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論文

Mesoporous silica particles as topologically crosslinking fillers for poly($$N$$-isopropylacrylamide) hydrogels

宮元 展義*; 島崎 浩太朗*; 山本 浩亮*; 新立 盛生*; 蒲池 雄一郎*; Bastakoti, B. P.*; 鈴木 孝宗*; 元川 竜平; 山内 悠輔*

Chemistry; A European Journal, 20(46), p.14955 - 14958, 2014/11

 被引用回数:18 パーセンタイル:47.62(Chemistry, Multidisciplinary)

It is demonstrated that mesoporous silicas (MPSs) can be used as effective "topological cross-linkers" for poly($$N$$-isopropylacrylamide) (PNIPA) hydrogels to improve the mechanical property. Three-dimensional bicontinuous mesporous silica is found to effectively reinforce the PNIPA hydrogels, as compared to nonporous silica and two-dimensional hexagonally ordered mesoporous silica.

論文

Aspect-ratio-dependent phase transitions and concentration fluctuations in aqueous colloidal dispersions of charged platelike particles

山口 大輔; 宮元 展義*; 藤田 貴子*; 中戸 晃之*; 小泉 智; 太田 昇*; 八木 直人*; 橋本 竹治

Physical Review E, 85(1), p.011403_1 - 011403_15, 2012/01

 被引用回数:23 パーセンタイル:75.71(Physics, Fluids & Plasmas)

電荷を帯びた板状のニオブ酸化物のコロイド水溶液の相転移を中性子小角散乱及びX線小角散乱により詳細に調査した。その結果、(1)コロイド水溶液はコロイド粒子の体積分率を0.01に固定した場合、広いアスペクト比において等方相と液晶相に相分離すること。(2)アスペクト比を大きくすることにより、粒子間隔の秩序性が著しく高くなること。(3)液晶相において著しい濃度ゆらぎが観測されたこと。これは従来の分子からなる液晶では予期できないことだが、今回の対象である板状のコロイド粒子では起こり得ることである。というようなさまざまな新規性を明らかにした。

論文

Combined SANS, SEC, NMR, and UV-vis studies of simultaneous living anionic copolymerization process in a concentrated solution; Elucidation of building-up processes of molecules and their self-assemblies

Zhao, Y.; 宮元 展義*; 小泉 智; 橋本 竹治

Macromolecules, 43(6), p.2948 - 2959, 2010/04

A simultaneous living anionic copolymerization of a concentrated solution of deuterated styrene (S) and nondeuterated isoprene (I) monomers in deuterated benzene as a solvent was studied by a combination of time-resolved measurements of small-angle neutron scattering (SANS), size exclusion chromatography (SEC), nuclear magnetic resonance (NMR), and ultraviolet-visible spectroscopy (UV-vis). The molecular building-up process and its consequence on the bottom-up self-assembling process during the copolymerization reaction were observed on three different length scales on the same batch of the solution, which enabled us to explore simultaneously the time changes in the local structure (living chain ends), the primary structure (propagating chains), and the higher order structure (microdomains). We found that the copolymerization process was divided into two time regions, defined by regions I and II. In region I, the copolymerization of S and I monomers took place, and all I monomers were consumed at the end of region I. In the early stage of region I (region I$$_{rm a}$$), the SANS profiles were almost time-independent and exhibited no scattering maximum, whereas in the late stage of region I (region I$$_{rm b}$$), a scattering maximum appeared at $$q$$$$_{rm m}$$ m and hardly changed with time, although the maximum intensity $$I$$$$_{rm m}$$ slightly increased with time. In region II, pure polystyrene (PS) block chains were formed. The polymerization-induced disorder-order transition (ODT) and order-order transition (OOT) were observed.

