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民井 淳*; Pellegri, L.*; Sderstrm, P.-A.*; Allard, D.*; Goriely, S.*; 稲倉 恒法*; Khan, E.*; 木戸 英治*; 木村 真明*; Litvinova, E.*; et al.
European Physical Journal A, 59(9), p.208_1 - 208_21, 2023/09
被引用回数:2 パーセンタイル:64.66(Physics, Nuclear)光核反応は原子核構造の観点からも応用の観点からも重要であるにも関わらず、その反応断面積は未だに不定性が大きい。近年、超高エネルギー宇宙線の起源を探るために、鉄よりも軽い原子核の光核反応断面積を正確に知る必要が指摘されている。この状況を打破するため、原子核物理の実験、理論、宇宙物理の共同研究となるPANDORAプロジェクトが始まった。本論文はその計画の概要をまとめたものである。原子核実験ではRCNP、iThembaによる仮想光子実験とELI-NPによる実光子実験などが計画されている。原子核理論では、乱雑位相近似計算、相対論的平均場理論、反対称化分子動力学、大規模殻模型計算などが計画されている。これらで得られた信頼性の高い光核反応データベースと宇宙線伝搬コードを組み合わせ、超高エネルギー宇宙線の起源の解明に挑む。
根本 美穂*; 海老根 典也; 岡本 明子; 保坂 泰久*; 都築 克紀; 寺田 宏明; 早川 剛; 外川 織彦
JAEA-Technology 2021-013, 41 Pages, 2021/08
北朝鮮が地下核実験を実施した際には、原子力緊急時支援・研修センター(支援・研修センター)は、原子力規制庁からの要請に基づき、国による対応への支援活動として、原子力基礎工学研究センター(基礎工センター)の協力を得て、WSPEEDI-IIを用いて放射性物質の大気拡散予測計算を実施し、予測結果を原子力規制庁に提出する。本報告書は、北朝鮮地下核実験対応に特化するために基礎工センターで開発され、平成25年(2013年)2月から平成29年(2017年)9月までに実施された3回の地下核実験対応に使用されたWSPEEDI-II自動計算システムの支援・研修センターへの移管と整備について記述する。また、移管・整備した自動計算システムに関するその後の保守と運用について説明するとともに、北朝鮮地下核実験対応における今後の課題について記述する。
小島 啓*; 吉崎 宥章*; 金野 泰幸*; 千星 聡*; 堀 史説*; 齋藤 勇一; 岡本 芳浩; 岩瀬 彰宏*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 372, p.72 - 77, 2016/04
被引用回数:9 パーセンタイル:64.39(Instruments & Instrumentation)複雑な結晶構造を示す金属間化合物NiNb and NiTaを、室温で16MeV Auを使い照射した。X線回折測定の結果、これらの金属間化合物の構造が、照射によって、秩序型構造からアモルファス状態へと変化したことが分かった。照射によるアモルファス化により、ビッカース硬度が上昇した。これらの結果は、以前得られたNiAlおよびNiVの結果と比較し、試料固有の構造の点から議論された。
岡本 芳浩; 中田 正美; 赤堀 光雄; 駒嶺 哲*; 福井 寿樹*; 越智 英治*; 仁谷 浩明*; 野村 昌治*
電気化学および工業物理化学, 81(7), p.543 - 546, 2013/07
被引用回数:7 パーセンタイル:17.86(Electrochemistry)高温溶融状態の高レベル模擬ガラス中のルテニウム元素の挙動と化学状態を、放射光X線イメージング技術を使用して分析した。溶融から気泡発生、ルテニウムの凝集と沈殿までを、12ビットCCDカメラで動的に観察した。X線強度は、画像の濃淡を数値化することによって得た。また、ルテニウムの存在は、そのK吸収端直後のエネルギーにおいては、図中にて黒く強調されて観測される。位置分解能を備えたイメージングXAFS分析技術を駆使して、溶融状態のルテニウムの化学状態についても調べた。
岡本 芳浩; 中田 正美; 赤堀 光雄; 駒嶺 哲*; 福井 寿樹*; 越智 英治*; 仁谷 浩明*; 野村 昌治*
Proceedings of 4th Asian Conference on Molten Salt Chemistry and Technology & 44th Symposium on Molten Salt Chemistry, Japan, p.47 - 52, 2012/09
模擬ガラスの溶融状態と融体中のルテニウムの挙動を、放射光イメージング分析によって調べた。溶融,気泡の発生と成長、ルテニウムの凝集と沈降を、高感度CCDカメラの12ビットグレースケール連続画像として動的に観察した。ルテニウムの存在は、画像中に黒色で強調される。また、透過X線強度は、画像のグレースケールを数値化することによって得た。さらに、位置分解能を備えたイメージングXAFS測定を行い、高温融体中のルテニウムの化学状態を明らかにする試みを実施した。
近藤 壮雄*; 宇都宮 弘章*; Goriely, S.*; Daoutidis, I.*; 岩本 ちひろ*; 秋宗 秀俊*; 岡本 明之*; 山県 民穂*; 鎌田 正輝*; 伊藤 修*; et al.
