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河村 聖子; 奥 隆之; 渡辺 真朗; 高橋 竜太; 宗像 孝司*; 高田 慎一; 坂口 佳史*; 石角 元志*; 大内 啓一*; 服部 高典; et al.
Journal of Neutron Research, 19(1-2), p.15 - 22, 2017/11
J-PARC MLFにおける試料環境(SE)チームは、ユーザー実験のためのSE機器の運用や開発を行っている。メンバーは、低温マグネット、高温、高圧、ソフトマター、光照射、水素環境、He偏極フィルターといったサブチームに所属している。現在は、数台の冷凍機と、マグネット、高温炉、高圧実験用パリエジンバラプレス、偏極中性子実験のためのSEOPシステムが運用中で、ユーザー実験への提供、運転を行っているほか、パルス磁場システムの汎用化に向けた開発も行っている。またJ-PARC研究棟では、レオメーター、ガス蒸気吸着量測定装置などのソフトマター研究に必要な機器類も整備している。
酒井 隆太郎; 宗像 雅広; 木村 英雄; 大岡 政雄*; 瀬口 真理子*
JAEA-Research 2011-029, 24 Pages, 2011/11
放射性廃棄物の地層処分では、人間社会への核種の地下水移行を信頼性高く評価するため、地下深部の広域地下水流動モデルの検証方法の構築が重要である。地下深部には地下水起源,地下水流動特性の異なる複数の地下水システムが存在する可能性があるため、地下水システムの流動特性や流動境界を検証する必要がある。このため、本稿では地下水データが比較的多く存在する幌延地域と新潟堆積盆を事例対象として、深度方向の水理,地下水化学,熱,地下水年代等の指標データの空間分布の比較・検討を行うことにより、流動特性や流動境界に関する評価方法の検討を行った。幌延地域(北進地区)では、地化学データを用いた混合解析によって地下水起源を推定するとともに、熱データ,地化学データの空間分布を比較することにより、流動特性や流動境界の評価が可能であることが示された。また、新潟堆積盆(長岡地区)においても同様に地化学データを用いた混合解析,水理データ,地化学データの空間分布の比較を行うことによって、流動特性や流動境界の評価が可能であることが示された。
酒井 隆太郎; 宗像 雅広; 木村 英雄; 大岡 政雄*; 亀谷 裕志*; 細田 光一*
第21回全国地質調査業協会連合会「技術フォーラム」講演集(CD-ROM), 2 Pages, 2010/11
本発表は、高レベル放射性廃棄物の地層処分が沿岸立地である場合、長期的な海面変化による水質変化が、地下施設周辺の地下水流動場の透水性に与える影響について評価・検討するものであり、処分施設の安全性評価の観点から重要な研究である。まず、既存文献情報に基づき、岩盤の透水性に影響を及ぼす要因である亀裂分布の変化,応力変化,温度,水質等の調査を行い、それら要因による影響の程度を検討した。加えて、十分な知見,データの不足している水質による影響を明らかにするため、水質条件を変化させた室内透水試験を行った。今回用いた試料は、産業技術総合研究所が平成20年度採取した幌延サイトにおけるボーリング(SAB-1孔)試料(泥岩)であり、海面変化による塩水,淡水の交替を想定し、同一深度の試料を用いて水質条件のみを変化させた場合の透水係数への影響を考察した。この結果、周囲の地下水が塩水よりも淡水条件下のほうが透水係数にして0.6倍小さくなる結果を得た。今後、他の岩種についての検討事例を増やし、長期的な地下水流動解析における透水係数の時間変化の不確実性の軽減に役立てる予定である。
松井 義典; 高橋 広幸; 山本 雅也; 仲田 祐仁; 吉武 庸光; 阿部 和幸; 吉川 勝則; 岩松 重美; 石川 和義; 菊地 泰二; et al.
