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論文

Temperature of thermal spikes in amorphous silicon nitride films produced by 1.11 MeV C$$_{60}^{3+}$$ impacts

北山 巧*; 中嶋 薫*; 鈴木 基史*; 鳴海 一雅; 齋藤 勇一; 松田 誠; 左高 正雄*; 辻本 将彦*; 磯田 正二*; 木村 健二*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 354, p.183 - 186, 2015/07

 被引用回数:2 パーセンタイル:22.25(Instruments & Instrumentation)

According to an inelastic-thermal-spike (i-TS) model, which is regarded as the most promising among several models proposed to explain the formation of an ion track, a part of the energy deposited to electrons in a solid by a swift heavy ion is gradually transferred to target atoms via electron-phonon coupling. The temperature of target atoms rises along the ion path and consequently an ion track is formed when the temperature exceeds the melting point. Therefore, the temperature of target atoms along the ion path is regarded as a key parameter for the i-TS model; however, such a spatiotemporally-localized temperature is difficult to measure because the processes involved occur in a very short period ($$<$$ 10$$^{-10}$$ s) and in a very localized area. In this study, the temperature of target atoms along the ion path is estimated experimentally with transmission-electron-microscope (TEM) observation of desorption of Au nanoclusters (the melting point $$sim$$1300 K) on an amorphous Si$$_{3}$$N$$_{4}$$ thin film under 1.1-MeV C$$_{60}^{3+}$$-ion irradiation to the fluence of $$sim$$5$$times$$10$$^{10}$$ ions/cm$$^{2}$$. TEM images show that Au nanoclusters, deposited at the areal density of 1.16$$times$$10$$^{12}$$ particles/cm$$^{2}$$, disappear in a surface area with a diameter of $$sim$$20 nm around each ion track, whose diameter is $$sim$$4 nm, after irradiation. This indicates that the temperature at the film surface rises locally to at least 1300 K by the ion bombardment.

論文

Sputtering of SiN films by 540 keV C$$_{60}$$$$^{2+}$$ ions observed using high-resolution Rutherford backscattering spectroscopy

中嶋 薫*; 森田 陽亮*; 北山 巧*; 鈴木 基史*; 鳴海 一雅; 齋藤 勇一; 辻本 将彦*; 磯田 正二*; 藤居 義和*; 木村 健二*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 332, p.117 - 121, 2014/08

 被引用回数:7 パーセンタイル:55.77(Instruments & Instrumentation)

Our previous observation that an impact of sub-MeV C$$_{60}$$ ion makes an ion track in a thin amorphous silicon nitride (a-SiN) film suggests emission of thousands of atoms from the cylindrical region. Sputtering yields of a-SiN films by C$$_{60}$$ ions were evaluated in order to confirm this observation. A-SiN films deposited on Si(001) were irradiated with 540-keV C$$_{60}$$$$^{2+}$$ ions at fluences from 2.5$$times$$10$$^{11}$$ to 1$$times$$10$$^{14}$$ ions/cm$$^{2}$$. The compositional depth profiles of the irradiated samples were measured with high-resolution Rutherford backscattering spectroscopy, and the sputtering yields were estimated at 3900 $$pm$$ 500 N atoms/ion and 1500 $$pm$$ 1000 Si atoms/ion. The sputtering yield of N was two orders of magnitude larger than the elastic sputtering yield by the SRIM code or than the measured electronic sputtering yield of a-SiN by 50-MeV Cu ions previously reported. Such a large sputtering yield cannot be explained either by the elastic sputtering or by the electronic sputtering. However, an estimation of the synergistic effect based on the inelastic thermal spike model roughly explains the observed large sputtering yield, indicating that the synergistic effect of the nuclear and electronic stopping powers plays an important role.

