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下村 浩一郎*; 幸田 章宏*; Pant, A. D.*; 砂川 光*; 藤森 寛*; 梅垣 いづみ*; 中村 惇平*; 藤原 理賀; 反保 元伸*; 河村 成肇*; et al.
Interactions (Internet), 245(1), p.31_1 - 31_6, 2024/12
J-PARC Muon Facility: MUSE (Muon Science Establishment) is responsible for the inter-university user program and the operation, maintenance, and construction of the muon beamlines, namely D-line, S-line, U-line, and H-line, along with the muon source at J-PARC Materials and Life Science Facility (MLF). In this paper, recent developments are briefly presented.
下村 浩一郎*; 幸田 章宏*; Pant, A. D.*; 名取 寛顕*; 藤森 寛*; 梅垣 いづみ*; 中村 惇平*; 反保 元伸*; 河村 成肇*; 手島 菜月*; et al.
Journal of Physics; Conference Series, 2462, p.012033_1 - 012033_5, 2023/03
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Physics, Applied)At J-PARC MUSE, since the
SR2017 conference and up to FY2022, there have been several new developments at the facility, including the completion of a new experimental area S2 at the surface muon beamline S-line and the first muon beam extraction to the H1 area in the H-line, mainly to carry out high-statistics fundamental physics experiments. Several new studies are also underway, such as applying negative muon non-destructive elemental analysis to the analysis of samples returned from the asteroid Ryugu in the D2 area of the D-line. This paper reports on the latest status of MUSE.
大谷 将士*; 深尾 祥紀*; 二ツ川 健太*; 河村 成肇*; 的場 史朗*; 三部 勉*; 三宅 康博*; 下村 浩一郎*; 山崎 高幸*; 長谷川 和男; et al.
Journal of Physics; Conference Series, 1350, p.012067_1 - 012067_6, 2019/12
被引用回数:3 パーセンタイル:78.12(Physics, Particles & Fields)負ミューオニウムはそのユニークな性質から様々な科学の分野で応用される可能性がある。1980年代に真空中で初めて生成されて以来、仕事関数の低い物質を用いて負ミューオニウム生成効率を高めることが議論されてきた。アルミナセメントの構成物質であるC12A7は良く知られた絶縁体であるが、電子をドープすることで導体として振舞うことが近年発見された。このC12A7エレクトライドは2.9eVという比較的低い仕事関数を持ち、負イオン生成効率を示すと期待されている。本論文では、従来用いていたアルミニウム、C12A7エレクトライド、さらにステンレスターゲット用いた負ミューオニウムイオン生成効率の比較について述べる。測定された生成率は10
/sであり、現状セットアップではエレクトライドにおいても大きな生成率向上は確認されず、表面状態をより注意深く整える必要であることが推定される。また、生成された負ミューオニウムの平均エネルギーに材質依存はなく、0.2
0.1keVであった。
安田 浩昌*; 飯沼 裕美*; 大谷 将士*; 河村 成肇*; 北村 遼; 近藤 恭弘; 齊藤 直人; 須江 祐貴*; 中沢 雄河*; 的場 史朗*; et al.
Proceedings of 16th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.371 - 375, 2019/07
基礎的な物理量の一つであるミューオンの異常磁気モーメント(g-2)は理論的および実験的にも高精度に求められることから、理論を検証するためにも重要な物理量である。ブルックヘブン国立研究所で行われた先行実験により、標準模型による計算値と実験による測定値との間に3
以上の乖離があることがわかった。これは、標準模型を超えた物理を示唆しており、より高精度な測定により検証する必要がある。J-PARC muon g-2/EDM実験では、低エミッタンスなミューオンビームを用いることで、先行実験における主要な系統誤差要因を抑制することができる。一方で、高強度なミューオンビームを利用するため、検出器などによる時間応答性の系統誤差が発生する。本研究では、加速低速部でのスピン反転を行うことで可能なスピン反転解析法により、時間応答性由来の系統誤差抑制を目指す。現在、スピン反転装置の候補としてWien-filter型を検討しており、概念設計を行い、現状のシミュレーションではx方向及びy方向のエミッタンス増大がそれぞれ64%と56%であるが、さらなる電場の改良により46%と2%まで抑えられる可能性があることを見出した。本講演ではミューオンスピン反転装置の設計・開発状況について報告する。
髭本 亘; 門野 良典*; 河村 成肇*; 幸田 章宏*; 小嶋 健児*; 牧村 俊助*; 的場 史朗*; 三宅 康博*; 下村 浩一郎*; Strasser, P.*
Quantum Beam Science (Internet), 1(1), p.11_1 - 11_24, 2017/06