Physical Review C, 86(1), p.014316_1 - 014316_7, 2012/07
被引用回数:39 パーセンタイル:86.82(Physics, Nuclear)レーザ逆コンプトン線と高検出効率4型中性子検出器を用いて、Pbの中性子閾値近傍における全光核反応断面積を測定した。また、直線偏光させた線と中性子放出角の非等方性を測定することにより、Pbに対する1及び1励起による部分光核反応断面積を導出した。この結果、中性子閾値近傍においては1励起が支配的であることなど線強度関数に関する実験的知見を得た。
岡本 芳浩; 中田 正美; 赤堀 光雄; 塩飽 秀啓; 駒嶺 哲*; 福井 寿樹*; 越智 英治*; 仁谷 浩明*; 野村 昌治*
日本原子力学会和文論文誌, 11(2), p.127 - 132, 2012/06
模擬ガラス中のルテニウム元素の分布とその化学状態を、放射光イメージング測定技術を使い分析した。この方法では、ダイレクトX線CCDカメラを、イオンチェンバーの代わりに使用している。X線CCDカメラによる画像の濃淡を数値化解析することにより、位置分解能を備えたX線吸収スペクトルが取得可能である。本研究では最初に、ルテニウム金属と酸化物が混在したテスト試料の測定を実施した。その結果、ルテニウム元素の分布情報を取得できたうえに、さらにルテニウムリッチの微小領域における化学状態、すなわちそれが金属か酸化物かの評価が可能であることを示すことができた。この手法を模擬ガラス試料へ適用し、ガラス中のルテニウム元素が酸化物の状態でいることを明らかにした。
近藤 壮雄*; 宇都宮 弘章*; 秋宗 秀俊*; 山県 民穂*; 岡本 明之*; 原田 秀郎; 北谷 文人; 嶋 達志*; 堀川 賢*; 宮本 修治*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 659(1), p.462 - 466, 2011/12
被引用回数:30 パーセンタイル:89.07(Instruments & Instrumentation)厚い線吸収材を透過した後に多重光子数のポアソン分布が、入射する光子数のポアソン分布から変化する度合いを測定することにより、レーザ逆コンプトン光子数を高精度で計測できる技術を提案した。検証のため、NewSUBARUで発生させた16.7MeVのレーザ逆コンプトン光の波高スペクトルを6"5"のNaI(Tl)検出器により測定した。鉛板の厚さは、線透過率が75.8, 50.9, 25.9%となる3種類とした。また、鉛板がない場合のスペクトルも測定した。この結果、本手法により、3.5%の精度で入射光子数を決定できることを示した。
宇都宮 弘章*; Goriely, S.*; 秋宗 秀俊*; 山形 民穂*; 近藤 壮雄*; 岩本 ちひろ*; 岡本 明之*; 原田 秀郎; 北谷 文人; 後神 進史*; et al.
AIP Conference Proceedings 1377, p.255 - 259, 2011/10
被引用回数:0 パーセンタイル:0.05(Astronomy & Astrophysics)The -ray strength function (SF) interconnects radiative neutron capture and photoneutron emission as a common ingredient in the statistical model. Outlined here is an indirect method of determining radiative neutron-capture cross sections for unstable nuclei based on the -ray strength function. Application examples of the SF method are demonstrated.
