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冠城 雅晃; 島添 健次*; 寺阪 祐太; 富田 英生*; 吉橋 幸子*; 山崎 淳*; 瓜谷 章*; 高橋 浩之*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 1046, p.167636_1 - 167636_8, 2023/01
被引用回数:7 パーセンタイル:89.79(Instruments & Instrumentation)波形分別手法を実施せず、強い線場において熱中性子検出器をするための無機シンチレーターの厚さと性質の制御に焦点を当てた。測定では、0.5mmならびに1.0mm厚のGS20
(Liガラス)ならびにLiCaAlF
結晶(LiCAF:Ce)を採用し、上記のシンチレーターを結合させた光電子増倍管からのパルス信号を1Gspsのデジタル信号処理に入力し、360ns間の波形面積を積分した。
Coの
線場において、0.5mm厚のGS20
では0.919Gy/hまで中性子検出器が可能であった。一方で、0.5mm厚のLiCAF:Ceは、0.473Gy/hまで中性子検出が可能であったが、0.709Gy/hで中性子検出器が不可能であり、中性子/
線分別において、GS20
は、より良いエネルギー分解能と高中性子検出効率により、LiCAF:Ceよりも優れている結果であった。
山口 美佳; 日高 昭秀; 生田 優子; 村上 健太*; 富田 明*; 広瀬 大也*; 渡邉 正則*; 上田 欽一*; 生井澤 賢*; 小野瀬 貴利*; et al.
JAEA-Review 2017-002, 60 Pages, 2017/03
IAEAは、将来原子力エネルギー計画を運営管理するリーダーとなる人材の育成を目的とした原子力エネルギーマネジメントスクールを2010年より世界各国で開催している。原子力機構は、日本原子力人材育成ネットワークの事務局として、同ネットワークに参加している東京大学、日本原子力産業協会及び原子力国際協力センターとともに、2012年よりIAEAと共催という運営形態で上記スクールを日本で継続的に開催している。2016年は、IAEAの専門家を講師とした講義とともに、日本開催の特徴を生かしつつ、日本人専門家の協力を得て、福島第一原子力発電所事故の教訓、日本の原子力分野における経験・技術の紹介などを含む独自性のある講義を提供した。施設見学では、多様な原子力関連施設の見学を福井県及び神戸市で実施した。本スクールの開催を通して、我が国の若手人材の国際化および新規原子力導入国等の人材育成へ貢献することができ、また、我が国とIAEAとの協力関係の促進に資することができた。加えて、関係機関が一体となって協力し合い開催することにより、国内の原子力人材育成ネットワークの協力関係を強化することができた。
長谷川 登; 越智 義浩; 河内 哲哉; 錦野 将元; 石野 雅彦; 今園 孝志; 海堀 岳史; 守田 利昌; 佐々木 明; 寺川 康太*; et al.
X-Ray Lasers 2012; Springer Proceedings in Physics, Vol.147, p.117 - 120, 2014/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Engineering, Electrical & Electronic)フェムト秒レーザーによるアブレーションダイナミクスは数値シミュレーションによる予測が多数されているが、観測が困難であるため実験的な解明が遅れている分野である。われわれはフェムト秒レーザーポンプ・軟X線レーザープローブを用いた時間分解軟X線反射イメージング光学系を構築し、白金におけるアブレーションダイナミクスの観測を行った。ガウス型の強度分布を持ったフェムト秒レーザー光照射によって、スポット内の局所フルエンスの違いに起因した軟X線反射率の時間発展の違いを観測することに世界で初めて成功した。
長谷川 登; 越智 義浩; 河内 哲哉; 寺川 康太*; 富田 卓朗*; 山本 稔; 錦野 将元; 大場 俊幸; 海堀 岳史; 今園 孝志; et al.
