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永田 寛; 河内山 真美; 茅根 麻里奈; 菅谷 直人; 西村 嵐; 石川 譲二; 坂井 章浩; 井手 広史
JAEA-Data/Code 2024-016, 44 Pages, 2025/03
原子炉施設の構造材の元素組成は、廃止措置計画の策定などの際に評価を行う放射化計算において、重要なパラメータの一つとして使用されている。このうち、試験研究炉の構造材として使用されているアルミニウム合金などの元素組成については、主要成分以外の元素については十分なデータが得られていない。このことから、材料試験炉「JMTR」の主要な構造材として使用されてきたアルミニウム合金、ベリリウム、ハフニウムなどから試料を採取し、元素組成の分析を実施した。本報告書は、令和5年度に取得した78元素の元素組成データについてまとめたものである。
山本 啓介; 中川 拓哉; 下条 裕人; 木島 惇; 三浦 大矢; 小野瀬 芳彦*; 難波 浩司*; 内田 広明*; 坂本 和彦*; 小野 千佳*; et al.
JAEA-Technology 2024-019, 211 Pages, 2025/02
日本原子力研究開発機構(以下、「JAEA」という。)核燃料サイクル工学研究所旧ウラン濃縮施設は、遠心分離法によるウラン濃縮技術を確立させるための技術開発を本格的に行う目的で建設された施設であり、単機遠心分離機の開発、遠心機材料の開発及び遠心機によるウラン濃縮処理を主に実施したG棟及びG棟に付属するH棟、遠心分離機の小規模カスケード試験を行っていたJ棟、遠心分離機の寿命試験を行っていたL棟、その他ウラン貯蔵施設、廃棄物保管施設、廃水処理施設など複数の施設で構成されていた。これらの施設におけるウラン濃縮技術開発は、開発技術の日本原燃(株)のウラン濃縮工場及びウラン濃縮技術開発センターへの技術移転が完了し、JAEAにおける技術開発の当初の目的が達成されたため、平成13年に終了した。廃水処理室は、昭和51年に建設され、旧ウラン濃縮施設で発生した放射性廃水の処理を行ってきたが、平成20年度に廃水処理室以外の施設に廃水処理設備が整備されて以降は、施設のバックアップ的な位置づけとして維持管理されてきた。さらに、昨今においては、他の施設における廃水処理の実績等からバックアップとしての必要性が無くなり、施設も建設後約48年が経過し、老朽化も進んでいたことから、施設中長期計画に基づき同施設を廃止措置することになり、令和3年11月から令和5年8月に内装設備の解体撤去を行った。本報告は令和5年9月から令和6年3月に行った管理区域解除のための放射線測定に係る実積と関連する知見をまとめたものである。
三上 智; 石川 大輔*; 松田 秀夫*; 星出 好史*; 奥田 直敏*; 坂本 隆一*; 斎藤 公明
Journal of Environmental Radioactivity, 210, p.105938_1 - 105938_7, 2019/12
被引用回数:3 パーセンタイル:9.63(Environmental Sciences)2011年12月から2015年8月の間に、67チームが参加したin situ
スペクトロメトリ(土壌沈着量評価)の相互比較を福島第一原子力発電所からの放射性物質に汚染された3つのサイトで計5回実施した。放射性セシウム(
Cs and
Cs)の土壌沈着量 と
Kの土壌中濃度の各チームによる評価値は、最良でそれぞれ変動係数で5-6%と4-5%以内で一致した。また、
Cs/
Cs比は変動係数で1-2%以内で一致した。これらの比較結果はこれまでのマップ事業における沈着量測定精度を保証するものである。また、放射性セシウムがほぼ均一に分布しているある一つのサイトにおいて2つの相互比較方法を実施した。1つは全く同じ地点上で各チームが交替で測定を行うシーケンシャル法、もう一つは半径3m程度以内の狭い範囲に全ての検出器を配置し同時に測定を行う同時測定法である。この両法の相互比較結果を比較したところ、参加チームによる評価値の一致の程度は両法で同程度であった。このような知見を踏まえ、2つの相互比較法の標準手法を提案した。
スペクトロメトリの信頼性確認のために効果的に活用されることを期待する。
小野寺 直利*; 石井 顕人*; 石井 康嗣*; 岩瀬 彰宏*; 横山 嘉彦*; 齋藤 勇一; 石川 法人; 薮内 敦*; 堀 史説*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 314, p.122 - 124, 2013/11
被引用回数:3 パーセンタイル:25.51(Instruments & Instrumentation)金属ガラスには転位や点欠陥が存在せず、そのため自由体積の制御によって機械的特性が大きく変化することが指摘されている。自由体積の変化を陽電子寿命の測定により評価することができる。ZrCu
Al
において重イオン照射に伴う自由体積の変化を陽電子消滅法により調べた。その際、系統的にイオン種,イオンエネルギーを変えて、自由体積の減少と阻止能(イオンから試料へのエネルギー伝達の線密度)との関係を解析した。その結果、陽電子寿命の減少が、核的阻止能(弾性衝突に伴うエネルギー伝達)ではなく、電子的阻止能(試料中の電子系へのエネルギー伝達)に対応して変化していることがわかり、電子系へのエネルギー伝達が自由体積の減少を引き起こしていることが示唆された。
桜庭 直敏; 沼田 正美; 古宮 友和; 市瀬 健一; 西 雅裕; 冨田 健; 宇佐美 浩二; 遠藤 慎也; 宮田 精一; 黒澤 達也; et al.
