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中川 雅博; 野嶋 峻; 藤井 克年; 宍戸 宣仁; 酒井 俊也; 梅原 隆; 清水 勇
no journal, ,
内部被ばく防護の手段として呼吸用保護具の着用がある。近年では安全性の高い電動ファン付全面マスクが開発されている。今回、電動ファン付全面マスクのうち呼吸連動型について、マンテスト装置を用いて防護性能試験を行い、ファンのない全面マスクと比較するとともに現場で使用するための防護係数を求めた。試験は通常の装着状態の他に、防護性能を低下させる状況を想定し、フィルタに詰まりが発生した状態、マスクと皮膚の間に隙間が生じた状態での漏れ率測定を行った。その結果、呼吸連動型全面マスクは安定した防護性能を維持することが確認できた。また、ファンを停止させた状態での漏れ率がファンのない全面マスクと同等以上であることを確認した。
斎藤 公明; 石榑 信人*; Petoussi-Henss, N.*; Schlattl, H.*
no journal, ,
原子力事故等により環境中に放出された放射性核種による外部被ばくにおいては、地面に沈着した核種による長期被ばくが重要となるケースが多い。本研究では、地面に沈着した核種が地中に移行して形成される指数関数分布線源に対する実効線量換算係数を整備した。このために、環境中及び人体内の放射線の挙動をモンテカルロ計算によりシミュレーションし、ICRP103並びにICRP60の両方の定義に基づく実効線量換算係数を計算し比較した。185核種を対象に求めた換算係数は、新旧実効線量の間で良い一致を示した。また、乳児に対する実効線量も評価し、成人との比較を行った。乳児の線量が成人の3倍に達する核種もあるが、一般には1.5倍以内に線量の違いが収まることが明らかになった。
薄井 利英; 三上 智; 中山 直人; 橋本 周; 鈴木 ちひろ*; 山崎 敬三*; 三澤 毅*
no journal, ,
中性子場に応じた線量評価を可能とするため、混合ガスを封入した比例計数管(以下、「複合型比例計数管」という)の開発を行っている。この複合型比例計数管は、熱中性子と高速中性子それぞれによる反応数の比に基づき、それぞれの場の中性子エネルギー分布状況に適した線量評価指標を抽出し、線量を推定するものである。これまでに、単色エネルギーの中性子場や原子炉容器周辺などの中性子場で試験し、その性能が確認されている。京都大学臨界集合体実験装置(以下、「KUCA」という)の加速器駆動未臨界炉周辺では、D-T反応により生み出される高速中性子(約14MeV)と原子炉からの熱中性子が混在する特有のエネルギー分布の中性子場であると想定される。その場において、複合型比例計数管を使用した線量評価法のより一層の適合性を確認するために、実験を行ったので報告する。
高橋 照彦; 新沼 真一; 二川 和郎; 大塚 義和; 武藤 康志; 酒井 俊也; 梅原 隆; 清水 勇; 海野 孝明; 山田 悟志; et al.
no journal, ,
過去に放射性液体廃棄物を輸送していた配管(以下、「廃液輸送管」という。)は、原子力科学研究所のホットラボ施設,ラジオアイソトープ製造棟などの原子力施設から発生した放射性液体廃棄物を放射性廃棄物処理場へ輸送するためのものである。廃液輸送管は、土中に直接埋設又はU字溝内に敷設された状態で、1964年から1987年まで使用した。その後、廃液輸送管内を洗浄し、閉止措置を施し、使用を停止して管理してきた。2008年度から撤去作業が行われ2012年度までに撤去する予定である。本報告は、2008年度から2010年度までに行われた廃液輸送管の撤去作業時における放射線管理について報告する。
清水 滋; 根本 久*; 梶本 与一; 立部 洋介; 高橋 拓士*
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われわれは、ドイツ連邦物理工学研究所(PTB)で研究開発されISO6980-1(2006)のSeries 1に対応する線組織吸収線量率の標準場を、2010年2月に原子力機構(JAEA)の放射線標準施設棟に整備した。本標準場の
線組織吸収線量率をPTB製の外挿電離箱を用いて測定評価を行い、PTBの標準値との比較により、両者はよく一致した。本発表では、これらの評価結果及び比較結果を述べるとともに、標準場利用時の
線組織吸収線量率への、試験環境の空気密度の影響の補正方法について述べる。
羽場 梨沙; 山田 純也; 瀬谷 夏美; 武藤 保信; 清水 武彦; 高崎 浩司
no journal, ,