X-Ray Lasers 2010; Springer Proceedings in Physics, Vol.136, p.353 - 358, 2011/12
レーザー照射によるプリアブレーション過程の解明は、非熱的加工及び微細加工等の応用に対して重要である。われわれが開発したプラズマ軟X線レーザーは物質表面の微細構造の観測に適した短い波長(13.9nm)とダイナミクスの観測に適した短いパルス幅(7ps)を有する。本研究では、ナノスケールのダイナミクスを観測するために、軟X線レーザーを用いた干渉計の開発を行うとともに、軟X線レーザーと他のレーザーとの空間及び時間同期に関する研究を行った。ダブルロイズ反射鏡を用いることにより、深さ方向1nmの分解能を持つ干渉計の開発に成功した。空間同期に関しては、軟X線に感度を有するシンチレーターを用いることにより、50micron以下の精度でのアライメントを実現した。また時間同期に関しては、薄膜ターゲットを利用したプラズマゲートによるX線レーザーと他のレーザーとの時間同期に関する基礎実験を行ったので、これを報告する。
長谷川 登; 越智 義浩; 河内 哲哉; 錦野 将元; 石野 雅彦; 今園 孝志; 海堀 岳史; 佐々木 明; 寺川 康太*; 南 康夫*; et al.
Proceedings of SPIE, Vol.8140, p.81400G_1 - 81400G_8, 2011/10
被引用回数:3 パーセンタイル:81.18(Engineering, Electrical & Electronic)「フェムト秒レーザー照射によるレーザーアブレーション」の初期過程の解明を目指し、「アブレーションしきい値近傍の照射強度領域における表面形状の過渡的な変化」の観測を行っている。固体表面を観測するのに適した波長を持つプラズマ軟X線レーザーをプローブ光源とした干渉計を開発し、「フェムト秒レーザー照射による金属表面のレーザーアブレーション」の初期過程におけるナノメートル級の変位をピコ秒スケールの分解能で観測することに成功した。本計測手法で計測されたレーザーパルス照射の数十ps後における変位量から、膨張面の内側においてバブル状の構造が形成されていることが示唆された。さらにX線レーザーとチタンサファイアレーザーの同期手法を改善し、同期精度を3ピコ秒以下に低減することに成功したので、これを報告する。
堀江 暁*; 富田 武郎*; 斉木 朝子*; 河野 秀俊; 高 ひかり*; 峯木 礼子*; 藤村 務*; 西山 千春*; 葛山 智久*; 西山 真*
Nature Chemical Biology, 5(9), p.673 - 679, 2009/09
被引用回数:45 パーセンタイル:67.54(Biochemistry & Molecular Biology)Although the latter part of the lysine biosynthesis, conversion of -aminoadipate (AAA) to lysine, of
is similar to that of the arginine biosynthesis, enzymes homologous to ArgA and ArgJ are absent in the Thermus pathway. Since ArgA and ArgJ are known to modify the amino group of glutamate to avoid intramolecular cyclization of intermediates, their absence suggests an alternative N-modification system in the pathway. We reconstituted the conversion of AAA to lysine, and revealed that the amino group of AAA is modified with the
-carboxyl group of C-terminal Glu54 of a small protein, LysW, and the side-chain of AAA is converted to the lysyl side-chain in LysW-attached forms. Lysine is subsequently liberated from LysW/lysine-fusion. Recognition of the acidic globular domain of LysW by biosynthetic enzymes indicates that LysW acts as a carrier protein or protein scaffold of the biosynthetic enzymes in this system. This study reveals the previously unknown function of a small protein in the primary metabolism.
