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藤田 善貴; 関 美沙紀; Ngo, M. C.*; Do, T. M. D.*; Hu, X.*; Yang, Y.*; 武内 伴照; 中野 寛子; 藤原 靖幸*; 吉永 尚生*; et al.
KURNS Progress Report 2021, P. 118, 2022/07
核セキュリティ等の観点から放射化法((n,)法)によるMo製造の研究開発が進められている。この方法をMo/Tcジェネレータに適応するためには、Mo吸着材として用いられるアルミナ(AlO)の特性改善が不可欠である。これまで、開発したAlO試料から得られるTc溶液の品質を評価してきたが、溶液中へのMo脱離が課題だった。本研究では、市販のジェネレータを模した形状のカラムにAlO試料を充填し、Mo脱離低減のためのいくつかの措置を施してTc溶液の品質を評価した。以前実施した、AlO試料をMo溶液に浸漬させる静的吸着の条件と比較した結果、Mo溶液をAlOカラムに流す動的吸着の適用、Mo溶液の高濃度化、Mo添加量の低減によりMo脱離量が大幅に改善された。したがって、吸着方法および吸着条件の最適化による品質向上の可能性が示唆された。今後、本結果に基づきカラム形状およびMo吸着条件の最適化を図る。
Chiera, N. M.*; 佐藤 哲也; Eichler, R.*; 富塚 知博; 浅井 雅人; 安達 サディア*; Dressler, R.*; 廣瀬 健太郎; 井上 浩樹*; 伊藤 由太; et al.
Angewandte Chemie; International Edition, 60(33), p.17871 - 17874, 2021/08
被引用回数:3 パーセンタイル:14.19(Chemistry, Multidisciplinary)等温ガスクロマトグラフ法を用いて、105番元素ドブニウム(Db)の単一原子を対象として、揮発性オキシ塩化物を合成し、化学的性質を調べた。同一条件下で同族元素ニオブおよびタンタルの揮発性と比較したところ、NbOCl TaOCl DbOClの関係が得られた。これはDb分子中の共有結合性が周期表からの予想よりも強くなっているためと考えられる。本成果により、超アクチノイド元素の化学的性質に関する理論計算に対する信頼できる実験データを与えることができた。
藤田 善貴; 関 美沙紀; 滑川 要二*; 西方 香緒里; 大伍 史久; 井手 広史; 土谷 邦彦; 佐野 忠史*; 藤原 靖幸*; 堀 順一*; et al.
KURNS Progress Report 2020, P. 136, 2021/08
高濃縮ウランの利用低減や核不拡散及び核セキュリティ、核分裂生成物の処理の観点から放射化法((n,)法)によるMo製造の研究開発が進められている。放射化法で生成されるMoの比放射能は極めて低いことから、娘核種であるTcを濃縮するためメチルエチルケトン(MEK)を用いた溶媒抽出法に着目した。照射ターゲットであるMoOペレットは、長時間照射すると還元されることが分かっている。本試験では、MoOが還元した際に酸化剤としてNaOClを使用する可能性を考慮し、MoOを溶解して得られたモリブデン酸ナトリウム水溶液中へのNaCl添加の有無がTc回収率に及ぼす影響を調べた。その結果、NaClはMEKへのTc抽出率を低下させる可能性が示唆された。
藤田 善貴; 関 美沙紀; 滑川 要二*; 西方 香緒里; 加藤 佳明; 佐谷戸 夏紀; 土谷 邦彦; 佐野 忠史*; 藤原 靖幸*; 堀 順一*; et al.
KURNS Progress Report 2019, P. 157, 2020/08
高濃縮ウランの利用低減や核不拡散及び核セキュリティ、核分裂生成物の処理の観点から放射化法((n,)法)によるMo-99(Mo)製造の研究開発が進められている。この方法をMo/Tcジェネレータに適用するためには、Mo吸着剤として広く用いられているアルミナ(AlO)の特性改善が必要不可欠である。本研究では、4種類のAlO試料をそれぞれPFAチューブに充填したカラムを準備し、照射済MoOペレットを溶解したモリブデン酸ナトリウム水溶液(Mo溶液)を流すカラム吸着(動的吸着)によるMo吸着およびTc溶離特性を評価した。また、2019年度実施したAlO試料をMo溶液に浸漬させるバッチ吸着(静的吸着)による評価結果と比較した。その結果、動的吸着では静的吸着に比べてTc溶離効率の向上、Mo脱離量の減少が確認された。これは、AlO試料を細長いチューブに詰めることにより、溶液との接触が均一になったこと、接触時間が長くなったことが原因と考えられる。今後、カラム径や線流速によるTc溶離およびMo脱離に与える影響を調べる。
藤田 善貴; 関 美沙紀; 滑川 要二*; 西方 香緒里; 木村 明博; 柴田 晃; 佐谷戸 夏紀; 土谷 邦彦; 佐野 忠史*; 藤原 靖幸*; et al.