論文

Combined SANS, SEC, NMR, and UV-Vis studies of simultaneous living anionic copolymerization process; Simultaneous elucidation of propagating living chains at three different length scales

Zhao, Y.; 田中 宏和*; 宮元 展義*; 小泉 智; 橋本 竹治

Macromolecules, 42(5), p.1739 - 1748, 2009/04

 被引用回数:15 パーセンタイル:44.38(Polymer Science)

The living anionic copolymerization of a mixture of isoprene (I) and styrene (S) monomers, in the dilute solution with deuterated benzene as a non-polar solvent and sec-butyllithium as an initiator, was investigated by a simultaneous measurement of time-resolved small-angle neutron scattering (SANS), size exclusion chromatography (SEC), nuclear magnetic resonance (NMR), and ultraviolet-visible (UV-Vis) spectroscopy. The combined time-resolved study on the same single batch reaction solution enabled us to investigate the structural change of the propagating living chains in three different length scales on a rigorously common time scale: the type of living chain ends, primary structure of single living chains, and the association of living chains. Although the living anionic copolymerization of S and I has been studied extensively, there is no study so far that uses such a combination of real-time methods as this study on the same single batch reaction solution.

論文

Living anionic polymerization of methyl methacrylate controlled by metal-free phosphazene catalyst as observed by small-angle neutron scattering, gel-permeation chromatography and UV-visible spectroscopy

宮元 展義; 井上 佳尚*; 小泉 智; 橋本 竹治

Journal of Applied Crystallography, 40(s1), p.s568 - s572, 2007/04

 被引用回数:5 パーセンタイル:52.96(Chemistry, Multidisciplinary)

フォスファゼン(PZN)触媒を用いたリビングアニオン重合により重水素化テトラヒドロフラン(THF)中でメチルメタクリレートの重合を行い、重合過程を中性子小角散乱(SANS)により観察した。触媒溶液のSANS観察では、PZN1分子より大きな散乱体の存在が確認され、THF中で10,ベンゼン中で100程度のPZNカチオンが会合して存在していることが示唆された。触媒溶液にモノマーを加えると重合反応が一気に進行した。リビングポリマー溶液のSANS観察ではゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で見積もられた分子量と同程度の分子量のポリマー鎖が、会合した触媒分子と共存していることが示唆された。溶液を空気中の水分と接触させて失活させても、SANS曲線に変化は観察されなかった。これらのことから、本系においてリビングポリマーは会合せずに単独で存在していることが示された。強い静電相互作用によりLiイオンと複数のリビングアニオン末端が会合体を形成する有機リチウム化合物触媒としたリビングアニオン重合とは対照的な結果である。PZNカチオンの電荷密度が極めて小さくまたリビングアニオン末端も多くのポリマー鎖に非局在化されているためにPZNカチオンとリビングアニオン末端間の相互作用が非常に弱く、このような違いが生じたものと考えられる。

論文

Hierarchical structure of niobate nanosheets in aqueous solution

山口 大輔; 宮元 展義; 小泉 智; 中戸 晃之*; 橋本 竹治

Journal of Applied Crystallography, 40(s1), p.s101 - s105, 2007/04

 被引用回数:22 パーセンタイル:85.75(Chemistry, Multidisciplinary)

中性子,X線を使った超小角散乱,小角散乱法を相補的に活用し1nmから10$$mu$$mの5桁に渡る空間スケールを横断的に観察することで、層状ニオブ酸化物結晶K$$_{4}$$Nb$$_{6}$$O$$_{17}$$を水中で剥離して得られるナノシート(厚み1.6nm)が形成する液晶構造、及びその構造階層性を解明した。本研究ではナノシートサイズを数100nmから数$$mu$$mに制御し、シートサイズが液晶の階層構造に及ぼす影響について以下の点を明らかにした。シートサイズより小さな100nm$$sim$$数nmの小角散乱の空間スケールでは、ナノシートが形成するラメラ状積層構造が観察された。ここではシート間距離、また積層構造の秩序性はシートサイズに大きく依存することが明らかとなった。一方、数100nm$$sim$$10$$mu$$mの超小角散乱の空間スケールではナノシートと溶媒である水との間の濃度揺らぎに起因するフラクタル構造の存在を確認した。またこのフラクタル構造はシートサイズに依存しないことが明らかとなった。これらの液晶構造の階層性は、従来の光学顕微鏡などの巨視的観察では得ることのできない知見であり本国際会議で口頭発表する。