大嶋 淳; 芦田 貴志; 礒崎 和則; 住野 公造; 山口 明; 坂場 秀男; 小澤 健二; 冨田 直樹
JNC TN9410 2004-011, 279 Pages, 2004/04
高速実験炉「常陽」の照射能力の高度化を目的としたMK-III計画では、炉心の高速中性子束を高めることで熱出力がMK-IIの100MWtから140MWtに増大した。冷却系の改造は、除熱能力の向上を目的として大型ナトリウム機器を交換するものであり、1次冷却系では、主中間熱交換器(IHX)及びIHX接続配管の交換を行った。本改造は、既設プラントの冷却系バウンダリを維持した状態で放射性ナトリウムが付着した大型機器を交換する我が国初めての工事であり、さらに限られた作業エリア、高放射線環境下での作業等、多くの制約条件があった。このため、従来の「常陽」における運転・保守に関する経験、知見、ナトリウム取扱技術に関する研究開発成果等を参考にしつつ、工事準備段階で綿密な検討を行い、改造工事を実施した。MK-III冷却系改造のうち、1次冷却系機械設備(主中間熱交換器)の改造工事で得られた成果は以下のとおりである。(1)モックアップ試験による基本工法の確認、最適な作業と作業条件の選定、トレーニングによる作業習熟等を図り、的確な工事方法と作業時間短縮により、作業員の被ばく線量を低減することができた。(2)ナトリウムバウンダリを開放する作業(配管切断、ナトリウム除去・洗浄、配管溶接)時のシールバッグによる雰囲気隔離方法の有効性を実証した。(3)冷却材バウンダリ開放時間を低減する適切な切断順序の策定、各切断部位に応じた適切な切断工法(バイト切断+押切り等)の選定により、内外管を含む計44箇所の配管切断時における異物混入を防止できた。(4)配管切断開口部に取付けた線用の仮閉止治具(閉止キャップ、固定治具、ヘキサプラグ)により、工事期間中、冷却材バウンダリを確実に維持することができた。(5)配管切断部に残留したナトリウムの掻きだし及び内面付着ナトリウムの拭き取り方法の有効性を実証すると共に、効率的な作業方法を見出した。(6)配管溶接時の差圧管理(バックシールガスとシールバッグ内圧)と配管表面温度の監視によるシールバッグ内溶接作業の施工方法を確立した。1次冷却系機械設備(主中間熱交換器)の改造工事は、2000年10月30日に開始し、大きなトラブルもなしにほぼ計画通り2001年9月21日に完了した。これらの成果は、今後同様な工事を実施する場合に十分反映できるものと考えられる。
沢井 友次; 若井 栄一; 冨田 健; 内藤 明; 實川 資朗
Journal of Nuclear Materials, 307-311(Part1), p.312 - 316, 2002/12
被引用回数:20 パーセンタイル:75.34(Materials Science, Multidisciplinary)TIG溶接したIEAヒートF82H鋼のスエリング挙動をTIARAによる多重イオン照射を用いて調べた。Fe照射による損傷のピークより浅い領域に、He, Hイオンをデグレーダを通して均一に注入し、FIBによって作成した電子顕微鏡試料を用いてこの部分の観察を行った。照射温度は450で、照射量は50dpaである。TIG溶接の熱影響部には、明瞭な変態線が観察され、これより外側、すなわち溶接熱が焼き戻しに作用した部分でキャビティーの成長が著しかった。一方、母材の熱処理実験の結果、F82HのAc1温度は820
程度と判明した。加工熱処理を施した母材に対する結果では、より高温で焼き戻しを行った材料でのキャビティー成長が著しい半面、冷間加工により転位密度を高めた材料では、キャビティーの成長が抑制されることが明らかになった。
池添 博; 永目 諭一郎; 西中 一郎*; 杉山 康治; 冨田 芳明; 井出野 一実; 濱田 真悟; 鹿園 直基; 岩本 昭; 大槻 勉*
Physical Review C, 49(2), p.968 - 976, 1994/02
被引用回数:25 パーセンタイル:80.25(Physics, Nuclear)F+
Tb反応における核分裂過程から放出される核分裂前後の陽子と
粒子の数を測定した結果、複合核
Wが核分裂の過程でサドル変形する時間スケールは約0.5
10
秒であり、サドルから分離点に至るまでに要する時間は約1
10
秒である事がわかった。これは、核物質の粘性が高い事を意味しているが、さらにサドル点から分離点の距離の短い原子核である
Wと、この距離の長い
Cmのような原子核をくらべてもサドルから分離点に至る時間に顕著な差は見られなかった。
池添 博; 鹿園 直基; 永目 諭一郎; 杉山 康治; 冨田 芳明; 井出野 一実; 西中 一郎*; B.J.Qi*; H.J.Kim*; 岩本 昭; et al.
