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石橋 正祐紀; 濱 克宏; 岩月 輝希; 松井 裕哉; 竹内 竜史; 野原 壯; 尾上 博則; 池田 幸喜; 見掛 信一郎; 弥富 洋介; et al.
JAEA-Review 2017-026, 72 Pages, 2018/01
日本原子力研究開発機構東濃地科学センターでは、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究(地層科学研究)の一環として、結晶質岩(花崗岩)を対象とした超深地層研究所計画を進めている。本研究所計画では、2014年度に原子力機構改革の一環として抽出された三つの必須の課題(地下坑道における工学的対策技術の開発、物質移動モデル化技術の開発、坑道埋め戻し技術の開発)の調査研究を進めている。本報告書は、2016年度に実施した超深地層研究所計画のそれぞれの研究分野における調査研究、共同研究、施設建設などの主な研究成果を示したものである。
石橋 正祐紀; 濱 克宏; 岩月 輝希; 松井 裕哉; 竹内 竜史; 池田 幸喜; 見掛 信一郎; 弥富 洋介; 笹尾 英嗣; 小出 馨
JAEA-Review 2017-019, 29 Pages, 2017/10
日本原子力研究開発機構(以下、原子力機構)東濃地科学センターでは、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究(地層科学研究)の一環として、結晶質岩(花崗岩)を対象とした超深地層研究所計画を進めている。本研究所計画では、2014年度に原子力機構改革の一環として抽出された三つの必須の課題(地下坑道における工学的対策技術の開発、物質移動モデル化技術の開発、坑道埋め戻し技術の開発)の調査研究を進めている。本計画書は、2015年に改訂した「超深地層研究所地層科学研究基本計画」および「超深地層研究所計画における調査研究計画-第3期中期計画における調査研究計画-」に基づき、2017年度の超深地層研究所計画の調査研究計画、施設計画、共同研究計画などを示したものである。
濱 克宏; 岩月 輝希; 松井 裕哉; 見掛 信一郎; 石橋 正祐紀; 尾上 博則; 竹内 竜史; 野原 壯; 笹尾 英嗣; 池田 幸喜; et al.
JAEA-Review 2016-023, 65 Pages, 2016/12
日本原子力研究開発機構東濃地科学センターでは、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究(地層科学研究)の一環として、結晶質岩(花崗岩)を対象とした超深地層研究所計画を進めている。本研究所計画では、2014年度に原子力機構改革の一環として抽出された三つの必須の課題(地下坑道における工学的対策技術の開発、物質移動モデル化技術の開発、坑道埋め戻し技術の開発)の調査研究を進めている。本報告書は、2015年度に実施した超深地層研究所計画のそれぞれの研究分野における調査研究、共同研究、施設建設などの主な研究成果を示したものである。
濱 克宏; 見掛 信一郎; 石橋 正祐紀; 笹尾 英嗣; 桑原 和道; 上野 哲朗; 大貫 賢二*; 別府 伸治; 尾上 博則; 竹内 竜史; et al.
JAEA-Review 2015-024, 122 Pages, 2015/11
日本原子力研究開発機構東濃地科学センターでは、「地層処分技術に関する研究開発」のうち深地層の科学的研究(地層科学研究)の一環として、結晶質岩(花崗岩)を対象とした超深地層研究所計画を進めている。本計画は、「第1段階; 地表からの調査予測研究段階」、「第2段階; 研究坑道の掘削を伴う研究段階」、「第3段階; 研究坑道を利用した研究段階」の3段階からなり、2014年度は、2014年2月における深度500mステージの研究坑道の掘削工事の完了に伴い、超深地層研究所計画における深度500mまでの第2段階の調査研究を一旦終了し、これまで実施してきた各種モニタリングを含め、物質移動試験や再冠水試験等の第3段階の調査研究を進めた。本報告書は、2014年度に実施した調査研究、施設建設、共同研究等の成果を取りまとめたものである。
濱 克宏; 竹内 竜史; 三枝 博光; 岩月 輝希; 笹尾 英嗣; 見掛 信一郎; 池田 幸喜; 佐藤 稔紀; 大澤 英昭; 小出 馨
JAEA-Review 2015-021, 27 Pages, 2015/10
日本原子力研究開発機構東濃地科学センターでは、地層処分技術に関する研究開発のうち深地層の科学的研究(地層科学研究)の一環として、結晶質岩(花崗岩)を対象とした超深地層研究所計画を進めている。本計画書は、2015年に改訂した「超深地層研究所地層科学研究基本計画」に基づき、2015年度の超深地層研究所計画の調査研究計画、施設計画、共同研究計画などを示したものである。2015年度の調査研究としては、2014年度に原子力機構改革を契機に抽出された超深地層研究所計画における三つの必須の課題(「物質移動モデル化技術の開発」、「坑道埋め戻し技術の開発」、「地下坑道における工学的対策技術の開発」)の調査研究を進める。
濱 克宏; 水野 崇; 笹尾 英嗣; 岩月 輝希; 三枝 博光; 佐藤 稔紀; 藤田 朝雄; 笹本 広; 松岡 稔幸; 横田 秀晴; et al.