呉田 昌俊; 熊田 博明; 久米 悦雄; 染矢 聡*; 岡本 孝司*
Proceedings of 3rd International Workshop on Process Tomography (IWPT-3) (CD-ROM), 8 Pages, 2009/04
本報は、FBR炉心を模擬した発熱試験体内を流れる液体金属流の速度及び軌跡を3次元の時間変化として計測し、数値解析コードの検証に役立てることを最終目標として開発を進めている新しい中性子を用いた多次元速度計測技術に関する報告であり、特に大規模な複数の動画データから3次元で動くトレーサの速度と軌跡を解析するデータ処理手法に関して報告する。本技術開発では、独自開発したソフトウェア内に多くの画像処理手法やCT再構成手法、そして速度・軌跡解析手法を研究開発して組み込むことにより、基礎試験体中のトレーサの速度と軌跡を解析可能とした。
呉田 昌俊; 熊田 博明*; 久米 悦雄; 染矢 聡*; 岡本 孝司*
Journal of Physics; Conference Series, 147, p.012087_1 - 012087_14, 2009/03
本報は、FBR炉心を模擬した発熱試験体内を流れる液体金属流の速度及び軌跡を3次元の時間変化として計測し、数値解析コードの検証に役立てることを最終目標として開発を進めている新しい中性子を用いた多次元速度計測技術に関する報告である。高速度撮像中性子ラジオグラフィ,コンピュータ断層撮影技術(CT),粒子追跡技術を組合せた計測システムをモンテカルロ解析により設計・構築し、研究用原子炉JRR-4に装置を設置して技術実証試験を実施した。本試験の結果、125Hzと250Hzの記録速度で3次元で動くトレーサの速度と軌跡の時間変化を計測できる見通しが得られた。
呉田 昌俊; 熊田 博明; 久米 悦雄; 染矢 聡*; 岡本 孝司*
Proceedings of 6th International Symposium on Measurement Techniques for Multiphase Flows (ISMTMF 2008) (USB Flash Drive), 14 Pages, 2008/12
本報は、FBR炉心を模擬した発熱試験体内を流れる液体金属流の速度及び軌跡を3次元の時間変化として計測し、数値解析コードの検証に役立てることを最終目標として開発を進めている新しい中性子を用いた多次元速度計測技術に関する報告である。高速度撮像中性子ラジオグラフィ,コンピュータ断層撮影技術(CT),粒子追跡技術を組合せた計測システムをモンテカルロ解析により設計・構築し、研究用原子炉JRR-4に装置を設置して技術実証試験を実施した。本試験の結果、125Hzと250Hzの記録速度で3次元で動くトレーサの速度と軌跡の時間変化を計測できる見通しが得られた。
藤森 伸一; 岡根 哲夫; 岡本 淳; 間宮 一敏; 村松 康司; 藤森 淳*; 播磨 尚朝*; 青木 大*; 池田 修悟*; 宍戸 寛明*; et al.
Physical Review B, 67(14), p.144507_1 - 144507_5, 2003/04
被引用回数:35 パーセンタイル:79.87(Materials Science, Multidisciplinary)層状Ce化合物であり、磁性と超伝導の競合を示すCeIn (=Rh, Ir)に対して、紫外線光源による角度分解光電子分光と、放射光による3-4共鳴光電子分光を行った。実験の結果、両化合物においてCe 4電子はほとんど局在しており、両者の電子状態が似通っていることが明らかとなった。
佐谷野 顕生*; 鹿野 文寿*; 斎藤 宣久*; 阿部 弘亨*; 岡本 孝司*; 賞雅 寛而*; 古谷 正裕*; 宮野 征巳*; 吉川 正人
no journal, ,
原子炉内の燃料棒をジルコニア等の酸化金属で被覆すれば、燃料棒の発する放射線による放射線誘起表面活性(RISA)効果で酸化金属表面の炉水への熱伝達率が改善されるため、既存の原子力施設の限界熱出力の向上が期待できる。今回は、高速で炉水が流れる燃料棒近傍において、RISA現象を発して親水化した燃料棒被覆材の表面熱伝達率の安定性を調べるため、線照射により親水化させた酸化金属の試験体を高速水流中に曝し、その表面親水性の変化を調べた。初めに、ジルコニアの板状試験体(10352.5mm)を大気中、積算線量378kGyで線照射し、表面を親水化させた後、常温,100C、及び285Cで各1時間高速水流中に曝した。その後、冷風にて乾燥してから約5lの純水を滴下して接触角を測定し、ぬれ性を評価した。その結果、一旦親水化した表面は、高速流水に曝しても、親水性を保ち続けることが解った。このことから、実炉環境下においては、RISA効果により親水化した表面が、少なくとも炉水の流速効果では疎水化しないと結論することができた。
