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千葉 薫*; 松井 拓郎*; 茶竹 俊行*; 大原 高志; 田中 伊知朗*; 油谷 克英*; 新村 信雄*
Protein Science, 32(10), p.e4765_1 - e4765_13, 2023/10
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Biochemistry & Molecular Biology)In structural biology, peptide bonds, fundamental linkages between hundreds of amino acids, of which a protein molecule is composed, have been commonly treated as a plane structure just as Linus Pauling et al. proposed. In this paper, a site-specific peptide bond relaxation mechanism by deuterons whose localization has been suggested by neutron crystallography is proposed. A comprehensive study using X-ray and neutron diffraction and N chemical shifts of individual amide nitrogen atoms within the same peptide bond strongly suggests the relaxation of the electronic resonance structure because of site-specific modulation by protons/deuterons localized on the electron orbital of the carbonyl oxygen.
矢野 直峰*; 山田 太郎*; 細谷 孝明*; 大原 高志; 田中 伊知朗*; 新村 信雄*; 日下 勝弘*
Acta Crystallographica Section D; Structural Biology (Internet), 74(11), p.1041 - 1052, 2018/11
被引用回数:13 パーセンタイル:73.43(Biochemical Research Methods)STARGazer is a data processing software for neutron time-of-flight (TOF) single-crystal diffraction data collected by the IBARAKI Biological Crystal Diffractometer (iBIX) at the Japan Proton Accelerator Research Complex (J-PARC). This software creates hkl intensity data from three-dimensional (x, y, TOF) diffraction data. STARGazer is composed of both a data processing component and a data visualization component. This article describes the status of data processing software STARGazer and its data processing algorithms.
田代 孝二*; 日下 勝弘*; 細谷 孝明*; 大原 高志; 塙坂 真*; 吉澤 功徳*; 山元 博子*; 新村 信雄*; 田中 伊知朗*; 栗原 和男*; et al.
Macromolecules, 51(11), p.3911 - 3922, 2018/06
被引用回数:5 パーセンタイル:17.66(Polymer Science)The crystal structure of polydiacetylene giant single crystal has been analyzed on the basis of the two different methods of wide-angle neutron diffraction and X-ray diffraction. The X-ray result gives us the total electron density distribution. The neutron result tells the positions of atomic nuclei. As a result, the so-called bonded (or deformed) electron density, i.e., the electron density distribution due to the conjugation among the covalently bonded atoms along the polymer chain, can be estimated using the two information. The present report is the first example of the application of X-N method to the synthetic polymer species.
海野 昌喜*; 石川 久美子*; 日下 勝弘*; 玉田 太郎; 萩原 義徳*; 杉島 正一*; 和田 啓*; 山田 太郎*; 友寄 克亮; 細谷 孝明*; et al.
Journal of the American Chemical Society, 137(16), p.5452 - 5460, 2015/04
被引用回数:28 パーセンタイル:63.97(Chemistry, Multidisciplinary)シアノバクテリアや高等植物等の光合成生物は細胞内にビリン色素と呼ばれる集光色素を有している。ビリン還元酵素PcyAはビリベルジン(BV)を2段階で還元する反応を触媒することによりビリン色素の1つであるフィコシアノビリンを合成する。今回、我々はシアノバクテリア由来PcyAの立体構造をBVとの複合体状態で中性子結晶解析により決定した。BVは2つの状態(通常の状態と1つ水素が付いたBVHの状態)で存在していたが、近接したPcyA中のAsp105もBVの状態に対応して2つの状態(プロトン化および解離状態)で存在していた。また、X線構造解析では照射還元により確認できなかったBV中のA環近くの「アキシアル」水分子の存在を確認することができた。さらに、BV近傍に位置するHis88がプロトン化状態で存在しBV中のA環のラクタム酸素と水素結合を形成していることも確認したが、このHis88と隣接したHis74の間の水分子がHOの状態で存在することも明らかにした。これらの知見はAsp105, His88および「アキシアル」水分子がPcyAによる触媒反応におけるプロトン移動に関与していることを示唆しており、フィコシアノビリン合成(初期段階)の新たな反応機構の提唱を可能とした。
田代 孝二*; 塙坂 真*; 山元 博子*; Wasanasuk, K.*; Jayaratri, P.*; 吉澤 功徳*; 田中 伊知朗*; 新村 信雄*; 日下 勝弘*; 細谷 孝明*; et al.
