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金子 文俊*; 河口 達也*; Radulescu, A.*; 岩瀬 裕希*; 森川 利明*; 高田 慎一; 西浦 正芳*; Hou, Z.*
Review of Scientific Instruments, 90(9), p.093906_1 - 093906_6, 2019/09
被引用回数:5 パーセンタイル:26.73(Instruments & Instrumentation)Small angle neutron scattering (SANS) is a versatile and convenient method to investigate the higher order structure of molecular assembly systems. However, the more complicated a system of interest, the more difficult the interpretation in the SANS profile. In order to increase the reliability of structural analysis on a complicated system, it is desirable to obtain different kinds of structural information from the same sample simultaneously. Polarized infrared spectroscopy is able to provide information about the molecular structure, concentration, and orientation of each chemical species in a system. In order to utilize these advantages of polarized infrared spectroscopy, a simultaneous measurement system was built by incorporating a Fourier transform infrared (FTIR) spectrometer into a time-of-flight small angle neutron scattering instrument covering a wide Q range.
岡本 芳浩; 永井 崇之; 金子 耕士; 元川 竜平; 芳賀 芳範; 山中 恵介*; 太田 俊明*
2017年度成果公開型利用成果報告書(立命館大学SRセンター), p.33 - 36, 2018/00
使用済核燃料再処理プロセスから発生した高レベル放射性廃液は、ホウケイ酸ガラス原料と混合され、化学的に安定なガラス固化体に製造される。ガラス固化体に含まれる軽元素の局所構造を解明するため、原料ガラス及び模擬放射性廃棄物ガラスを対象にBのK吸収端XANES測定を行い、ガラス組成によるBの局所構造を評価した。原料ガラスのNa濃度が高いほど、B-Oの4配位sp構造(BO)の割合が増え、3配位sp構造(BO)の割合が減ることを明らかにした。
千葉 敦也; 齋藤 勇一; 鳴海 一雅; 山田 圭介; 金子 敏明*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 315, p.81 - 84, 2013/11
被引用回数:1 パーセンタイル:11.22(Instruments & Instrumentation)薄膜誘起解離したクラスター構成イオンの平均電荷は、同速度の単原子イオンのそれよりも小さくなることが知られている。この電荷減少効果は、クラスターイオンと固体との衝突相互作用を理解するうえで重要であり、理論的には固体内で解離した構成イオン相互の核間距離に依存することが予想されている。しかしながら、核間距離を直接測定できないなどの理由から、核間距離と電荷の関係はこれまで明らかになっていない。そこで、クーロン爆発イメージング法で測定した薄膜透過後の構成イオンの発散角から、固体内での構成イオンの核間距離に対する平均電荷を導出する方法を考案した。6MeV-Cについて測定及び解析した結果、核間距離のわずかな増加に対し、電荷減少効果が小さくなる様子が初めて定量的に捉えられた。
金子 敏明*; 井原 功介*; 河野 雅砂*; 齋藤 勇一; 千葉 敦也; 鳴海 一雅
JAEA-Review 2012-046, JAEA Takasaki Annual Report 2011, P. 164, 2013/01
The aim of this study is to present the electronic stopping power for swift carbon clusters as a basic quantity, taking account of the charge reduction effect, in order to promote attention of experimental researches and to contribute to collection of cluster-impact electronic excitation data. This theoretical research is composed of estimating the reduced average charges of constituent ions in a cluster and evaluating the electronic stopping power for a cluster, using the reduced average charges. The theoretical basis in the present study is to describe the incident cluster as an ensemble of partially stripped ions, where their charges are determined by the self-consistent cluster average-charge theory, and their spatial charge distribution is described in a statistical manner. The excitation of target electrons is treated in an electron gas model. In a case of carbon target, four electrons per atom are assumed to participate in electron gas and the rest two electrons are in the 1S state. As a result, the average charge per ion decreases with increasing the number of constituent ions in a cluster. This tendency can be understood by the theoretical model, which leads us to a conclusion that increase of the surrounding ions implies enhancement of the binding force on ionized electrons, resulting in less degree of ionization.
