文

A Combined method of small-angle neutron scattering and neutron radiography to visualize water in an operating fuel cell over a wide length scale from nano to millimeter

岩瀬 裕希; 小泉 智; 飯倉 寛; 松林 政仁; 山口 大輔; 前川 康成; 橋本 竹治

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 605(1-2), p.95 - 98, 2009/06

 被引用回数:33 パーセンタイル:88.55(Instruments & Instrumentation)

燃料電池の発電特性は燃料電池セル中の水の分布・挙動と直結する。燃料電池の水分布は電解質膜のイオンチャンネル内に存在するミクロスケールの水,ガス拡散相やセパレータの流路に滞留したマクロスケールの水といったように広い空間スケールにわたって存在し、総合的に発電特性を支配すると考えられている。今回、ミクロスケールからマクロスケールの水分布を広範囲な空間スケールについて横断的に観察するための計測手段として、中性子小角散乱と中性子ラジオグラフィを結合させた計測システムを開発した。本計測法により、実作動状態下の燃料電池単セル内のミクロからマクロスケールの水分布状態を観察することを世界に先駆けて成功した。

報告書

液体金属中のキャビテーション壊食に関する基礎的研究; 液体金属中のキャビテーション壊食による液体パラメータの影響(共同研究)

服部 修次*; 井上 文貴*; 倉地 宏晃*; 渡士 克己; 月森 和之; 橋本 貴司; 矢田 浩基

JAEA-Research 2008-080, 45 Pages, 2009/02

JAEA-Research-2008-080.pdf:2.86MB

液体金属中のキャビテーション壊食に関する研究は、ナトリウムを冷却材とする高速増殖炉の安全性の確認、水銀を使用する核破砕中性子源ターゲット容器の問題を解決するうえで非常に重要であるが、極めて特殊なケースであるため水中に比べてほとんど研究が進展していない状況である。本研究では、まず低融点の液体金属中でキャビテーション試験を行うことができる試験装置の開発を行った。次いで、鉛・ビスマスの液体金属中とイオン交換水中で壊食試験を行い、両試験液中での壊食速度の違いについて検討し、壊食速度に及ぼす液体の影響、及び壊食速度の温度依存性について考察し、以下の成果を得た。試験温度を融点と沸点の間を百分率で定義した相対温度で壊食速度を整理したところ、相対温度が14$$^{circ}$$Cにおける鉛・ビスマス中の壊食速度はイオン交換水中に比べて約10倍、ナトリウム中では約2$$sim$$5倍である。液体の相対温度が同一のとき、各種液体の壊食速度は、液体の密度及び音速を用いた評価式で整理できる。相対温度14$$sim$$30$$^{circ}$$Cにおける壊食速度増加の温度依存性は、液体の飽和蒸気圧の増加によるものである。

論文

Bacterium organizes hierarchical amorphous structure in microbial cellulose

小泉 智; Zhao, Y.; 富田 陽子*; 近藤 哲男*; 岩瀬 裕希; 山口 大輔; 橋本 竹治

European Physical Journal E, 26(1-2), p.137 - 142, 2008/05

 被引用回数:55 パーセンタイル:86.02(Chemistry, Physical)

セルロースは一般には水に不溶であるが微生物(酢酸菌)が生成するバクテリアセルロースゲルは総体積の99%もの水を含むことができる。これは驚異の含水率における超分子系と位置付けることができる。そのからくりを解き明かすべく中性子超小角散乱法によってセルロース組織中のアモルファス領域と水の分布を解析すると、水は数ナノメータサイズのミクロフィブリル(微結晶)の周辺から階層的に閉じ込められていることが明らかとなった。この階層構造は微生物の生態(特に細胞運動)と深く関連があり微生物の培養条件との関連を論じる。また構造階層性と含水率の関係を散乱法で求められたフラクタル次元をもとに解析した。

論文

A Focusing-geometry small-angle neutron scattering instrument with a magnetic neutron lens

奥 隆之; 岩瀬 裕希; 篠原 武尚; 山田 悟; 広田 克也*; 小泉 智; 鈴木 淳市; 橋本 竹治; 清水 裕彦

Journal of Applied Crystallography, 40(s1), p.s408 - s413, 2007/04

 被引用回数:28 パーセンタイル:89.68(Chemistry, Multidisciplinary)

