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若井田 育夫; 長谷川 秀一*; 田所 孝広*
日本機械学会誌, 122(1211), p.18 - 20, 2019/10
廃炉国際ワークショップ(FDR 2019) Track4での議論について概説した。放射線計測分野では、耐放射線性を意識した検出素子・検出機器開発、プラントモニタリングへの適用、そして廃炉作業現場で、まず最初に不可欠となる放射線源(汚染源)の可視化(イメージング)技術に関する議論が展開された。検出素子や周辺機器の耐放射線性が確実に進展していること、可視化技術が実用レベルにある状況が報告される一方、その基本が単一フォトン検出手法の領域にあり、高放射線場における高カウントレート核種同定の困難さが改めて認識された。今後の重要課題といえる。レーザー利用計測分野については、特定元素・同位体の選択的共鳴励起・イオン化による質量分析手法の高度化技術と、遠隔その場分析を可能とするLaser Induced Breakdown Spectroscopy(LIBS)等の発光分光技術に関する議論等が展開された。新奇で革新的な手法への挑戦よりも、これまで構築してきた手法を基本とし、その確実性に着眼する方向性が見られ、レーザー分析で重要となる光源の改善検討も含め、実現に向けた取り組みが問われていることが理解できる。
小栗 英知; 長谷川 和男; 伊藤 崇; 千代 悦司; 平野 耕一郎; 森下 卓俊; 篠崎 信一; 青 寛幸; 大越 清紀; 近藤 恭弘; et al.
Proceedings of 11th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.389 - 393, 2014/10
J-PARCリニアックでは現在、ビームユーザに対する利用運転を行うとともに、リニアック後段の3GeVシンクロトロンにて1MWビームを加速するためのビーム増強計画を進めている。リニアックのビーム増強計画では、加速エネルギー及びビーム電流をそれぞれ増強する。エネルギーについては、181MeVから400MeVに増強するためにACS空洞及びこれを駆動する972MHzクライストロンの開発を行ってきた。これら400MeV機器は平成24年までに量産を終了し、平成25年夏に設置工事を行った。平成26年1月に400MeV加速に成功し、現在、ビーム利用運転に供している。ビーム電流増強では、初段加速部(イオン源及びRFQ)を更新する。イオン源はセシウム添加高周波放電型、RFQは真空特性に優れる真空ロー付け接合タイプ空洞をそれぞれ採用し、平成25年春に製作が完了した。完成後は専用のテストスタンドにて性能確認試験を行っており、平成26年2月にRFQにて目標の50mAビーム加速に成功した。新初段加速部は、平成26年夏にビームラインに設置する予定である。
西 正孝; 林 巧; 洲 亘; 中村 博文; 河村 繕範; 山田 正行; 鈴木 卓美; 岩井 保則; 小林 和容; 磯部 兼嗣; et al.
Materialovedenie (Russian Science of Materials) No.2, p.42 - 45, 2002/00
原研トリチウムプロセス研究施設では、核融合炉の実現に向けて核融合燃料プロセス技術及びトリチウムに関連した安全工学技術の研究開発を進めている。このトリチウムプロセス研究施設の研究開発設備及び最近の研究開発活動(燃料精製技術開発,深冷蒸留同位体分離技術開発,燃料貯蔵技術開発,ブランケットトリチウム回収技術開発,空間内トリチウム挙動研究,トリチウム/材料相互作用研究,トリチウム計量分析技術開発,トリチウム除染技術開発)について、その概要を紹介する。
大矢 恭久; 田所 孝広*; 洲 亘; 林 巧; 大平 茂; 西 正孝
Journal of Nuclear Science and Technology, 38(11), p.967 - 970, 2001/11