千葉 敦也; 齋藤 勇一; 鳴海 一雅; 山田 圭介; 金子 敏明*
JAEA-Review 2012-046, JAEA Takasaki Annual Report 2011, P. 161, 2013/01
高速クラスターイオンが薄膜を透過するとき、薄膜で解離したクラスター構成イオンの平均電荷は、同元素同速度の単原子イオンのそれよりも減少する。このクラスターイオン特有の電荷減少効果は固体中を移動する構成イオン間の核間距離に強く依存すると考えられている。しかしながら、構成イオン間に働く遮蔽クーロン斥力で増加する核間距離に対してそれらの平均電荷を実験により定量的に評価することは難しく、これまで報告はない。そこで、2原子クラスターイオンを対象に、薄膜を透過した構成イオンの発散角分布を電荷の組合せごとに正確に測定し、その発散角分布を軌道計算で解析することにより固体中での核間距離に対する平均電荷を定量評価する方法を構築した。得られた結果は電荷におけるクラスター効果を考慮した理論値とおおむね一致した。
千葉 敦也; 齋藤 勇一; 鳴海 一雅; 山田 圭介; 金子 敏明*
第25回タンデム加速器及びその周辺技術の研究会報告集, p.98 - 101, 2012/07
高速クラスターイオン(ボーア速度以上)による固体への1原子あたりの照射効果は、同速度の単原子イオンによる照射効果とは異なるため、高速クラスターイオンは新たな放射線源としての有用性が期待される。この特異な照射効果(クラスター効果)の発現は、固体内の微小な時空間領域に存在する複数の高エネルギーイオンによる高密度励起状態の形成と構成イオン間の相互作用という単原子イオン照射にはない物理過程によるものと考えられる。クラスター効果発現機構の解明には、これら2つの物理過程を詳細に調べる必要がある。本研究では、構成イオン間の相互作用に着目し、遮蔽クーロンポテンシャルにより平均電荷が減少するというクラスター効果への寄与を調べるために、クーロン爆発イメージング法を用いた構成イオン間の距離と電荷の関係を定量評価する解析法を考案した。その結果、クーロンポテンシャルが核間距離の増加で減少し、電荷へのクラスター効果が弱まる傾向を初めて定量的に捉えることに成功した。
金子 敏明*; 齋藤 勇一; 千葉 敦也; 鳴海 一雅
JAEA-Review 2011-043, JAEA Takasaki Annual Report 2010, P. 153, 2012/01
The energy loss of each constituent ion in a cluster is evaluated using molecular dynamics method by solving the newtonian equation of motion. Here we assume the cluster structure is a linear-chain so that the incident condition is characterized only by the polar angle between the cluster axis and the direction of incidence. As a result, the calculated energy-loss values are in agreement with the trend of existing experimental data. This report displays that the present theoretical treatment can also derive both the negative and the positive cluster effect in the energy-loss process. In this respect, the present treatment will be able to predict the energy-loss and the average charge more widely.