JAEA-Technology 2009-071, 34 Pages, 2010/03
日本原子力研究開発機構原子力科学研究所の廃棄物安全試験施設(WASTEF)では、TRU核種を取り扱う大型グローブボックスの維持管理技術の一環として、バッグイン・バッグアウト方式によるアクリルパネルの交換技術を開発し、劣化が生じたアクリルパネルの交換作業に適用した。その結果、グローブボックス内の部分的な除染作業を行うだけで、負圧維持条件下で安全にアクリルパネルの交換ができた。また、グリーンハウスを用いてエアラインスーツを着用した作業者が直接アクリルパネルの交換を行う従来技術に比べ、安全性,作業性及びコスト等の面で極めて有効な作業技術であることが実証された。
榊原 哲朗; 青山 佳男; 山口 大美; 佐々木 尚*; 西川 雄*; 村田 実*; Park, J.*; 谷口 尚司*; 藤田 満*; 福田 友幸*; et al.
Proceedings of International Waste Management Symposium 2009 (WM '09) (CD-ROM), 15 Pages, 2009/03
放射性廃棄物の溶融減容処理において、廃棄物の詳細な分別が不要となる超高周波溶融炉による減容システムを開発した。るつぼ容量10リットルの小型試験装置と、容量30リットルの実証試験装置を用いて数10100kHzの電磁誘導により金属とセラミックスを同時に誘導加熱し溶融固化体を作製した。作製した固化体の健全性を確認するとともに、計算シミュレーションにより算出した炉内の電磁場と流動状況と試験結果とを比較評価した。また、試験データ及び計算評価結果からるつぼ容量100リットルの実用規模設備の設計を実施した。
此村 守; 小川 隆; 岡野 靖; 山口 浩之; 村上 勤; 高木 直行; 西口 洋平; 杉野 和輝; 永沼 正行; 菱田 正彦; et al.