Physical Review C, 46(5), p.1922 - 1933, 1992/11
被引用回数:45 パーセンタイル:89.74(Physics, Nuclear)Pre-scissionとPost-scission陽子・粒子多重度を
O+
Au,
F+
Ta,
Au,
Pbそれに
Si+
Au,
Pb反応の核分裂過程に対して測定した。
粒子と核分裂片間の角度相関実験の結果は、pre-scission
粒子は主に球形複合核から放出されている事を示している。又Pre-scission陽子と
粒子の多重度は、統計モデル計算結果と矛盾せず、核分裂過程の時間スケールに関して、pre-scission中性子多重度データ結果からの推論と合わせると、分裂過程でサドル-シッション間に予想以上、時間がかかっているという結論になった。
岩本 昭; 冨田 芳明
Progress of Theoretical Physics, 87(5), p.1171 - 1184, 1992/05
多次元の障壁透過問題を半古典的に扱うと、作用積分の極少化の問題に帰着する。数値的にこれを行う方法も開発されてきたが、必ずしも容易ではない。これを近似的に行う手法としての断熱近似を以前に提案したが、この近似法の数学的な構造及びその有効性をこの論文で議論する。内容的には、この近似法が特別な性質をもった座標変換と密接な関連をもつことを示し、さらにポテンシャルと質量テンソルの性質が良い場合には作用積分極少化の方法の良い近似になることを示す。
池添 博; 鹿園 直基; 永目 諭一郎; 大槻 勤*; 杉山 康治; 冨田 芳明; 井出野 一実; 神野 郁夫; H.J.Kim*; B.J.Qi*; et al.
Nuclear Physics A, 538, p.299C - 306C, 1992/00
核分裂の機構について、最近中性子データから、核分裂が、ゆっくりしたプロセスであり、分裂核の励起エネルギーのかなりの部分は核分裂する前の段階で中性子放出の形で行われる事が報告されている。この講演では、核分裂過程から放出される荷電粒子(陽子とアルファ粒子)の測定データを報告する。荷電粒子の場合、核分裂以前に放出される部分は、統計モデルでほぼ再現でき、中性子データで示されている程のゆっくりした核分裂プロセスという仮定は必要でなくなる。又、分裂核から放出される荷電粒子データは、複合核の励起エネルギーと共に分裂核の励起エネルギーも増大しているように見える。この事実は、scissionでの励起エネルギーがほぼ一定で複合核の励起エネルギーに依らないとする中性子データの結論と矛盾する。これら荷電粒子データの示すところを報告する。
池添 博; 鹿園 直基; 永目 諭一郎; 杉山 康治; 冨田 芳明; 井出野 一実; 岩本 昭; 大槻 勤*
Physical Review C, 42(4), p.1187 - 1190, 1990/10
被引用回数:16 パーセンタイル:61.04(Physics, Nuclear)O+
Au反応で複合核が核分裂する以前に複合核より放出される陽子と
He粒子を、核分裂片との同時計測により測定した。陽子と
He粒子のエネルギースペクトルにより、それら放出粒子の放出障壁が測定された。その結果、放出障壁は、逆過程である融合障壁にくらべ
He粒子で2MeV、陽子で1MeV下がっていた。これは熱い原子核からの粒子放出メカニズムが、その逆過程の融合過程ではシミュレートできない事を示している。又、放出された粒子の多重度を、入射エネルギーの関数として測定した。統計モデルに基づく計算と比較する事によって、放出メカニズムを議論した。
池添 博; 鹿園 直基; 永目 諭一郎; 杉山 康治; 冨田 芳明; 井出野 一実; 岩本 昭; 大槻 勉*
Physical Review C, 42(1), p.342 - 353, 1990/07
被引用回数:34 パーセンタイル:85.69(Physics, Nuclear)F+
Au反応において、プリシッション
Heとポストシッション
Heの多重度を励起エネルギー43から90MeVの範囲で、核分裂片との同時計測により測定した。後方で測定された