千葉 敦也; 齋藤 勇一; 鳴海 一雅; 山田 圭介; 金子 敏明*
JAEA-Review 2011-043, JAEA Takasaki Annual Report 2010, P. 151, 2012/01
ボーア速度以上のクラスターイオンが固体中を移動するとき、解離したクラスター構成イオンの後方には固体内電子によるイオン誘起ポテンシャルが発現する。周囲のイオンによる誘起ポテンシャルが構成イオンの電荷に与える影響を調べた。薄膜を透過したC構成イオンは、前方のイオンの電荷よりも後方のイオンのそれの方が大きくなる傾向があることを見いだした。
千葉 敦也; 齋藤 勇一; 鳴海 一雅; 山田 圭介; 金子 敏明*
第24回タンデム加速器及びその周辺技術の研究会報告集, p.121 - 124, 2011/07
数MeVの高速クラスターイオンは薄膜の透過により解離して単原子イオンとなり、これを構成イオンと呼ぶ。構成イオンの平均電荷は同速度の単原子イオンのそれよりも小さくなる。この現象は、クラスター構成イオン間の遮蔽クーロン相互作用と構成イオンによって誘起される固体内電子の集団励起場に起因すると考えられる。構成イオンの後方に形成される集団励起場が近接する他の構成イオンの電荷へ及ぼす影響を調べるため、進行方向に配向したCイオンに対して、1対の構成イオンの空間配置(前方と後方)に対するそれぞれの電荷をイベントごとに測定した。その結果、後方のイオンの電荷の方が前方のそれよりも大きくなる傾向があること、そしてその傾向は、前方イオンの電荷が大きいほど強くなることがわかった。これは、前方のイオンの電荷が大きいほど誘起される集団励起場が大きくなり、後方イオンの周辺の電子密度がより高くなったことが影響していると考えられる。
千葉 敦也; 齋藤 勇一; 鳴海 一雅; 高橋 康之; 山田 圭介; 金子 敏明*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 269(9), p.824 - 828, 2011/05
被引用回数:3 パーセンタイル:26.11(Instruments & Instrumentation)高速クラスターイオンと物質との相互作用で発現する近接効果の機構を解明するためには、固体中でのクラスター解離イオン相互の核間距離と電荷の関係を明確にする必要がある。そこで、薄膜で解離した6-MeV C構成イオンの発散角と電荷の同時測定を行い、Cの振動励起状態、構成イオン誘起電子によるウエイク効果及び構成イオン間のクーロン相互作用を考慮したモンテカルロ軌道計算により発散角分布を再現する薄膜内部での構成イオンの軌道を模擬した。その結果、初期核間距離が長いほど薄膜透過後の構成イオンの電荷は大きくなることが定量的に示された。
千葉 敦也; 齋藤 勇一; 鳴海 一雅; 高橋 康之; 山田 圭介; 金子 敏明*
JAEA-Review 2010-065, JAEA Takasaki Annual Report 2009, P. 163, 2011/01
クラスターイオン特有の照射効果(近接効果)はクラスターからの解離イオン間の距離に依存すると考えられる。解離イオンと固体中の原子核や電子との相互作用の多くはイオンの電荷に強く依存することから、近接効果の発現機構の解明において、固体中でのクラスター解離イオン相互の核間距離と電荷は極めて重要な要素である。そこで、薄膜に入射するC解離イオンの初期核間距離と薄膜透過後の最終電荷の関係を明らかにするために、解離イオンの電荷と発散角を同時測定し、発散角分布から初期核間距離をクーロン相互作用のみを考慮したシンプルな軌道計算によって見積もった。その結果は解離イオンの最終電荷が初期核間距離に強く依存することを示唆するものであった。
千葉 敦也; 齋藤 勇一; 鳴海 一雅; 阿達 正浩; 山田 圭介; 高橋 康之; 金子 敏明*
JAEA-Conf 2008-012, p.84 - 86, 2009/03