論文

In situ and real-time small-angle neutron scattering studies of living anionic polymerization process and polymerization-induced self-assembly of block copolymers

田中 宏和; 山内 一浩*; 長谷川 博一*; 宮元 展義; 小泉 智; 橋本 竹治

Physica B; Condensed Matter, 385-386(1), p.742 - 744, 2006/11

 被引用回数:23 パーセンタイル:67.27(Physics, Condensed Matter)

重水素化ベンゼン中でスチレンモノマーとイソプレンモノマーを共存させ、sec-ブチルリチウムを開始剤としてリビングアニオン重合を行った。これによりポリスチレンとポリイソプレンからなるブロック共重合体を合成した。この合成過程を中性子小角散乱(SANS),ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC),紫外可視光吸収スペクトル(UV-vs)により時間分割的に測定し、重合に伴う構造形成の様子をその場・実時間観察した。その結果、重合初期にはまずイソプレンモノマーが優先的に重合されてポリイソプレンが生成し、系内のイソプレンモノマーが消費されたのちスチレンモノマーの重合が始まり、ポリイソプレン-ポリスチレンブロック共重合体が生成することがGPC, UV-vsの結果から明らかとなった。また、この重合過程において、溶液内で高分子鎖は単独では存在せず、数本が集まって会合体を形成していることがSANSから明らかとなった。さらには、重合初期のポリイソプレンが生成している時間領域では、その会合数が4であるが、重合後期にスチレンモノマーの重合が始まると、会合数が2に急激に減少することが明らかとなった。

論文

Aggregation behavior of polyisoprene chain ends during living anionic polymerization as investigated by time-resolved small-angle neutron scatting

宮元 展義; 山内 一浩*; 長谷川 博一*; 橋本 竹治; 小泉 智

Physica B; Condensed Matter, 385-386(1), p.752 - 755, 2006/11

 被引用回数:5 パーセンタイル:26.31(Physics, Condensed Matter)

イソプレン及びスチレンのリビングアニオン重合過程を時間分解中性子小角散乱(SANS)及びゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定し、イオン性のリビング末端が形成する会合体について以下のことを明らかにした。反応の溶媒には重水素化ベンゼン、開始剤にはsec-BuLiを用いた。イソプレンの系(最終分子量5300g/mol)では時間とともに散乱強度が増加する様子が観察された。GPCにより測定した分子量の時間変化に関するデータを用いることで、時間分解SANSにより得られる散乱曲線を定量的に解析し、会合数の時間変化を明らかにした。一方、リビング重合を停止させるとSANSプロファイルは大きく変化し、散乱強度は大きく減少した。この結果は、重合停止に伴う末端会合の解消を示唆している。

論文

ITER物理R&D専門家会合報告

小川 雄一*; 滝塚 知典; 三浦 幸俊; 東井 和夫*; 福田 武司; 若谷 誠宏*; 井手 俊介; 高瀬 雄一*; 飛田 健次; 福山 淳*; et al.