高分子論文集, 71(11), p.508 - 526, 2014/11
被引用回数:6 パーセンタイル:22.16(Polymer Science)高分子結晶構造の詳細を、水素原子位置まで含めて明らかにすることを目的とし、高エネルギーX線および中性子回折データの収集ならびにそれらの解析結果を、さまざまの結晶性高分子を例として総合的に記述した。まず、最近にまで至る高分子構造解析手法の発展について概要を述べるとともに、それらの各段階における問題点について考察した。斜方晶型ポリエチレン、アタクティックポリビニルアルコール、ポリ乳酸およびそのステレオコンプレックスなど、いろいろの意味で重要な高分子について、これまでに提案されてきた構造を再吟味するとともに、新たに提案した構造について記述した。水素原子位置についても精確に決定された場合は、それらの構造情報に基づく極限力学物性の定量的予測を行った。さらにはポリジアセチレンの場合について、X線および中性子構造解析によって得られた精密な電子密度分布および原子位置座標の情報にいわゆるX-N法を適用し、主鎖骨格に沿った結合電子密度分布についての導出についても言及した。構造物性相関解明における高分子結晶構造解析の今後の展開についても言及した。
日下 勝弘*; 細谷 孝明*; 山田 太郎*; 友寄 克亮; 大原 高志; 片桐 政樹*; 栗原 和男; 田中 伊知朗*; 新村 信雄*
Journal of Synchrotron Radiation, 20(6), p.994 - 998, 2013/11
被引用回数:37 パーセンタイル:85.77(Instruments & Instrumentation)茨城生命物質構造解析装置iBIXは、主にあらゆる生命維持に関わる生体巨大分子の水素、プロトネーションや水和構造解明を目的とした飛行時間型中性子単結晶回折計である。2008年後半から、iBIXは茨城大学の支援によりユーザ実験に利用されている。2012年8月から既存の14台の検出器の更新が行われ、16台の新しい検出器がiBIXに設置された。現在の回折計の測定効率は、加速器出力の増加に伴い、以前の測定効率に比べて1オーダ改善した。2012年12月には、アップグレードされた検出器を用いた運用のコミッショニングに成功し、標準蛋白質であるリボヌクレアーゼAの回折データセット収集が試みられた。検出器アップグレード以前データ収集を行ったリボヌクレアーゼAの結果と比較し、最新のiBIXの性能評価を実施した結果、回折データの分解能、等価反射強度および構造精密化のR-factorが劇的に改善した。iBIXは世界で最も高性能な生物専用の中性子単結晶回折装置の一つであると予想される。
横山 武司*; 水口 峰之*; 鍋島 裕子*; 日下 勝弘*; 山田 太郎*; 細谷 孝明*; 大原 高志; 栗原 和男; 田中 伊知朗*; 新村 信雄*
Journal of Synchrotron Radiation, 20(6), p.834 - 837, 2013/11
被引用回数:6 パーセンタイル:33.42(Instruments & Instrumentation)トランスサイレチン(TTR)は4量体で形成されるタンパク質である。TTRの誤った折り畳みや凝集はヒトのアミロイド疾患と関連がある。また、TTR四量体の解離はアミロイド線維形成カスケードの律速段階であると信じられている。さらに、低いpHは単量体への解離とアミロイド線維の形成を促進すると知られている。これらTTRのpH感受性と立体構造安定性に内在する分子機構を明らかにするために、茨城県生命物質構造解析装置を用いた飛行時間法による中性子回折実験を行った。本実験では、2.5mmの体積を持つ結晶(育成期間: 4か月)を使用した。2.0分解能での中性子結晶構造解析の結果から、ヒスチジン88番残基のプロトン化状態とその状態に依存する水素結合ネットワークの詳細が明らかになった。この水素結合ネットワークは単量体・単量体間と二量体・二量体間の相互作用に関わっており、この結果から、酸性化によるヒスチジン88番残基の二重プロトン化がその水素結合ネットワークを破壊しTTR四量体の解離を引き起こすことが示唆された。また、酸性pHでのX線結晶構造との比較から、TTRのpH感受性の要因となる3つのアミノ酸残基が同定された。我々の中性子結晶構造モデルは、アミロイド症に関連する分子構造安定性を理解する上での手掛かりとなる。