被引用回数:6 パーセンタイル:44.13(Nuclear Science & Technology)炭素繊維強化複合材(CFC)とタングステン基板に共堆積層を模擬した膜をアセチレン(CHまたはCD)雰囲気下でのグロー放電により作成した。この膜にキセノンエキシマランプからの172nmまたはArFエキシマレーザーからの193nmの紫外線を照射し、質量分析器により放出ガスの分析を行った。照射前後の膜における水素同位体の深さ分布を弾性反跳粒子検出法と二次イオン質量分析法により測定した。紫外線ランプ照射によって水素,炭素や炭化水素の放出を確認したが、共堆積層は除去できなかった。一方、紫外線を照射することによって、1分以内にほとんどすべての共堆積層が除去された。これらより紫外線ランプでは一光子吸収によりC-H結合だけが切断されるが、紫外線レーザーでは多光子吸収によりC-H結合、C-C結合などすべてが切断され、除去されると考えられる。
大矢 恭久; 洲 亘; 大平 茂; 林 巧; 中村 博文; 酒井 拓彦*; 田所 孝広*; 小林 和容; 鈴木 卓美; 西 正孝
Journal of Nuclear Materials, 290-293, p.469 - 472, 2001/03
被引用回数:6 パーセンタイル:44.13(Materials Science, Multidisciplinary)D-T核融合炉を運転するとトリチウムがCFCタイルやほかの構造材中に滞留する。トリチウム水を生成しないでトリチウムを除染する方法を開発するために紫外線を用いた実験を行った。タングステン、CFC上に共堆積層を模擬した膜を作成し、これに紫外線を照射し放出するガスを質量分析計を用いて調べた。その結果、紫外線を照射することにより多量の水素、炭素、炭化水素が放出されることを確認した。またFT-IRを用いて試料を分析し、結晶性グラファイト構造とアモルファスカーボン構造が試料上に生成されていることを確認し、紫外線を照射することによりC-H結合が切断されていく様子が明らかとなった。これらのことから紫外線を用いたトリチウム除染が有効であることを示した。
田所 孝広*; 磯部 兼嗣; 大平 茂; 洲 亘; 西 正孝
Journal of Nuclear Materials, 283-287(Part2), p.1048 - 1052, 2000/12
被引用回数:2 パーセンタイル:19.45(Materials Science, Multidisciplinary)プラズマ対向壁候補材の一つであるCX-2002U試料に高フルーエンスD/T RFプラズマを照射し、試料中の深さ方向トリチウム濃度分布をオートラジオグラフィの手法を用いて測定した。D/Tガス照射との比較から、低エネルギーD/T原子が試料内部深さ方向位置100m付近まで拡散していることがわかった。また、深さ方向トリチウム濃度分布から導きだした拡散係数は、照射時試料温度293Kにおいては1.710m/s,573Kにおいては2.310m/sとなり、従来のバルク拡散における値と比較して10程度大きいことから細孔内拡散が保持量に重要な役割を果たしていることがわかった。D/T RFプラズマ照射後、酸素RFプラズマを照射した試料における結果から、試料内部深さ方向位置100m付近までのトリチウムが除去されていることがわかり、試料内部のトリチウム除去に酸素RFプラズマ照射が有効であることがわかった。
大平 茂; 林 巧; 中村 博文; 小林 和容; 田所 孝広*; 中村 秀樹*; 伊藤 剛士*; 山西 敏彦; 河村 繕範; 岩井 保則; et al.
Nuclear Fusion, 40(3Y), p.519 - 525, 2000/03
被引用回数:23 パーセンタイル:59.11(Physics, Fluids & Plasmas)ITER(国際熱核融合実験炉)の燃料サイクルにおけるトリチウムの安全取り扱い、制御をより良いものにするため「その場」での効率的なトリチウム計量技術が原研トリチウム工学研究室で開発された。レーザーラマン分光法を用いた燃料プロセスガスの遠隔・多点分析法が開発、試験され、120秒の測定時間に0.3kPaの検出限界で水素同位体を測定できることが実証された。25gのトリチウム貯蔵容量を持った「通気式」熱量ベッドが開発され、100gのトリチウム貯蔵容量を持ったベッドの設計においてもITERで要求される検出限界1%(1g)を満足することを実証した。これらの計量技術の開発はITER工学設計活動の下で行われ、それぞれITERの最終設計において取り入れられている。本論文においては、それぞれのシステムの概要及び実証試験の結果について述べた。
山西 敏彦; 河村 繕範; 岩井 保則; 有田 忠昭*; 丸山 智義*; 角田 俊也*; 小西 哲之; 榎枝 幹男; 大平 茂; 林 巧; et al.
