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越智 康太郎; 舟木 泰智; 吉村 和也; 飯本 武志*; 松田 規宏; 眞田 幸尚
Radiation and Environmental Biophysics, 61(1), p.147 - 159, 2022/03
被引用回数:1 パーセンタイル:55.98(Biology)The ambient dose equivalent conversion coefficient (ADC) for converting from the radionuclide inventory to the ambient dose equivalent rate (ambient dose rate) is used to estimate exposure doses. We have collected actual data, ambient dose rate at 1 m above the ground level and vertical distribution of radiocesium in the soil sample, around the Fukushima Daiichi Nuclear Power Station (FDNPS). The actual data during FY2011-FY2019 is used for confirming the validity of ADC. The ADC assuming the vertical distribution of radioceisum were calculated with relaxation mass depth. Good correlation was found between the calculated inventory by the ambient dose rate and ADC in this study and actual radiocesium inventory. Therefore, the ADC in this study sufficiently reflected the actual deposition status of radiocesium on the ground surface after the FDNPP accident.
Ji, Y.-Y.*; 越智 康太郎; Hong, S. B.*; 中間 茂雄; 眞田 幸尚; 三上 智
Health Physics, 121(6), p.613 - 620, 2021/12
原子力機構(JAEA)と韓国原子力研究所(KAERI)との間に締結された放射線防護や環境放射線測定に関する共同研究に基づき、福島第一原子力発電所周辺の放射性セシウム沈着量を評価するための合同測定が実施された。まず初めに、バックパック測定プラットフォームを用いた可搬型線スペクトロメトリーが3つの地点で実施された。車両測定は、各バックパック測定地点間を移動する際に、車内に
線スペクトロメーターを搭載することで実施した。車体による放射線の遮蔽の影響を加味した上で、評価手法の妥当性が検証された。
三上 智; 田中 博幸*; 奥田 直敏*; 坂本 隆一*; 越智 康太郎; 宇野 騎一郎*; 松田 規宏; 斎藤 公明
日本原子力学会和文論文誌, 20(4), p.159 - 178, 2021/12
2011年の福島第一原子力発電所事故により放出された放射性物質の影響のある地域で地殻ガンマ線によるバックグラウンド線量率のレベルを調査した。可搬型ゲルマニウム半導体検出器を用いて福島第一原子力発電所から80km圏内の370地点で、2013年から2019年にかけて地殻ガンマ線を測定した。ICRUレポート53に示される方法によってウラン238(U),トリウム232(
Th)及びカリウム40(
K)の土壌中放射能濃度とこれらによる地上1m高さにおける空気カーマ率を測定評価した。
U,
Th及び
Kの370地点の平均濃度はそれぞれ18.8, 22.7, 428Bq/kgであった。また、空気カーマ率の対象エリアの平均値は0.0402
Gy/hであった。得られた空気カーマ率を文献に報告されている値と比較した。その結果、本研究による測定結果は文献に報告されている値と互いに相関があり、数値は不確かさの範囲内で一致していた。これは地殻ガンマ線による空気カーマ率は地質に依存するためである。地質時代が中生代、地質が花崗岩や流紋岩に分類される地点の空気カーマ率はその他の時代や岩石種に分類される地点の空気カーマ率に比べて統計学的に有意に高いことが確認できた。これは、既報の知見と整合する結果であった。
Katengeza, E. W.*; 越智 康太郎; 眞田 幸尚; 飯本 武志*; 吉永 信治*
Health Physics, 121(1), p.48 - 57, 2021/07
被引用回数:1 パーセンタイル:25.87(Environmental Sciences)特別復興・再生拠点は、福島の返還困難地帯に日本政府により集中的な除染の目標として指定され、空間線量率を大幅に低下させ、住民の帰還を可能にした。これらの基地の1つが住居内にある池を除染の対象とし、この研究は除染係数,空間線量率削減係数、および住民への追加の年間実効線量による除染の効果と有効性を評価することを目的とした。空間線量率は現場でKURAMMA-IIを使用して測定され、土壌コアサンプルは収集され、ガンマ分光分析によって実験室で放射能が測定された。より深く分布した放射性セシウム土壌プロファイルでは、より低い除染係数が観察されたが、砂利で覆われた領域は、空間線量率の最大の減少を示した。除染により、放射性セシウムの在庫と空間線量率はそれぞれ5193%および37
91%効果的に低下した。さらに、一般市民への追加の年間実効線量は、除染が29%の嫌悪を表すため、1.7
0.79mSvから1.2
0.57mSvに変更された。これらの調査結果は、住宅地の池の除染が外部被ばくのさらなる低減にどのように役立つかを示している。
萩原 健太*; 越智 康太郎; 小池 裕也*
Radioisotopes, 70(4), p.227 - 237, 2021/05