ミュオン科学実験施設はJ-PARCにおいて中性子, ハドロン, ニュートリノ各施設と並ぶ利用施設である。ミュオン施設では、物質生命科学実験棟において中性子実験施設と共有している高エネルギーの陽子により発生させたミュオンを用いて様々な科学研究に用いている。本レビューではミュオン科学実験施設の現状について報告する。
千葉 敦也; 鳴海 一雅; 山田 圭介; 的場 史朗; 齋藤 勇一
JAEA-Review 2013-059, JAEA Takasaki Annual Report 2012, P. 167, 2014/03
クラスターイオンと物質と相互作用において、反応初期に生じるクーロン爆発は、その後の反応過程に大きな影響を与える。そのため、クラスターイオンによる照射効果の発現機構を理解するためには、クーロン爆発について詳細に調べる必要がある。そこで、ガス標的との衝突でクーロン爆発したC
の構成イオンの電荷と空間分布をイベントごとに測定し、それらの軌道を解析した。その結果、標的原子との衝突後、励起からクーロン爆発に至るまでに、原子間距離が約1.5倍に広がることがわかった。
山田 圭介; 齋藤 勇一; 石井 保行; 的場 史朗; 千葉 敦也; 横山 彰人; 薄井 絢; 佐藤 隆博; 大久保 猛; 宇野 定則
JAEA-Review 2013-059, JAEA Takasaki Annual Report 2012, P. 159, 2014/03
TIARA静電加速器において平成24年度に行った技術開発の成果を報告する。タンデム加速器ではクラスターイオン用荷電変換ガスの探索のために、0.24V
-0.34
(V
: Borh velocity)のエネルギー範囲でAuクラスターイオンとHe及びN
ガスとの衝突によるクラスターイオンの解離断面積を評価した。その結果、解離断面積は実験の範囲ではエネルギー依存性がなく、クラスターサイズ及びガスの種類に依存することがわかった。シングルエンド加速器では、平成23年度までに開発したエミッタンス測定装置を用いて、RFイオン源の引出電圧とエミッタンスの関係を測定した。その結果、1MeVプロトンビームでは、引出電圧が8.4kVのときに最も良いエミッタンスが得られることがわかった。イオン注入装置では、クラスターイオン用ファラデーカップ(FC)の小型化のため、底面に針を敷き詰めることで等価的にアスペクト比を高くしたFCを試作した。本FCを用いてフラーレンイオンの電流測定試験を行った結果、高いアスペクト比を有するFCと同等の測定値が得られたことから、本手法がクラスターイオン用FCの小型化に有用であることがわかった。
本橋 健次*; 鈴木 優紀*; 齋藤 勇一; 宮脇 信正; 的場 史朗; 神谷 富裕
no journal, ,
近年、ガラスキャピラリーを透過するMeVエネルギーイオンビームに対して、ガラス表面近傍原子との小角散乱やチャージアップに起因すると考えられる偏向・集束効果が発見された。我々は、この現象に着目して、MeVエネルギーイオンビームの偏向に応用することを考え、固体表面を利用した高速重イオンの偏向効果を検証することを目的に、一対の凸凹ガラス円筒面の隙間(面間チャネル)に4MeV炭素イオンを入射した際の透過率とエネルギーのガラス円筒面に対するビーム入射角(チルト角)依存性を調べた。曲率半径155.70mm奥行き20mmの凸凹ガラス円筒光学レンズを1.2mmの間隔で対向した面間チャネルに、直径1mmの4MeV-C
イオンを入射し、面間チャネル入口を中心としてチルト回転したときの透過イオンを表面障壁型半導体検出器で検出し、そのイオン透過率とエネルギーを測定した。その結果、幾何学的にはビームが透過できない角度の時でも電流透過率が約10%になることを確認した。これにより、曲面ガラスを利用してビームを偏向できることが示された。
的場 史朗; 石川 学*; 高橋 果林*; 小泉 哲夫*; 城丸 春夫*
no journal, ,
マイクロチャンネルプレート(MCP)の最大検出効率は、表面積に対する全細孔の開口面積比(開口率)とほぼ等しいことが知られている。市販の一般的なMCPでは開口率は50%-60%である。我々は、検出効率を向上させる目的で、入射部にテーパー加工を施して開口率を約100%に増大させたMCPを開発した。このMCPについて、過去に多くの測定例があるHeイオンに対する検出効率を測定した。その結果、最大検出効率は91%であった。開口率100%のMCPでは、テーパー縁部での電場分布が従来型MCPと異なり、テーパー縁部で生成した二次電子がチャンネル部に入射する確率が少なくなるので、検出効率が開口率より低下すると考えられる。
齋藤 勇一; 千葉 敦也; 薄井 絢; 山田 圭介; 的場 史朗; 鳴海 一雅
no journal, ,
Intense cluster ion beams are required in research of surface modification, surface analysis and so on. One of the key points in increasing a current of a cluster beam accelerated by a tandem accelerator is enhancement of transmission, a ratio of a beam current of incident negative cluster ions upon the tandem to that of accelerated intact positive cluster ions. The transmission is strongly dependent on a charge-exchange gas pressure. Therefore, the measurement of transmission as a function of the gas pressure is important to obtain a higher beam current of cluster ions. In this work, the transmission of C
ions was measured as a function of the helium gas pressure in the high voltage terminal at 2.5 MV. The maximum transmission ratios of 2.6% for C
and 1.4% for C
were finally obtained.