プラズマ・核融合学会誌, 77(10), p.1042 - 1048, 2001/10

平成13年3月$$sim$$7月にかけて開催された6つのITER物理R&D専門家会合の概要を報告する。閉じ込めのデータベースとモデリングに関する専門家会合では、高密度閉じ込め実験に関する討議と閉じ込め比例則の検証作業を行った。輸送と内部障壁の物理専門家会合では、国際データベース活動の現状をレビューするとともに今後の作業計画を策定した。高エネルギー粒子と加熱及び定常運転専門家会合では、ITERの先進定常運転における重点課題項目の抽出と解決に向けての討議検討を行った。周辺及びペデスタルの物理専門家会合では、磁場構造に注目したペデスタル特性の解析に重点を置くことになった。スクレイプ・オフ層及びダイバータの物理専門家会合では、ダイバータ熱負荷の比例則構築と金属ダイバータの特性について議論した。また、計測専門家会合では、電磁気計測における放射誘起起電力の問題について討議した。

口頭

Formation of liquid crystalline phases in colloidal suspensions of K$$_{4}$$Nb$$_{6}$$O$$_{17}$$ nanosheet

山口 大輔; 宮元 展義*; 小泉 智; 中戸 晃之*; 八木 直人*; 橋本 竹治

no journal, , 

ニオブ酸化物K$$_{4}$$Nb$$_{6}$$O$$_{17}$$は本田-藤嶋効果により、太陽光から水素を製造する光触媒として、燃料電池技術開発の分野においても注目を集めている物質である。このK$$_{4}$$Nb$$_{6}$$O$$_{17}$$層状結晶を単位層に剥離させて得られるナノシートコロイドにおいて、小角散乱法(中性子・X線)を用いて構造形成に関する基礎研究を行い、以下の新しい現象を発見したので本国際会議において発表を行う。(1)ナノシートの体積分率($$phi$$)を0.01に固定し、シートの平均粒径(D)とコロイドの構造との関係を調査した。この濃度($$phi$$=0.01)ではコロイドは常に液晶相と等方相の共存状態を形成したが、共存する液晶相の構造は、D$$>$$1$$mu$$mではネマチック相が現れ、D$$<$$1$$mu$$mでラメラ相に転移した。ナノシートのような板状粒子でこの転移が実験的に確認されたことは過去にほとんど例がない。(2)一方、ナノシートの平均粒径を0.65$$mu$$mに固定し、ナノシートの体積分率($$phi$$)とコロイドの構造との関係を調査した。$$phi$$=0.01-0.025の濃度領域において、前述の等方相とラメラ相の共存状態が現れた。このとき等方相とラメラ相は上下2相に完全に相分離したが、ピーク位置から見積られるナノシート粒子間の間隔(d)は等方相とラメラ相でほぼ等しかった。他方dは$$phi$$に対しては明確な依存性を示し、$$phi$$が0.01から0.025まで変化する間にdは約1/2に減少した。これは相分離における「梃子の法則」では説明できない現象と考えられ、非常に興味深い。

口頭

Interparticle distance between the sheet-like niobate particles in the lamellar-forming colloidal dispersion

山口 大輔; 宮元 展義*; 藤田 貴子*; 中戸 晃之*; 小泉 智; 太田 昇*; 八木 直人*; 橋本 竹治

no journal, , 

光触媒反応を示す機能性物質としてよく知られている層状ニオブ酸化物K$$_{4}$$Nb$$_{6}$$O$$_{17}$$の単結晶は極めて大きな異方性を保持したまま、単位層に剥離する。単位層は厚みが約1.8nmであるのに対して、面内方向の広がり(粒径)が数$$mu$$mにも及び、極めて薄いシート状とみなせるためナノシートと呼ばれる。また超音波によってナノシートを破砕するという操作により粒径を100nmから数$$mu$$mの範囲で制御することができる。粒径を約500nmに制御したナノシートを水中に分散させたコロイド溶液では、ある濃度範囲においてラメラ構造を有する液晶相とナノシートがランダムに配向し一定間隔に並ぶ等方相とが共存した。両相のシート間隔を高さ方向に沿って詳細に調べることにより、構造形成に関する重力の影響を考察した。その結果、相の形成に関して重力の影響は支配的でないと結論づけた。