Heは複合核と、核分裂片から蒸発している事が判明した。エネルギースペクトルの中心値は、球形の複合核から蒸発した場合にくらべ2MeV程低エネルギー側にシフトしていた。測定されたプリフィッション
He多重度を、核分裂の遅れた開始の効果を取り入れた統計モデル計算と比較した。その結果、この多重度は、もし2MeVだけ下げた
Heに対する蒸気障壁を使うならば、核分裂の遅れた開始を考慮しなくとも統計モデル計算で再現できた。このことは、中性子放出の場合とは異なって
Heの場合、崩壊巾に時間依存性があり、しかも核分裂と同じようなタイムスケールで変化する事を暗示している。
園田 克己*; 山本 康*; 橋本 修*; 小野 利夫*; 富田 春彦*; 宇田川 昂; 江草 茂則; 貴家 恒男; 瀬口 忠男; 田村 直幸
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 28(10), p.1950 - 1956, 1989/10
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Physics, Applied)電子線照射した4種類のGFRPの機械的性質を室温、123kおよび77kで討論した。劣化の様子を明らかにするため、動的粘弾性とSEMによる破壊面の状態を調べた。室温の層間せん断強度(ILSS)は、60MGy以上でかなりの減少が認められた。一方、77kにおける三点曲げ強度と123kでのILSSは、線量の増大につれて減少した。破壊面の状態観察は、マトリックスと繊維の界面層の劣化が、123kと77kにおける強度低下に重要な役割りを果していることを示した。これらの知見から、123kと77kにおける界面の接着性は照射により損失するものと考えられる。
河内 哲哉; 錦野 将元; 佐々木 明; 石野 雅彦; 長谷川 登; 今園 孝志; Pikuz, T.; Faenov, A. Ya.*; Magnitskiy, S.*; 圓山 桃子; et al.
no journal, ,
短パルスX線源は、科学技術において必要不可欠な計測ツールであり、新材料開発や新薬創成などその用途は多岐にわたる。光源開発も重要な研究対象であり、コヒーレントX線については、レーザー駆動のものと加速器ベースのものが精力的に研究されている。特に、我々は小型・超短パルス性という特徴に注目し、レーザー駆動X線源の開発を進めており、本講演では、コヒーレントX線科学に係る最近の研究成果と将来計画について報告する。光源開発においては、軟X線レーザーのプラズマ中での屈折によるX線の蜃気楼の観測と相対論的プラズマからの高次高調波発生について、また、利用研究では、軟X線レーザープローブによるレーザーアブレーション時の表面ダイナミクスの観測例を紹介する。最後に、2012年度我々は政府からの予算を受け、keV領域のコヒーレントX線発生と高エネルギーイオンビームの発生を目的とした超高強度レーザーJ-KARENのPW級への高度化を開始した。このJ-KAREN-Pと別途開発する高平均出力レーザーにより、今後我々は更なる短波長レーザーの可能性の追求と高平均出力コヒーレントX線による利用研究の開拓を目指す予定である。
越智 義浩; 長谷川 登; 河内 哲哉; 寺川 康太*; 末元 徹*; 富田 卓朗*; 山本 稔*; 出来 真斗*; 田中 桃子; 錦野 将元; et al.
no journal, ,
ジグザグスラブ型Nd:ガラス増幅器を主増幅部として用いたCPAレーザーを開発し、繰り返し頻度0.1Hzにて10J,ピコ秒のレーザーパルスを2ビーム同時に発生させることに成功した。このレーザーをドライバーとして用い、ダブルターゲット方式により空間的に完全コヒーレントな波長13.9nmの軟X線レーザーの高繰り返し発生を実現した。得られた軟X線レーザーの出力はエネルギーが約1J、ビーム広がりが0.5mrad、パルス幅が7psであり、極めて高輝度の軟X線光源である。装置開発の詳細、及びこの軟X線レーザーを用いた利用実験について発表する。
越智 義浩; 河内 哲哉; 長谷川 登; 寺川 康太*; 末元 徹; 富田 卓朗*; 山本 稔*; 出来 真斗*; 田中 桃子; 錦野 将元; et al.
