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論文

Seven cysteine-deficient mutants depict the interplay between thermal and chemical stabilities of individual cysteine residues in mitogen-activated protein kinase c-Jun N-terminal kinase 1

仲庭 哲津子*; 深田 はるみ*; 井上 達矢*; 合田 正貴*; 中井 良子*; 桐井 康行*; 安達 基泰; 玉田 太郎; 瀬川 新一*; 黒木 良太; et al.

Biochemistry, 51(42), p.8410 - 8421, 2012/10

 被引用回数:18 パーセンタイル:42.99(Biochemistry & Molecular Biology)

タンパク質キナーゼは、さまざまな疾病の治療のための創薬標的タンパク質となっている。C-Jun-N末端キナーゼ1(JNK1)に存在する遊離型システインの機能・安定性・構造への効果を調べるために、そのシステイン残基に系統的に変異導入を実施した。JNK1の3つ及び7つのシステインに変異導入したM3変異体とM7変異体は、大腸菌発現実験において、M0野生型JNK1よりも、それぞれ5及び2倍高く発現した。凝集の時間依存性を分析したSDS-PAGEの結果から、M3とM7は凝集しにくいことが示された。走査型熱量計で熱安定性を評価したところ、M0野生型JNK1, M3変異体及びM7変異体は、いずれも3状態で遷移し、熱変性することが示された。2.6${AA}$分解能の結晶構造解析の結果、M3変異体の構造は野生型と同等であった。以上より、(1)最も高く生産され、(2)凝集に対する安定性が改善され、(3)構造も野生型と同等であったM3変異体が、今後JNK1の構造と機能の関係を調べるために最も適した変異体であると結論した。

論文

Recent progress in the energy recovery linac project in Japan

坂中 章悟*; 明本 光生*; 青戸 智浩*; 荒川 大*; 浅岡 聖二*; 榎本 収志*; 福田 茂樹*; 古川 和朗*; 古屋 貴章*; 芳賀 開一*; et al.

Proceedings of 1st International Particle Accelerator Conference (IPAC '10) (Internet), p.2338 - 2340, 2010/05

日本においてERL型放射光源を共同研究チームで提案している。電子銃,超伝導加速空洞などの要素技術開発を進めている。また、ERL技術の実証のためのコンパクトERLの建設も進めている。これら日本におけるERL技術開発の現状について報告する。

論文

Total cross sections for charge transfer by multiply charged neon and argon ions colliding with various hydrocarbons at keV energies

日下部 俊男*; 宮本 吉晴*; 石田 力也*; 伊藤 浩二朗*; 畔柳 信洋*; 中井 洋太*; 白井 稔三

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 205, p.600 - 604, 2003/05

 被引用回数:6 パーセンタイル:43.07(Instruments & Instrumentation)

$$Ne^{q+}(q=2-6)$$及び$$Ar^{q+}(q=2-9)$$$$CH_4, C_2H_2, C_2H_4, C_2H_6, C_3H_4, C_3H_6, (CH_2)_3, C_3H_8$$の衝突による一電荷及び多電荷の移動断面積を測定した。電荷移動の全断面積は 、一電荷及び多電荷の移動断面積の和によって求めた。ここで扱った多原子分子に対しては、イオンの電荷数と分子の第一電離ポテンシャルを関数として、原子と簡単な分子に対する古典的なオーバー・バリア・モデルでスケーリングできることがわかった。また、電荷移動の全断面積は炭化水素分子の全電子数と結合の数に依存することを見いだした。

論文

Spectral data and Grotrian diagrams for highly ionized copper, Cu X - Cu XXIX

白井 稔三; 中垣 智晶*; 中井 洋太; Sugar, J.*; 石井 慶之*; 森 一夫*

Journal of Physical and Chemical Reference Data, 20(1), p.1 - 81, 1991/00

銅イオン、Cu X - Cu XXIX、の波長、エネルギー準位、遷移、強度を評価し、表にまとめた。利用の便利さのために、グロトリアン図としてまとめた。文献は、1989年3月まで調査した。