JAEA-Research 2015-007, 269 Pages, 2015/08
日本原子力研究開発機構の第2期中期計画期間(平成2226年度)における、超深地層研究所計画および幌延深地層研究計画、地質環境の長期安定性に関する研究の成果を取りまとめた。研究成果については、地層処分事業におけるサイト選定から処分開始に関する意思決定ポイントまでに必要な技術情報を、事業者・規制機関が活用可能な形式で体系化し、所期の目標としていた精密調査(前半)の段階に必要となる技術基盤として整備した。
大澤 英昭; 小出 馨; 笹尾 英嗣; 岩月 輝希; 三枝 博光; 濱 克宏; 佐藤 稔紀
Proceedings of 2015 International High-Level Radioactive Waste Management Conference (IHLRWM 2015) (CD-ROM), p.371 - 378, 2015/04
1996年に結晶質岩を対象とした深地層の研究施設計画として瑞浪市で開始した超深地層研究所計画は、3つの段階(第1段階:地表からの調査予測研究段階、第2段階:研究坑道の掘削を伴う研究段階、第3段階:研究坑道を利用した研究段階)で進めてきた。現在、深度500mまでの研究坑道の掘削を完了し、第2段階の調査研究は一旦終了した。第3段階の調査研究は2010年から行っている。原子力機構は、これまでの調査研究の成果を、ウェブベースの報告書(CoolRepH26)として取りまとめた。今後、超深地層研究所計画では、地層処分の信頼性を向上するための基盤研究として、第3段階の調査研究を継続して進める。
小出 馨; 大澤 英昭; 伊藤 洋昭; 棚井 憲治; 仙波 毅; 内藤 守正; 杉原 弘造; 宮本 陽一
Annual Waste Management Symposium (WM 2015), Vol.5, p.3631 - 3645, 2015/00
原子力機構は高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発を進めており、その一環として日本の多種多様な地質環境に対応するため、深地層の研究施設計画として超深地層研究所計画(瑞浪)と幌延深地層研究計画を立ち上げた。瑞浪では結晶質岩を対象に深地層の科学的研究を実施している。一方、幌延では堆積岩を対象に深地層の科学的研究と地層処分研究開発を実施している。両プロジェクトとも、計画を「地上からの調査研究段階(第1段階)」「坑道堀削時の調査研究段階(第2段階)」「地下施設での調査研究段階(第3段階)」の3つの段階に分けて進めている。現在、研究坑道の堀削工事は、瑞浪では深度500mまで、また、幌延では深度350mまで終了している。今後、両プロジェクトでは、地質環境の長期変遷に関する研究を含む第3段階の研究を進めるとともに、深地層の研究施設を地層処分分野の研究者・技術者の育成、国民との相互理解促進、国際協力の場として活用していく。
濱 克宏; 見掛 信一郎; 西尾 和久; 川本 康司; 山田 信人; 石橋 正祐紀; 村上 裕晃; 松岡 稔幸; 笹尾 英嗣; 真田 祐幸; et al.