口頭

小角中性子散乱及び小角X線散乱によるナノシートコロイドの観察

山口 大輔; 宮元 展義*; 藤田 貴子*; 中戸 晃之*; 小泉 智; 太田 昇*; 八木 直人*; 橋本 竹治*

no journal, , 

光触媒反応を示す機能物質である層状ニオブ酸化物(K$$_{4}$$Nb$$_{6}$$O$$_{17}$$)を水中で単位層に剥離させたコロイドの構造に関して、中性子及び放射光X線小角散乱から得られた結果を報告する。成果の主たる内容は、(1)単位層に剥離したシート状のニオブ酸化物粒子(以下、ナノシートと記述)の粒子間隔の秩序性は、ナノシートの粒径により、劇的に変化する。粒径が1000nm以上の場合には、配向性は著しいものの、粒子間隔の秩序性には乏しい。一方、粒子径が1000nm以下の場合には、粒子間隔の秩序性は著しく高くなる。(2)ナノシートの間隔は、水中でシートが均一に分散していると仮定した場合の粒子間隔の距離に比べ、異常に小さい。その結果、ナノシート間には常に引力が働いており、系には濃度ゆらぎが存在すると結論される。(3)コロイドから得られる散乱ピークの詳細な解析から、ピークは形状が異方的なだけでなく、異方的に減衰することも明らかとなった。これら3つの実験事実はコロイド系では、過去にほとんど報告がなされていない事象であり、中性子及び放射光X線小角散乱という手法の寄与が大きい。

口頭

$$gamma$$線照射によるポリ(N-イソプロピルアミド)/液晶性粘土複合ゲルの合成

島崎 浩太朗*; 八巻 徹也; 澤田 真一; 廣木 章博; 前川 康成; 宮元 展義*

no journal, , 

液晶性を有する層状粘土鉱物のナノシートをN-イソプロピルアクリルアミドモノマーの溶液に分散させ、そこに$$gamma$$線照射による重合,架橋を施すことで、温度応答性を有し、かつ熱誘起体積相転移挙動,機械的強度,屈折率のそれぞれに異方性を有する複合ゲルを合成した。化学架橋剤を用いる従来の合成方法では、液晶構造を反映して巨視的スケールで配向し、かつ十分な機械的強度を有するゲルの合成が困難であったが、これらの問題を解決することができた。

口頭

$$gamma$$線照射によるポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)/粘土ナノシート液晶複合ゲルの合成

島崎 浩太朗*; 八巻 徹也; 澤田 真一; 廣木 章博; 前川 康成; 宮元 展義*

no journal, , 

ゲルの物性改善を目的として、機能性側鎖や架橋構造の導入とともに無機物質との複合化も有効な手段である。本研究では、層状粘土鉱物の剥離で得られる無機ナノシートをN-イソプロピルアクリルアミドモノマーの溶液に分散させ、そこに$$gamma$$線照射による重合,架橋を施すことで複合ゲルを合成した。化学架橋剤を用いて合成された従来の複合ゲルと比較して、圧縮弾性率が17倍にも向上した。また、ナトリウム型フルオロヘクトライトのナノシートが示す液晶性に起因して、熱誘起体積相転移挙動,屈折率のそれぞれに異方性を有することが明らかになった。