中性子磁気レンズを搭載した集光型中性子小角散乱装置を開発した。中性子磁気レンズ(MNL)は、永久磁石NdFeBと高飽和磁化材料パーメンジュールから成る発展型Halbach永久六極磁石である。磁気レンズの内径は35mm$$Phi$$、長さは1200mmであり、その内部に、六強磁場強度分布$$|$$B$$|$$ =(${it C}$/2)${it r}$ $$^{2}$$, ${it C}$=11,500T/m$$^{2}$$が形成される。ここで、$$r$$は磁石中心軸からの距離である。磁気レンズ内表面での中性子の反射を抑制するため、磁気レンズ内表面は中性子吸収材であるCd薄板で覆われているほか、磁気レンズ内部に30mm$$Phi$$のCdスリットが設置されている。よって、実効的な磁気レンズの口径は30mm$$Phi$$である。磁気レンズは、偏極中性子に対してのみ、集光レンズとして機能するので、中性子偏極素子として、磁気スーパーミラーを装置に搭載した。また、中性子磁気レンズで集光した集光中性子ビームは、大面積の$$^3$$He二次元中性子検出器と高分解能シンチレーション二次元中性子検出器を用いて検出される。講演では、本装置の中性子集光光学系の性能と、集光型小角散乱装置の性能について、議論する。

論文

Wide-$$q$$ observation from 10$$^{-4}$$ to 2.0$AA $^{-1}$$ using a focusing and polarized neutron small-angle scattering spectrometer, SANS-J-II

岩瀬 裕希; 小泉 智; 鈴木 淳市; 奥 隆之; 笹尾 一*; 田中 宏和*; 清水 裕彦*; 橋本 竹治

Journal of Applied Crystallography, 40(s1), p.s414 - s417, 2007/04

 被引用回数:15 パーセンタイル:80.33(Chemistry, Multidisciplinary)

これまで推進してきたJRR-3に設置された小角散乱装置SANS-Jの高度化によって、測定可能な波数範囲を、3$$times$$10$$^{-4}$$ $AA $^{-1}$$から2$AA $^{-1}$$と、従来の2ケタから4ケタに拡張することに成功したので、この成果について発表する。中性子集光物質レンズと高分解能二次元検出器を用いることで、低波数の観測限界を3$$times$$10$$^{-3}$$$AA $^{-1}$$から3$$times$$10$$^{-4}$$$AA $^{-1}$$に拡張することに成功した。さらに新規に設置した高角度検出器を活用することで、高波数の観測限界を0.2$AA $^{-1}$$から2$AA $^{-1}$$に拡張することに成功した。一台の小角散乱装置で、超小角領域を含む4ケタの波数領域を観測できる装置はこれまでに類がなく、世界に先駆けて実現した。

論文

The Beam diagnostics system for J-PARC synchrotrons

林 直樹; 廣木 成治; 佐藤 健一郎; 豊川 良治; 荒川 大*; Lee, S.*; 橋本 義徳*; 三浦 孝子*; 外山 毅*

KEK Proceedings 2006-15 (CD-ROM), p.128 - 130, 2007/03

J-PARCの2つのシンクロトロン,RCSとMRのビーム診断システムの報告を行う。大強度陽子加速器のビームシステムの設計と幾つかの結果についても報告する。

論文

Effects of annealing temperatures on some radiation-induced phenomena in natural quartz

藤田 博喜; 橋本 哲夫*

Radiation Measurements, 42(2), p.156 - 162, 2007/02

 被引用回数:5 パーセンタイル:37.19(Nuclear Science & Technology)

水素ラジカルがすべてアルミニウムセンターを消す因子として働いているのではないということをチタンセンターの観測から見いだすことができた。Siを置換しているTiは、電気陰性度(Mulliken)が大きいために、照射によって生成した電子を捕らえて準安定な状態になる。電気的中性を保つために、はじめには持っていなかった1価の陽イオン(H$$^{+}$$, Li$$^{+}$$, Na$$^{+}$$)を伴う。チタンセンターは伴っている陽イオンによって、信号を区別することができる。このことから、水素ラジカルをトラップしているチタンセンターに注目し挙動を観測したところ、生成する水素ラジカルが多いほど、チタンセンターにトラップされる量も多いことがわかった。以上の結果から、液体窒素温度での$$gamma$$線照射により生成する水素ラジカルは、チタンセンターにトラップされることが示唆された。RTLについては、熱処理温度の増加とともにそのグローカーブの形状と強度は特徴的な変化を示した。RTLグローカーブの形状については、320$$^{circ}$$C付近のピークが熱処理温度の上昇にしたがって幅広くなっていた。このことから、電子トラップセンターが熱処理の影響を受けていることがわかった。つまり、熱処理の温度が高くなったときに、非常に多くのエネルギーレベルのトラップが作られたのか、電子の分布が幅広くなったものと考えられる。次に、RTL強度については600$$^{circ}$$Cから800$$^{circ}$$Cまでは直線的な増加を示し、800$$^{circ}$$C以上の熱処理温度で急激に減少した。熱処理温度が800$$^{circ}$$Cから900$$^{circ}$$Cの間で、その発光強度の増減傾向が明らかに変わっていた。これは、$$beta$$-石英/トリジマイトの層転移(867$$^{circ}$$C)が関係しているものと考えられる。別の原因としては、非常に高い温度で熱処理することにより石英中に一部ガラス化した部分が生成したのではないかということが考えられる。