no journal, ,
日本原子力研究開発機構(原子力機構)・関西光科学研究所にて開発した軟X線レーザーの物性研究への応用を進めている。原子力機構の軟X線レーザーは波長13.9nmで空間コヒーレンスに優れ、パルス幅は7ピコ秒、パルスあたりの光子数が約10個と極めて高輝度な短パルス軟X線光源であり、最大繰り返し頻度は0.1Hzと実用的なレベルに達している。この軟X線レーザーを用いて、光誘起相転移等の固体表面における高速過渡状態を、ナノメートルの空間分解能かつピコ秒の時間分解能でシングルショット観察することを目指している。この軟X線レーザーを用いた干渉計を構築し、Pt/Siミラー上にナイフ傷をつけた静的なサンプルにて分解能の評価を行った結果を図に示す。表面擾乱(Z方向)に対して10nm程度、二次元空間(XY平面)に対して1.4
mの空間分解能が得られている。なお、XY方向の空間分解能は検出器(CCDカメラ)のピクセルサイズによるものである。講演では、干渉計の詳細について報告し、本装置を用いた物性研究への展開について議論したい。
河内 哲哉; 佐々木 明; 錦野 将元; 石野 雅彦; 長谷川 登; 今園 孝志; 越智 義浩; 田中 桃子; Faenov, A. Ya.*; Pikuz, T.; et al.
no journal, ,
本講演では、原子力機構におけるコヒーレントX線源の開発とその応用について最新の成果を報告する。コヒーレントX線源開発では、韓国光州科学院とドイツマックスボルン研究所と共同で行ったX線レーザーの偏光状態計測の結果と、高強度レーザー照射で初めて実現できる相対論的プラズマからの短波長領域の高次高調波の発生について報告する。また、X線共鳴励起による水の窓領域の新しいX線レーザーの可能性及び、レーザー照射時の輻射減衰効果に起因する高輝度線発生にかかわる理論計算の結果の報告も行う。コヒーレントX線の応用研究に関しては、レーザー照射された金属表面のナノスケール形状変化をX線レーザー干渉計により観測した結果に基づき、アブレーション機構の詳細な議論を行うとともに、X線レーザーパルスを金属に照射した際にナノスケールの円錐状構造が生成することの報告と、その生成機構について分子動力学に基づくシミュレーションとの比較を通じて議論を行う。
山岸 明彦*; 横堀 伸一*; 橋本 博文*; 矢野 創*; 今井 栄一*; 奥平 恭子*; 河合 秀幸*; 小林 憲正*; 田端 誠*; 中川 和道*; et al.
no journal, ,
ISS-JEM(国際宇宙ステーション・日本実験棟)曝露部上での微生物と生命材料となり得る有機化合物の天体間の移動の可能性の検討と微小隕石の検出及び解析実験を提案し[有機物・微生物の宇宙曝露と宇宙塵・微生物の捕集(たんぽぽ)]、2013年度に実験開始を実現するため、準備を進めている。超低密度エアロゲルを長期間曝露し、惑星間塵や宇宙デブリを含む微粒子を捕集するとともに、新規に開発したエアロゲルの利用可能性を検証する。捕集された微粒子とそれが形成する衝突痕に対して、微生物又は微生物関連生体高分子の検出を試み、ISS軌道での地球由来微生物の存在密度の上限を推定する。また、微生物を宇宙曝露することにより、微生物の宇宙環境での生存可能性と生存に影響を与える環境因子について推定を行う。そこから、地球由来微生物の惑星間移動の可能性を検討する。さらに、宇宙塵に含まれて地球に飛来する有機物が宇宙空間で変成する可能性を検討する。実際の運用では、同装置は汎用曝露装置(ExHAM)に固定され、きぼう与圧部エアロックからロボットアームによって同曝露部に設置され、一定時間曝露された後に再度同ルートで回収、有人帰還船に搭載して地球に帰還する予定である。本講演では、本計画の概要と打上げ一年前の準備状況等について報告する。