JAEA-Review 2014-038, 137 Pages, 2014/12
日本原子力研究開発機構東濃地科学センターでは、「地層処分技術に関する研究開発」のうち深地層の科学的研究(地層科学研究)の一環として、結晶質岩(花崗岩)を対象とした超深地層研究所計画を進めている。本計画は、「第1段階; 地表からの調査予測研究段階」、「第2段階; 研究坑道の掘削を伴う研究段階」、「第3段階; 研究坑道を利用した研究段階」の3段階からなり、2013年度は、第2段階および第3段階の調査研究を進めた。本報告書は、2010年度に改定した「超深地層研究所地層科学研究基本計画」に基づいた、超深地層研究所計画の第2段階および第3段階の調査研究のうち2013年度に実施した(1)調査研究、(2)施設建設、(3)共同研究等の成果を取りまとめたものである。
濱 克宏; 見掛 信一郎; 西尾 和久; 笹尾 英嗣; 三枝 博光; 岩月 輝希; 池田 幸喜; 佐藤 稔紀; 大澤 英昭; 小出 馨
JAEA-Review 2014-035, 34 Pages, 2014/10
日本原子力研究開発機構東濃地科学センターでは、地層処分技術に関する研究開発のうち深地層の科学的研究(地層科学研究)の一環として、結晶質岩(花崗岩)を対象とした超深地層研究所計画を進めている。本計画は、「第1段階; 地表からの調査予測研究段階」、「第2段階; 研究坑道の掘削を伴う研究段階」、「第3段階; 研究坑道を利用した研究段階」の3段階からなる。2014年度は、2014年2月における深度500mステージの研究坑道の掘削工事の完了に伴い、超深地層研究所計画における深度500mまでの第2段階の調査研究を一旦終了し、これまで実施してきた各種モニタリング等を含め、物質移動試験や再冠水試験等の第3段階の調査研究を進めていく。本計画書は、2010年に改訂した「超深地層研究所地層科学研究基本計画」、2012年度から2013年度に実施した第3段階における調査研究計画の策定に向けた検討結果および2013年度の調査研究の進捗を踏まえて、2014年度の超深地層研究所計画の調査研究計画、施設建設計画、共同研究計画などを示したものである。
長谷川 健; 山田 信人; 小出 馨
JAEA-Research 2014-004, 177 Pages, 2014/06
広域地下水流動研究の一環として、平成9年から平成11年にかけて岐阜県東濃地域においてMT法とCSMT法を組み合わせた地上電磁探査を実施した。その後、花崗岩深部の調査へのMT法の適用性を検討する試験が実施されたが、この試験において当該地域におけるMT法調査の問題点が抽出されていた。これを受けて、当時取得した地上電磁探査データの品質を改めて確認したところ、ほとんどすべての測定点のデータに、JR東海中央本線や中部電力の瑞浪変電所および送電線に起因していると考えられる人工ノイズの混入が認められ、地上電磁探査の解析結果には問題があることが判明した。このような結果を招いた最大の要因は、調査対象地域の電磁界ノイズの特徴を精査することなく、データ取得の簡便性の観点から、高周波数テンソル式CSMT法システムを採用したことにある。すなわち、CSMT法やMT法を用いて地質構造調査を行う場合、特に直流で運行されている鉄道沿線や市街地近郊においては、事前に調査対象地域のノイズの状況を詳細に把握しておき、そのノイズに対処可能な探査システムの選定や、測定仕様の決定を行うことが極めて重要である。
濱 克宏; 見掛 信一郎; 西尾 和久; 松岡 稔幸; 石橋 正祐紀; 笹尾 英嗣; 引間 亮一*; 丹野 剛男*; 真田 祐幸; 尾上 博則; et al.
JAEA-Review 2013-050, 114 Pages, 2014/02
日本原子力研究開発機構東濃地科学センターでは、「地層処分技術に関する研究開発」のうち深地層の科学的研究(地層科学研究)の一環として、結晶質岩(花崗岩)を対象とした超深地層研究所計画を進めている。本計画は、「第1段階;地表からの調査予測研究段階」、「第2段階;研究坑道の掘削を伴う研究段階」、「第3段階;研究坑道を利用した研究段階」の3段階からなり、2012年度は、第2段階および第3段階の調査研究を進めた。本報告書は、2010年度に改定した「超深地層研究所地層科学研究基本計画」に基づいた、超深地層研究所計画の第2段階および第3段階の調査研究のうち2012年度に実施した(1)調査研究、(2)施設建設、(3)共同研究等の成果を取りまとめたものである。
濱 克宏; 見掛 信一郎; 西尾 和久; 笹尾 英嗣; 岩月 輝希; 竹内 竜史; 松岡 稔幸; 丹野 剛男*; 尾上 博則; 尾方 伸久; et al.