JAEA-Technology 2009-072, 144 Pages, 2010/03
日本原子力研究開発機構は、平成17年10月に日本原子力研究所と核燃料サイクル開発機構との統合によって誕生した。この統合を最大限に利用したプロジェクトが、旧電源開発促進対策特別会計法及び特別会計に関する法律(エネルギー対策特別会計)に基づく文部科学省からの受託事業「長寿命プラント照射損傷管理技術に関する研究開発」である。この「長寿命プラント照射損傷管理技術に関する研究開発」において、材料の照射損傷評価指標の確立に重要な、世界で類のない、高速実験炉「常陽」と研究用原子炉であるJRR-3を利用した組合せ照射材を平成18年から平成19年の約2年間の短期間で取得した。本報告は、これら常陽,JRR-3の実験炉施設及びWASTEF, JMTRホットラボ,MMF, FMFのホット施設を利用した組合せ照射における作業計画から作業結果及び照射試験における照射温度と照射量の評価をまとめたものである。
酒井 隆太郎; 宗像 雅広; 大岡 政雄*; 亀谷 裕志*
JAEA-Research 2009-038, 38 Pages, 2009/11
放射性廃棄物地層処分の安全評価では、長期にわたる広域地下水流動の評価方法とその不確実性について検討しておくことが重要である。不確実性評価の研究の一環として、本研究では、広域地下水流動解析モデルに重要な水理パラメータである透水係数の不確実性について取り扱った。透水係数の試験結果を左右する要因としては、亀裂,間隙率などの材料特性や動水勾配,水質,温度など試験条件が挙げられ、長期的な地質・地下水環境変化を考慮したモデルでは、隆起・侵食による拘束圧変化からの亀裂の発生、低動水勾配下における動水勾配の変化によって、透水係数が1桁以上変化する可能性があることがわかった。また、海面変化による塩水/淡水交換を模擬した室内透水試験結果から、水質変化によっては、透水係数が初期値の0.6倍程度変化する可能性がある結果を得た。すなわち、長期的な地質・地下水環境の変化モデルでは、透水係数の時間変化を取り込むことで不確実性を軽減できるものと考えられる。
長島 伸夫*; 早川 正夫*; 塚田 隆; 加治 芳行; 三輪 幸夫*; 安藤 昌視*; 仲田 清智*
圧力技術, 47(4), p.236 - 244, 2009/07
本研究では、冷間加工により予ひずみを与えた低炭素ステンレス鋼SUS316Lの変形挙動を調べるために微小硬さ試験とAFM観察を実施し、以下の結果を得た。同じ塑性ひずみを負荷したにもかかわらず、予ひずみを与えなかったものよりも30%冷間加工材の方がすべり帯の間隔がより狭く、粒界近傍にすべり帯が集中していることがわかった。微小硬さが300以上となる領域が30%以上の冷間加工材の特に粒界において多く見られた。これらのことから粒界における変形の非均一性が低炭素ステンレス鋼のIGSCC進展機構の重要な要因であることが示唆される。
黒崎 幸夫*; 山地 宏志*; 勝沼 好夫*; 中田 雅夫*; 桑原 秀樹*; 山田 文孝*; 松下 清*; 佐藤 稔紀*
JAEA-Research 2008-048, 274 Pages, 2008/03
瑞浪超深地層研究所の研究坑道は、超大深度の立坑と水平坑道から計画されている。この超大深度立坑と水平坑道の連接部は3次元の地盤構造を形成し、掘削過程では複雑な力学的挙動を呈することが予測されるが、超大深度立坑連接部の支保部材を定量的に設計する手法は確立されていない。このような状況に鑑み、超大深度立坑連接の崩壊機構を検討するため、過去の立坑工事に関する文献調査と工事従事者からの聞き取り調査を実施し、立坑連接においてどのような崩壊や変状が発生したかを調査し、調査結果を有識者のレビューを交えて考察した。その結果、超大深度立坑連接の崩壊機構は立坑連接部の施工過程と地質条件のいずれにも依存することが明らかとなった。一方、超大深度連接部が大きな角度で断層や破砕帯に交差する地点では、「高抜け」と呼ばれる崩壊の発生や覆工に異常な土圧作用する現象が見られる。これらの現象の機構を解明するためには、連接部周辺地山の挙動を再現することのできる数値計算による研究を実施する必要がある。このために、既往数値解析手法の中で可能な有限差分法が最も適切であることを、有識者のレビューを踏まえて示した。
