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論文

八丈島における$$^{222}$$Rn散逸率の評価とその大気中濃度への影響

大倉 毅史; 山澤 弘実*; 森泉 純*; 平尾 茂一*; 飯田 孝夫*

保健物理, 45(3), p.270 - 277, 2010/09

八丈島で観測されている大気中$$^{222}$$Rnに対する島起源の$$^{222}$$Rn寄与を評価するために、八丈島島内で土壌-大気$$^{222}$$Rn散逸率及び土壌中$$^{226}$$Ra含有量の測定を行った。名古屋での$$^{222}$$Rn散逸率及び乾燥土壌中$$^{226}$$Ra含有量がそれぞれ9.7mBq m$$^{-2}$$s$$^{-1}$$, 23.2Bq kg$$^{-1}$$であったのに対し、八丈島での$$^{222}$$Rn散逸率及び乾燥土壌中$$^{226}$$Ra含有量は、それぞれ0.88mBq m$$^{-2}$$s$$^{-1}$$, 6.8Bq kg$$^{-1}$$であった。土壌中$$^{226}$$Ra含有量が少ないことが、$$^{222}$$Rn散逸率が低い一因である。この$$^{222}$$Rn散逸率を用いて、島起源$$^{222}$$Rnの寄与を簡便なモデルにより見積もったところ、島起源$$^{222}$$Rnによる濃度上昇は、平均的な夜間の状態で、0.035$$sim$$0.072Bq m$$^{-3}$$(寄与率4$$sim$$12%)あり、昼間の状態ではさらに小さくなる。これらの結果から、測定器の特性を踏まえると、長距離輸送によってもたらされた大気中$$^{222}$$Rn(0.5$$sim$$3.0Bq m$$^{-3}$$)に比較して島起源$$^{222}$$Rnの影響は無視できる程度に小さい。八丈島で観測される$$^{222}$$Rnは、大陸や日本列島で散逸した長距離輸送成分$$^{222}$$Rnを観察するのに適しているといえる。

論文

Monitoring network of atmospheric Radon-222 concentration in East Asia and backward trajectory analysis of Radon-222 concentration trend at a small solitary island on Pacific Ocean

大倉 毅史; 山澤 弘実*; 森泉 純*; 平尾 茂一*; Guo, Q.*; 遠嶋 康徳*; 飯田 孝夫*

Proceedings of 3rd Asian and Oceanic Congress on Radiation Protection (AOCRP-3) (CD-ROM), 3 Pages, 2010/05

大気中$$^{222}$$Rnを大気の広域輸送の諸現象を解明するためのトレーサーとするため、東アジア域において大気中$$^{222}$$Rn濃度の連続測定ネットワークを構築した。北京,名古屋,舳倉島,八丈島,波照間島などにおいて測定した。陸域に位置する北京,名古屋において高い濃度の$$^{222}$$Rnが観測され、海域に位置する八丈島,波照間島においては、低い濃度の$$^{222}$$Rnが観測された。大気中$$^{222}$$Rn濃度の季節変動では、夏季に最も低く冬季に最も高い傾向が見られる。短周期の変動トレンドは、北京,名古屋では、1日周期の変動が見られ、八丈島,波照間島においては、1日周期の変動は観測されず、数日周期の変動が観測された。八丈島での大気中$$^{222}$$Rn濃度の数日周期変動は、総観規模の大気擾乱に依存していることが確認された。後方流跡線を用いて、八丈島における大気中$$^{222}$$Rn濃度と大気の輸送経路の関係を解析したところ、八丈島における大気中$$^{222}$$Rn濃度は大気の輸送経路に密接に関係しており、八丈島で観測される$$^{222}$$Rnは、おもに中国大陸北部からシベリアや日本列島を起源とした$$^{222}$$Rnの長距離輸送成分に強く依存することが明らかになった。