Nuclear Fusion, 40(3Y), p.515 - 518, 2000/03
被引用回数:6 パーセンタイル:21.05(Physics, Fluids & Plasmas)原研トリチウムプロセス研究棟では、1987年より、10gレベルのトリチウムを用いて、核融合炉のトリチウム技術に関する研究開発を進めている。ITERトリチウムプラントは、燃料精製、同位体分離、水処理、空気中トリチウム除去系等からなるが、燃料精製について、パラジウム拡散器と電解反応器からなるシステムを考案・検討した。トリチウムプロセス研究棟において、核融合炉模擬燃料循環ループを構築し、この燃料精製システムの実証試験に、ITERの1/15規模の処理流量で成功した。また、同位体分離システム、ブランケットトリチウム回収システムについても研究開発を進めている。
林 巧; 大平 茂; 中村 博文; 田所 孝広*; 舒 衛民; 酒井 拓彦*; 磯部 兼嗣; 西 正孝
Proceedings of Hydrogen Recycle at Plasma Facing Materials, p.213 - 221, 2000/00
原研TPLでは、プラズマ対向機器におけるトリチウムの透過、滞留、放出量を評価するため、対向材料(ベリリウム(Be), タングステン(W), 炭素材料(CFC))中のトリチウム挙動に関するデータを、イオン駆動透過法(IDP), 及びイオン/プラズマ/原子照射後の昇温脱離法(TDS)やオートラジオグラフ法により蓄積しており、本報では近況をまとめる。Be, Wでは、IDPやTDSの結果から、それぞれ約900,1500で試料を焼き鈍し処理することで内部転移が消え、透過は早くなり、滞留量はWで1/5程度に下がることがわかった。また、IDPの律束は、Beでは表面酸化物層の影響が大きく両側表面の再結合過程に、Wでは両側への拡散過程に支配されていることがわかった。CFC材はCX2002Uを用い、トリチウム滞留量がフルエンスの1/2乗(324)~1/3乗(674)に比例し、空気プラズマ照射により1/10に低減できることを見いだした。
大平 茂; 林 巧; 中村 博文; 小林 和容; 田所 孝広*; 中村 秀樹*; 伊藤 剛士*; 山西 敏彦; 河村 繕範; 岩井 保則; et al.
Fusion Energy 1998, 3, p.1069 - 1072, 1998/10
ITERの燃料サイクルにおけるトリチウムの安全取り扱い及び制御技術向上のためにより効率的なトリチウムの「その場」分析・計量技術を開発・実証する必要がある。このため原研トリチウムプロセス研究棟において同位体分離システム(ISS)やトリチウム貯蔵システム(TSS)におけるトリチウム分析・計量技術をITER工学設計活動の一環として実施した。光ファイバーを用いたレーザーラマン分光分析システムにより、4つの測定点での同時ガス分析が、リアルタイムにサンプルガスを取る必要もなく、しかも高精度に行えることを実証した。また、通気式熱量計量ベッドを開発し、ベッド内を流通するヘリウム流の出入口の温度差によりトリチウムをその場で精度良く計量可能であることを実証した。これらのシステムはITERの分析・計量システムあるいは貯蔵・計量システムとして、その設計に採用された。
中山 武*; 阿部 充志*; 田所 孝広*; 三浦 幸俊; 鈴木 紀男; 佐藤 正泰; 仙石 盛夫
プラズマ・核融合学会誌, 74(3), p.274 - 283, 1998/03
核融合炉構造材の候補材として、低放射化材であるフェライト鋼が有力視されている。しかし、フェライト鋼は強磁性体であるために、磁場閉じ込め装置であるトカマク装置の真空容器として用いると、大きな誤差磁場を発生することが懸念されている。この研究では、フェライト鋼であるF82Hを日立製作所所有の小型トカマクHT-2装置に組み込み、フェライト鋼の作る磁場を実測するとともに3次元磁場解析コードMAGFiCで評価した。フェライト鋼のポート開口部付近の磁気軸で作る主半径方向磁場は約50Gと評価される。この磁場は、トロイダル磁場リップルを打ち消す方向の磁場である。
田所 孝広*; 大平 茂; 西 正孝; 磯部 兼嗣*
Journal of Nuclear Materials, 258-263, p.1092 - 1096, 1998/00
被引用回数:3 パーセンタイル:31.9(Materials Science, Multidisciplinary)プラズマ対向壁候補材の一つであるCX2002Uにおけるトリチウム保持量測定実験を実施した。異なる表面状態の試料における測定結果が表面開細孔の大きさ及び量に依存していること及びトリチウム保持量の深さ方向分布より導き出した拡散係数が、従来のバルク拡散における拡散係数に比べて10程度大きいことから、原子・分子の細孔内拡散が保持量に重要な役割を果たしていることがわかった。また、トリチウムプラズマ照射試料に空気プラズマを照射することによって、保持量が1/20程度に低減されたことから空気プラズマ照射が、トリチウム除去に有効であることを確認した。しかし、酸素は、トカマクプラズマに対して悪い影響を与えることから、実用化にあたっては試料中の酸素量の変化を調べる必要がある。