JNC TN9400 2004-035, 2071 Pages, 2004/06
ナトリウム冷却炉、鉛ビスマス冷却炉、ヘリウムガス冷却炉及び水冷却炉について、革新技術を導入し炉型の特徴を活かした炉システム概念を構築し、その概念の成立の見通しを得るための検討を行うとともに、設計要求への適合性を評価した。その結果、2015年頃に高速増殖炉技術を実用化するためには、現状の知見で課題とされた項目で画期的な技術革新がないかぎり、ナトリウムを冷却材して選択することが合理的であることが明らかとなった。
横山 賢治; 細貝 広視*; 千葉 豪; 笠原 直人; 石川 真
JNC TN9400 2004-022, 162 Pages, 2004/04
高速炉開発において、解析コードを用いた数値シミュレーションは、理論、実験を補足するための重要な役割を果たしている。サイクル機構では、実用高速炉の研究開発を効率的に進めるために次世代解析システムの開発を進めている。本報告書では、次世代解析システムの概念設計を目的として実施したプロトタイプ作成による検討の結果について述べる。本検討を進めるにあたり、フランス原子力庁(CEA)との共同研究の観点から、数値解析用のプラットフォームについて動向調査を行い、CEAが開発を進めているSALOMEプラットフォームの適用性評価を行った。適用性評価の結果、SALOMEは次世代解析システムで必要とされる効率性、公開性、普遍性、拡張性、完全性といった特徴を満たしていることが確認できた。また、次世代解析システムで必要とされる制御層の概念も持っており、次世代解析システムのプラットフォームとして、有力な候補となりうることが分かった。一方、構造解析の分野では、PARTS.NETコードのプロトタイプをクラス構造や入出力仕様の観点から見直し、データ処理効率と保守性の向上のための改良作業を実施した。また、炉物理解析の分野では、SALOMEを利用することを想定して、C++ による新規コードの開発、及び、Fortranで書かれた既存コードの再利用について検討した。
横山 賢治; 細貝 広視*; 宇都 成昭; 笠原 直人; 石川 真
JNC TN9400 2003-021, 205 Pages, 2003/04
高速炉開発において、解析コードを用いた数値シミュレーションは、理論、実験を補足するための重要な役割を果たしている。研究開発に対すニーズが多様化し、解析対象がより複雑化している現在では、工学的なモデルや解析手法を柔軟に変更したり、新たなモデルや手法を開発して容易に従来のシステムを拡張したりできることが、解析コードに求められる重要な要素となってきている。また、原子力に関連する技術分野は多岐にわたるため、多くの異なる分野の物理データや工学的モデル・手法を、いかにうまく結合して利用できるようにするかという点に大きな課題がある。 本研究では、このような課題を解決できる次世代解析システムの実現を目標とし、3種類の方法、(1)多言語(SoftWIRE.NET、Visual Basic.NET、Fortran)、(2)Fortran90、(3)Pythonを採用してプロトタイプの作成・検討を実施した。 この結果、Visual Basic.NETを用いることで、Fortranでかかれた既存の解析コードの機能を新しい解析コードシステム上で部品化することや、Fortran90の新しい機能を用いることにより従来のFortran77で書かれた解析コードの保守性や拡張性を向上させること、Pythonを用いてツールボックス型の解析コードシステムを構築することができることを示した。
横山 賢治; 宇都 成昭; 笠原 直人; 名倉 文則; 石川 眞
日本原子力学会 2003年秋の大会, 2(E64), 343 Pages, 2003/00
高速炉研究開発において、今後必要とされる次世代解析システムの持つべき特徴について調査・検討し、次世代解析システムの基本構成案と、システム実現のために利用可能な既存の要素技術について示した。
横山 賢治; 細貝 広視*; 宇都 成昭; 笠原 直人; 名倉 文則; 大平 正則*; 加藤 雅之*; 石川 真
JNC TN9420 2002-004, 309 Pages, 2002/11
高速炉開発において、解析コードを用いたシミュレーションは、理論、実験を補足するための重要な役割を果たしている。研究開発に対するニーズが多様化し、解析対象がより複雑化している現状では、工学的なモデルや解析手法を柔軟に変更したり、新たなモデルや手法を開発して容易に従来のシステムを拡張したりできることが、解析コードに求められる重要な要素となってきている。また、原子力に関連する技術分野は多肢にわたるため、多くの異なる分野の物理データや工学的モデル・手法を、いかにうまく結合して利用できるようにするかという点に大きな課題がある。本研究では、原子炉の解析で必要となる物理量・解析手法等の工学上のモデリングの概念を、人間・計算機ともに理解できるプログラミング言語、あるいは汎用的な次世代解析システムを開発することを目標とする。この次世代解析システムの新しい概念を、工学系モデリング言語と名づけることとした。本報告書は、この工学系モデリング言語としての次世代解析システムの実現のために利用可能と考えられる最新の計算機技術、ソフトウェア開発技術等を調査した結果をまとめたものである。
後藤 俊治*; 竹下 邦和*; 鈴木 芳生*; 大橋 治彦*; 浅野 芳裕; 木村 洋昭*; 松下 智裕*; 八木 直人*; 一色 康之*; 山崎 裕史*; et al.