論文

土壌有機物分解CO$$_{2}$$炭素同位体比の経時変化

守屋 耕一*; 森泉 純*; 山澤 弘実*; 小嵐 淳; 安藤 麻里子

KURRI-KR-153, p.53 - 59, 2010/03

森林生態系における炭素循環評価には、主要な炭素貯蔵庫でCO$$_{2}$$放出源である土壌有機物の評価が不可欠である。本研究では、土壌有機物を長期間培養してCO$$_{2}$$放出速度の変化を測定し、有機物無機化モデルにフィッティングすることで、土壌有機物を易・中・難分解性の3つに分けて評価した。結果より、土壌に存在する有機物のほとんどは1年以上残留する難分解性であり、表層に中分解性炭素がわずかに存在することが明らかとなった。分解により放出されるCO$$_{2}$$の安定同位体比($$delta$$$$^{13}$$C)は、培養開始後1週間で急激に減少する易分解性炭素が有機物自体よりも高い$$delta$$$$^{13}$$C値を持ち、その後緩やかに分解される中分解性炭素は逆に有機物自体よりも低い$$delta$$$$^{13}$$C値を持つ経時変化を示した。これらの結果は、分解の基質である化合物が培養の経過に伴い変化していることを示唆しており、今後有機物分解過程の解明に炭素同位体を利用できる可能性を示すものである。

論文

東アジア域における大気中$$^{222}$$Rn濃度連続測定ネットワークと洋上の孤島における大気中$$^{222}$$Rn濃度の後方流跡線解析

大倉 毅史; 山澤 弘実*; 森泉 純*; 平尾 茂一*; Guo, Q.*; 遠嶋 康徳*; 飯田 孝夫*

大気環境学会誌, 44(1), p.42 - 51, 2009/01

大気中$$^{222}$$Rnを大気の広域輸送の諸現象を解明するためのトレーサーとするため、東アジア域において大気中$$^{222}$$Rn濃度の連続測定ネットワークを構築した。測定点は、北京,名古屋,舳倉島,八丈島,波照間島などである。陸域に位置する北京,名古屋において高い濃度の$$^{222}$$Rnが観測され、海域に位置する八丈島,波照間島においては、低い濃度の$$^{222}$$Rnが観測された。大気中$$^{222}$$Rn濃度の季節変動では、夏季に最も低く冬季に最も高い傾向が見られる。短周期の変動トレンドについては、北京,名古屋では、1日周期の変動が見られ、八丈島,波照間島においては、1日周期の変動は観測されず、数日周期の変動が観測された。八丈島での大気中$$^{222}$$Rn濃度の数日周期変動は、総観規模の大気擾乱に依存していることが確認された。後方流跡線を用いて、八丈島における大気中$$^{222}$$Rn濃度と大気の輸送経路の関係を解析したところ、八丈島における大気中$$^{222}$$Rn濃度は大気の輸送経路に密接に関係しており、八丈島で観測される$$^{222}$$Rnは、おもに中国大陸北部からシベリアや日本列島を起源とした$$^{222}$$Rnの長距離輸送成分に強く依存することが明らかになった。

論文

Development of three-dimensional numerical model for $$^{222}$$Rn and its decay products coupled with a mesoscale meteorological model, 1; Model description and validation

西沢 匡人; 永井 晴康; 茅野 政道; 森泉 純*; 吉岡 勝廣*; 大倉 毅史; 山澤 弘実*; 飯田 孝夫*; 向井 人史*; 遠嶋 康徳*; et al.