論文

Spectral data and grotrian diagrams for highly ionied iron, Fe VIII-Fe XXVI

白井 稔三; 舟竹 良雄*; 森 一夫*; Sugar, J.*; Wiese, W. L.*; 中井 洋太

Journal of Physical and Chemical Reference Data, 19(1), p.127 - 275, 1990/00

 被引用回数:94 パーセンタイル:87.33(Chemistry, Multidisciplinary)

鉄イオン、FeVIII-FeXXVI、の波長、エネルギー準位、遷移、振動子強度、遷移確率を評価し、表にまとめた。利用の便利さのために、グロトリアン図としてもまとめた。文献は、1988年3月まで調査した。

論文

Measurement of charage-changing cross sections in collisions of He and He$$^{+}$$ with H$$_{2}$$,O$$_{2}$$,CH$$_{4}$$,CO and CO$$_{2}$$

左高 正雄; 柳下 明*; 中井 洋太

Journal of Physics B; Atomic, Molecular and Optical Physics, 23, p.1225 - 1234, 1990/00

 被引用回数:29 パーセンタイル:79(Optics)

Heに関する荷電交換過程はプラズマエッジ部で重要な原子分子過程である。本発表はHe及びHe$$^{+}$$とH$$_{2}$$、O$$_{2}$$、CO、CH$$_{4}$$、CO$$_{2}$$との衝突における荷電交換断面積の測定に関するものである。原研バンデグラフ加速器を用いて、Heの一電子損失及び二電子損失断面積とHe$$^{+}$$の一電子損失及び一電子捕獲断面積の測定をエネルギー領域0.3~1.8MeVで行った。測定結果からBragg則を用いてHeとHe$$^{+}$$と炭素原子との衝突による荷電交換断面積の推定を行った。

論文

Angular-momentum distribution of autoionizing Rydberg states of 64 MeV S ions produced by collisions with He and C foils

川面 澄*; 左高 正雄; 山崎 泰規*; 小牧 研一郎*; 金井 保之*; 楢本 洋; 黒木 健郎*; 神原 正*; 粟屋 容子*; 中井 洋太; et al.

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 48, p.103 - 106, 1990/00

 被引用回数:17 パーセンタイル:82.1(Instruments & Instrumentation)

原研タンデム加速器を用いて多価イオンの0゜電子分光を行った。64MeVS$$^{12+}$$イオンとHeガス及び炭素薄膜との衝突においてイオンからイオンビーム方向に放出される電子のスペクトルを測定し、Heと炭素薄膜との標的に違いによる変化を研究した。電子スペクトルは多くのピークから成っているが、それらは1S$$^{2}$$2pnl-1S$$^{2}$$2sel(n=9~19)のCoster-Kronig遷移によるものと同定された。特にn=9の自動電離に関して、角運動量(l)分布が測定され、炭素薄膜との衝突においてイオンの高いl状態が作られることがわかった。

論文

Production of multiply charged recoil ions in collisions of 50 and 100 keV amu$$^{1}$$ C and Ne ions with Ne

杉崎 康昭; 左高 正雄; 川面 澄; 白井 稔三; 中井 洋太

Journal of Physics B; Atomic, Molecular and Optical Physics, 22, p.263 - 270, 1989/00

 被引用回数:7 パーセンタイル:44.97(Optics)

50と100keV/amuエネルギーの炭素及びネオンイオンの衝突による多価反跳ネオンイオンの生成の部分断面積を測定した。断面積の測定はTOF法による同時計数実験により行った。

論文

A Semiempirical formula for single-electron-capture cross sections of multiply charged ions colliding with H, 1 H$$_{2}$$ andHe

中井 洋太; 白井 稔三; 多幡 達夫*; 伊藤 琳典*

Phys. Scr., T28, p.77 - 80, 1989/00

 被引用回数:18 パーセンタイル:73.81(Physics, Multidisciplinary)