大洗研究開発センターでは、濃度管理された管理区域排水を含む一般排水を海洋に放出する直前に、NaI検出器により放射線の計数率を測定している。この計数率は、降雨による放射性核種の流入、2011年3月の福島第一原子力発電所事故の影響により上昇した。EGS5により、降雨時の上昇は天然放射性核種、福島第一原子力発電所事故後の上昇は事故由来の核種で線スペクトルをシミュレーションした結果、実際のスペクトルを再現できた。
小沼 勇; 小林 誠; 梅原 隆; 清水 勇
no journal, ,
原子力施設等における表面密度は、表面汚染検査計により測定するのが一般的である。汚染検査を実施するにあたっては、作業者の熟練度等の違いにより検査に要する時間や汚染箇所の特定精度に差異が生じている。これまで測定技術の向上は、実作業において汚染検査の積み重ねによって高められてきた。そこで、汚染検査の訓練等を目的とした表面汚染検査計シミュレーションソフトを作成し、利用してきた。今回の発表では、訓練等により明らかになった個人差に対する検査方法の改善策の提案,ソフト利用による効果について報告する。
志風 義明; 谷村 嘉彦; 堤 正博; 吉澤 道夫
no journal, ,
20MeV以上の中性子に対する校正場は、国内で未整備である。そこで、原子力機構・高崎量子応用研究所・TIARAの数十MeV領域の高エネルギー準単色中性子場を利用し、標準校正場の開発を進めている。このために、まず、照射野の測定を行い、中性子ビームの空間分布を把握した。次に、有機液体シンチレータを用いたエネルギースペクトル測定を行った。また、高効率の反跳陽子カウンターテレスコープを開発し、校正点のフルエンスを精度よく絶対測定した。さらに、透過型フルエンスモニタ及び計数の表示・記録システムを開発し、また、モニタの安定した運用方法を決定した。これらにより、国内唯一の数十MeV領域の高エネルギー中性子校正場が完成した。
水谷 朋子; 小沼 利光; 森澤 正人; 渡辺 一*; 菅井 将光*; 中田 陽; 住谷 秀一
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3月11日の東日本大震災に伴い発生した東京電力福島第一原子力発電所事故の放射性物質放出の影響により、東海再処理施設周辺の13地点のモニタリングステーション・ポストでは3/15に最大で5Gy/hの空間線量率が観測された。短半減期核種の減衰により4月下旬には最大時の10分の1に低下し500nGy/hを下回ったが、次第に放射性セシウムの影響が支配的となり、減衰やウェザリングによる5, 6, 7月の1か月間の低下量はそれぞれ最大で55,27,20nGy/hであった。低減策として行った局舎付近の松の枝払いでは10-60nGy/h、高圧洗浄機による屋上の付着物の除去では、最大で30nGy/h程度低下した。再処理施設周辺のモニタリングでは施設運転時に放出されるKr-85の監視が重要であり、これまでの監視結果として運転時には風下方位の局舎で数nGy/h-10nGy/h程度の上昇が観測されている。福島事故後、空間線量率が高い状態が続いているが、減衰や低減策の効果により再処理施設に起因する空間線量率の上昇が付加された場合にも弁別しうるレベルに近づいた。
河野 恭彦; 藤田 博喜; 檜山 佳典; 渡辺 均; 住谷 秀一
no journal, ,
従来、核燃料サイクル工学研究所の環境試料中におけるストロンチウム分析法は、分離精製法としてシュウ酸塩法を用いている。しかし、この方法ではSrは測定できるが、
Srは測定できない。このため、福島第一原子力発電所事故にかかわる環境モニタリングにおいて、主な環境試料中の妨害元素の一つであるカルシウムとの分離作業なしで、
Srと
Srを測定することを目的に、従来、東海再処理施設の排水中
Sr,
Srの迅速分析法として開発した液体シンチレーションカウンタ法を環境試料へ適用するための検討をした。本研究では、空気中浮遊じん,土壌試料を対象とした。
和田 毅; 荒明 祐司; 植田 久男; 高崎 浩司; 清水 武彦; 伊藤 公雄
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原子力機構大洗研究開発センターでは、平成17年10月の2法人統合以降、旧原子力研究所(北地区)及び旧核燃料サイクル開発機構(南地区)の両法人の被ばく管理方式を引継ぎ、個人線量計はそれぞれガラスバッジ及びTLDバッジを使用して運用を行ってきた。しかし、個人被ばく管理の一元化を図るため、平成22年4月から、個人線量計をガラスバッジに一本化した。両線量計においては、感度,エネルギー特性の基本性能については実証済であるが、各現場での放射線状況において特性の違いによる大きな差がないことを確認するため、両線量計に対するフィールドでの1cm線量当量を測定して比較測定を行った。