論文

Usability of VTL from natural quartz grains for retrospective dosimetry

藤田 博喜; 橋本 哲夫*

Radiation Protection Dosimetry, 123(2), p.143 - 147, 2007/02

 被引用回数:6 パーセンタイル:42.5(Environmental Sciences)

これまでに余り注目されていなかった紫色TL(VTL)による緊急時積算線量測定法の開発を行った。東海村周辺の表土から抽出した石製粒子の天然蓄積のバックグラウンド線量値は、OSL及びRTL線量測定法において数百mGy程度であることを観測した。ルミネッセンス源が残留している温度領域のルミネッセンス測定では、バックグラウンド値が高いため、高線量の緊急時被ばく線量にしか適用できない。そこで、石英粒子からのVTLに注目し、基礎研究を行った。まず、天然蓄積の上記試料のVTLを測定した結果、低温領域のVTLピークではバックグラウンドがないか無視できる程度であることを見いだした。これら低温領域のVTLの電子トラップセンターの平均寿命を熱力学的に求めた結果、数年程度であることがわかり、緊急時の被ばく線量評価としては十分に長い寿命を持っていることもわかった。このVTLのピークの線量応答性から、検出下限値は数十mGy程度であり、従来法としてのESR法等による線量評価における検出下限値よりも十分低いものであった。以上のことから、緊急時被ばく線量評価手法として、石英からの低温領域のVTLピーク利用の可能性を見いだした。

論文

Focusing and Polarized Neutron ultra-small-angle scattering spectrometer (SANS-J-II) at research reactor JRR3, Japan

小泉 智; 岩瀬 裕希; 鈴木 淳市; 奥 隆之; 元川 竜平; 笹尾 一*; 田中 宏和; 山口 大輔; 清水 裕彦; 橋本 竹治

Physica B; Condensed Matter, 385-386(2), p.1000 - 1006, 2006/11

 被引用回数:39 パーセンタイル:80.68(Physics, Condensed Matter)

既存のピンホール型中性子小角散乱装置(SANS-J)に集光レンズと偏極素子を導入することで集光型偏極中性子小角散乱装置(SANS-J-II)へと高度化することに成功した。その結果、これまで観測が不可能であった数マイクロメートル(波数で0.0001 reciprocal angstromに相当)まで観測領域を拡大することに成功したのでこの成果を発表する。

論文

Influence of radioluminescence on optically stimulated luminescence from natural quartz grains

藤田 博喜; 橋本 哲夫*

Radioisotopes, 55(3), p.117 - 123, 2006/03

さまざまな起源の石英粒子からの光励起ルミネッセンス(OSL)感度が異なる原因について、照射中の発光であるラジオルミネッセンス(RL)の影響に注目した。RL波長分光測定の結果から、すべての石英粒子からのRL発光は、400nm(V-RL)及び630nm(R-RL)に幅広いピークを有する2種であることがわかった。さまざまな線量率で一定線量(20Gy)を照射したOSLの感度は、V-RLの全発光強度(20Gy)に影響されることがわかった。さらに、OSLの励起光である470nmよりも短い波長領域からのRLのブリーチング効果が、石英薄片粒子と光学フィルターを組合せた実験から確かめられた。これらの結果から、OSL/SAR法により求めた積算線量には、V-RL発光の影響があることがわかった。

論文

Self-Bleaching Effects of Radioluminescence on OSL-Responses of Natural Quartz Samples

藤田 博喜; 橋本 哲夫*

11th International Conference on Luminescence and Electron Spin Resonance Dating (LED 2005), P. 68, 2005/07