安藤 昌視*; 仲田 清智*; 伊藤 幹朗*; 田中 徳彦*; 越石 正人*; 小畠 亮司*; 三輪 幸夫; 加治 芳行; 早川 正夫*
Proceedings of 13th International Conference on Environmental Degradation of Materials in Nuclear Power Systems (CD-ROM), 16 Pages, 2007/00
実機PLR配管を模擬した溶接継ぎ手から作製したSUS316NG鋼の試験片を用いて、BWR環境を模擬した水中で長期間の応力腐食割れ進展試験を行った。試験片は溶接部過程での熱収縮により硬化した熱影響部から作製し、そのような部位での傷の進展挙動を評価するための応力腐食割れ進展速度線図を得ることを目的とした。鍛造管材と引き抜き管材の溶接継ぎ部が、幾つかの溶接方法で作成した。得られた応力腐食割れ進展速度は、溶体化熱処理材から得られた進展速度よりも速くなった。硬化したSUS316NGのき裂進展速度は、材料や溶接方法によらず、硬さと関連性を持っていた。硬さが210から250Hvの範囲では、き裂進展速度は硬さの増加とともに大きくなった。低炭素ステンレス鋼の硬化した熱影響部で応力腐食割れ進展速度が加速される機構は、き裂先端のひずみ分布及びAFM画像に基づいて推定された。き裂先端での塑性ひずみ勾配と粒界に沿った局所的ひずみの相互作用が重要であると予想された。
長島 伸夫*; 早川 正夫*; 塚田 隆; 加治 芳行; 三輪 幸夫; 安藤 昌美*; 仲田 清智*
Proceedings of 13th International Conference on Environmental Degradation of Materials in Nuclear Power Systems (CD-ROM), 15 Pages, 2007/00
日本の沸騰水型軽水炉プラントにおいて低炭素ステンレス鋼製の炉心シュラウドや再循環系配管において応力腐食割れが見つかっている。ここでは、粒界型応力腐食割れが溶接金属周辺の硬化した熱影響部を伝播していた。硬化した熱影響部を模擬するために室温で10%及び30%冷間加工した低炭素オーステナイトステンレス鋼316Lの強化挙動及び局所的な塑性変形をミクロ硬さ試験装置により測定するとともに、原子間力顕微鏡を用いて観察した。き裂先端の塑性域を模擬するために、降伏点(0.2%塑性ひずみ)までの引張変形を付与した。本研究の結果、316Lの粒界型応力腐食割れ進展メカニズムの1つは、粒界強化挙動と粒界近傍の局所的な塑性変形と関係していることがわかった。
勝沼 好夫*; 中田 雅夫*; 長野 祐司*; 樋口 正典*
JNC TJ7410 2005-004, 213 Pages, 2002/03
超深地層研究所計画において、研究期間を最大限に確保するために、立坑の急速施工方法について検討した。具体的には、立坑の覆工コンクリートの配合、替えキブル方法、および、グラウト工法について検討し、施工計画等を立案した。
勝沼 好夫*; 中田 雅夫*; 樋口 正典*; 片居木 功*
JNC TJ7410 2005-015, 261 Pages, 2001/03
超深地層研究所の研究坑道の維持管理に関して、国内外の鉱山等を対象とした事例調査により、課題を抽出し、維持管理計画を立案した。
宇留賀 朋哉*; 谷田 肇*; 米田 安宏; 竹下 邦和*; 江村 修一*; 高橋 昌男*; 原田 誠*; 西畑 保雄; 久保園 芳博*; 田中 庸裕*; et al.