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 467-468(Part1), p.682 - 685, 2001/07
イメージング技術開発や、X線光学素子開発,物性研究のためのトモグラフィーや医学イメージング,トポグラフィー研究等を目的とした、最初の中央ビームラインをSPring-8で構築した。この結果、大視野でコヒーレントな光ビームを得ることに成功した。またこのビームラインを用いて、300mmのシリコンクリスタルのone-shotトポグラフのような、予備実験を成功裡に終わることができた。これらについて論じた。
後藤 俊治*; 竹下 邦和*; 鈴木 芳生*; 大橋 治彦*; 浅野 芳裕; 木村 洋昭*; 松下 智裕*; 八木 直人*; 一色 麻衣子*; 山崎 裕史*; et al.
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 467-468(Part1), p.682 - 685, 2001/07
被引用回数:145 パーセンタイル:99.12(Instruments & Instrumentation)大型放射光施設SPring-8には、発光点から実験ステーションまでの距離が215メートルある中尺ビームラインがある。そのうちの、偏向電磁石ビームラインであるBL20B2の建設及びコミッショニングをおこなった。
笠原 直人; 石川 昌幸*
PNC TN9520 95-010, 55 Pages, 1995/06
高速炉特有の過渡熱応力によるクリープ疲労強度データを主体とした構造物強度データを蓄積し、高速炉用構造設計基準の基礎となる強度評価法(クリープ疲労損傷等)開発を支援するために、構造物強度データベースシステム"STAR"を利用している。本報告書は、構造物強度データベースシステム"STAR"への構造物のき裂データ、形状データの入力部の取扱説明書である。本入力システムは、"STAR"システム本体の形状データ、き裂データの入出力形式の変更に伴い、バージョンアップを行った。このため、バージョンアップされた諸機能を最大限に生かせるように解説を述べたものである。以下に主な機能を示す。(1)デジタイザによる供試験体形状データ(R部、溶接部位等)のオンライン入力。(2)デジタイザによる裂位置、深さの正確な入力。(3)き裂データの属性(破面状態、母材、溶金等)デジタイザ上の仮想メニューからの入力。(4)形状データ出力のCADデータ形式への変換(DXFファイル形式)。上記の機能より、構造物強度データベースシステム"STAR"で重要なき裂データ及び形状データが正確かつ容易に入力可能となる。
石川 昌幸*; 笠原 直人
PNC TN9450 94-002, 70 Pages, 1993/12
熱過渡荷重を受ける板厚不連続部に対してn乗型の応力ひずみ関係による応力解析(非線形弾性モデルによるn乗則解析)を行った。熱過渡条件は、高温状態からのコールドトランジェント(0.17/sec)である。本解析におけるパラメータは以下の通りである。材料特性のパラメータであるn乗則指数は、n=1、3、5、7、ポアソン比は0.3、0.5とした。また、形状は板厚の異なる円筒殻を2つつないだモデルで薄肉部の板厚10mm、厚肉部の板厚20mmのモデル(M20)、薄肉部の板厚10mm、厚肉部の板厚40mmのモデル(M40)、薄肉部の板厚10mm、厚肉の板厚100mmのモデル(M100)の3ケースとした。さらに、対応する弾性解析結果と組み合わせることにより、全ひずみに対する弾性追従パラメータqep、総体的挙動による公称ひずみに対する弾性追従パラメータqepnを算出し、次のような知見を得た。(1)局所ひずみに対する弾性追従パラメータqep上記n乗則による弾性追従パラメータqepは、R止端部近傍の評価断面において、M20は0.89
1.70、M40は1.08
1.99、M100は0.88
1.93であり、また平滑部の評価断面において、M20は1.24
2.01、M40は1.30
2.21、M100は1.13
1.69である。(2)総体的挙動による公称ひずみに対する弾性追従パラメータqepn上記n乗則による弾性追従パラメータqepnは、R止端部近傍の評価断面において、M20は0.76
1.49、M40は0.88
1.74、M100は0.88
1.93であり、また平滑部の評価断面において、M20は1.24