論文

Surface effect on ion track formation in amorphous Si$$_{3}$$N$$_{4}$$ films

森田 陽亮*; 中嶋 薫*; 鈴木 基史*; 鳴海 一雅; 齋藤 勇一; 石川 法人; 北條 喜一; 辻本 将彦*; 磯田 正二*; 木村 健二*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 315, p.142 - 145, 2013/11

 被引用回数:8 パーセンタイル:59.34(Instruments & Instrumentation)

Thin films of amorphous Si$$_{3}$$N$$_{4}$$ (thickness 5-30 nm) were irradiated with 360-720 keV C$$_{60}$$$$^{2+}$$ ions in order to investigate ion track formation. Ion tracks were observed with transmission electron microscopy (TEM) and high-angle annular dark field scanning transmission electron microscopy (HAADF-STEM). The length and the radial density profile of the track were measured for various combinations of the film thickness and the energy of C$$_{60}$$$$^{2+}$$ ions. The length of the ion track produced in a 30-nm film was found shorter than that in a 20-nm film for the same projectile energy, which indicates that there is surface effect on track formation. This can be qualitatively understood in terms of the energy dissipation process. The observed radial density profile also depends on the film thickness: The apparent density reduction increases with decreasing film thickness. The result can be explained by surface cratering.

論文

Direct observation of fine structure in ion tracks in amorphous Si$$_{3}$$N$$_{4}$$ by TEM

中嶋 薫*; 森田 陽亮*; 鈴木 基史*; 鳴海 一雅; 齋藤 勇一; 石川 法人; 北條 喜一; 辻本 政彦*; 磯田 正二*; 木村 健二*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 291, p.12 - 16, 2012/11

 被引用回数:12 パーセンタイル:69.17(Instruments & Instrumentation)

非晶質Si$$_{3}$$N$$_{4}$$薄膜(厚さ20nm)に120-720keV C$$_{60}$$$$^{+, 2+}$$イオンを照射し、透過型電子顕微鏡(TEM)で観察した。その結果、結晶性材料と違って像にコントラストがつきにくい非晶質材料中に形成されたイオントラックをTEMで直接観測できた。さらに、定量的な解析のため、高角散乱環状暗視野走査透過型顕微鏡法(HAADF-STEM)を用いてイオントラックを観察した。その結果、イオントラックの構造は低密度コア(半径約2.5nm)と高密度シェル(幅約2.5nm)からなり、高エネルギー重イオン照射によって非晶質SiO$$_{2}$$中に形成されたイオントラックを小角X線散乱法(SAXS)で観察した結果とよく似ていることがわかった。観測されたイオントラックは表面効果の影響を受けている可能性があるものの、今回の結果は、TEMとHAADF-STEMが非晶質材料中のイオントラックの微細構造を直接観察できることを示すものである。

論文

Branching ratio and L$$_{3}$$+L$$_{2}$$ intensities of 3d-transition metals in phthalocyanines and the amine complexes

越野 雅至*; 倉田 博基; 磯田 正二*; 小林 隆史*

Micron, 31(4), p.373 - 380, 2000/03

 被引用回数:12 パーセンタイル:18.81(Microscopy)

遷移金属元素の2p電子を励起して得られるL$$_{3}$$及びL$$_{2}$$吸収スペクトルは、金属の電子状態やスピン状態に敏感であることが知られている。本研究では、TiからCuが配位したフタロシアニン分子の結晶性薄膜について、電子エネルギー損失分光法によりL$$_{2}$$,$$_{3}$$スペクトルを測定し、その電子状態を検討した。その結果、L$$_{3}$$+L$$_{2}$$の総強度は、各金属元素に局在するホールの数とよい相関関係にあることが見いだされた。また、L$$_{3}$$をこの総強度で割った、ブランチング比は高スピン状態にある金属元素ほど高い値を示すことが明らかになった。