多摩川中流域で定点観測を実施し、河川水及び底質中の放射性セシウムの挙動を2012年から2016年にかけて調査した。河川水及び底質中の放射性セシウム濃度は、時間とともに減少した。雨により水中が懸濁すると、懸濁態放射性セシウムと底質中放射性セシウムの濃度が一時的に増加した。一方、溶存態放射性セシウムはこの影響を受けなかった。底質に関して逐次抽出、元素および結晶相分析を行い、放射性セシウムの化学状態と底質への吸着メカニズムを調査した。底質中の放射性セシウムは安定した化学形態で存在しており、バイオタイトが放射性セシウムを取り込んでいる可能性があった。
Ji, Y.-Y.*; 越智 康太郎; Hong, S. B.*; 中間 茂雄; 眞田 幸尚; 三上 智
Radiation Physics and Chemistry, 179, p.109205_1 - 109205_11, 2021/02
被引用回数:6 パーセンタイル:79.86(Chemistry, Physical)福島第一原子力発電所周辺の異なる線量レベルのエリアで、様々なサーベイプラットフォームを用いin-situ 線スペクトロメトリーを実施した。地表における放射性セシウム沈着量を、高純度Ge半導体検出器とLaBr
(Ce)検出器を用いて評価するために、福島第一原子力発電所周辺の6か所のサイト(うち2つは帰還困難区域)が選択された。2018年10月に行ったin-situ測定の結果、
Csの沈着量は6つのサイトで30-3000kBq m
の範囲にあった。また、広範囲の代表的な深度分布を直接的に計算するin-situ測定手法を導入し、その結果が同じサイトで採取された土壌サンプルの結果をよく表現していることが分かった。
Malins, A.; 越智 康太郎; 町田 昌彦; 眞田 幸尚
Proceedings of Joint International Conference on Supercomputing in Nuclear Applications + Monte Carlo 2020 (SNA + MC 2020), p.147 - 154, 2020/10
Compton-to-peak analysis is a method for selecting suitable coefficients to convert count rates measured with in situ gamma ray spectrometry to radioactivity concentrations of Cs &
Cs in the environment. The Compton-to-peak method is based on the count rate ratio of the spectral regions containing Compton scattered gamma rays to that with the primary
Cs &
Cs photopeaks. This is known as the Compton-to-peak ratio (RCP). RCP changes as a function of the vertical distribution of
Cs &
Cs within the ground. Inferring this distribution enables the selection of appropriate count rate to activity concentration conversion coefficients. In this study, the PHITS Monte Carlo radiation transport code was used to simulate the dependency of RCP on different vertical distributions of
Cs &
Cs within the ground. A model was created of a LaBr
(Ce) detector used in drone helicopter aerial surveys in Fukushima Prefecture. The model was verified by comparing simulated gamma ray spectra to measurements from test sources. Simulations were performed for the infinite half-space geometry to calculate the dependency of RCP on the mass depth distribution (exponential or uniform) of
Cs &
Cs within the ground, and on the altitude of the detector above the ground. The calculations suggest that the sensitivity of the Compton-to-peak method is greatest for the initial period following nuclear fallout when
Cs &
Cs are located close to the ground surface, and for aerial surveys conducted at low altitudes. This is because the relative differences calculated between RCP with respect to changes in the mass depth distribution were largest for these two cases. Data on the measurement height above and on the
Cs &
Cs activity ratio is necessary for applying the Compton-to-peak method to determine the distribution and radioactivity concentration of
Cs &
Cs in the ground.