2.01、M40は1.30
2.21、M100は1.13
1.69である。また、n乗指数及びポアソン比の違いにより、最大応力発生位置がR止端部近傍から平滑部へと移動するケースがあり、R部止端部の弾性追従パラメータはn指数が大きくなると減少するが、平滑部の弾性追従パラメータはn指数が大きくなると増加する傾向がある。
笠原 直人; 石川 昌幸*
PNC TN9450 93-020, 125 Pages, 1993/09
Y型接合構造に関する荷重依存性のない弾性追従パラメータを求めるため、荷重条件を変化させて解析を実施してきている。前報までは定常熱応力に関する検討を行い、本報では熱過渡荷重に対するn乗型の応力ひずみ関係による応力解析(非線形弾性モデルによるn乗則解析)を行った。熱過渡条件は、常温からのホットトランジェント(15/HR、通常起動)と高温定常状態からのコールドトランジェント(0.5
/SEC、手動トリップ)である。本解析におけるパラメータは以下の通りである。材料特性のパラメータであるn乗則指数は、n=3、5、7、ポアソン比は0.3、0.5とした。また、形状はスカート板厚50MM、胴板厚30MM、接合部を補強したモデル(IHX)、スカート板厚50MM、胴板厚30MMのモデル(MD2)、スカート板厚30MM、胴板厚50MMのモデル(MD3)の3ケースとした。さらに、対応する弾性解析結果と組み合わせることにより、全ひずみによる弾性追従パラメータqEP、総体的挙動による弾性追従パラメータqEPN、n乗則解析における最大応力発生評価断面と弾性解析における最大応力発生評価断面の組み合わせについてのqEP、qEPNを算出し、次のような知見を得た。1)全ひずみによる弾性追従パラメータqEP通常起動荷重下における上記n乗則解析による弾性追従パラメータqEPはIHXにおいて2.08
4.26、MD2は1.66
4.73、MD3は1.93
4.23である。また手動トリップ荷重下ではIHXにおいて1.37
2.4、MD2は1.71
3.34、MD3は1.51
2.88である。2)総体的挙動による弾性追従パラメータqEPN通常起動荷重下における上記n乗則解析による弾性追従パラメータqEPNは、IHXにおいて1.77
3.73、MD2は1.57
4.70、MD3は1.76
4.02である。また手動トリップ荷重下ではIHXにおいて1.29
2.4、MD2は1.61
3.26、MD3は1.44
2.88である。また、上記熱過渡荷重の違いによりMD2モデルに関しては最大ひずみ発生位置に変化(スカート部から胴部へと移動)が見られた。他のモデル(IHX、MD3)に関しては、上記熱過渡荷重とも最大ひずみ発生位置はスカート部である。
石川 昌幸*; 笠原 直人
PNC TN9450 93-018, 87 Pages, 1993/07
Y型接合構造に関する荷重依存性のない弾性追従パラメータを求めることを目的として定常熱応力を受けるY型接合構造について、材料特性をn乗則でモデル化して非線形解析を行った。本解析におけるパラメータは以下の通りである。材料特性のパラメータであるn乗則指数は、n=5、7、ポアソン比は0.3、0.5とした。また、形状はスカート板厚50mm、胴板厚30mm、接合部を補強したモデル(IHX)、スカート板厚50mm、胴板厚30mmのモデル(MD2)、スカート板厚30mm、胴板厚50mmのモデル(MD3)の3ケースに関してのパラメータ解析を行った。さらに、対応する弾性解析結果と組み合わせることにより、局所ひずみによる弾性追従パラメータqep、総対的挙動による弾性追従パラメータqepn、n乗則解析における最大応力発生評価断面と弾性解析における最大応力発生評価断面の組み合わせについてのqep、qepnを算出し、次のような知見を得た。(1)局所ひずみによる弾性追従パラメータqep上記パラメータによる弾性追従パラメータqepは、n乗指数=5の場合は2.13.5であり、n乗指数=7の場合は、2.3
4.5である。(2)総対的挙動による弾性追従パラメータqepn上記パラメータによる弾性追従パラメータqepは、n乗指数=5の場合は1.6
3.2であり、n乗指数=7の場合は、1.9
4.1である。(3)弾性解析における最大応力発生評価断面とn乗則における最大応力発生評価断面による弾性追従パラメータqep、qepn上記パラメータによる弾性追従パラメータqepは、n乗指数=5の場合は2.7