Journal of Nuclear Science and Technology, 44(11), p.1458 - 1466, 2007/11

 被引用回数:4 パーセンタイル:37.26(Nuclear Science & Technology)

メソスケール気象モデルと結合した$$^{222}$$Rnとその壊変生成物のための3次元オイラー型数値モデルを開発し、モデル性能の検証のために日本における$$^{222}$$Rn濃度の日・月変動、$$^{210}$$Pb沈着量の月変動、そして日本海沿岸部における寒冷前線通過後の$$gamma$$線量率の上昇事象の再現に適用した。得られた結果は次の通りである。(1)モデルは離島における地上$$^{222}$$Rn濃度の月変動を再現した。しかし内陸では過小評価した。理由としてモデルの地上付近における粗い鉛直解像度が挙げられる。(2)モデルは、降水量が適切に再現されているならば観測された$$^{210}$$Pb沈着量の季節変動を再現できる。(3)モデルは寒冷前線通過時の降水による$$gamma$$線量率の上昇を再現した。特に、融解した雪とあられに含まれた$$^{222}$$Rnの壊変生成物が$$gamma$$線量率の上昇に寄与した。

論文

Diurnal and seasonal variations in $$^{222}$$Rn concentration profile in soil

Iskandar, D.*; 山澤 弘実*; 山外 功太郎; 太田 雅和*; 小嵐 淳; 森泉 純*; Bunawas*; 飯田 孝夫*

保健物理, 42(1), p.98 - 104, 2007/03

ラドンはラジウムの壊変によって生成する気体状放射性核種であり、ラドン及びその壊変生成物による被ばく線量は自然放射線による全被ばく線量の約半分を占めている。ラドンの主たる生成源は土壌であるので、土壌中でのラドン濃度の分布やその変動実態を明らかにすることが重要である。本研究では、土壌中のラドン濃度の深さ分布を継続的に測定し、その日周期的変動・季節変動を解析するとともに、環境因子との関連性について検討した。

論文

Evaluation of aerosol sizing characteristic of an impactor using imaging plate technique

Rahman, N. M.*; 飯田 孝夫*; 西藤 文博; 小嵐 淳; 山崎 敬三*; 山澤 弘実*; 森泉 純*

Radiation Protection Dosimetry, 123(2), p.171 - 181, 2007/02

 被引用回数:11 パーセンタイル:61.24(Environmental Sciences)

ラドン壊変生成物エアロゾルの粒径分布は、一般的に2つの方法(直接測定法と間接測定法)によって測定される。本研究では、直接法の一つとして提案してきている低圧カスケードインパクタを用いたイメージングプレート法(IP法)について、その粒子分級特性を評価するとともに、ラドン壊変生成物エアロゾルの粒径分布を測定する際に適した粒子捕集材やインパクタの使用条件,IP測定条件について検討した。

論文

Evaluation of$$^{14}$$C Abundance in Soil Respiration using Accelerator Mass Spectrometry

小嵐 淳; 飯田 孝夫*; 森泉 純*; 浅野 智宏

Journal of Environmental Radioactivity, 75(2), 117 Pages, 2004/00

 被引用回数:5 パーセンタイル:11.37(Environmental Sciences)

陸域生態系において土壌有機物は炭素の主要なリザーバーであり、環境中14Cの土壌への有機物としての蓄積および蓄積した有機物の微生物による分解は、14Cの環境動態を支配する重要な過程となる。本研究では、土壌有機物分解や植物呼吸によって生成され、地表面から放出されるCO2の14C/12C比を評価することのできる加速器質量分析(AMS)を用いた手法を提供する。本手法によって、都市の森林内における土壌呼吸CO2の14C同位体比および地表面14CO2フラックスが定量され、核実験起因の14Cを含む土壌有機物が現在の土壌呼吸CO2の主要なソースになっていることが明らかになった。

論文

Soil Carbon Dynamics Inferred from Carbon Isotope Compositions of Soil Organic Matter and Soil Respiration

小嵐 淳; 飯田 孝夫*; 森泉 純*; 浅野 智宏

Proceedings of International Symposium on Radioecology and Environmental Dosimetry, p.92 - 99, 2003/10