鳴海 一雅; 千葉 敦也; 山田 圭介; 的場 史朗; 齋藤 勇一
no journal, ,
A vicinage effect on secondary-electron (SE) emissions from a solid induced by swift molecular/cluster ions is one of the open questions of atomic collisions in solids. It cannot be explained by only the production process of the three-step model of SE emissions, which is closely related to the energy deposition by a projectile. We have investigated cluster-size dependence of SE yields emitted in the forward direction from amorphous C foils (2-100
g/cm
) bombarded with 62.5-keV/u C
ions (
= 1-4) in order to demonstrate the vicinage effect not originating from the production process in the present study. Suppression of SE emissions (one of the vicinage effects) is observed and does not diminish in all the foils measured. The suppression effect is larger as the cluster size
is larger. This dependence is observed for at least 60
g/cm
, indicating that the effect originating from some physical mechanism exists even at the thick foils, where the contribution of the production process to the effect could be excluded on the basis of previous studies. This can lead to the conclusion that the vicinage effect not originating from the production process is demonstrated experimentally.
山田 圭介; 齋藤 勇一; 石井 保行; 的場 史朗; 千葉 敦也; 横山 彰人; 薄井 絢; 佐藤 隆博; 大久保 猛; 宇野 定則
no journal, ,
TIARA静電加速器において平成25年度に行った技術開発の成果を報告する。タンデム加速器では、クラスターイオン電流増強のため、荷電変換ガス(He)の圧力に対するC
イオンの透過率を測定した。その結果、透過率はC
で2.6%、C
で1.4%であった。また、最大の透過率が得られる圧力は、他の炭素クラスター(Cn:n=2-10)と比べ低い値であることが分かった。荷電変換ガス圧力を最適な値に調整することで、ターゲット位置で数十pAのC
イオンビームが輸送可能になった。シングルエンド加速器では、マイクロPIXE分析に用いられるH
ビームの時間に依存したエネルギーシフト量を測定するため、
Al(p,
)
Siの共鳴核反応を用いたビームエネルギー測定を行っており、軽イオンマイクロビームラインでの測定系の構築及び動作試験を完了した。イオン注入装置では、クラスターイオン電流測定用ファラデーカップ(FC)の構造を検討するため、アスペクト比の異なるFCで100keV及び540keVのC
イオン電流を測定し比較した。その結果、アスペクト比10, 15, 20のFCで測定値がほぼ一定となることから、本エネルギーではアスペクト比10以上が必要であることが分かった。
的場 史朗
no journal, ,
Micro channel plate(MCP)では粒子がチャンネル内に入射しないと検出されないので、検出効率の上限は開口率によって制限される。そこで、開口率を上げれば検出効率を増加させることができると考え、入射部にテーパー加工を施して実効的に開口率を90%まで上げた高感度MCPの製作に取り組み、その検出効率の測定を行った。高感度型MCPの検出効率は、測定したエネルギー領域では全域において通常のMCPの検出効率を上回っている。入射エネルギーが高い領域での検出効率は実効的な開口率(90%)に迫り、イオン検出においてテーパー加工が有効であることが確かめられた。
的場 史朗; 守屋 宗祐*; 小泉 哲夫*; 石川 学*; 高橋 果林*; 城丸 春夫*
no journal, ,
A micro channel plate (MCP) consists of a large number of micro channels which are formed by etching a lead glass matrix. Particles are detected if those are injected into the channel of an MCP. Therefore, the detection efficiency of an MCP is limited by the open-area-ratio (OAR) which is defined as the ratio of the total area of the channel entrances (open-area) to the one of the MCP surface. We have fabricated the tapered MCP (T-MCP) having the channels with enlarged entrances to increase the effective OAR. The absolute ion-detection efficiency has been measured in single-ion counting mode. The detection efficiencies of the T-MCP are close to the effective OAR at higher ion energy and greater than that of (the previous) MCP in the energy range between 0.5 and 13.5 keV. The higher detection efficiency for an ion is validated for the T-MCP.