JAEA-Review 2013-044, 37 Pages, 2014/01
日本原子力研究開発機構東濃地科学センターでは、地層処分技術に関する研究開発のうち深地層の科学的研究(地層科学研究)の一環として、結晶質岩(花崗岩)を対象とした超深地層研究所計画を進めている。本計画は、「第1段階; 地表からの調査予測研究段階」、「第2段階; 研究坑道の掘削を伴う研究段階」、「第3段階; 研究坑道を利用した研究段階」の3段階からなる。2013年度は、第2段階および第3段階の調査研究を進めていく。本計画書は、2010年に改訂した「超深地層研究所地層科学研究基本計画」に基づいた2013年度の超深地層研究所計画の調査研究計画、施設建設計画、共同研究計画などを示したものである。
長谷川 健; 山田 信人; 遠藤 令誕*; 小出 馨
JAEA-Research 2013-028, 83 Pages, 2013/12
花崗岩分布域における空中物理探査の適用性を評価するために、平成9年から平成11年にかけて岐阜県東濃地域の花崗岩分布域を対象にヘリコプターを用いた空中物理探査(空中電磁探査,空中磁気探査,空中線探査)が実施された。今回、当時取得したデータを再解析し、以下の結果を得た。(1)空中電磁探査; 見掛比抵抗の新たな計算方法を考案しデータの再処理を行った。その結果、それぞれの岩石の比抵抗に応じた見掛比抵抗を計算することが可能となり、その値を用いて作成した見掛比抵抗コンター図から、花崗岩体の深度の変化を明瞭に読み取ることができた。(2)空中磁気探査; 当該地域の花崗岩の磁化率は岩体全体で均一ではなく、磁化率の観点から花崗岩はおよそ五つの部分に区分可能であることがわかった。また、カラー陰影図は磁気異常の定性解析に有効であることがわかった。(3)空中
線探査;
線の局所異常を示す地点を新たに抽出した。抽出された異常点は開口性の断裂を反映しているのではなく、花崗岩の露頭あるいはウラン鉱床の露頭を反映している可能性が高いことが推論された。今回の解析結果から、ヘリコプターを用いた空中物理探査が地表での調査計画の立案に必要な多くの情報を提供可能であることが再確認された。
國丸 貴紀; 見掛 信一郎; 西尾 和久; 鶴田 忠彦; 松岡 稔幸; 石橋 正祐紀; 笹尾 英嗣; 引間 亮一; 丹野 剛男; 真田 祐幸; et al.
JAEA-Review 2013-018, 169 Pages, 2013/09
日本原子力研究開発機構東濃地科学センターでは、「地層処分技術に関する研究開発」のうち深地層の科学的研究(地層科学研究)の一環として、結晶質岩(花崗岩)を対象とした超深地層研究所計画を進めている。本計画は、「第1段階; 地表からの調査予測研究段階」、「第2段階; 研究坑道の掘削を伴う研究段階」、「第3段階; 研究坑道を利用した研究段階」の3段階からなり、2011年度は、第2段階及び第3段階の調査研究を進めた。本報告書は、2010年度に改訂した「超深地層研究所地層科学研究基本計画」に基づいた、超深地層研究所計画の第2段階及び第3段階の調査研究のうち2011年度に実施した(1)調査研究、(2)施設建設、(3)共同研究等の成果を取りまとめたものである。
小出 馨; 小池 克明*
International Journal of Applied Earth Observation and Geoinformation, 19, p.88 - 103, 2012/10
被引用回数:6 パーセンタイル:24.73(Remote Sensing)本研究は、広域スケールにおける地質構造の水理学的特性評価にかかわる方法論の開発の一環として、従来困難とされてきたリモートセンシングによる温暖湿潤地域の森林地帯における高地下水面地区の抽出について、植生情報に基づく新たな検出方法を提案した。高地下水面によって引き起こされる植生状態の差異を検出するため、新しい植生指標(AgbNDVI)と対象エリアの地理学的特性に基づくセグメント解析を考案した。手法の妥当性を検証するため、岐阜県東濃地域の約5km四方の森林域の衛星データ(SPOT)を用いて本手法を適用した。その結果、抽出された高植生指標地点は、地下水流出が発生しやすい斜面傾斜変換点や地質境界付近、確認されている湧水点の近傍や地下水面の高い部分に分布していることが確認された。したがって、高植生指標地点は、地下水流出点や高地下水面地区の重要な指標となることから、本研究で提案した植生指標(AgbNDVI)及び高植生指標地点抽出手法は、温暖湿潤地域における地質構造の水理学的特性や地下水流出域の推定にとって有効な方法と考えられる。
國丸 貴紀; 見掛 信一郎; 西尾 和久; 鶴田 忠彦; 松岡 稔幸; 石橋 正祐紀; 窪島 光志; 竹内 竜史; 水野 崇; 佐藤 稔紀; et al.