呉田 昌俊; 熊田 博明; 久米 悦雄; 染矢 聡*; 岡本 孝司*
no journal, ,
液体金属冷却型高速増殖炉の炉心熱流動評価手法の信頼性向上に資する詳細データを整備するため、ダイナミック中性子トモグラフィ(DNCT)と命名した4次元熱流動計測技術の開発に着手した。本報では、DNCT装置の開発、及び研究用原子炉JRR-4での基礎試験に関して報告する。基礎試験により、6投影分の中性子ラジオグラフィ映像を同時に高速度で記録するDNCTの基本原理が確認できた。
大場 洋次郎; 岡本 啓明*; 佐藤 徹哉*; 中村 哲也*; 大沢 仁志*; 室 隆桂之*; 篠原 武尚; 鈴木 淳市
no journal, ,
Pdはバルクでは常磁性であるが、ナノ粒子では強磁性を示す。この強磁性発現メカニズムは、新しい原理に基づくナノ磁性材料開発手法を導くものとして期待される。ナノ粒子化に伴う電子状態の変化はこの強磁性の起源と深く関連するが、これに関する実験結果はいまだに得られていない。本研究では、Pdの4d電子状態を通してナノ粒子の磁性を理解するためにX線磁気円二色性(XMCD)測定を行った。XMCD実験には、SPring-8 BL25SUビームラインの電磁石MCD装置を利用した。ナノ粒子作製チャンバーをMCD装置に取り付け、試料を作製し、試料を一度も大気にさらすことなく測定を行った。その結果、XMCDスペクトルには、Pd-M3吸収端において負、M2吸収端において正のピークが観測された。これは、Pdの4dバンドの分極によりナノ粒子中に磁気モーメントが発現することを示唆する。
岡本 孝司*; 染矢 聡*; 呉田 昌俊; 熊田 博明; 久米 悦雄
no journal, ,
本事業では液体金属冷却型高速増殖炉の炉心熱流動評価手法の信頼性向上と上部構造物における高サイクル疲労評価のための水流動高時間分解3次元計測技術を開発するとともに、これを応用した液体金属流動高時間分解3次元計測技術を開発し、水及び液体金属の多次元温度-速度相関熱流動データベースの構築を目指すことを目的とする。DNCTシステム開発においては、JRR-4の中性子ビーム環境を最大限に活かすため中性子モンテカルロ解析コードMCNPを用いてDNCTシステムを設計・製作した。製作したシステムを用いてJRR-4中性子照射室で炉内基礎試験を実施し、DNCTシステムの基礎的特性を評価した。
呉田 昌俊; 熊田 博明; 久米 悦雄; 染矢 聡*; 岡本 孝司*
no journal, ,
本報では、ダイナミック中性子トモグラフィと命名した新しい計測技術に関して記す。この技術は、液体金属流の3次元速度分布の可視化と計測を目的として、高速度撮像中性子ラジオグラフィ技術とCT技術を基盤技術として開発した。開発したダイナミック中性子トモグラフィシステムでは、6本の中性子ビームを生成し、その中性子ラジオグラフィ像を同時に生成する。そしてこの6投影像を、研究用原子炉JRR-4の中性子照射室に設置した3組の高速度ビデオカメラを用いて記録する。開発したシステムを用いてダイナミック中性子トモグラフィの基本特性を確認するため、液体金属流を模擬したトレーサ入回転体試験体を用いた基礎試験を実施し、連続した瞬時の3次元CT値を動的に可視化した。
呉田 昌俊; 熊田 博明; 久米 悦雄; 染矢 聡*; 岡本 孝司*
no journal, ,
液体金属冷却型高速増殖炉の炉心熱流動評価手法の信頼性向上に資する詳細データを整備するため、ダイナミック中性子トモグラフィ(DNCT)と命名した4次元熱流動計測技術の開発を進めている。本研究開発では、DNCTによる速度計測を実現するためのデータ処理手法を研究し、バネモデル粒子追跡法を発展させてトレーサの速度と軌跡を計測する技術を開発した。本報では、DNCT解析システムに実装した速度計測法と、研究用原子炉JRR-4を用いて得た基礎データで速度と軌跡を計測した結果に関して報告する。
岡本 芳浩; 中田 正美; 赤堀 光雄; 湊 和生; 塩飽 秀啓; 駒嶺 哲*; 福井 寿樹*; 仁谷 浩明*; 野村 昌治*
no journal, ,
使用済燃料の再処理で発生した高レベル廃液の処分形態であるガラス中の貴金属元素、特にルテニウムの分布と化学状態を、イメージングXAFS法によって調べる試みを行った。ルテニウムのK吸収端をはさむエネルギー領域をスキャンし、取得したX線CCDカメラの画像の濃淡から強度情報を抽出し、位置分解能を持たせることで、特定の領域におけるルテニウム元素の化学状態を割り出した。試験試料のデータ解析結果から、ルテニウムの分布を導出し、それぞれのルテニウムが分布している微小領域で、ルテニウムが金属の状態なのか酸化物の状態なのかを選別することに成功した。