石川 学*; 小泉 哲夫*; 高橋 果林*; 城丸 春夫*; 的場 史朗
no journal, ,
電子増倍作用がある直径10
m程度の細孔を鉛ガラスに2次元的に配列した板状の検出器であるマイクロチャンネルプレート(MCP)の検出効率の最大値は、表面積に対する全細孔の開口面積の比である開口率にほぼ等しいことが知られている。このことから、細孔に入射した粒子のみが検出されると考えられている。そこで、検出効率を向上させる目的で、入射部にテーパー加工を施して開口率を増大させたMCPを開発し、これまでに開口率90%で最大検出効率90%を得た。今回は、開口率が約100%のMCPを試作し、従来型MCPの検出効率と比較するために多くの測定例があるHeイオンに対する検出効率を測定した。その結果、従来型MCP(開口率約60%)の最大検出効率は60%であり、開口率約100%のMCPの最大検出効率は91%であった。100%近い開口率ではMCP表面において平坦部がなくなるのでテーパー縁部での電位勾配が従来型MCPと異なると考えられ、開口部の形状によって検出効率が変化する可能性があることがわかった。
山田 圭介; 齋藤 勇一; 石井 保行; 的場 史朗; 千葉 敦也; 横山 彰人; 薄井 絢; 佐藤 隆博; 大久保 猛; 宇野 定則
no journal, ,
TIARA静電加速器において平成24年度に行った技術開発の成果を報告する。タンデム加速器では、クラスターイオン用荷電変換ガスの探索のために、0.24V
-0.34V
(V
: Borh velocity)の速度範囲で、AuクラスターイオンとHe及びN
ガスとの衝突によるクラスターイオンの解離断面積を評価した。その結果、解離断面積は実験の範囲ではエネルギー依存性がなく、クラスターサイズ及びガスの種類に依存することが分かった。シングルエンド加速器では、平成23年度までに開発したエミッタンス測定装置を用いて、RFイオン源の引出電圧とエミッタンスの関係を測定した。その結果、1MeVプロトンビームでは、引出電圧が8.4kVのときに最も良いエミッタンスが得られることが分かった。イオン注入装置では、従来の高アスペクト比構造を有するクラスターイオン用ファラデーカップ(FC)に代わり、底面に針を敷き詰めることで等価的にアスペクト比を高くした小型FCを試作した。本FCを用いてフラーレンイオンの電流測定試験を行った結果、従来のものと同等の測定値が得られたことから、本構造がクラスターイオン用FCの小型化に有用であることが分かった。
鳴海 一雅; 千葉 敦也; 山田 圭介; 的場 史朗; 齋藤 勇一
no journal, ,
高速クラスターイオン衝撃による固体からの二次電子放出に関する近接効果を調べるため、数百keV/uクラスターイオンを非晶質炭素薄膜に照射した際に放出される二次電子収量の測定を行っている。今回は、クラスターイオンによって固体内に発生する励起電子の表面までの輸送過程に由来する近接効果のクラスターサイズに対する依存性を測定した。ビーム軸に対して45
傾けた非晶質炭素薄膜(厚さ1-100
g/cm
)に62.5keV/u C
(
=1-4)、あるいは100keV/u H
(
=1-3)を照射し、薄膜の前方に放出される二次電子収量を測定した。二次電子収量の評価は、薄膜を透過した解離イオンを二次電子の検出と同時に半導体検出器(SSD)で検出し(受け入れ角7.6
)、解離イオンが全て検出された場合のみを抽出して行った。この実験結果に現れる励起電子の輸送過程に由来する近接効果についてウェイクポテンシャルモデルに基づき考察した。

イオン衝撃により炭素薄膜から放出される二次電子収量のクラスターサイズ依存性鳴海 一雅; 千葉 敦也; 山田 圭介; 的場 史朗; 齋藤 勇一
no journal, ,
高速クラスターイオン衝撃による固体からの二次電子放出に対する近接効果は固体内原子衝突研究における未解明問題の一つである。この近接効果は、二次電子放出でよく知られた3ステップモデルにおける、入射粒子のエネルギー付与による二次電子の生成過程だけでは説明できない。本研究では、生成過程に由来しない近接効果の存在を実証するために、同じ速度のC