吉富 寛; 立部 洋介; 川井 啓一; 古渡 意彦; 仁平 敦; 深見 智代; 澤畠 勝紀
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原子力機構放射線標準施設(FRS)は、線量計等の校正を行う施設である。FRSは、東日本大震災で被災し、応急修理を余儀なくされた。その後の施設の利用再開にあたり、課題となったのは、福島原発事故に起因する放射性物質による汚染の管理であった。校正を行う管理区域の汚染は、放射性物質の付着等によって線量計の指示値が変動し、校正業務にも影響を及ぼすことが懸念された。そこでわれわれは、汚染環境下であっても、施設利用を再開し、継続的に運用することを目的として、管理区域内の汚染レベルの把握とその低減化に努めた。低減対策を講じる前の管理区域内の汚染レベルは最大3.8Bq/cmであり、汚染核種は、
Cs,
Cs,
I,
Te、及び
Iであった。そこで、汚染低減対策を実施しながら、汚染レベルの推移を監視し、利用を順次再開していった。低減対策として、水拭き除染,靴の履き替え,持ち込む物品の汚染検査,立入り区域の制限等を行った。汚染レベルは、スミヤ法によって随時確認し、適切な低減対策の実施に反映させた。また、3月後に実施したGe半導体検出器によるin-situ測定の結果からは、管理区域は一般区域と比較しても十分に低減されており、結果として、FRSは従来どおりの高品質な校正業務を継続できた。
瀬谷 夏美; 山田 純也; 羽場 梨沙; 武藤 保信; 清水 武彦; 高崎 浩司; 根本 浩司*; 佐藤 尚光*
no journal, ,
大洗研究開発センターにおける各事業許可申請等の一般公衆の被ばく評価で用いる年間平均濃度等の算出には、任意の5年間の気象資料を1年間分布に規格化して使用する方法を取っている。同センターの過去連続20年の気象資料を対象に、そこから求めた平常時の線量計算に用いる年間平均濃度及び相対濃度の年変動の傾向を調査し、かつ、解析に使用する気象資料の標本期間の年数を1年及び5年に変えることによる年変動への影響について調査した。調査に際しては、気象指針の記載をもとに、平均に対する各年の偏差の比が30%以内であるかを変動の指標とした。結果、5年間の観測資料から1年間に規格化する手法は、平常時には平滑化した濃度分布を示すのにより適した方法であり、想定事故時においても気象指針の示す30%以内という変動幅が十分に担保でき、さらに観測期間による影響が小さいことがわかった。
國分 祐司; 藤田 博喜; 中野 政尚; 住谷 秀一
no journal, ,
東海再処理施設周辺における畑土中I濃度測定へ加速器質量分析(AMS)法を適用するため、試料調製方法を含めた前処理方法の検討を行った。平成19年度から検討してきた前処理方法を用いたAMS法と中性子放射化分析(NAA)法の両者で得られた測定値(
I濃度及び
I/
I原子数比)を比較した結果、両法においてほぼ一致していることが確認できたことから、今回検討したAMS法は、
I/
I原子数比が10
を上回る東海村周辺で採取した土壌中の
I濃度の分析に適用可能であった。
吉富 寛; 宮内 英明; 佐藤 義高; 野嶋 峻; 橘 晴夫; 鈴木 隆; 高橋 史明; 小林 育夫*; 鈴木 朗史*
no journal, ,
原子力機構原子力科学研究所では、従来熱ルミネセンス素子を用いたリングバッジ(TLRD)により、末端部(手)の被ばく線量を測定してきた。発表者らは、繰返し読取りが可能であることなど、TLRDと比較して多くの利点を有するOSL線量計を用いたリングバッジ(以下、「OSLRD」という。)を開発し、これまでに既にその特性を明らかにした。原子力科学研究所では、末端部被ばく線量評価を必要とするさまざまな場があり、それぞれに対応できる柔軟な線量評価手法の確立が課題であった。そこで、原子力科学研究所におけるOSLRDの運用に向けて、課題であった線量評価手法を確立し、またフィールド試験によりその性能を確認した。これらの成果をもとにして、平成23年1月から原子力科学研究所においてOSLRDの運用を開始した。
塩谷 聡; 作山 光広*; 安達 康敬*; 佐藤 健一郎*; 眞田 幸尚; 並木 篤; 百瀬 琢麿
no journal, ,
東海再処理施設では、セル内などの高放射線作業環境で保守作業等を行っている。これらの作業は高放射性物質が付着した機器等を手作業で取扱うことがあるため、線と同様に