大西 裕季*; 山田 太郎*; 栗原 和男; 田中 伊知朗*; 崎山 文夫*; 正木 武治*; 新村 信雄*
Biochimica et Biophysica Acta; Proteins and Proteomics, 1834(8), p.1642 - 1647, 2013/08
被引用回数:8 パーセンタイル:23.68(Biochemistry & Molecular Biology)セリンプロテアーゼの鍵となる触媒残基のプロトン化状態を調べるため、pD8.0におけるリガンド非結合型クロモバクタープロテアーゼI(API)の構造を単結晶X線と中性子回折データの同時使用によって精密化した。リガンド非結合型APIの活性部位における触媒三残基の占有率精密化により、H57のイミダゾール環の約30%、S197のヒドロキシル基の約70が重水素化されていることが示された。この観察結果は、S197の多くが基質と結合していない状態でもプロトン化されていることを示す。API中の触媒三残基のプロトン化状態をウシ由来-trypsin-BPTI複合体と比較することにより、基質のS197への近接はS197のヒドロキシル基の酸性を低下し得て、それによってH57はS194のヒドロキシル基から水素を引き抜くことができるという仮説が導かれた。また、APIに特異な残基であるH210は、触媒三残基D113と水素結合を形成していないが、代わりに、H210はS176、H177、一個の水和水と水素結合ネットワークを形成する。大きく疎水性な残基W169が近接することによりこの水素結合ネットワークを保護し、広範囲のpHに渡るAPIの機能を安定化しているかも知れない
山田 太郎*; 栗原 和男; 大西 裕季*; 玉田 太郎; 友寄 克亮; 桝見 賢司*; 田中 伊知朗*; 黒木 良太; 新村 信雄*
Biochimica et Biophysica Acta; Proteins and Proteomics, 1834(8), p.1532 - 1538, 2013/08
被引用回数:17 パーセンタイル:48.29(Biochemistry & Molecular Biology)-トロンビン-ビバリルジン複合体のプロトン化状態と水和構造をX線(1.6)/中性子(2.8)単結晶回折データによる同時構造精密化により明らかにした。原子間距離については別途、1.25のX線結晶構造解析により評価した。この複合体は、-トロンビンの酵素・生成物(EP)複合体のモデルとなる。活性化部位周囲の中性子散乱長図は、H57/Hの側鎖が重水素化されていることを示唆する。この同時精密化により、H57/HのD1とD2の占有率がそれぞれ1.0と0.7であると示された。しかしながら、S195/Hのヒドロキシル基のO周囲には有意な中性子散乱長密度が観察されなかった。また、そのOは、dFPR-COOHのカルボキシル基炭素に近接していた。これらの観察から、S195/HのOは脱プロトン化されており、EP複合体において求核性を維持していると示唆された。また、活性化部位に加えて、ビバリルジンの認識に関与するS1サブサイトとエキソサイトIに水和構造が存在することが分かった。
横山 武司*; 水口 峰之*; 鍋島 裕子*; 日下 勝弘*; 山田 太郎*; 細谷 孝明*; 大原 高志*; 栗原 和男; 友寄 克亮*; 田中 伊知朗*; et al.