KURNS Progress Report 2018, P. 155, 2019/08
高濃縮ウランの利用低減や核不拡散及び核セキュリティ、核分裂生成物の処理の観点から放射化法((n,)法)によるMo-99(Mo)製造の研究開発が進められている。この方法をMo/Tcジェネレータに適用するためには、Mo吸着剤として広く用いられているアルミナ(AlO)の特性改善が必要不可欠である。本研究では、4種類のAlO試料を準備し、照射済MoOペレットを用いてMo吸着およびTc溶離特性を評価した。また、Mo濃縮率の異なる3種類のMoOペレットを照射して、生成されるMo比放射能を比較した。その結果、Mo吸着量はV-B-300が最も優れているとともに、Tc溶離率も約80%と比較的高く、得られるTc溶離量が最も多いことを明らかにした。Mo濃縮率比較では、58.82%の濃縮ペレットで予想放射能量に近かったのに対して、98.5%以上の濃縮ペレットでは予想よりも小さい比放射能が得られた。今後、より高精度な実験方法を検討する必要がある。
Chiera, N. M.; 佐藤 哲也; 富塚 知博; 浅井 雅人; 伊藤 由太; 白井 香里*; 鈴木 颯人; 床井 健運; 豊嶋 厚史; 塚田 和明; et al.
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 320(3), p.633 - 642, 2019/06
被引用回数:2 パーセンタイル:10.81(Chemistry, Analytical)等温ガスクロマトグラフ(IGC)装置を開発し、オンライン気相研究に向けた動作試験をおこなった。核反応によって合成した5族遷移金属ニオブおよびタンタルの短寿命同位体をガスジェット気流によってIGC装置へ直接搬送し、反応ガスとしてSOClを用いてオキシ塩化物を生成する。このときのNbOClおよびTaOClの生成条件並びに搬送条件を調べたところ、半減期()が約30秒の核種について全体の効率が7%であると見込むことができた。したがって、本IGC装置はDb(=34秒)適用可能であることがわかった。
鈴木 善貴; 北河 友也*; 滑川 要二*; 松倉 実*; 西方 香緒里; 三村 均*; 土谷 邦彦
Transactions of the Materials Research Society of Japan, 43(2), p.75 - 80, 2018/04
(n, )法でのMo製造は、簡便な方法であり核拡散抵抗や廃棄物処理の観点から有利である。しかし、この方法で生成されるMoの比放射能は極めて低いため、高い比放射能を有するTc溶液を得るのは困難である。このため、高いMo吸着性能を有する新たな吸着剤を開発することが必要不可欠である。本研究では、Mo吸着剤として医療用Mo/Tcジェネレータに用いられるアルミナ(AlO)に着目し、性能の向上を行った。AlO試料には、3種類の始発粉末を用いて、異なる温度で焼結したAlOを作製し、Mo吸着および脱離特性を調べた。その結果、AlOの結晶構造および比表面積がMo吸着特性に影響を及ぼすことが示唆された。また、開発した各AlOから溶離した溶液の基本的化学特性はガイドラインの基準値を満たしていた。
柴田 裕司; 中野 寛子; 鈴木 善貴; 大塚 紀彰; 西方 香緒里; 武内 伴照; 広田 憲亮; 土谷 邦彦
JAEA-Testing 2017-002, 138 Pages, 2017/12