眞田 幸尚; 越智 康太郎; 石崎 梓
JAEA-Research 2020-006, 60 Pages, 2020/07
原子力施設の事故時において、住民の避難計画の決定には放出された放射性プルームの挙動予測が不可欠である。現在は、大気拡散シミュレーションを基本とした予測システムは原子力防災のツールとして実用化されているものの、放射性プルームを実測できるツールは存在しない。本研究では、技術革新の著しい無人飛行機を用いて、大気中の放射性物質濃度を地上からの寄与や機体への汚染と弁別して測定できるシステムの試作機の開発を行った。また、前年度実施した放射性プルームのレスポンス計算に重要なパラメータとなる機体への沈着速度を求めるため、模擬エアロゾルを用いた暴露実験を実施した。さらに、検出システムの開発とともに、プルームの動きをリアルタイムに予測し、最適なフライトプランを導出するアルゴリズムの開発を行った。本レポートは3か年計画の3年目の成果をまとめたものである。
Katengeza, E. W.*; 眞田 幸尚; 吉村 和也; 越智 康太郎; 飯本 武志*
Environmental Science; Processes & Impacts, 22(7), p.1566 - 1576, 2020/07
被引用回数:6 パーセンタイル:44.39(Chemistry, Analytical)Plastic scintillation fibers (PSF) have been instrumental to in-situ surface surveys of radiocesium distribution post Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant accident. Their deployment to monitoring bottom sediments in aquatic environments provides the spatial extent of radiocesium distribution over wide areas compared to discrete points as provided traditionally by sediment sampling. This study monitored five ponds in Fukushima using PSF between 2013 and 2018 and estimated ecological half-life of radiocesium in those ponds. A forest-catchment pond had a relatively long ecological half-life, while the other ponds showed shorter half-lives. The longer half-lives draw attention to possible catchment-derived radiocesium inputs, which for the forest-pond was partly evident from spatial-temporal trends of PSF-based radiation maps.
三輪 一爾; 寺阪 祐太; 越智 康太郎; 普天間 章; 佐々木 美雪; 廣内 淳
日本原子力学会誌ATOMO, 61(9), p.687 - 691, 2019/09
本報告は、日本原子力学会2019年春の年会にて実施した、保健物理・環境科学部会の企画セッションの内容をまとめたものである。本企画セッションでは、原子力・放射線分野に携わる学生および若手研究者6名が、それぞれの専門的知見を通して見た保健物理・環境科学の在り方について講演を行った。全講演者の発表終了後には来場者を含めて当分野の課題や今後の発展についてディスカッションを行った。本報告書では、各講演概要とディスカッション内容の取りまとめを行った。
眞田 幸尚; 西澤 幸康*; 越智 康太郎; 結城 洋一*; 石崎 梓; 長田 直之*
JAEA-Research 2018-009, 48 Pages, 2019/01
原子力施設の事故時において、住民の避難計画の決定には放出された放射性プルームの挙動予測が不可欠である。現在は、大気拡散シミュレーションを基本とした予測システムは原子力防災のツールとして実用化されているものの、放射性プルームを実測できるツールは存在しない。本研究では、技術革新の著しい無人飛行機を用いて、大気中の放射性物質濃度を地上からの寄与や機体への汚染と弁別して測定できるシステムの試作機の開発を行った。また、前年度実施した放射性プルームのレスポンス計算に重要なパラメータとなる機体への沈着速度を求めるため、模擬エアロゾルを用いた暴露実験を実施した。さらに、検出システムの開発とともに、プルームの動きをリアルタイムに予測し、最適なフライトプランを導出するアルゴリズムの開発を行った。本レポートは3か年計画の2年目の成果をまとめたものである。
越智 康太郎; 佐々木 美雪; 石田 睦司*; 眞田 幸尚
Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 6, p.103 - 107, 2019/01
福島第一原子力発電所事故後、大量の放射性核種が世界中に拡散した。以前の研究で、我々は広範囲に沈着した放射性核種に由来する空間線量率を無人ヘリコプターを用いて調査した。そして、狭い範囲のエリアにおける放射性核種の分布状況を調査するために無人機や可搬型装置、自動車を用いたモニタリング技術を開発した。これらの手法はモニタリング対象エリアにおいて求める位置分解能によって使い分けられる。しかし、これらの手法間の測定結果の違いは体系化されていない。本研究では、上空と地上における測定手法を広大な面積を持つ広大な圃場で評価した。
眞田 幸尚; 卜部 嘉*; 佐々木 美雪; 越智 康太郎; 鳥居 建男
Journal of Environmental Radioactivity, 192, p.417 - 425, 2018/12
被引用回数:26 パーセンタイル:72.51(Environmental Sciences)Many time of the airborne radiation monitoring was conducted. Temporal change of dose rate was evaluated based on airborne radiation monitoring. The air dose rate 5.6 years after the FDNPS accident has decreased by 80%. The increasing attenuation by radioactive cesium penetration into the soil was effective.