3.2であり、n乗指数=7の場合は、3.2
4.0、同様にqepnは、n乗指数=5の場合は2.4
2.8であり、n乗指数=7の場合は、2.8
3.4である。今後は熱過渡荷重のパラメータ解析を行い、定常荷重下における本結果との比較を行う予定である。
石川 昌幸*; 笠原 直人
PNC TN9520 93-003, 57 Pages, 1993/03
高速炉特有の熱荷重である熱応力を主体とした構造物強度データを蓄積し、高速炉用構造設計基準の基礎となる強度評価法(クリープ疲労損傷等)開発を支援するために、構造物強度データベースシステム"STAR"を開発した。 本報告書は、構造物強度データベースシステム"STAR"において、損傷値とき裂長さ等の比較に使用するき裂データ、形状データに関する入力システムの取扱説明書である。 以下に主な機能を示す。 (1)デジタイザによる供試体形状データ(R部、溶接部位等)のオンライン入力 (2)デジタイザによるき裂位置、深さの正確な入力 (3)き裂データの属性(破面状態、母材、溶金等)も容易に入力 上記の機能により、構造物強度データベースシステム"STAR"で重要なき裂データ等が正確かつ容易に入力が出来、作業の効率が図られた。
石川 昌幸*; 笠原 直人
PNC TN9450 93-009, 48 Pages, 1993/03
ヘッドアクセス方式60万Kwプラント1次系主配管ホットレグ部の板厚70mmの平滑部位を対象とし、系統熱過渡解析から得られた手動トリップ条件における非定常温度解析及び熱弾性解析を以下に示す解析ケースに対して行った。また、材料特性はSUS316、500の材料データを使用した。代表的結果である等価線形応力より算出した応力強さ範囲Sn、熱ピーク応力を含む表面応力強さ範囲Spを次の通り示す。流量半減時間 崩壊熱 Sn(Kg/mm2) Sp(Kg/mm2) 5.6 SEC : 平衡炉心末期ノミナル値 10.6 15.5 7.0 SEC : 平衡炉心末期ノミナル値 10.6 15.4 15.0 SEC : 平衡炉心末期ノミナル値 10.2 14.8 5.6 SEC : 初装荷炉心初期ノミナル値 11.9 17.4 7.0 SEC : 初装荷炉心初期ノミナル値 12.1 17.5 もんじゅ設計条件 : もんじゅ設計条件 19.2 30.5
石川 昌幸*; 笠原 直人
PNC TN9450 93-010, 163 Pages, 1992/12
準定常的熱応力を受けるY型接合構造について、形状・材料特性をパラメータとした熱弾性及び非弾性解析を行った。形状に関しては、板厚、接合部補強の有無の影響を調べた。また、材料特性は応力-ひずみ関係として弾完全塑性、LUDWICK 式(n=3,5,7)を仮定し、弾塑性挙動の違いを調べた。ソリッドモデルによる解析結果より、接合部が剛のためにスカートの変形が胴部に伝わらないという現象が見られた。その原因を調べるために、接合部の剛性の違いをシェル要素を使用して模擬したモデルを作成し、非弾性パラメータ解析を行った。本解析結果を局所ひずみによるひずみ集中係数K、等価線形ひずみによるひずみ集中係数K
n、局所ひずみによる弾性追従パラメータqEP、等価線形ひずみによる弾性追従パラメータqEPで整理し、その結果次のような知見が得られた。1)ソリッドモデル ・K
、K
nは、同一形状においてn指数が大きくなるとともに増大。 ・qEP、qEPNPは、同一形状においてSn/
y
2.5近傍までは一定、それ以降はn指数 が大きくなるとともに増大。 ・K
、K
nは、n指数が同じであれば形状によらずほぼ同じ値である。 ・同一形状において、ひずみ集中係数は評価断面に関係なくほぼ同じ値である。また、弾性追従パラメータに関してもR部位を除いてほぼ同じ値である。 2)シェルモデル ・同一形状において、K
、K
nともほぼ同じ。 ・胴部剛体のqEP、qEPNPは、ソリッドモデルのqEPとほぼ同じである。・同一形状において、n指数によらずqEP、qEPNPは一定である。 上記知見の代表的な解析結果を以下に示す。 IHX-N=3 IHX-N=5 IHX-N=7 同一形状においてn指数の違いによるK
: 1.04 1.77 2.57 K
、QEPの比較QWP: 1.52 2.51 3.40 今後は熱過渡荷重のパラメータ解析、降状応力に影響されないn乗則応力-ひずみ関係を用いての解析を行い、準定常的荷重下における本結果との比較を行う予定である。