Journal of Structural Biology, 177(2), p.283 - 290, 2012/02
被引用回数:48 パーセンタイル:83.20(Biochemistry & Molecular Biology)Transthyretin (TTR) is a tetrameric protein associated with human amyloidosis. In vitro, the formation of amyloid fibrils by TTR is known to be promoted by low pH. Here we show the neutron structure of TTR, focusing on the hydrogen bonds, protonation states and pH sensitivities. A large crystal was prepared at pD 7.4 for neutron protein crystallography. Neutron diffraction studies were conducted using the IBARAKI Biological Crystal Diffractometer with the time-of-flight method. The neutron structure solved at 2.0 resolution revealed the protonation states of His88 and the detailed hydrogen-bond network depending on the protonation states of His88. This hydrogen-bond network is composed of Thr75, Trp79, His88, Ser112, Pro113, Thr118-B and four water molecules, and is involved in both monomer-monomer and dimer-dimer interactions, suggesting that the double protonation of His88 by acidification breaks the hydrogen-bond network and causes the destabilization of the TTR tetramer. In addition, the comparison with X-ray structure at pH 4.0 indicated that the protonation occurred to Asp74, His88 and Glu89 at pH 4.0. Our neutron model provides insights into the molecular stability of TTR related to the hydrogen-bond network, the pH sensitivity and the CH...O weak hydrogen bond.
川村 健治*; 山田 太郎*; 栗原 和男; 玉田 太郎; 黒木 良太; 田中 伊知朗*; 高橋 東之*; 新村 信雄*
Acta Crystallographica Section D, 67(2), p.140 - 148, 2011/02
被引用回数:28 パーセンタイル:88.38(Biochemical Research Methods)In this work, the crystal structure of the -trypsin-bovine pancreatic trypsin inhibitor (BPTI) complex was refined and the D and H atoms in the complex were identified using data from both 1.6 resolution X-ray diffraction and 2.15 resolution neutron diffraction. After crystallization in an HO solution, the sample crystal was soaked in a DO solution for about two weeks. The protonation states of the catalytic triad (Asp102, His57 and Ser195) were observed. These results confirmed that the nucleophilic reactivity of the hydroxyl group of Ser195 was increased by forming a hydrogen bond with His57. According to structural analysis, the trypsin-BPTI interfaces located at the scissile peptide and the active sites were inaccessible to solvent water, and the amide H atoms of P2' Arg17/I, Gly216/E and Gly193/E at the binding interface were protected from H/D exchange. In contrast, both the amide H atom of P1' Ala16/I of the scissile peptide bond P1-P1' and the H atom between His57 N and Ser195 O were replaced by D atoms. The hydrogen-bond networks at the S1 pocket were also confirmed and discussed from the viewpoint of substrate recognition. Moreover, the first neutron crystallographic structure of the Michaelis complex state of trypsin-BPTI is presented.
田中 伊知朗*; 日下 勝弘*; 細谷 孝明*; 新村 信雄*; 大原 高志*; 栗原 和男; 山田 太郎*; 大西 裕季*; 友寄 克亮*; 横山 武司*
Acta Crystallographica Section D, 66(11), p.1194 - 1197, 2010/11