Journal of Synchrotron Radiation, 6(Part3), p.143 - 145, 1999/05
X線吸収スペクトル(XAFS)専用ビームラインBL01B1がSPring-8の偏向電磁石光源に建設され、1997年10月より供用が開始されている。精密ステージや制御プログラムは光学素子を調整するために設計され、さまざまな実験条件下での当初の目的の性能を達成する。一般的なXAFS測定で、4.5から110keVの範囲で質の良いデータを得ることができる。
喜多 治之*; 中田 雅夫*; 田村 富雄*
PNC TJ7176 98-003, 68 Pages, 1998/03
岩盤中に水平坑道や立坑を掘削すると、空洞周辺では掘削の影響により岩盤本来の力学的・水理学的特性が変化する領域(掘削影響領域)が形成される。掘削影響領域における岩盤の特性の変化は、掘削による岩盤の損傷や応力再配分よる新たなクラックの発生、既存クラックの開口、あるいは閉塞によるものと考えられる。掘削影響領域の範囲を把握することは、地下構造物の設計、建設を行う上で非常に重要である。掘削影響領域の範囲を把握するために、東濃鉱山北延NATM坑道の発破掘削区間に掘削されたBVP-2号孔のコアを用いて、微細なクラックや空隙の分布状況を蛍光法と画像処理法によって調べた。蛍光法とは、岩石中のクラックや空隙に蛍光剤を固定し、紫外線を照射することによりクラックや空隙を可視化する方法である。蛍光法によりコアサイズの観察から薄片観察までの一連の観察を行い、自然光では識別できないような微細なクラックを可視化した。さらに、画像処理によるクラックの個数や長さの計測を行い、坑壁からの深度との関係を調べた。その結果、クラックの分布と坑壁からの距離との間に明確な相関は認められず、観察されたクラックの多くは掘削の影響により形成されたものではなく、乾湿にともなう劣化によって形成されたクラックであると推察された。
山田 文孝*; 喜多 治之*; 中田 雅夫*
PNC TJ7176 98-002, 135 Pages, 1998/03
岩盤に空洞を掘削すると、その影響で周辺岩盤には様々な変化が生じる。なかでも壁面近傍では、発破による振動や掘削後の応力再配分によって既存亀裂が開口したり新たな亀裂が生じることで、岩盤の力学特性や水理特性が変化する。本業務は、岐阜県土岐市東濃鉱山北延NATM坑道の試錐孔において、真空透気試験により坑道周辺岩盤の透気性分布を求め、亀裂状況の変化を透気性という指標で評価することによって、掘削による上記の影響が及ぶ範囲(掘削影響領域)を特定することを目的とする。真空透気試験では、ダブルパッカーにより試錐孔内に設けた「測定区間」内の空気を真空ポンプにより排除する。吸引を続けて定常状態になった時点の測定区間圧力・吸引空気流量、並びにポンプ停止後の圧力回復特性は測定区間周辺岩盤の透気性に依存するので、これらのデータから岩盤の透気性を算定することが可能である。試錐孔に沿ってパッカーを移動させて測定を繰り返すことにより周辺岩盤の透気性分布を求めることができる。発破掘削区間と機械掘削区間に削孔された4本の試錐孔において試験を実施した結果、掘削影響領域は機械掘削区間よりも発破掘削区間で相対的に大きく、また坑道西側の粗粒砂岩部分よりも坑道東側の細粒砂岩部分で大きいという結果を得た。さらにボアホールテレビ観察の結果得られた開口亀裂分布と比較することにより、より詳細に岩盤内の亀裂状況を把握することができた。
佐藤 稔紀; 喜多 治之*; 中田 雅夫*; 長秋 雄*; 柳谷 俊*; 石島 洋二*
三井建設技術報告, (22), ,
稲田花崗岩で静水圧圧縮試験および三軸圧縮試験を行い、その過程における透水係数の変化を調べた。稲田花崗岩は異方性を有する岩石であるため、供試体の作成にあたり、これらの方向を考慮した。三軸圧縮試験は周変位をフィードバック信号として用いた剛性試験で実施した。この結果、これまでにデータ取得が困難であったクラス2岩石(破壊後に応力とひずみの関係が正の傾きを示す岩石)である稲田花崗岩の破壊後領域を確実に制御でき、完全応力-ひずみ曲線を得ることができた。さらに、三軸圧縮試験過程において透水試験(トランジェントパルス法)を実施し、インタクトな状態から破壊後領域まで20点以上の測定を実施した。その結果、載荷前の透水係数から破壊後には23オーダーの増加が認められた。
加治 芳行; 三輪 幸夫; 塚田 隆; 長島 伸夫*; 早川 正夫*; 安藤 昌視*; 仲田 清智*; 越石 正人*
no journal, ,
国内の沸騰水型軽水炉(BWR)の低炭素ステンレス鋼製の炉心シュラウド及び再循環系(PLR)配管の溶接部近傍に応力腐食割れ(SCC)が多発しており、同鋼のSCC機構の解明が求められている。本研究ではSCC機構に及ぼすき裂先端塑性変形挙動の影響を検討するため、後方散乱電子線回折パターン(EBSP)法によりSCCき裂先端の塑性変形挙動の解析を実施した。その結果、SCCき裂は、疲労予き裂から45程度傾いた方向に分岐しながら結晶粒界を進展しており、主としてランダム粒界を進展していた。き裂から1結晶粒程度のき裂の極近傍での塑性変形量は、1020%程度と大きな値を示した。また、SCCき裂の両側の塑性変形量は不均等であり、一方の結晶粒で大きな塑性変形が観察される傾向が見られた。これらの結果から、SCCき裂進展は1結晶粒程度のき裂先端極近傍の塑性変形に律速されていることが推測された。
松井 義典; 鍋谷 栄昭; 楠 剛; 高橋 広幸; 相沢 雅夫; 仲田 祐仁; 沼田 正美; 宇佐美 浩二; 遠藤 慎也; 伊藤 和寛; et al.