口頭

数百keV C$$_{60}$$イオン照射によって形成された非晶質Si$$_{3}$$N$$_{4}$$薄膜中のイオントラックのTEM観察

森田 陽亮*; 中嶋 薫*; 鈴木 基史*; 木村 健二*; 鳴海 一雅; 齋藤 勇一; 辻本 政彦*; 磯田 正二*

no journal, , 

非晶質Si$$_{3}$$N$$_{4}$$薄膜に120-720keV C$$_{60}$$$$^{+}$$, C$$_{60}$$$$^{2+}$$イオンを照射し、透過型電子顕微鏡(TEM)で観察した。その結果、非晶質材料中に形成されたイオントラックを初めてTEMで直接観察した。さらに、定量的な解析のため、高角散乱環状暗視野走査透過型電子顕微鏡法(HAADF-STEM)を用いてイオントラックを観測した。観測されたイオントラックは低密度コア(半径$$sim$$4nm)と高密度シェル(幅$$sim$$4nm)からなり、高エネルギー重イオン照射によって非晶質SiO$$_{2}$$中に形成されたイオントラックを小角X線散乱法(XAXS)で観測した結果とよく似ている。このことは、材料・照射イオン種によらず、コア-シェル構造が非晶質材料中に形成されるイオントラックの普遍的な特徴であることを示唆する。観測されたイオントラックの半径は、今回のエネルギー領域(電子的阻止能は急激に増大するが、核的阻止能は減少する)では入射イオンのエネルギーにほとんど依存しなかった。このことは、核的阻止能もまたイオントラック形成にかかわり、電子的阻止能よりもその効果が高いことを示す。

口頭

Direct observation of fine structure in ion tracks in amorphous thin films by TEM

森田 陽亮*; 中嶋 薫*; 鈴木 基史*; 木村 健二*; 鳴海 一雅; 齋藤 勇一; 石川 法人; 北條 喜一; 辻本 政彦*; 磯田 正二*

no journal, , 

非晶質Si$$_{3}$$N$$_{4}$$薄膜に120-720keV C$$_{60}$$$$^{+}$$, C$$_{60}$$$$^{2+}$$イオンを照射し、非晶質材料中に形成されたイオントラックを透過型電子顕微鏡(TEM)で直接観測した。さらに、定量的な解析のため、高角散乱環状暗視野走査透過型顕微鏡法(HAADF-STEM)を用いてイオントラックを観測した。その結果、イオントラックの構造は低密度コア(半径約2.5nm)と高密度シェル(幅約2.5nm)からなり、高エネルギー重イオン照射によって非晶質SiO$$_{2}$$中に形成されたイオントラックを小角X線散乱法(SAXS)で観測した結果とよく似ていることがわかった。このことは、材料と照射イオン種によらず、コア-シェル構造が非晶質材料中に形成されるイオントラックの普遍的な特徴であることを示唆する。また、イオントラック半径の観測から、今回のエネルギー領域では、核的阻止能もまたトラック形成にかかわり、電子的阻止能よりも効果が高いことが見いだされた。

口頭

非晶質Si$$_{3}$$N$$_{4}$$薄膜中のイオントラックのHAADF-STEM観察

森田 陽亮*; 中嶋 薫*; 鈴木 基史*; 木村 健二*; 鳴海 一雅; 齋藤 勇一; 辻本 政彦*; 磯田 正二*

no journal, , 

物質中に形成されたイオントラックに関する研究は数多くなされているが、非晶質中に形成されたイオントラックの透過型電子顕微鏡(TEM)による直接観察は、結晶中のイオントラックとは異なり像にコントラストの差がつきにくいことから、ほとんど報告例がない。しかし、われわれのこれまでの研究で、非晶質中に形成されたイオントラックであってもTEMや高角散乱環状暗視野走査透過型顕微鏡法(HAADF-STEM)を用いて直接観察することが可能であることが明らかになった。実際、試料を傾斜させて観察したTEM像からは形成されたイオントラックの長さを求めることができ、また、HAADF-STEM像からはイオントラック内の原子密度分布を知ることができる。本研究では、さまざまな厚さの非晶質Si$$_{3}$$N$$_{4}$$薄膜に種々のエネルギーのC$$_{60}$$イオンを照射し、イオントラックの長さやイオントラック内部の原子密度分布がどのように変化するのかを調べたので、その結果を報告する。