多価イオンとH、H$$_{2}$$及びHeの衝突による一電子捕獲断面積の実験データ1316点をもとにして、解析的な経験式を作成した。この経験式は多価イオンの電荷数4以上の場合についてエネルギー領域1~10$$^{7}$$ eV/amuにわたって適用できる。この経験式によると断面積は、低エネルギー領域で電荷数qに対してq$$^{1.07}$$、高エネルギー領域で、q$$^{2.86}$$であることがわかった。

論文

Measurements of beam-foil spectra of highly ionized chlorine ions in the region of 160-260 AA

左高 正雄; 小沢 国夫*; 川面 澄; 大塚 昭夫*; 小牧 研一郎*; 楢本 洋; 藤本 文範*; 中井 洋太; 石井 慶之*

Journal of the Physical Society of Japan, 57(10), p.3352 - 3356, 1988/10

高エネルギー高電離塩素イオンを用いてビーム・フォイル分光の研究を行った。160$$sim$$260A゜の領域で発光スペクトルを斜入射分光器で測定した。

論文

Analytic cross sections for charge transfer of hydrogen atoms and ions colliding with metal vapors

多幡 達夫*; 伊藤 琳典*; 中井 洋太; 白井 稔三; 左高 正雄; 杉浦 俊男*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 31, p.375 - 381, 1988/00

金属蒸気とH$$^{+}$$、H、H$$^{-}$$との衝突による電荷移動全断面積($$delta$$)の解析的表式を求めた。対象とした断面積は、$$delta$$$$_{10}$$$$delta$$$$_{0-1}$$$$delta$$$$_{1-1}$$$$delta$$$$_{01}$$$$delta$$$$_{-10}$$$$delta$$$$_{-11}$$である。ここで下付きは水素の衝突前後の荷電状態を表している。関数形は、H$$^{+}$$と原子分子の$$delta$$$$_{10}$$に対してGreen and Mc Nealにより採用された半径試験式を一部変更したものである。式に含まれるパラメータの値は、実験データに最小自乗法によりあてはめることにより決めた。式からのデータの標準偏差は7~34%であった。大きい偏差は、主にデータ間のバラツキによるためである。

論文

Lattice location of deuterium in Nb-Mo with ion beams

楢本 洋; 川面 澄; 左高 正雄; 杉崎 康昭; 中井 洋太; 小沢 国夫*; 山口 貞衛*; 藤野 豐*; 青木 真人*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 33, p.595 - 598, 1988/00

体心立方Nb結晶中での重水素の結晶学的占有位置に対するMo添加効果のイオンビーム解析の結果について報告すると共に、その原因について議論する。

論文

Spectral data and Grotrian diagrams for highly ionized nickel Ni IX - Ni XXVIII

白井 稔三; 森 一夫*; Sugar, J.*; Wiese, W. L.*; 中井 洋太; 小沢 国夫*

Atomic Data and Nuclear Data Tables, 37(2), p.235 - 332, 1987/00

 被引用回数:27 パーセンタイル:38.98(Physics, Atomic, Molecular & Chemical)

ニッケルイオン(Ni IX - Ni XXVIII)の波長、エネルギー準位、振動子強度、及び遷移確率を評価し表にまとめた。

論文

Cross sections for charge transter of hydrogen atoms and ions colliding with gaseous atoms and molecules

中井 洋太; 白井 稔三; 多幡 達夫*; 伊藤 琳典*

Atomic Data and Nuclear Data Tables, 37, p.69 - 101, 1987/00

 被引用回数:92 パーセンタイル:96.09(Physics, Atomic, Molecular & Chemical)

水素原子・イオンとHe,Ne,Ar,Kr,Xe,H$$_{2}$$,N$$_{2}$$,O$$_{2}$$,H$$_{2}$$O,C,CH$$_{4}$$,C$$_{2}$$H$$_{4}$$,C$$_{2}$$H$$_{6}$$,C$$_{4}$$H$$_{10}$$,CO,CO$$_{2}$$の衝突による電荷移動断面積$$sigma$$$$_{10}$$,$$sigma$$$$_{0-1}$$,$$sigma$$$$_{1-1}$$,$$sigma$$$$_{-10}$$,$$sigma$$$$_{01}$$,$$sigma$$$$_{-11}$$,の実験データを収集し、これらの断面積の経験式を作成した。