被引用回数:49 パーセンタイル:94.53(Biochemical Research Methods)次世代中性子線源であるJ-PARCに建設された茨城県生命物質構造解析装置(iBIX)は、2008年12月から運転を開始した。有機化合物結晶を用いた予備的な測定及び構造解析の結果、iBIXはJ-PARCの最終出力の1/8にあたる120kWでも十分な測定効率を発揮しており、タンパク質結晶の構造解析にも十分対応できることが明らかとなった。
田中 伊知朗*; 日下 勝弘*; 細谷 孝明*; 大原 高志*; 栗原 和男; 新村 信雄*
薬学雑誌, 130(5), p.665 - 670, 2010/05
被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Pharmacology & Pharmacy)茨城県は、茨城大学と日本原子力研究開発機構(JAEA)とともに、J-PARCにおいて産業利用を目的とした生物高分子用の飛行時間型(TOF)中性子回折装置、茨城県生命物質構造解析装置(iBIX)の建設をほぼ完了した。2009年以来茨城大学は、茨城県事業の下で実験を行うユーザーのために、本装置の運用を委託されてきた。本回折装置は、最大約150の格子長を持つ試料結晶をカバーするように設計されている。2mmの体積の結晶なら年間100個以上の試料の測定が期待され、さらに約0.1mmの体積の生物試料でも測定が期待できる。iBIXの効率は、J-PARCで出力1MWが実現したときに、JRR-3に既設の高性能回折装置の約100倍となることが期待されている。2008年12月からiBIXのユーザー利用が開始され、J-PARC出力20kWの下で幾つかのタンパク質や有機化合物がテスト測定されてきた。それらのタンパク質の一つは、最大1.4分解能の回折を示したが、この結果はiBIXで使用したものと同じ結晶を用いて妥当な露出時間で測定したとした場合のBIX-3(JRR-3設置)での結果にほぼ匹敵する。2009年5月には、検出器14台が設けられた。2009年度末までに、JAEAの協力の下、データ整理ソフトウェアの基礎部分が整備完了され、低温ガス吹付装置も設置される予定である。
八木 大地*; 山田 太郎*; 栗原 和男; 大西 裕季*; 山下 雅広*; 玉田 太郎; 田中 伊知朗*; 黒木 良太; 新村 信雄*
Acta Crystallographica Section D, 65(9), p.892 - 899, 2009/09
被引用回数:17 パーセンタイル:80.29(Biochemical Research Methods)リン酸非含有のウシ膵臓由来リボヌクレアーゼA(RNase A)に対し、JRR-3研究用原子炉(日本原子力研究開発機構)に設置の単結晶回折装置BIX-4を用いて、1.7分解能で中性子構造解析を行った。高分解能構造モデルに基づき、RNase Aの触媒機構においてはヒスチジン12番残基が一般塩基として機能していることを明らかにした。また、メチル基や水酸基、そしてプロリン、アスパラギン、グルタミンこれらのアミノ酸残基に含まれる水素位置のような、その他の特色のある構造上の特徴が数多く、1.7分解能で決定された。観測された解離性アミノ酸残基のプロトン化/脱プロトン化状態から、活性化部位やヒスチジン48番残基の水素原子周囲の水素結合ネットワークが明確に示された。へリックスとシート間の水素結合の強さにおける差は、主鎖アミド基の水素の水素結合長と水素/重水素(H/D)置換率の決定から推察された。また、水和水分子における温度因子(B)と水素結合長間の相関が見出された。
山口 繁生*; 上久保 裕生*; 栗原 和男; 黒木 良太; 新村 信雄*; 清水 伸隆*; 山崎 洋一*; 片岡 幹雄*
Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America, 106(2), p.440 - 444, 2009/01
被引用回数:158 パーセンタイル:94.62(Multidisciplinary Sciences)Low barrier hydrogen bonds (LBHBs) have been proposed to play roles in protein functions, including enzymatic catalysis and proton transfer. Transient formation of LBHBs is expected to stabilize specific reaction intermediates. However, based on experimental results as well as on theoretical considerations, arguments against the importance of LBHB in proteins have been raised. The discrepancy is due to the absence of direct identification of the hydrogen atom position. Here, we show by high-resolution neutron crystallography of photoactive yellow protein (PYP) that a LBHB exists in a protein, even in the ground state. We identified 87% (819/942) of the hydrogen positions in PYP, and demonstrated that the hydrogen bond between the chromophore and E46 is a LBHB. This LBHB stabilizes an isolated electric charge buried in the hydrophobic environment of the protein interior. We propose that in the excited state, the fast relaxation of the LBHB into a normal hydrogen bond is the trigger for photo-signal propagation to the protein moiety. These results give insights into the novel roles of LBHBs, as well as the mechanism of the formation of LBHBs.