口頭

C$$_{60}$$イオン照射によって形成された非晶質SiN薄膜中のイオントラックの膜厚依存性

中嶋 薫*; 森田 陽亮*; 北山 巧*; 鈴木 基史*; 木村 健二*; 鳴海 一雅; 齋藤 勇一; 辻本 将彦*; 磯田 正二*

no journal, , 

物質にイオンを照射すると、入射イオンの経路やその周辺領域において物質の密度や構造が変化することがある。こうしたイオン照射痕跡をイオントラックと呼ぶ。これまでのイオントラックに関する研究は、その形成に大きなエネルギー付与を必要とするため数百MeVからGeVに及ぶ極めて高いエネルギーの重イオンを用いて行われてきた。また、イオントラックの直径などの形状観察を行う場合には、単結晶試料を使い、照射による結晶性の変化を透過型電子顕微鏡(TEM)などで観察する手法が主であった。これに対して、最近我々は数百keVのC$$_{60}$$イオンを非晶質のSiN薄膜、SiO$$_{2}$$薄膜に照射(阻止能は200MeVのAuイオンの場合にほぼ相当する)し、形成されたイオントラックをTEMで直接観察することに成功した。さらに高角度暗視野走査型透過電子顕微鏡(HAADF-STEM)観察により、そのイオントラックの密度が中心部で大きく低下する一方、周辺部でわずかに上昇しているコア-シェル構造であることを明らかにした。本発表では、SiN薄膜に形成されたイオントラックの長さに着目し、その膜厚に対する依存性を調べた結果、照射したC$$_{60}$$イオンのエネルギーが同じでも、膜が厚いほどイオントラックが短くなる傾向が観測されたことを報告する。この傾向は、イオンが与えたエネルギーが熱化した際、膜の厚さによってトラック末端での熱伝導が異なることに起因しているものと考えられる。

口頭

透過電子顕微鏡による非晶質絶縁薄膜中のイオントラックの直接観察

中嶋 薫*; 森田 陽亮*; 北山 巧*; 鈴木 基史*; 木村 健二*; 鳴海 一雅; 齋藤 勇一; 石川 法人; 北條 喜一; 辻本 将彦*; et al.

no journal, , 

物質にイオンを照射すると、イオンの経路やその周囲の領域で物質の密度変化や構造変化が生じることがあり、物質中に形成されたこのような痕跡をイオントラックと呼ぶ。イオントラックに関する研究では、その形状や大きさ、トラック内の原子密度の分布などを知ることが課題となるため、透過型電子顕微鏡(TEM)や高角度暗視野走査型透過電子顕微鏡(HAADF-STEM)などの空間的な分解能をもつ手法で観察することが望まれる。しかし、結晶性の物質中に形成されるイオントラックは結晶性の変化として捉えることができ、TEMによる直接観察が容易であるのに対して、非晶質物質中に形成されるイオントラックはTEM像にコントラストの差がつきにくいことなどから、TEMによる直接観察はほとんど試みられなかった。我々は、非晶質中に形成されるイオントラックの構造等を明らかにするために、厚さ20nmの非晶質SiN薄膜、非晶質SiO$$_{2}$$薄膜に120-720keVのC$$_{60}$$$$^{+}$$, C$$_{60}$$$$^{2+}$$イオンを照射した試料に対してTEMによる直接観察を行った。その結果、非晶質絶縁体中に形成されたイオントラックをTEMで直接観察することに初めて成功した。さらに、トラック内の密度分布を定量的に評価するためにHAADF-STEMによる観察を行い、イオントラックの中心部は密度が約20%低下し、それに対して周辺部は約1$$sim$$2%密度が上昇していることを明らかにした。

口頭

540keV C$$_{60}$$$$^{2+}$$照射による非晶質SiNのスパッタリング

北山 巧*; 森田 陽亮*; 中嶋 薫*; 鈴木 基史*; 木村 健二*; 鳴海 一雅; 齋藤 勇一; 松田 誠; 左高 正雄*; 辻本 将彦*; et al.

no journal, , 

サブMeV C$$_{60}$$イオン照射によって非晶質SiN膜中に形成されるイオントラックの微細構造を調べる研究の過程で、C$$_{60}$$イオン1個で数千個の標的原子がスパッタリングされることを示唆する実験結果を得た。そこで、この現象を詳細に調べるために、Si基板上の非晶質SiN膜(厚さ30nm)に540keV C$$_{60}$$$$^{2+}$$イオンを照射し、高分解能ラザフォード後方散乱(RBS)法によってそのスパッタリング収量を評価した結果、およそ5000atoms/ionであった。一方、弾性衝突によるスパッタリングを模擬するSRIMコードで計算すると約80atoms/ionである。このことは、本研究で考えるスパッタリングが単純な弾性衝突によるスパッタリングでは説明できないことを示している。また、SiNの電子的阻止能が540keV C$$_{60}$$$$^{2+}$$イオンに対する値(8keV/nm)よりも大きい19keV/nmの100MeV Xe$$^{25+}$$によるスパッタリング収量を同様の方法で測定すると、C$$_{60}$$照射に比べて非常に小さくなり、電子的阻止能のみによる単純な電子的スパッタリングでも、540keV C$$_{60}$$$$^{2+}$$によるスパッタリング収量は説明できない。そこで、本発表では電子的阻止能と核的阻止能の相乗効果により説明が可能であることを議論する。