口頭

$$^{117}$$Sn($$overrightarrow{n}$$,$$gamma$$)反応における捕獲断面積の偏極依存性の測定

遠藤 駿典; 安部 亮太*; 石崎 貢平*; 奥 隆之; 奥平 琢也*; 亀田 健斗*; 北口 雅暁*; 木村 敦; 酒井 健二; 嶋 達志*; et al.

no journal, , 

複合核を介する過程では、空間反転対称性の破れが、基本的な粒子同士の反応である陽子陽子散乱に比べ、最大で約$$10^{6}$$倍増幅することが実験的に確認されている。これと同様の原理で時間反転対称性も複合核過程を介すことで増幅されることが示唆されており、我々はこのモデルに基づき、未だ発見されていない素粒子標準模型を超える時間反転対称性の破れの探索を目指している。時間反転対称性の破れへの感度は、p波共鳴における中性子の全角運動量1/2で吸収される幅の全幅に対する比で与えられる。破れ測定の候補核の一つである$$^{117}$$Snの測定への感度を決定するために、偏極中性子を$$^{117}$$Snに照射し吸収する反応、すなわち$$^{117}$$Sn($$overrightarrow{n}$$,$$gamma$$)反応のp波共鳴において発生したガンマ線の断面積の偏極方向依存性を、J-PARC・MLF・ANNRIにて測定し、偏極方向による断面積の有意な差が確認された。

口頭

Pd同位体のeV中性子捕獲反応における$$gamma$$線放出角度分布

吉川 大幹*; 安部 亮太*; 石崎 貢平*; 伊東 佑起*; 遠藤 駿典; 奥 隆之; 奥平 琢也*; 亀田 健斗*; 北口 雅暁*; 木村 敦; et al.

no journal, , 

中性子複合核共鳴反応では、空間反転対称性の大きな破れが観測されており、状態密度Nに依存するランダムな遷移行列要素Wを仮定した模型で説明される。Wは空間反転対称性の破れとそれに寄与する共鳴の部分幅$$Gamma_{p,j}$$の測定から求められるが、既存のデータの精度は仮定の検証には不十分である。そこでN依存性が顕著な領域に属するPd同位体に着目し、捕獲$$gamma$$線の角度分布測定をJ-PARC・MLF・ANNRIにて行い、部分幅$$Gamma_{p,j}$$を高精度に決定した。また本測定から、$$^{108}$$Pbのp波共鳴の全角運動量Jの値が既知の値と異なっている可能性が示唆された。本講演では実施した角度分布測定及びその結果、また$$^{108}$$PdのJの他の候補の検討結果について報告する。

口頭

複合核反応を用いた時間反転対称性の破れ探索実験に向けた、熱外中性子反射光学の検証

藤家 拓大*; 安部 亮太*; 石崎 貢平*; 伊東 佑起*; 遠藤 駿典; 奥 隆之; 奥平 琢也*; 亀田 健斗*; 北口 雅暁*; 木村 敦; et al.

no journal, , 

数eV程度のエネルギーを持つ熱外中性子は、複合核共鳴吸収反応を用いた時間反転対称性の破れ探索実験などにおいて用いられる。この探索実験では数eV程度の運動エネルギーを持つ熱外中性子を制御し実験に用いる。十分に熱化された熱中性子領域では、中性子の振る舞いは一般的に中性子光学を用いて記述される。しかしながらどのエネルギー領域までこの理論が適応できるかは調べられておらず、熱外中性子領域においても理論が適応できるかを検証することが重要である。そこでJ-PARC・MLF・BL10にて中性子ミラーを用いた反射実験を行い、熱外中性子に対する光学理論の適応限界を検証した。