線の等価線量(手部)の被ばく管理が重要となる。これまで
線の手部被ばく管理における計画線量は、(1)作業対象物の
線線量率の測定結果、(2)作業時間と作業回数、(3)距離による実測減衰率、(4)過去の同種作業結果から得られた被ばく実績、をもとに推定し、過度の被ばくが予想される場合は、防護装備として鉛含有防護手袋を装着することにより手部被ばくの低減を図ってきた。本報告では防護装備の最適化に向け、各種防護装備について実試料及び標準線源を用いた試験を行い、減衰ファクターを求めた。
山崎 巧; 佐川 直貴; 井崎 賢二; 水庭 春美
no journal, ,
医療用カメラなどに用いられるフラットパネルPMTに
線用のシンチレータを取付けることで
線放射能強度分布をリアルタイムで検出することができる。本装置を用いて試料の
線放射能強度分布を測定・解析することでプルトニウムとラドン子孫核種の弁別や放射能評価の現場適用性を評価した。これまで、核種判定と放射能測定はそれぞれ別の装置を用いていたため、現場適用が可能となれば放射線管理対応が合理化できる。また、本検出器を放射能測定装置や空気モニタに用いれば、プルトニウム汚染の検知が比較的容易になり、将来的に、
線のエネルギー弁別が可能なシンチレータを適用することにより、さらに弁別精度の向上が期待できる。
立部 洋介; 古渡 意彦; 谷村 嘉彦; 川崎 克也; 吉澤 道夫; Im, G. S.*; Kim, S.*; Lee, J.*; Kim, B.-H.*
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原子力機構(JAEA)と韓国原子力研究所(KAERI)との研究協力取り決めに基づき、放射線標準施設(JAEA-FRS)とKAERI双方の校正場に関する相互比較を実施している。このうち、JAEA-FRS及びKAERIの双方が整備している中性子校正場において、電子式個人線量計を用いて行った相互比較試験について報告する。この試験の目的は、JAEA-FRSとKAERIの独立に構築されている中性子校正場において、同じ電子式個人線量計を測定し、同一の校正定数が得られるか、また、適応した校正手法が妥当であるか確認することである。今回の試験で得られた双方の中性子校正場における校正定数は、不確かさの2倍の範囲内で一致した。試験の結果より、測定を行った線源から75cmの距離においては床等からの散乱線の影響が少ないことが確認できた。また、異なるトレーサビリティ体系の中で構築された双方の中性子校正場の基準線量の信頼性が高いことが確認できた。
山田 純也; 瀬谷 夏美; 羽場 梨沙; 武藤 保信; 清水 武彦; 高崎 浩司
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福島第一原子力発電所事故の影響により、大洗研究開発センターにおいてもモニタリングポストの線量率が上昇した。本発表では、当センターが保有するモニタリングポストで観測された線量率データの変化について考察する。当センターのモニタリングポストは、2011年3月15日及び21日に放射性プルームに起因する顕著な線量率上昇を観測し、その線量は2000-3000nGy/h程度となった。放射性プルーム通過後の線量率の推移には違いが見られ、3月15日の場合、線量率は500nGy/h以下まで急減したのに対し、21日は緩やかな減少を示した。このことは21日の降雨により、より多くの放射性物質が地表へ降下したことに起因する。線量率のトレンドは、すべてのモニタリングポストで上記の傾向を示した一方、線量率レベルはモニタリングポストの設置場所で大きく異なった。特に高い線量率を示したモニタリングポストは、周辺の樹木に占める松の割合が高い傾向にあった。このことから、松葉に付着した放射性物質からの線量寄与が示唆された。
佐藤 達彦; 佐藤 大樹; 遠藤 章; 萩原 雅之*; 増川 史洋; 中島 宏
no journal, ,
J-PARCなど高エネルギー加速器施設においては、高エネルギー中性子,光子及びミューオンなどさまざまな放射線による被ばくが問題となる。そこでわれわれは、それらすべての放射線に感度を有する複合型シンチレータ検出器からの信号をデジタル波形解析し、その被ばく線量及びエネルギースペクトルを同時に測定可能な次世代型放射線モニタDARWINを開発した。発表では、DARWINを用いて測定したJ-PARCハドロン実験施設及び物質・生命科学施設における被ばく線量率の時間変化及びそれに寄与する放射線のエネルギースペクトルを紹介し、高エネルギー大強度シンクロトロン加速器施設における被ばく線量測定の問題点について考察する。