陸域生態系において、主要な炭素リザーバーである土壌有機物の生成・貯蔵・分解は,炭素循環およびC-14の環境動態を支配する重要な過程である。本研究では、土壌有機物および土壌呼吸CO$$_{2}$$の炭素同位体組成を評価する手法を提供する。土壌有機物および土壌呼吸CO$$_{2}$$の炭素同位体組成に基づいて、土壌炭素サイクルメカニズムを解析した。

論文

Estimation of $$^{14}$$CO$$_{2}$$ flux at soil-atmosphere interface and distribution of $$^{14}$$C in forest ecosystem

小嵐 淳; 天野 光; 安藤 麻里子; 飯田 孝夫*; 森泉 純*

Journal of Environmental Radioactivity, 60(3), p.249 - 261, 2002/06

 被引用回数:15 パーセンタイル:34.27(Environmental Sciences)

陸域環境において主な炭素リザーバーである土壌と大気の間での$$^{14}$$Cの動的挙動を解明するために、地表面$$^{14}$$CO$$_{2}$$フラックスを実環境で定量することのできる手法を開発した。この手法によって最小限の環境攪乱で$$^{14}$$CO放射能を測定するために必要なCO$$_{2}$$を集めることができ、森林土壌からの$$^{14}$$CO$$_{2}$$フラックスを2.33$$times$$10$$^{-5}$$Bq.m$$^{-2}$$.s$$^{-1}$$と見積もった。さらに森林生態系における$$^{14}$$Cの移行挙動を議論するために、周辺の植物や空気CO$$_{2}$$中の$$^{14}$$C比放射能測定も行った。松葉中の比放射能は大気中とほぼ等しく平衡に達していた。土壌空地中CO$$_{2}$$の比放射能は極めて高く、地表面近傍大気中で比放射能は濃度勾配を持って分布していることが明らかになった。地表環境では核実験起因の$$^{14}$$Cを含む土壌有機物の分解によって、高い$$^{14}$$C比放射能をもつCO$$_{2}$$が生成されていることがわかった。

口頭

土壌有機物とその分解により生成するCO$$_{2}$$の安定炭素同位体比

守屋 耕一; 森泉 純*; 山澤 弘実*; 飯田 孝夫*; 小嵐 淳; 安藤 麻里子

no journal, , 

土壌有機物分解過程と炭素同位体変化の関係を明らかにすることを目的として、2つの異なる森林土壌において、土壌有機物とその分解により生成するCO$$_{2}$$の安定炭素同位体比の測定を行った。結果として、下層の古い有機物ほど$$^{13}$$Cの割合が高いこと、分解により放出されるCO$$_{2}$$は土壌有機物そのものよりも$$^{13}$$Cの割合が高いこと、これらが植生の異なる森林で同様に見られる現象であることが明らかとなった。土壌有機物の安定炭素同位体比が、分解過程における同位体効果や、供給源である植物体を構成する有機化合物間の同位体比の相違により変化すると考えられる。

口頭

土壌有機物とその分解放出CO$$_{2}$$の炭素同位体比

守屋 耕一*; 森泉 純*; 山澤 弘実*; 小嵐 淳; 安藤 麻里子

no journal, , 

土壌から大気へのCO$$_{2}$$フラックスを供給源ごとに分けて評価することは、森林内の炭素循環を理解するうえで重要である。供給源の一つである土壌有機物分解に由来したCO$$_{2}$$の炭素同位体比の推定方法を検討するため、土壌有機物(SOM)及び、一定温度で培養することで放出されたCO$$_{2}$$(SOMD-CO$$_{2}$$)の炭素同位体比の測定を行った。ごく表層を除いてSOMとSOMD-CO$$_{2}$$の放射性炭素同位体比は異なり、特に深い層ではその差が大きくなった。これは、SOM全体よりも新しい炭素が分解に使用されていることを示す。また、培養の経過に伴いCO$$_{2}$$放出速度とその同位体比が大きく変化することが明らかとなった。

口頭

Identifying sizes and turnover times of rapidly-cycling soil organic carbon pools by thin-layered soil incubations and $$^{14}$$C measurements