JAEA-Review 2012-028, 31 Pages, 2012/08
日本原子力研究開発機構東濃地科学センターでは、地層処分技術に関する研究開発のうち深地層の科学的研究(地層科学研究)の一環として、結晶質岩(花崗岩)を対象とした超深地層研究所計画を進めている。本計画は、「第1段階; 地表からの調査予測研究段階」、「第2段階; 研究坑道の掘削を伴う研究段階」、「第3段階; 研究坑道を利用した研究段階」の3段階からなる。2012年度は、第2段階及び第3段階の調査研究を進めていく。本計画書は、2010年に改訂した「超深地層研究所地層科学研究基本計画」に基づいた2012年度の超深地層研究所計画の調査研究計画,施設建設計画,共同研究計画などを示したものである。
小池 克明*; 内山 恭輔*; 小出 馨
情報地質, 23(2), p.68 - 69, 2012/06
熱水変質帯は、大雨によって地すべり等の地質災害を引き起こすとともに、金等の金属鉱床の成因とも関連しているため、防災や資源探査においてその分布形態の把握は重要である。本研究では、熱水変質帯に起因する土壌の化学的性質や土壌水分量の差異によって生じる植生異常部を抽出するため、植生の水ストレスに感度が高い可視域の緑色及び中間赤外域を用いた新規の植生指標VIGSを開発した。本植生指標の有効性を確認するため、LANDSAT TMデータを用いて地すべり地帯(八幡平)及び金鉱床地帯(菱刈鉱山)において、植生異常部の抽出を試みた。その結果、地すべり地形や金鉱化帯に関連する熱水変質帯に対応する植生異常地点の分布を捉えることができ、本植生指標の有効性を検証できた。
小出 馨; 小池 克明*
Proceedings of International Symposium on Earth Science and Technology 2010, p.123 - 128, 2010/12
地形の不明瞭な古い地すべりや崩壊前の不安定斜面を抽出するため、不安定斜面に形成される水理地質構造による地下水滲出や斜面移動に伴う地盤変形によって生じる植生異常を衛星データを用いて捉える手法を考案した。本研究では植生状態の主要な影響因子である地形及び林相によって解析エリアを細分化し、同様な地理学的特徴を有する小領域ごとに植生状態を評価することにより、不安定斜面における地下水滲出や地盤変形に起因する植生異常の抽出を試みた。また、植生状態の指標として広く利用されている正規化植生指標(NDVI)の問題点を改良したAdded Green Band NDVI (AgNDVI)を考案した。SPOT衛星データを用いて代表的な地すべり地域である八幡平を解析エリアとして本手法を適用した結果、地下水滲出が生じやすい地すべりの滑落崖直下や末端部周辺には高植生指標異常地点が分布し、一方、滑落崖の外縁部,移動体主部の側方境界,移動体押し出し部のような亀裂や地盤の変形が生じている部分には低植生指標異常点が分布していることが示された。この結果から、不安定斜面の抽出に関する本手法の妥当性を確認した。
小出 馨
写真測量とリモートセンシング, 47(6), p.4 - 12, 2009/01
高レベル放射性廃棄物の地層処分においては、その安全性を評価するうえで、地下水流動を把握することが極めて重要な項目であるとされている。我が国においても、日本原子力研究開発機構東濃地科学センターにおいて、地下水流動を把握するための研究開発を実施しており、地下水調査機器・調査手法の開発,水文データの観測,地下水流動のモデル化技術の開発を実施している。筆者は、地下水流動解析における涵養量の設定に必要な水収支に関する地表の水文特性及び地下水の流出域並びに水理地質構造をリモートセンシングデータや地形図(DEM)などを利用して推定する手法の開発を行っており、本論では、林相区分の精度向上の一環として、林相区分における多時期衛星データの最適な観測時期の選定について検討を行った。その結果、研究対象領域においては、(1)常緑針葉樹林と落葉広葉樹林との区分には、観測時期が夏(6月)と広葉樹が紅葉する時期の11月とのNDVIの季節変化量が有効である,(2)観測時期が夏(6月)と広葉樹が落葉する冬(12月)とのNDVIの季節変化量は、常緑の林床植物の影響により、針葉樹林と広葉樹林との値の範囲が重なり、区分が困難となる,(3)森林と草地(芝地)との区分には、観測時期が夏(6月)と冬(12月)の衛星データによるNDVIの季節変化量が有効であることを明らかにした。