JMTRの改修・再稼動後の利用性向上の一環として、照射試験開発棟において、炉外試験に使用する実験装置の整備を行った。当初、照射試験開発棟の設備整備にあたっては、照射キャプセルの組立て、照射前試料の材料試験や材料検査・分析などが行える装置の整備を行い、試験データの蓄積を進めていた。一方、東日本大震災以降、地震の影響による既存試験装置の改修や耐震対応を行った。さらに、経済産業省の資源エネルギー庁が進める原子力分野における基礎基盤研究の充実を図るため、軽水炉安全対策高度化に係る研究開発やつくば特区に係るMo/Tc製造技術開発を実施するための試験設備の整備を進めた。本報告書は、照射試験開発棟において平成23年度から平成28年度にかけて、基礎基盤整技術開発のために新たに整備した試験装置等について、装置の概要やその操作方法、並びに照射試験開発棟で安全に炉外試験が実施できるよう基本的な管理要領についてまとめたものである。
鈴木 善貴; 石田 卓也*; 鈴木 祐未*; 松倉 実*; 黒崎 文雄*; 西方 香緒里; 三村 均*; 土谷 邦彦
JAEA-Technology 2016-027, 24 Pages, 2016/12
照射試験炉センターでは、(n,)法によるMo製造に関する技術開発を行っている。(n,)反応によるMo製造は簡便な方法であり、核不拡散や廃棄物管理の観点からも有利である。しかしながら、本方法によるMoの比放射能が低いことから、高い放射能濃度を有するTc製品の製造が困難である。これまで、高いMo吸着効率を持つ無機高分子ジルコニウム化合物(Polyzirconium Compound: PZC)及び無機高分子チタニウム化合物(Polytitanium Compound: PTC)のようなMo吸着剤の開発が進められている。これらのMo吸着剤のジェネレータへの利用のためには、Mo吸着剤に含まれる構成元素の影響を評価し、Tc製品の品質を保証することが必要である。本報告書において、Mo吸着剤の開発の現状調査を行い、医療用Mo/Tcジェネレータに使用されているアルミナに着目し、結晶構造や比表面積のような異なった特性による3種類のアルミナのMo吸着特性/Mo溶離特性を調べた。
石田 卓也; 鈴木 善貴; 西方 香緒里; 米川 実; 加藤 佳明; 柴田 晃; 木村 明博; 松井 義典; 土谷 邦彦; 佐野 忠史*; et al.
KURRI Progress Report 2015, P. 64, 2016/08
医療診断用アイソトープであるTcの親核種である(n,)法を用いたMoの製造を計画している。2014年にKURで照射した高密度MoOペレットをJMTRホットラボに持ち込み、Moから核変換により生成したTcを溶媒抽出法により抽出した。本研究では、得られたTcの回収率評価及び品質検査を行い、溶媒抽出法によるMo/Tc製造工程を実証するとともに、得られたTc溶液の品質が基準値を満足するものであることを明らかにした。
西方 香緒里; 木村 明博; 土谷 邦彦; 鈴木 邦彦*; 秋山 博明*; 長倉 正昭*; 河内 幸正*; 棚瀬 正和*
Proceedings of 5th International Symposium on Material Testing Reactors (ISMTR-5) (Internet), 9 Pages, 2012/10
テクネチウム-99m(Tc)は、がん,心筋梗塞,脳卒中をはじめとする疾病の画像診断に欠かせない放射性診断薬である。TcはMoの-崩壊により生成される。親核種である放射性モリブデン(Mo)は原料のMoに中性子を原子炉内で中性子照射することにより製造される。Mo収率増加・効率的生産の理由から高密度のMoOペレットを照射ターゲットとして使用する必要がある。本研究では、高密度MoOペレットを製造するためのひとつの手段であるプラズマ活性化焼結(PAS: Plasma Activated Sintering)法をとりあげ、(1)高密度MoOペレットの試作、(2)好適な焼結条件検出のための特性評価、(3)溶解工程での不溶解性残渣を少なくするための酸化技術の開発、(4)製造した高密度MoOペレットのNaOH溶液への溶解特性試験を行った。
山崎 千里*; 村上 勝彦*; 藤井 康之*; 佐藤 慶治*; 原田 えりみ*; 武田 淳一*; 谷家 貴之*; 坂手 龍一*; 喜久川 真吾*; 嶋田 誠*; et al.