守屋 耕一*; 小嵐 淳; 安藤 麻里子; 森泉 純*; 山澤 弘実*; 平井 敬三*

no journal, , 

土壌有機炭素は陸域で最大の炭素リザーバーであり、土壌有機炭素分解は大気中二酸化炭素濃度に大きな影響を与えることから、土壌有機物の分解特性を評価することは重要である。本研究では土壌培養と$$^{14}$$C分析を組合せ、三成分一次元モデルを用いることで、土壌有機物を滞留時間の異なる三成分に分別した。その結果、数週間の滞留時間を持つ成分は全炭素量の約1%であり、数年の滞留時間を持つ成分は全炭素量の30-50%を占めていることが明らかになった。また前者の成分は培養初期の炭素放出量に大きく寄与し、後者の成分は全培養期間を通し大きく寄与していた。最も滞留時間の長い成分は、全炭素量の50-70%を占めていたが炭素放出量への寄与は10%程度であった。この結果から、比較的速く分解されるこれらの成分の挙動を正確に評価することが、温暖化に対する土壌の応答を評価するうえで重要である。

口頭

国内4地点の森林における土壌有機物の分解性の比較

守屋 耕一; 小嵐 淳; 安藤 麻里子; 森泉 純*; 山澤 弘実*; 石塚 成宏*

no journal, , 

土壌有機炭素(SOC)は陸域生態系の中で最大の炭素リザーバーであり、その分解によるCO$$_{2}$$放出は大気中CO$$_{2}$$濃度に大きく影響するため、SOCの分解プロセスを理解することは重要な課題である。本研究では、国内4地点の森林サイトで採取した土壌を実験室内にて異なる温度で培養することで、各土壌からのCO$$_{2}$$放出の温度変化に対する応答を調べた。その結果、SOC分解の温度応答性Q$$_{10}$$値(温度が10$$^{circ}$$C上昇した際のCO$$_{2}$$放出率が何倍になるかという値)が培養の時間経過とともに3から4へ増加した。これは分解される基質の変化に伴ったものと考えられる。また土壌乾燥質量あたりのCO$$_{2}$$放出率と土壌乾燥質量あたりのSOC量の測定結果より、SOC分解の速さが土壌中のSOCの量によらないことが示唆された。

口頭

Soil organic matter degradability in four Japanese forest soils

守屋 耕一; 小嵐 淳; 安藤 麻里子; 森泉 純*; 山澤 弘実*; 石塚 成宏*

no journal, , 

土壌有機炭素(SOC)は陸域生態系の中で最大の炭素リザーバーであり、その分解によるCO$$_{2}$$放出は大気中CO$$_{2}$$濃度に大きく影響するため、SOCの分解プロセスを理解することは重要な課題である。本研究では、国内4地点の森林サイトで採取した土壌を実験室内にて異なる温度で培養することで、各土壌からのCO$$_{2}$$放出の温度変化に対する応答を調べた。その結果、SOC分解の温度応答性Q$$_{10}$$値(温度が10$$^{circ}$$C上昇した際のCO$$_{2}$$放出率が何倍になるかという値)が培養の時間経過とともに3から4へ増加した。これは分解される基質の変化に伴ったものと考えられる。また土壌乾燥質量あたりのSOC量や観測サイトの年平均気温の比較から、SOCの分解性と土壌中のSOCの量やその土壌が形成された地点の年平均気温との間に関連性は見いだせなかった。