口頭

高度に配向した無機シート状粒子の散乱挙動

山口 大輔; 宮元 展義*; 中戸 晃之*; 小泉 智*; 太田 昇*; 八木 直人*; 橋本 竹治; 川勝 年洋

no journal, , 

スメクチック液晶相に関して、真の長距離秩序が存在しないことから、それが示す散乱は(3次元)結晶のBragg散乱とは異なり、ピーク中心からの散乱ベクトル(q)の増加とともに強度が異方的なべき乗則に従って減衰することが調和近似の理論展開によって定式化されている。この実験による検証として、過去に棒状分子(CBOOA or 8OCB)サーモトロピック液晶や、界面活性剤が形成するラメラリオトロピック液晶において観察された異方的な散乱パターンの解析が報告されている。今回、上記の系とは異なり、極めて大きなアスペクト比を有するシート状粒子(1.6nmの厚さ(d)に対し、シート面内の平均粒径(L)が650nm)のコロイド分散系において現れる層状構造の散乱に対し、粒子の積層方向(散乱ベクトルの座標系でqz方向とする)とそれに直角な(qx)方向に分けて解析を行った。その結果、理論が予測する異方的なべき乗則が観測され、解析により、シートの曲げ弾性、およびシートの積層に関する圧縮弾性率を評価し、散乱パターン上の配向の乱れと関連づけて議論したので、発表する。

口頭

In-situ and real-time observation of living anionic polymerization process and polymerization-induced self-assembly of polyisoprene-b-polystyrene-d8

Zhao, Y.; 宮元 展義; 小泉 智; 橋本 竹治

no journal, , 

重水素化ベンゼンを重合溶媒, sec-ブチルリチウムを開始剤とし、ポリイソプレン-重水素化ポリスチレンブロック共重合体をリビンアニオン重合により重合する過程と重合によって誘起された自己集合体の実時間その場観察を中性子小角散乱(SANS)法,核磁気共鳴(NMR)法,ゲル浸透クロマトグラフィー法,紫外・可視分光法の組合せにより行った。その結果、重合過程には3つの時間領域が存在することが明らかとなった。領域1ではポリイソプレン成分がリッチな(80wt%)ランダム共重合体鎖が成長する。領域2ではポリスチレンセグメントが鎖の中に現われ、ランダムブロック共重合体鎖の生成が観察された。SANS法により観察された散漫な散乱極大は重合中、末端会合している高分子鎖数が4から2へ変化したことを示唆している。領域3では、ポリスチレンブロック鎖が急速に成長し、重合によって誘起されたミクロ相分離構造が観察された。

口頭

酸化ニオブナノシート液晶の構造解析,1

山口 大輔; 宮元 展義; 小泉 智; 中戸 晃之*; 橋本 竹治

no journal, , 

中性子,X線を用いた超小角散乱,小角散乱法を相補的に活用し1nmから10$$mu$$mにわたる空間スケールを横断的に観察することで、層状ニオブ酸化物結晶K$$_{4}$$Nb$$_{6}$$O$$_{17}$$を水中で剥離して得られるナノシート(厚み1.6nm)が形成する液晶構造、及びその構造階層性を解明した。小角散乱が示す散乱極大により、ナノシートがラメラ状積層構造を形成していることが確認された。また散乱極大の波数位置からナノシート粒子間に存在している水の量を求めた。その結果、ナノシートは溶媒である水により理想的に(均一に)膨潤されているのではなく、約3割の水はナノシートの膨潤に寄与していないことが明らかとなった。この膨潤に関与していない水はより大きな空間スケールで系を観察したときに見られた濃度揺らぎの起源となっているものと考えられる。事実、超小角散乱領域において観察されたフラクタル構造より評価された濃度揺らぎの起源となっている水の量は約3割であり、小角散乱の観測結果と見事に一致した。この結果により、ナノシートが水中で形成している階層構造に関してほぼ完全な理解が得られたものと思われる。