口頭

インジウム標的を用いた時間反転対称性の破れ探索に向けた$$^{115}$$In(n,$$gamma$$)反応断面積の角度依存性の測定

高田 秀佐*; 安部 亮太*; 石崎 貢平*; 伊東 佑起*; 遠藤 駿典; 奥 隆之; 奥平 琢也*; 亀田 健斗*; 北口 雅暁*; 木村 敦; et al.

no journal, , 

原子核が中性子を共鳴吸収し複合核状態を経る過程では、パリティ(P)対称性が大きく破れて現れることが様々な原子核において観測されている。複合核において観測されているP対称性の破れの大きさは、核子間相互作用において観測されているP対称性の破れに比べて最大10$$^{6}$$倍大きい。この現象は入射中性子の軌道角運動量が異なる共鳴である、s波共鳴とp波共鳴が隣接する場合に観測されており、s波とp波の部分波の干渉によってP対称性の破れが増幅すると説明されている。同様の機構によって時間反転(T)対称性の破れも増幅しうることが理論的に予測されており、その増幅率は未知定数$$kappa$$(J)を用いることによって、すでに観測されているP対称性の破れと結びつけることができる。この対称性の破れの増幅現象を利用することによって、従来にない高感度なT対称性の破れの探索が可能となることが期待されている。現在、我々は複合核におけるT対称性の破れの探索実験に向けた研究を行っている。本研究では、探索実験の標的候補核の選定を目的として、$$^{115}$$In+n反応のp波共鳴から放出される$$gamma$$線の角度分布を測定する実験を、J-PARC・MLFのビームライン04 ANNRIで行った。In(n,$$gamma$$)反応の$$gamma$$線の角度分布測定によって、未知定数$$kappa(J)$$に対して制限を与えることに成功した。また、$$^{115}$$Inを標的としてT対称性の破れ探索実験を行う場合を仮定して、電気双極子能率探索実験で現在与えられている上限値を更新するために必要な測定時間についても見積もった。

口頭

Pd同位体のeV中性子捕獲反応における即発$$gamma$$線測定

吉川 大幹*; 安部 亮太*; 石崎 貢平*; 伊東 佑起*; 遠藤 駿典; 奥 隆之; 奥平 琢也*; 亀田 健斗*; 北口 雅暁*; 木村 敦; et al.

no journal, , 

複合核共鳴反応では、弱い相互作用の効果により空間反転対称性(P)が破れており、その破れが最大10%程度まで増幅される場合がある。この増幅効果は、ランダム行列理論に立脚する統計模型を用いて説明される。この模型では、準位密度と遷移行列要素をそれぞれ$$N$$$$W$$とした場合、$$Wpropto1/sqrt{N}$$の関係が期待されるが、従来の$$W$$の測定精度はこの関係の検証には不十分である。本研究では、$$W$$に対して$$N$$依存性が顕著な領域に属するPd同位体に着目し$$W$$の高精度化を目指している。$$W$$は、Pの破れとそれに寄与する共鳴の部分幅$$x$$の値から実験的に導出可能である。まず$$x$$を導出するため、Pd同位体のp波共鳴からの即発$$gamma$$線の測定を行った。$$^{108}$$Pdについては、すでに予備的な結果を得ており、前回の物理学会で報告した。同様に、$$^{105}$$Pdの3.91eVおよび$$^{110}$$Pdの5.19eVのp波共鳴からの即発$$gamma$$線も測定したが、共鳴断面積が$$^{108}$$Pdの2.96eV p波共鳴に比べ$$1/100$$ほど小さく、また断面積がこれらp波共鳴に比べ約$$10^4$$倍大きい$$^{108}$$Pdの32.98eVのs波共鳴の影響によりdead timeが検出器に生じるため、高計数率測定が出来ず十分な統計を得られなかった。そこで現在は、標的と同種の試料を上流側に設置し、s波共鳴近傍のエネルギーを持つ中性子を減衰させp波の統計を稼ぐ手法やS/N比を大幅に改善できる同時計数測定の準備を進めている。

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