口頭

放射性炭素を利用した分解性別土壌有機炭素の深さ分布推定

守屋 耕一; 小嵐 淳; 安藤 麻里子; 森泉 純*; 山澤 弘実*; 平井 敬三*

no journal, , 

土壌有機炭素(SOC)は陸域生態系の中で最大の炭素リザーバーであり、その分解によるCO$$_{2}$$放出は大気中CO$$_{2}$$濃度に大きく影響するため、SOCの分解プロセスを理解することは重要な課題である。本研究では、土壌の長期間培養と放射性炭素同位体分析を組合せることで、SOCを平均滞留時間(MRT)別に三つのプール(Active, Slow, Resistant)に分割した。その結果、MRTが1年未満のActiveプールは全SOCプールの1%程度、MRTが1年以上100年未満のSlowプールは20-50%であった。Slowプール及びResistantプールのMRTは土壌の深さとともに増加しており、土壌深部ほど分解抵抗性が高いことを示唆していた。しかしながら、SOC分解の温度感度はMRTの増加とともに増加していることが明らかになった。これらの結果は、土壌に存在する有機物は、その分解性に依存して温度感度が異なることを示しており、現在のSOC分解の様態は、将来の温暖化に伴って大きく変化することを示唆している。

口頭

国内4地点の森林表層土壌における有機物分解の温度依存性

守屋 耕一; 小嵐 淳; 安藤 麻里子; 石塚 成宏*; 森泉 純*; 山澤 弘実*

no journal, , 

土壌有機炭素(SOC)は陸域生態系の中で最大の炭素リザーバーであり、その分解によるCO$$_{2}$$放出は大気中CO$$_{2}$$濃度に大きく影響するため、SOCの分解プロセスを理解することは重要な課題である。本研究では、国内4地点の森林サイトで採取した土壌を実験室内にて異なる温度で培養し、各土壌のCO$$_{2}$$放出率,温度依存性,炭素同位体比の観点での基質変化及びそれらの相互関係を調べた。その結果、CO$$_{2}$$放出率と温度依存性には強い負の相関が認められた。炭素同位体比は、CO$$_{2}$$放出率と温度依存性がほぼ一定になった後も変化を続けていた。これはCO$$_{2}$$放出率及び温度依存性の変化は、安定炭素同位体比の観点で見た基質の変化のみに依存しているわけではないことを示唆している。

口頭

環境中トリチウム輸送コンパートメントモデルの構築と詳細モデルとの比較

石田 大和*; 平尾 茂一*; 森泉 純*; 山澤 弘実*; 安藤 麻里子

no journal, , 

環境中トリチウム移行について、コンパートメントモデルを用いた簡易なモデルを構築し、詳細モデルと比較することで、コンパートメントモデルの構成及びパラメータの妥当性を検討した。詳細モデルは、原子力機構が開発した、大気-土壌-植生サブモデルで構成される一次元モデルSOLVEGを利用した。比較の結果、短期間の地表面沈着については相応の一致が見られたが、有機態トリチウム生成には大きな違いがみられ、移行プロセスを考慮したパラメータの検討が必要なことが明らかとなった。

口頭

HT, HTO地表面環境中移行に及ぼす環境因子影響の数値解析

山澤 弘実*; 森泉 純*; 安藤 麻里子

no journal, , 

大気放出された気体状トリチウム(HT)及びトリチウム水(HTO)の地表面環境中での移行と有機態トリチウム(OBT)生成について、主要移行過程に対する環境条件の影響を詳細モデルSOLVEGを用いた数値実験により解析した。HT及びHTOのそれぞれを10m高さで濃度一定(1Bq m$$^{-3}$$)とする2つのケースを想定した。HTO放出では土壌及び植物のHTOが大気HTOとほぼ平衡になり、大気-植物-土壌間で日中の蒸散によるHTOの損失を補う程度の移行が起きた。HT放出では、表層土壌でのHTの酸化がその後のHTO及びOBT生成の入り口となっており、HTO放出時と比較してHTOとOBTの存在量は小さい。土壌へのHT沈着は1日を通じて大きな値を持つが、気温の影響を受けて夜間に比べ日中が大きくなった。HT放出では、大気中での鉛直輸送により大気中のHTO濃度が低く抑えられるため、大気-植物間の交換はHTO放出時ほど重要な経路ではなかった。

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