藤井 保彦; 新井 正敏; 門野 良典*; 金谷 利治*; 神山 崇*; 新村 信雄*; 野尻 浩之*; 野田 幸男*; 八木 健彦*; 山田 和芳*
固体物理, 43(7), p.441 - 450, 2008/07
平成20年12月から利用を開始するJ-PARC/MLF(中性子,ミュオン)において、凝縮系科学分野で計画している新しい科学を切り拓く研究を各分野の専門家がそれぞれの夢も交えて紹介している。
石川 卓哉*; 茶竹 俊行*; 大西 裕季*; 田中 伊知朗*; 栗原 和男; 黒木 良太; 新村 信雄*
Chemical Physics, 345(2-3), p.152 - 158, 2008/04
被引用回数:14 パーセンタイル:44.45(Chemistry, Physical)A neutron diffraction study has been carried out at 2.7 resolution on cubic porcine insulin at pD 6.6 using the BIX-4 at the JRR-3 reactor of JAEA. The ionization states of several amino acids in porcine insulin have been obtained at pD 6.6 and they are compared with those at pD 9 obtained by neutron diffraction as well as those at pH 6.50 and 6.98 obtained by X-ray diffraction. For the present work, a large single crystal of 2.7 mm was obtained by dialysis. Refinement of the structure was carried out and the -factor was 21.4% with the free being 29.4%. Protonation and deprotonation of various ionizable amino acid residues were observed and discussed on the basis of the charged states estimated by the values. In the case of His5, both N and N of an imidazole ring are protonated at pD 6.6, but at pD 9 only N is protonated. In contrast, for His10, both N and N are protonated at pD 6.6 as well as at pD 9.
山崎 千里*; 村上 勝彦*; 藤井 康之*; 佐藤 慶治*; 原田 えりみ*; 武田 淳一*; 谷家 貴之*; 坂手 龍一*; 喜久川 真吾*; 嶋田 誠*; et al.
Nucleic Acids Research, 36(Database), p.D793 - D799, 2008/01
被引用回数:52 パーセンタイル:71.76(Biochemistry & Molecular Biology)ヒトゲノム解析のために、転写産物データベースを構築した。34057個のタンパク質コード領域と、642個のタンパク質をコードしていないRNAを見いだすことができた。
茶竹 俊行*; 柴山 修哉*; Park, S. Y.*; 栗原 和男; 玉田 太郎; 田中 伊知朗*; 新村 信雄*; 黒木 良太; 森本 幸生*
Journal of the American Chemical Society, 129(48), p.14840 - 14841, 2007/12
被引用回数:25 パーセンタイル:60.14(Chemistry, Multidisciplinary)A large crystal of human deoxy hemoglobin (Hb) was grown from DO solution (pD 6.3). The preliminary neutron diffraction experiment was carried out at the KUR reactor in RRI of Kyoto University, and the diffraction data set to 2.1 resolution was collected at JRR-3 reactor in JAEA using the BIX-3. The neutron crystal structure of Hb reveals that both the - and -distal histidines (His58 and His63) adopt fully (doubly) protonated form. This finding sharply contrasts with existing results on R (relaxed) state liganded Hbs where such full protonation can never occur. This results suggest an interesting possibility that the both histidines could contribute to the T (tense) state Bohr effect of Hb. Indeed, the protonation/deprotonation of each distal histidine may have a direct impact on the oxygen affinity of the nearby heme group through sterical hindrance and/or polarity change in the heme pocket without affecting the allosteric equilibrium of Hb.
田代 孝二*; 塙坂 真*; 大原 高志; 尾関 智二*; 北野 利明*; 二宗 隆*; 栗原 和男; 玉田 太郎; 黒木 良太; 藤原 悟; et al.
Polymer Journal, 39(12), p.1253 - 1273, 2007/12
被引用回数:18 パーセンタイル:49.57(Polymer Science)固相重合反応によって得られた水素化及び重水素化ポリオキシメチレン(POM)について、X線及び中性子の2次元繊維回折測定に成功した。これらの測定データを用い、POMの3次元構造を水素,重水素原子の位置も含めて決定することを試みたところ、(9/5)へリックス構造と(29/16)へリックス構造の2種類の構造モデルが提唱された。これに対して回折パターンを再検討したところ、前者では消滅側に相当する反射が観察されていたことから、POMの3次元構造は(29/16)へリックス構造であることが示唆された。