イオン(
=1-4)を、ビーム軸に対して45
傾けた厚さが異なる非晶質炭素薄膜(厚さ2-100
g/cm
)に照射し、前方(下流)に放出される二次電子収量のクラスターサイズ依存性を調べた。その結果、全ての厚さの膜で二次電子収量の抑制効果(1原子当たりの二次電子収量がC
の場合よりも小さい)が観測された。抑制効果は
の増大に伴って大きくなり、この傾向は少なくとも60
g/cm
の膜まで観測された。モンテカルロ法を用いて薄膜中の解離イオンの軌道を計算した結果、厚さ50
g/cm
で解離イオン間距離が十分大きくなるため、それより厚い膜では生成過程に由来する近接効果は除外してよい。したがって、この結果は、生成過程の寄与が除外できるような厚い膜でも、エネルギー付与以外の物理メカニズムに由来する近接効果、すなわち生成過程に由来しない近接効果が存在することを示している。

イオン衝撃による炭素薄膜からの二次電子放出に対する近接効果鳴海 一雅; 千葉 敦也; 山田 圭介; 的場 史朗; 齋藤 勇一
no journal, ,
高速クラスターイオンと固体標的との衝突においては、構成イオン同士の時空間隔が非常に近接していることに起因する効果(近接効果)が観測される。中でも固体からの二次電子放出に対する近接効果は固体内原子衝突研究における未解明問題の一つである。この近接効果は、二次電子放出でよく知られた3ステップモデルにおける、入射粒子のエネルギー付与による二次電子の生成過程だけでは説明できない。その一方で、生成過程に由来しない近接効果の存在は実証されていない。そこで、これを実証するために、同じ速度のC
イオン(
=1-4)を、ビーム軸に対して45
傾けた厚さが異なる非晶質炭素薄膜(厚さ2-100
g/cm
)に照射し、前方に放出される二次電子収量のクラスターサイズ依存性を調べた。得られた結果は、全ての厚さの膜で二次電子収量の抑制効果(1原子当たりの二次電子収量がC
の場合よりも小さい)を示し、この抑制効果は少なくとも60
g/cm
の膜まで
の増大に伴って大きくなった。モンテカルロ法を用いて薄膜中の解離イオンの軌道を計算したところ、厚さ50
g/cm
で解離イオン間距離が十分大きくなるため、それより厚い膜では生成過程に由来する近接効果は除外してよいことがわかった。したがって、この結果は、生成過程の寄与が除外できるような厚い膜でも、エネルギー付与以外の物理メカニズムに由来する近接効果、すなわち生成過程に由来しない近接効果が存在することを示している。
鳴海 一雅; 千葉 敦也; 山田 圭介; 的場 史朗; 齋藤 勇一
no journal, ,
高速クラスターイオンと固体標的との衝突においては、構成イオンの時間的・空間的間隔が非常に近接していることに起因する効果(近接効果)が観測される。固体からの二次電子放出に対する近接効果は、二次電子放出の3つの過程(二次電子の生成, 輸送, 透過)のうち、生成過程における近接効果だけでは説明できない。その一方で、生成過程以外の過程における近接効果は実証されていない。そこで、これを実証するために、62.5keV/uのC
イオン(
=1-4)を、ビーム軸に対して45
傾けた7種類の厚さ(2-100
g/cm
)の非晶質炭素薄膜に照射し、前方に放出される二次電子収量を測定した。得られた結果は、今回の実験で用いた膜厚の範囲において、1原子当たりの二次電子収量がC
の場合よりも少なくなることを示した。
の増大に伴って収量がより減少することから、観測結果がクラスターイオン照射に由来するのは明白である。モンテカルロ法を用いて薄膜(1-50
g/cm
)中の解離イオンの軌道シミュレーションをした結果、膜の厚さに伴って解離イオン間距離が長くなり、50
g/cm
程度で、生成過程における近接効果がほとんど寄与しないほど解離イオン間距離が十分長くなった。したがって、それより厚い膜では生成過程における近接効果は除外してよいことがわかった。この結果は、二次電子の生成過程以外の過程においても近接効果が存在することを示している。