Nucleic Acids Research, 36(Database), p.D793 - D799, 2008/01
被引用回数:52 パーセンタイル:71.15(Biochemistry & Molecular Biology)ヒトゲノム解析のために、転写産物データベースを構築した。34057個のタンパク質コード領域と、642個のタンパク質をコードしていないRNAを見いだすことができた。
Harjo, S.; 盛合 敦; 白木原 香織; 鈴木 裕士; 鈴谷 賢太郎; 新井 正敏
no journal, ,
J-PARCにおいて工業部品内での応力や結晶構造の評価を含めた材料工学におけるさまざまな課題を解決するために工学利用の中性子回折装置(新材料解析装置)を設計建設する。本装置は、許容の波長範囲では対称性の良い回折プロファイルを作ることができる遅い中性子を発生させるポイゾン型の非結合型液体H減速材を見て、減速材-試料及び試料-検出器のフライトパスはそれぞれ40m及び2.0mである。中性子強度のロス及び速中性子や線を低下させるためにカーブスパーミラーガイド管を導入する。モンテカルロシミュレーションを用いて本装置の最適化を行い、試料のゲージ幅が5.0mm以下では妥当な分解能/が0.2%以下である。1.0mmゲージ幅用のラジアルコリメータの試作機を作製し、中性子を用いた実験から正規分布の半値幅が1.0mmでありシミュレーションした結果と一致した。
Harjo, S.; 盛合 敦; 白木原 香織; 鈴谷 賢太郎; 鈴木 裕士; 高田 慎一; 森井 幸生; 新井 正敏; 友田 陽*; 秋田 貢一*; et al.
no journal, ,
J-PARCのMLFにおいて、材料科学や工学に関する、応力・ひずみ及び結晶学的な構造などを含めたさまざまな問題を解決するために、原子力機構が主体となって工学応用回折装置である新材料解析装置の建設・整備を進めている。本装置はデカップル・ポイゾンHモデレータをのぞみ、適用波長範囲では良い対称性と狭い幅の回折プロファイルを実現する中性子を利用する。本装置のL1及びL2はそれぞれ40m及び2.0mで、主検出器を90deg散乱角に設置する。長いフライトパスによるビーム損失と速中性子や線からのバックグラウンドを低減させるために、湾曲中性子ガイド管を上流部に取り入れ、下流部に上下エリプティカル・テパードの直導管を取り入れる。本装置の最適化はモンテカルロシミュレーションMcStasを用いて行い、5.0mm以下のゲージ幅の試料に対して、0.2%以下の分解能を確保できる。本装置は応力・ひずみ測定だけでなく、微小領域の粉末回折実験や製造プロセスでの回折実験にも適用することが十分に可能である。本装置の測定効率はRESAに比べて1-2桁程度と予想され、SNS-VULCANと十分競争することができる。
新関 智丈*; 菱沼 行男*; 鈴木 将*; 長谷川 良雄*; 西方 香緒里; 木村 明博; 石田 卓也; 谷本 政隆; 土谷 邦彦
no journal, ,
JMTR再稼働における「産業利用の拡大」の一環として、Mo-Tcジェネレータを用いた放射化法((n,)法)によるMo製造技術開発を行っている。これまで、Mo吸着剤としてアルミナが用いられているが、Mo吸着量が小さいために、(n,)法によるMo製造に用いるジェネレータとして不向きであり、Mo吸着量がアルミナよりも100200倍大きいZr系無機高分子であるMo吸着剤(PZC)が開発されてきた。本研究では、製造性及びリサイクル性の観点から、塩素を用いない新たなMo吸着材(Ti系無機高分子:PTC)の開発を行った。この結果、Mo吸着量はPTCとほぼ同等の性能を有するとともに、Mo吸着させたPTCからMoを脱着し、さらにこのPTCにMoを再吸着させたMo吸着量は100170mg/gであったことから、吸着剤のリサイクルの可能性を明らかにした。
鈴木 かおり*; 槌本 昌信*; 青柳 登; 渡邉 雅之; 中島 清彦*
no journal, ,
キラルなスチルベンジアミンから誘導した四座のシッフ塩基(L)を配位子とするY(III), La(III), Gd(III)単核錯体(CH)N[Ln(L)] (Ln=Y, La, Gd)を合成した。この錯体の発光について調べたところ、光学活性体とラセミ体の結晶で発光の色が異なることがわかった。そこで本研究では、これらのY(III), La(III), Gd(III)単核錯体の結晶性粉末の発光特性について検討した。発光スペクトルは、光学活性体とラセミ体の結晶では発光波長が異なるが、それぞれの結晶を乳鉢ですりつぶした化合物は同一の発光波長を示すことが明らかになった。
末松 久幸*; 佐藤 壮真*; 南口 誠*; 土谷 邦彦; 西方 香緒里; 鈴木 常生*; 中山 忠親*; 新原 晧一*
no journal, ,
プラズマ焼結MoOが、試験研究炉を用いた(n,)法によるMoからTc製造のために行われた。試験は、平均粒子径0.8m、純度99.99%のMoO粉末を用いて、直径20mmの黒鉛ダイの中に装荷し、加圧した。これを、プラズマ焼結装置に装着し、真空中、100200C/minで500600Cで焼結した。焼結体は、結晶構造同定のためのXRD分析、化学結合状態の分析のためのEELS分析及び結晶粒子径測定のためのSEM観察を行った。550Cで焼結した試料について、焼結密度98%を得るとともに、Tc抽出やMoリサイクルに適した十分な特性が得られた。
石田 卓也; 椎名 孝行*; 太田 朗生*; 鈴木 善貴; 柴田 晃; 西方 香緒里; 木村 明博; 棚瀬 正和*; 小林 正明*; 佐野 忠史*; et al.