眞田 幸尚; 宮本 賢治*; 越智 康太郎; 松崎 康治*; 小川 年弘*; 千賀 康弘*
海洋理工学会誌, 24(2), p.9 - 18, 2018/12
大量な放射性核種が海洋に流出した福島第一原子力発電所事故から7年経過した。海底のセシウムの挙動の解明は漁業再開のために必要である。われわれは、海底の堆積物中の放射性セシウム濃度を直接的に計測できる無人観測船を用いた放射線計測システムを開発した。このシステムは自動的に測定ポイントに移動し、堆積物の計測が可能である。検出器の校正は実際のサンプル計測と比較して決定した。このシステムを用いて福島沖の浅海域の放射性セシウム濃度の測定を経時的に実施した。結果から放射性セシウム濃度の分布は変化しているが、全量(インベントリー)としては、放射性セシウムの半減期に従って減少していることが分かった。このようなシステムは簡便に海底の放射性セシウム濃度を測定できるので、海底のセシウムの挙動の解明に役立つ。
越智 康太郎; 卜部 嘉*; 山田 勉*; 眞田 幸尚
Analytical Chemistry, 90(18), p.10795 - 10802, 2018/09
被引用回数:2 パーセンタイル:8.13(Chemistry, Analytical)福島第一原子力発電所事故後、貯水域における放射性セシウムの拡散と蓄積を評価するために、堆積物中の放射性セシウムの分布は調査されてきた。広範囲の放射性セシウムの水平及び鉛直分布を測定するための分析手法を開発するために、2014-2016年の期間で福島県内の64のため池水底における253個の線スペクトルをNaI(Tl)シンチレーション検出器を用いて取得した。堆積物中の放射性セシウムの鉛直分布は、散乱及び光電ピークの強度と関係していることが明らかになった。並行して、推定結果の妥当性を確認するために同じため池でコア堆積物の採取を行った。In situスペクトロメトリーとコアサンプリングの結果との間に良好な相関性が見られた。これらの結果から、我々の開発した手法が放射性セシウムの挙動の理解や、貯水域の除染が必要であるかの判断に対する有効なアプローチであると考えられる。
藤井 健悟*; 越智 康太郎; 大渕 敦司*; 小池 裕也*
Journal of Environmental Management, 217, p.157 - 163, 2018/07
被引用回数:29 パーセンタイル:76.06(Environmental Sciences)福島第一原子力発電所事故後、高濃度の放射性セシウムにより汚染された大量の都市ごみ焼却飛灰は、環境回復の観点から大きな問題となっている。本研究では、福島県で採取した都市ごみ焼却飛灰中放射性セシウムの物理化学的特性を、粒形分別と環境省告示第13号試験により評価した。結果から、都市ごみ焼却飛灰中放射性セシウムの放射能濃度とシルバイトなどの共存物質含有量は、都市ごみ焼却飛灰の粒形に応じて変化することが分かった。粉末X線回折分析の結果、水溶性の放射性セシウムはCsClとして存在し、難溶性の放射性セシウムは非晶質物質の内部に結合していることが分かった。
越智 康太郎; 佐々木 美雪; 石田 睦司*; 濱本 昌一郎*; 西村 拓*; 眞田 幸尚
International Journal of Environmental Research and Public Health, 14(8), p.926_1 - 926_14, 2017/08