口頭

フォスファゼン触媒によるメチルメタクリレートのリビングアニオン重合; 中性子小角散乱と紫外可視分光による重合過程の観察

宮元 展義; 井上 佳尚*; 小泉 智; 橋本 竹治

no journal, , 

フォスファゼン(PZN)触媒を用いたリビングアニオン重合により重水素化テトラヒドロフラン(THF)中でメチルメタクリレートの重合を行い、重合過程を中性子小角散乱(SANS)により観察した。触媒溶液のSANS観察では、PZN1分子より大きな散乱体の存在が確認され、THF中でPZNカチオンが会合して存在していることが示唆された。触媒溶液にモノマーを加えると重合反応が瞬時に進行した。リビングポリマー溶液のSANS曲線は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で見積もられた分子量と同程度の分子量のポリマー鎖が、会合した触媒分子と共存しているモデルでほぼ説明された。溶液を空気中の水分と接触させて失活させた場合、低角度領域(実スケールで10nm以上の領域)でのみ散乱強度のわずかな減少が観察された。これらのことから、本系ではリビングポリマーとPZN会合体は非常にゆるやかな集合体を形成していることが示唆された。これら結果は有機リチウム化合物触媒としたリビングアニオン重合とは対照的である。有機リチウムの系では強い静電相互作用によりイオンと複数のリビングアニオン末端がスターポリマー状の会合体を形成する。PZN系では、PZNカチオンの電荷密度がリチウムイオンと比べて極めて小さくまたリビングアニオン末端も多くのポリマー鎖に非局在化されているために、PZNカチオンとリビングアニオン末端間の相互作用が非常に弱い。このことが、両者の違いの原因であると考えられる。

口頭

ニオブ酸化物ナノシートの水分散コロイド溶液における階層構造

山口 大輔; 宮元 展義; 小泉 智; 中戸 晃之*; 眞山 博幸*; 辻井 薫*; 橋本 竹治

no journal, , 

中性子,X線を使った超小角散乱,小角散乱法を相補的に活用し1nmから10$$mu$$mの5桁に渡る空間スケールを横断的に観察することで、層状ニオブ酸化物結晶K$$_{4}$$Nb$$_{6}$$O$$_{17}$$を水中で剥離して得られるナノシート(厚み1.6nm)が形成する液晶構造、及びその構造階層性を解明した。また、ニオブ酸化物ナノシートのコロイド状態と類似したフラクタル構造を有すると考えられる、ポーラスシリカの構造を原子力機構所属の中性子小角散乱装置SANS-J-IIに新たに導入された集光型デバイスを活用して観察した。その結果、ポーラスシリカとニオブ酸化物ナノシートのコロイド状態は同程度のフラクタル次元を有することが確認され、これまで困難であったコロイド状態におけるナノシートの空間分布の可視化という問題に対し、ポーラスシリカの顕微鏡観察との対比という方法により解決の糸口をつかんだので、その成果についても報告する。

口頭

ニオブ酸化物ナノシートコロイド懸濁液におけるシートの平均粒径と構造の関係

山口 大輔; 宮元 展義*; 小泉 智; 中戸 晃之*; 橋本 竹治

no journal, , 

層状ニオブ酸化物結晶K$$_{4}$$Nb$$_{6}$$O$$_{17}$$を単位層に剥離することにより作製したナノシートコロイド懸濁液において、ナノシートの形状とコロイドの構造との相関を求めた。板状粒子からなるコロイドとしては粘土鉱物の一種であるラポナイトなどがよく知られており、これまでに多くの研究例があるが、本研究の対象であるK$$_{4}$$Nb$$_{6}$$O$$_{17}$$ナノシートは、シート1枚の厚み(約1.9nm)に対して一辺の長さ(これを平均粒径と称する)が数百から数千倍にも達する極めて異方性の大きな板状粒子であり、このように極端に大きなアスペクト比(平均粒径と厚みの比)を有することは粘土鉱物ナノシートには見られない特徴である(ラポナイトのアスペクト比は10:1)。本研究では、ナノシートのアスペクト比、濃度をパラメータとしてコロイドの構造を中性子小角散乱測定により系統的に調べ、アスペクト比がコロイドの構造を決定する重要な因子であることを明らかにした。これはアスペクト比の小さな粒子しか得られない粘土鉱物ナノシートコロイドでは重要視されてこなかった問題であり、本研究とこれまでの粘土鉱物ナノシートコロイド系との研究結果との比較により多くの新たな知見が得られたので学会発表を行う。

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