MeV領域のエネルギーを持つ重イオンクラスターと物質との衝突反応機構の解明に向け、薄膜を透過したクラスター解離イオンの電荷と薄膜入射時のクラスター構成イオンの空間配置との関係を調べている。今回は、薄膜(1g/cm)を透過したC(6MeV)の解離イオンの発散角と電荷の同時測定を試みた。解離した2つのイオンの電荷の組合せごとの発散角強度分布を粒子軌道計算で再現することにより、膜内での解離イオンの軌道を算出し、Cの入射配向と発散角を対応づけることで、解離イオンの平均電荷と入射配向の関係を得た。その結果、入射配向が膜面に対して鋭角なほど解離イオンの平均電荷は大きくなる傾向にあることを実験により初めて明らかにした。
阿達 正浩; 齋藤 勇一; 千葉 敦也; 鳴海 一雅; 山田 圭介; 金子 敏明*
Radiation Physics and Chemistry, 77(10-12), p.1328 - 1332, 2008/10
被引用回数:1 パーセンタイル:9.91(Chemistry, Physical)高速クラスターイオンは電子的な衝突を介して物質と相互作用する。このこととクラスターの多体衝突効果とを合わせて考え、電荷状態とクラスター構造との関係を明らかにすることで相互作用解明へとつながる知見が得られると期待した。そのためにわれわれはクーロン爆発イメージング法により拡大したクラスター構成イオンの相対位置と電荷状態を同時測定している。この方法で構造弁別するためには、薄膜内部での散乱や相対位置の拡大による相対位置のずれの度合いを評価する必要がある。そこで、直線構造と三角構造のそれぞれのCクラスターの薄膜透過後の軌道を計算するための粒子軌道計算コードを開発し、測定システムに対する評価を行った。このコードでは、拡大後の各イオンの位置の重心からの距離を用いて、原点付近で三角構造の割合が、周辺では直線構造の割合が高まるような平面上の点に変換する方式を考案して取り入れた。その結果、原点を中心とした円形領域を設定することで構造弁別の精度の評価が可能となり、直線構造と三角構造とをそれぞれ70%, 90%の精度で弁別可能な条件を見いだした。
千葉 敦也; 齋藤 勇一; 鳴海 一雅; 阿達 正浩; 金子 敏明*
Physical Review A, 76(6), p.063201_1 - 063201_6, 2007/12
被引用回数:13 パーセンタイル:53.98(Optics)炭素薄膜(2.4g/cm)を透過した炭素クラスターイオンC(1MeV/atom)の電荷量の測定を行った。薄膜透過により解離したクラスターを構成していたイオンはCCDカメラでモニターした発光型位置検出器で検出される。このCoulomb explosion imaging techniqueを応用した測定技術により検出されたクラスター構成原子の位置データから各構成原子の電荷量を見積もることができると同時に薄膜透過前のクラスター構造を推測することができる。解析の結果、薄膜透過後の構成原子の平均電荷は、環状構造(三角形構造)の方が鎖状構造よりも小さいことがわかった。さらに鎖状構造において、両端に位置するイオンの方が中心に位置するイオンよりも平均電荷は大きくなることがわかった。これらの実験結果は最新の理論値と良い一致を見た。
千葉 敦也; 齋藤 勇一; 鳴海 一雅; 阿達 正浩; 金子 敏明*
JAEA-Review 2006-042, JAEA Takasaki Annual Report 2005, P. 176, 2007/02
炭素薄膜を透過した高速炭素クラスターイオンC (1MeV/atom)の電荷を測定した。薄膜透過により解離したCの構成イオンは平行平板電極(30kV)により電荷に比例して偏向され、CCDカメラでモニターした発光タイプの位置検出器(MCP)により検出される。検出された位置(Cを構成していた3つのイオンの分布)は電荷と解離前のクラスター構造の情報を含んでいるため、本測定系により構成イオンの平均電荷の構造依存性について議論することができる。その結果、薄膜透過後の平均電荷は鎖状構造の方が環状構造よりも大きく、さらに鎖状構造において、中心に位置するイオンよりも両端に位置するイオンの方が平均電荷は大きくなることがわかった。これらの実験結果は、薄膜中でのクーロン爆発と隣接するイオン場の影響を考慮したクラスター平均電荷の理論計算値と良い一致を見た。
工藤 博*; 岩崎 渉*; 内山 瑠美*; 冨田 成夫*; 島 邦博*; 笹 公和*; 石井 聡*; 鳴海 一雅; 楢本 洋; 齋藤 勇一; et al.