絶縁性白色鉱物と電離放射線との相互作用によって、様々なルミネッセンス現象が観測される。放射線照射中には、ラジオルミネッセンス(RL)が観測される。このRLには400nmと630nm付近にピークのある2つの発光波長があることをこれまでに明らかにした。このうち、400nmの波長領域のRLはOSLの励起光よりも波長が短いため、OSLによる積算線量測定に影響を及ぼすことが考えられる。そこで、RLとOSLとの関連性について研究を行った。RL挙動を調べたところ、(1)線量率に応じて発光強度が増加 (2)前もって照射された放射線量からの影響があった。既知線量を照射した複数の石英粒子について、照射線量率を変化させてOSL測定を行ったところ、得られた線量値が石英の起源毎に異なっていた。この積算線量の分散は、400nmの波長領域のRLと関係があることが示唆された。TLでは影響がほとんどなかった。これらのことからRL発光はOSLに大きく関与していることが考えられた。

論文

集光型偏極中性子小角散乱装置(SANS-J-II)へのシナリオ

小泉 智; 岩瀬 裕希; 田中 宏和; 橋本 竹治; 鈴木 淳市; 奥 隆之; 笹尾 一*; 清水 裕彦

波紋, 14(4), p.266 - 274, 2004/10

ソフトマター中性子散乱グループを中心として展開している、中性子小角散乱装置SANS-Jの改造の計画と現状をまとめた。改造の主な内容は、磁気レンズ及び物質レンズを用いた中性子集光技術の利用であり、これにより、これまで達成されていない$$Q$$$$leq$$0.0001$$mathrm{AA}^{-1}$$の実現を目指している(ここで$$Q$$は散乱中性子の波数である)。さらに、集光技術を強度に活用すれば、数倍の強度増が可能となる予定である。また、偏極中性子の利用も新たに検討されていて、偏極解析を行うことで、実験的に非干渉性部分の除去が可能になる予定である。これらの改造を達成すると、集光型偏極中性子小角散乱装置(SANS-J-II)が実現する。

口頭

集光型中性子超小角散乱法によるポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)ゲルの収縮挙動の観察

小泉 智; 元川 竜平; 岩瀬 裕希; 橋本 竹治

no journal, , 

既存のピンホール型中性子小角散乱装置(SANS-J)に集光レンズと偏極素子を導入することで集光型偏極中性子超小角散乱装置(SANS-J-II)へと高度化することに成功した。その結果、これまで観測が不可能であった数マイクロメートル(波数で0.0001 reciprocal angstromに相当)まで観測領域を拡大することができた。この実験手法を高分子ゲルの観察に応用し、体積相転移に伴いネックレス状ミクロドメインが出現することを明らかにしたのでこの成果を報告する。

口頭

中性子小角散乱法による糖鎖含有ヘテロジェミニ型界面活性剤の凝集構造に関する研究

岩瀬 裕希; 小泉 智; 吉村 倫一*; 橋本 竹治

no journal, , 

高い界面活性能を持つことで近年注目されているヘテロジェミニ型界面活性剤の水溶液中での凝集構造を明らかにするために、中性子小角散乱(SANS)測定を行った。試料として新規に合成された1分子にカチオンとアニオンを有する両性ヘテロジェミニ型界面活性剤及び糖鎖含有ヘテロジェミニ型界面活性剤を使用した。測定は炭化水素鎖数及び界面活性剤濃度を系統的に変えながら行われた。界面活性剤水溶液の凝集構造は、分子の幾何学的充填の考察から予測できることが知られている。特に生体脂質分子の水溶液中の凝集構造はその予測が報告されている。しかしながら、今回測定した両性ヘテロジェミニ型では、その予測された構造とSANSで決定された構造が著しく異なることが明らかとなった。一方、糖鎖含有ヘテロジェミニ型では、炭化水素鎖数14以外は一致した。さらに膜厚を調べたところ、糖鎖含有ヘテロジェミニ型では二重膜構造を形成するのに対して、両性ヘテロジェミニ型は、分子二重膜中の向かい合う分子どうしが入り込み構造を取ることが明らかとなった。上記の幾何学的充填による考察では、分子同士が入り込むことを考慮していないために、SANSの結果を表現できなかったと結論づけられる。さらに、この入り込み構造を取ることで、分子が効率よくパックする、すなわち単位体積あたりに多くの界面活性剤が存在すると言える。このため、両性ヘテロジェミニ型はより高い界面活性を示すと考えられる。

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