no journal, ,
「長寿命プラント照射損傷管理技術に関する研究開発」の研究の中で、研究炉「JRR-3」及び高速実験炉「常陽」の両炉を用いて、各原子炉の特徴を活かした単独照射材及び相互の組合せ照射材を得るため、東海,大洗のホット試験施設を含めた計画及びH18年度の実施分について報告する。
酒井 隆太郎; 宗像 雅広; 木村 英雄; 大岡 政雄*; 亀谷 裕志*
no journal, ,
放射性廃棄物地層処分の安全評価では、長期に渡る広域地下水流動の評価方法とその不確実性について検討しておくことが重要である。不確実性評価の研究の一環として、本研究では、広域地下水流動解析モデルに重要な水理パラメータである透水係数の不確実性について取り扱った。透水係数の試験結果を左右する要因としては、亀裂,間隙率などの材料特性や動水勾配,水質,温度など試験条件が挙げられ、長期的な地質・地下水環境変化を考慮したモデルでは、隆起・侵食による拘束圧変化からの亀裂の発生,低動水勾配下における動水勾配の変化によって、透水係数が1桁以上変化する可能性があることがわかった。また、海面変化による塩水/淡水交換を模擬した室内透水試験結果から、水質変化によって透水係数が初期値の0.6倍変化する可能性がある結果を得た。すなわち、長期的な地質・地下水環境の変化モデルでは、透水係数の時間変化を取り込むことで不確実性を軽減できるものと考えられる。
酒井 隆太郎; 宗像 雅広; 瀬口 真理子*; 大岡 政雄*; 市川 八州夫*; 中村 克*; 石橋 純一郎*
no journal, ,
日本原子力研究開発機構では、放射性廃棄物地層処分が予定されている深度300m以深を想定した地下水流動評価手法の整備を行っている。地下深部の地下水流動については、地形・地質構造に支配された重力流を駆動力とする天水起源の地下水,地層の堆積以降、現在に至るまでほとんど流動していない停滞性の深部地下水があり、これらの性状の評価が重要である。本報告では、幌延地域を事例対象として地下水の水質,同位体比データをもとに主成分分析を行い、地下水の起源の指標となる端成分の抽出を行った。この結果、当地域は天水を起源とする地下水と3種類の深部地下水が抽出され、天水を起源とする地下水は地表から少なくとも-400m前後まで浸透しており、それ以深に流動性の乏しい深部地下水が存在していることが推定された。
麻生 智一; 山内 康弘; 坂口 佳史*; 宗像 孝司*; 石角 元志*; 河村 聖子; 横尾 哲也*; 渡辺 真朗; 高田 慎一; 服部 高典; et al.
no journal, ,
J-PARCの物質・生命科学ディビジョンでは2013年4月に新たに共通技術開発セクションを組織した。その中で、これまでアドホックな試料環境(SE)チームが正式なSEチームとして組織され、ビームライン共通のSE機器の運用と開発を行っている。現在、SEチームでは、縦磁場超伝導マグネット、希釈冷凍機用インサート、ニオブ高温炉、2Kクライオスタットを保有し、2014年度にはヘリウム3クライオスタットが追加される。SE機器の開発として、低温高圧環境装置の検討及び試験、パルスマグネット装置の汎用化と試作、PCT装置の汎用化検討などを進めている。MLFのユーザーサポートのための新たな建屋が今年度中に建設され、そこに試料準備室やSE機器の調整室が準備される。MLF実験ホールのSEエリアでは使用直前のSE機器の準備や保守を行い、長期的なコミッショニングや保守、改良、開発などを新しいSE調整室で実施する予定である。