Japanese Journal of Applied Physics, Part 2, 45(22), p.L565 - L568, 2006/06
被引用回数:14 パーセンタイル:46.71(Physics, Applied)MeV原子クラスターの衝突によって固体から放出される電子のエネルギー分布を初めて観測した結果を報告する。グラファイトとSiにC,Al (n8)を入射した場合、後方に放出される電子については、エネルギーが10eVより低い領域では、nの増加に伴って1原子あたりの電子の収量が減少し、n3では、n=1の場合の50%より低くなった。実験結果は、入射粒子の阻止断面積でも露払い効果でも説明できず、おそらく、イオン化の抑制ではなく、生成された低エネルギー電子の輸送過程、あるいは表面の透過過程が抑制された結果、電子放出が抑制されたものと考えられる。
長尾 美春; 細谷 俊明; 金子 義彦*
日本原子力学会和文論文誌, 1(2), p.153 - 163, 2002/06
原子炉の大きな正の反応度の決定には、燃料追加法,中性子吸収置換法等の方法が広く用いられている。しかし、これらの全ての測定方法は、超過倍率が15%kを越える領域に入ると20%程度の系統誤差を生じる可能性が指摘され、この問題を克服する「修正法」についての基本的考え方が提案された。この「修正法」は、現実の炉心において測定される実効増倍率の増分を計算により超臨界が許される仮想の炉心に対する値に転換するものである。本論文では、この「修正法」が大型の試験炉・研究炉に対して実際に適用可能であり、精度良く超過倍率を決定しうることを、JMTRC及びJMTRにおける燃料追加法実験データをモンテカルロコードMCNP4Aによる全炉心計算をもとに理論的に解析することによって明らかにした。
小原 建治郎; 角舘 聡; 岡 潔; 古谷 一幸; 田口 浩*; 多田 栄介; 柴沼 清; 小泉 興一; 大川 慶直; 森田 洋右; et al.
JAERI-Tech 96-011, 111 Pages, 1996/03
核融合実験炉の炉内遠隔保守システムは、高ガンマ線照射下(平均310R/h)で使用される。このため遠隔保守システムを構成する多くの機器、部屋には、従来の原子力機器、部屋の持つ耐久性を大きく超えた強度(10MGy照射、100MGyを目標)が要求され、新たな耐放射線性機器、部屋の開発が求められている。本試験では、高崎研のガンマ線照射施設を利用し、平均110R/hの線量率下で10MGy照射の照射試験を実施した。その結果、新規に開発したモータやペリスコープ、高温下(250C)で照射した電気絶縁材料としてのポリイミドに10MGy照射の耐久性が確認された。
金子 敏明*; 井原 功介*; 河野 雅砂*; 齋藤 勇一; 千葉 敦也; 鳴海 一雅
no journal, ,
本研究は、高速クラスターイオンと固体との相互作用について、構築中の理論モデルに基づいて、クラスターを構成するイオンの平均電荷とエネルギー損失(電子的阻止能)に関する包括的な特徴を示し、実験的検証を促すことを目的とする。今回は、クラスターの固体中での平均電荷を、周辺イオンの静電引力による電子束縛効果の項をこれまでの理論式に導入することによって評価した。また、クラスターイオンに対する固体の電子的阻止能を、標的物質の電子の動的関数を用いて評価した。その結果、平均電荷に関しては、粒子数が増すにつれて平均電荷減少の効果が顕著になること、イオンの速度が増すにつれて単原子イオンの平均電荷値に近づくことがそれぞれ示された。電子的阻止能に関しては、イオンの速度がボーア速度の2倍程度以上になると、粒子数が増すにつれて増加することが示された。
千葉 敦也; 齋藤 勇一; 鳴海 一雅; 山田 圭介; 金子 敏明*
no journal, ,
薄膜を透過した高速(ボーア速度以上)クラスターイオンの平均電荷は同速度の単原子イオンのそれよりも減少する。これは、薄膜内部で解離した構成イオンの間のクーロン場によって束縛電子エネルギーが増加することに起因すると考えられている。一方、構成イオンの後方に誘起される電場からの電荷への影響についてはよくわかっていない。薄膜を透過したC構成イオンの空間配置と電荷の関係を調べたところ、後方のイオンの方が前方のイオンよりも電荷が高くなる傾向を示した。これは、イオン誘起電場が構成イオンの電荷に何らかの影響を及ぼしていることを意味する。