被引用回数:4 パーセンタイル:25.37(Environmental Sciences)福島第一原子力発電所事故後、環境中の放射性セシウムの挙動を把握するために土壌中放射性セシウムの深度分布が調査されてきた。一般的な放射性セシウムの深度分布の測定手法は、土壌試料の採取及び放射能測定といった観点から煩雑である。本研究では、我々は無人ヘリコプターを用いた上空からの放射線計測により得られた線スペクトルの特徴に着目することで、放射性セシウムの深度分布の推定手法を確立した。本手法は、放射性セシウムの深度分布を定量的に評価するために、様々な深さにおける散乱
線に対する直接
線の比の変動に着目した。結果から、前述の遠隔測定の結果と実際の土壌中放射性セシウムの深度分布との間に正の相関があることが分かった。
越智 康太郎; 佐々木 美雪; 石田 睦司*; 佐藤 友彦*; 濱本 昌一郎*; 西村 拓*; 眞田 幸尚
no journal, ,
2011年の福島第一原子力発電所(Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant, FDNPP)事故により、大量の放射性セシウムが大気中に放出された。文部科学省は、事故による環境への影響を評価するために、FDNPP周辺で空間線量率の測定を行ってきた。しかし、除染が行われ、事故から6年が経過したにも関わらず、依然としてFDNPP近傍のエリアでは、空間線量率が高いままである。この結果は、効率的な除染方法の提案が喫緊の課題であることを示している。土壌中放射性セシウムの深度分布に関する情報は、効率的な除染のために重要である。多くの場合、土壌中放射性セシウムの深度分布を把握するのは、土壌試料の採取及び測定という観点から煩雑である。放射線監視技術開発グループでは、広範囲の汚染されたエリアの空間線量率分布を迅速にモニタリングする手法として、無人ヘリコプターやマルチコプター(ドローン)などの無人機を用いた放射線計測技術を開発してきた。本発表では、土壌中放射性セシウムの深度分布を、無人放射線測定により得られた 線スペクトル上の特徴から推定する方法について報告する。
越智 康太郎; 佐々木 美雪; 石田 睦司*; 眞田 幸尚
no journal, ,
広範囲の福島原子力発電所事故由来の放射性セシウムの沈着量を迅速かつ簡便に評価するために、飛翔体に放射線検出器を搭載することで上空からの放射線測定技術を開発している。本発表では、無人ヘリコプターにLaBr(Ce)検出器を搭載することで、上空からの放射線測定を行った。測定で得られた
線スペクトルの特徴と、実際のヘリ直下の土壌中放射性セシウムの深度分布の関係性に着目することで、迅速かつ簡便に土壌中放射性セシウムの深度分布を推定する手法を開発した。本発表は、シリーズ発表その1と同様に、上空からの遠隔放射線測定技術の向上化を目的とするものである。
市橋 洵*; 笠利 実希*; 越智 康太郎; 小池 裕也*
no journal, ,
本研究では、川崎市の明治大学生田キャンパスにおいて、土壌を深さ30cmまでコアサンプラーを用いて採取し、逐次抽出法を適用することで、放射性セシウムの深度別存在形態分析を行った。土壌試料は、生田キャンパス内の人の手が加えられていない6地点で、植生を考慮し採取した。表層土壌を一地点につき、深度別形態分析用の土壌を採取するポイントを中心に、30cm四方の4点(深さ5cm)でスコップを用いて採取した。また、生田キャンパスの北東で、コアサンプラーを用いて、深さ30cm分の土壌を採取した。採取したコア土壌は、5cmごとに分割し、ねじ口U-8式容器に充填した。放射性セシウム濃度は深度別に、2.5Bq kg(0-5cm)、22.3Bq kg
(5-10cm)、3.4Bq kg
(10-15cm)、0.3Bq kg
(15-20cm)、0.8Bq kg
(20-25cm)、1.0Bq kg
(25-30cm)であった。川崎市で採取した土壌中の放射性セシウムは、表層から土壌の深さ方向に浸透していることが示唆される。