口頭

Sputtering of amorphous SiN induced by 540 keV C$$_{60}$$$$^{2+}$$ irradiation

北山 巧*; 森田 陽亮*; 中嶋 薫*; 鈴木 基史*; 鳴海 一雅; 齋藤 勇一; 松田 誠; 左高 正雄*; 辻本 将彦*; 磯田 正二*; et al.

no journal, , 

Our previous observation of an ion track by sub-MeV C$$_{60}$$-ion bombardment of a thin amorphous silicon nitride (a-SiN) film with transmission-electron microscopy has shown a large density reduction in the core region, and it suggests emission of thousands of atoms from the cylindrical region. Sputtering yields of a-SiN films by C$$_{60}$$ ions were evaluated in order to confirm this suggestion. A-SiN films deposited on Si(001) were irradiated with 540-keV C$$_{60}$$$$^{2+}$$ ions at fluences up to 1$$times$$10$$^{14}$$ ions/cm$$^{2}$$. The sputtering yields were estimated to be 3900$$pm$$500 N atoms/ion and 1500$$pm$$1000 Si atoms/ion from the compositional depth profiles measured with high-resolution Rutherford-backscattering spectroscopy. The sputtering yield of N was two orders of magnitude larger than the elastic sputtering yield by the SRIM code, indicating that the observed sputtering yield cannot be explained by elastic collisions. The sputtering yield of an a-SiN film by 100-MeV Xe$$^{25+}$$ ions was also measured in order to confirm a possibility of electronic sputtering. Although the electronic stopping power for 100-MeV Xe is more than twice larger than that for 540-keV C$$_{60}$$, the observed sputtering yield was only $$sim$$500$$pm$$200 atoms/ion. This indicates that the huge sputtering yield for the impact of C$$_{60}$$ cannot be explained by the simple electronic sputtering, either. A possible explanation might be a synergistic effect of the nuclear and electronic stopping powers.

口頭

高速イオンの照射点付近における温度の測定

林 宏昭*; 北山 巧*; 森田 陽亮*; 中嶋 薫*; 鳴海 一雅; 齋藤 勇一; 松田 誠; 左高 正雄*; 辻本 将彦*; 磯田 正二*; et al.

no journal, , 

固体に高速重イオンを照射すると、イオンの軌跡に沿って直径数nmの円筒状の照射痕(イオントラック)が生成する場合がある。このイオントラックは、固体内の電子励起に伴うイオン軌跡近傍の温度上昇によるものと考えられている。しかし、イオン軌跡近傍の温度上昇は数ピコ秒の極短時間に数nmの極めて狭い領域で生じるため、温度の直接測定はこれまで非常に困難であった。そこで本研究では、試料表面上の金ナノ粒子が、表面温度が金の融点(約1300K)を超えると表面から脱離することを利用して局所的な温度を測定する手法を提案する。表面に金ナノ粒子を蒸着した非晶質窒化ケイ素薄膜に1.11MeVのC$$_{60}$$イオンを照射した後、薄膜を透過型電子顕微鏡で観察した結果、各イオントラックの周囲数nmにわたって金ナノ粒子が消失している領域が観察され、照射によってイオントラック近傍の温度が少なくとも金の融点を超えたことが明らかになった。イオントラック形成機構を説明するモデルの中で現在最も有力と考えられている非弾性熱スパイクモデルを用いて、照射点近傍の温度分布を計算した結果、金の融点を超える領域は金ナノ粒子が消失した領域とおおよそ一致した。この結果より本手法が局所的な温度を測定する方法として適切なものであると結論した。

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