no journal, ,
Tcは放射性医薬品として最も使われる放射性同位元素の一つであり、親核種であるMoから生成される。(n, )方法によるMo/Tc製造技術開発を行っているが、本法で得られるMoの比放射能は、核分裂方法((n, f)方法)に比べると低く、抽出されたTc溶液の放射能濃度も低いことが欠点である。本研究では、Tc溶液の高い放射能濃度を得るため、Mo/Tc分離/抽出/濃縮試験を行った。試験手順として、(1)京都大学原子炉(KUR)で高密度MoOペレットの照射、(2) MEKを用いた溶媒抽出による回収、(3)Tc溶液の精製・濃縮、及び(4)Tc溶液の品質検査を行った。その結果、照射済みMoOペレットを6M-NaOH溶液で溶解し、Mo/Tc溶液からのTc回収率は目標値である805%を達成した。さらに、得られたTc溶液の放射性核種純度、放射化学的異物等の検査は、基準値を満足した。
鈴木 善貴; 石田 卓也; 鈴木 祐未*; 松倉 実*; 黒崎 文雄*; 西方 香緒里; 三村 均*; 土谷 邦彦
no journal, ,
診断用医薬品テクネチウム-99m(Tc)の原料であるモリブデン-99(Mo)を放射化法((n,)法)により製造するための技術開発を行っている。この方法は、核分裂法((n,f)法)によるMo製造に比べ、核分裂生成物を出さないという最大の利点がある。しかしながら、Moの比放射能が低く、得られるTc溶液の放射能濃度が低いことから、Mo/Tcジェネレータに使用されるアルミナ(AlO)の吸着・溶離特性を向上することが必要不可欠である。本開発では、AlOのMo吸着量100200mg-Mo/gを目指し、比表面積及び結晶構造の異なる2種類のAlOのMo吸着・溶離特性を調べた。その結果、Mo吸着量はアルミナの結晶構造や比表面積の違いに影響があることが明らかになった。一方、Moを吸着させたアルミナを生理食塩水で通水した結果、Mo溶離量は約0.004%であった。
鈴木 善貴; 石田 卓也; 鈴木 祐未*; 松倉 実*; 黒崎 文雄*; 西方 香緒里; 三村 均*; 土谷 邦彦
no journal, ,
診断用医薬品テクネチウム-99m(Tc)の原料であるモリブデン-99(Mo)を放射化法((n,)法)により製造するための技術開発を行っている。この方法は、核分裂法((n,f)法)によるMo製造に比べ、核分裂生成物を出さないという最大の利点がある。しかしながら、Moの比放射能が低く、得られるTc溶液の放射能濃度が低いことから、Mo/Tcジェネレータに使用されるアルミナ(AlO)の吸着・溶離特性を向上することが必要不可欠である。本開発では、AlOのMo吸着量100200mg-Mo/gを目指し、比表面積及び結晶構造の異なる2種類のAlOのMo吸着・溶離特性を調べた。その結果、Mo吸着量はアルミナの結晶構造や比表面積の違いに影響があることが明らかになった。一方、Moを吸着させたアルミナを生理食塩水で通水した結果、Mo溶離量は約0.004%であった。