Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
田中 保宣*; 小野田 忍; 高塚 章夫*; 大島 武; 八尾 勉*
Materials Science Forum, 645-648, p.941 - 944, 2010/04
炭化ケイ素(SiC)埋込みゲート静電誘導型トランジスタ(BGSIT)と一般的なシリコン(Si)金属・酸化膜・半導体トランジスタ(MOSFET)の放射線耐性を評価し、その耐放射線性の比較を行った。Si MOSFETの場合、100kGy程度と低い照射量で、オン電圧が劣化した。この原因は結晶欠陥にあると考えられる。また、閾値電圧も放射線に対して非常に敏感に応答し、正電荷捕獲と界面準位の競合の結果として劣化することがわかった。さらに、降伏電圧と漏れ電流も減少することがわかった。一方、SiC-BGSITは10MGyという高線量域まで、すべての特性が維持され、高い耐放射線性があることがわかった。
富田 卓朗*; 岩見 勝弘*; 山本 稔*; 出来 真斗*; 松尾 繁樹*; 橋本 修一*; 中川 圭*; 北田 貴弘*; 井須 俊郎*; 齋藤 伸吾*; et al.
Materials Science Forum, 645-648, p.239 - 242, 2010/04
フェムト秒レーザーを用いて炭化ケイ素(SiC)の改質を試みた。フーリエ変換赤外分光法(FTIR)法を用いて改質領域を調べた結果、残留線バンドの強度が減少し、この現象が結晶性の劣化によるものと説明できた。また、残留線バンドが偏波依存性を有することがわかり、この特性を活かすことで赤外領域で動作する光学素子への応用が期待できる。電流電圧特性測定とホール係数測定の結果、改質後の電気伝導度が改質前に比べて4桁以上も大きい5.910mになることがわかり、フェムト秒レーザーによりSiCの電気特性を改質できることを明らかにした。
Lee, K. K.*; Laird, J. S.*; 大島 武; 小野田 忍; 平尾 敏雄; 伊藤 久義
Materials Science Forum, 645-648, p.1013 - 1016, 2010/04
六方晶(6H)炭化ケイ素(SiC)の電界効果トランジスタ(MOSFET)に対して重イオンを照射した際、ドレイン,ソース、及び背面電極において発生する過渡電流を計測した。その結果を、半導体デバイスシミュレータ(TCAD)を用いて解析した結果、MOSFETが動作していないOFF状態であっても、動作状態であっても、MOSFETのソース-ウェル-ドレインからなる寄生バイポーラトランジスタが原因となる両極性の過渡電流が発生することがわかった。
Reshanov, S. A.*; Beljakowa, S.*; Zippelius, B.*; Pensl, G.*; 旦野 克典*; Alfieri, G.*; 木本 恒暢*; 小野田 忍; 大島 武; Yan, F.*; et al.
Materials Science Forum, 645-648, p.423 - 426, 2010/00
六方晶炭化ケイ素(4H-SiC)に電子線を照射することで生成される欠陥の熱処理による安定性を調べた。試料はn型,p型4H-SiCを用い、SiC中の炭素(C)のみをはじき出す170keV、又はシリコン(Si)、Cともにはじき出す1MeV電子線を室温で照射し、アルゴン中、30分間の熱処理を1700Cまで行った。欠陥はDLTS(Deep Level Transient Spectroscopy)により調べた。その結果、n型4H-SiCでは、170keV, 1MeVともに、照射により生成される主要な欠陥はZ1/Z2及びEH7と呼ばれる欠陥であった。両者とも170keV照射により生成されることからC起因の欠陥であることが推測される。また、熱安定に関しては、両者ともに1100Cの熱処理により減少するが、1400Cで再度現れ、1600Cの熱処理により消失することが判明した。p型4H-SiCではUK1, UK2と名付けられた欠陥が発生したが、熱的に非常に安定で1700C熱処理によっても消失しなかった。
Beyer, F. C.*; Hemmingsson, C.*; Pedersen, H.*; Henry, A.*; 磯谷 順一*; 森下 憲雄; 大島 武; Janzn, E.*
Materials Science Forum, 645-648, p.435 - 438, 2010/00
炭化ケイ素(SiC)半導体へ電子線を照射することで発生する欠陥に関して、DLTS(Deep Level Transient Spectroscopy)を用いて調べた。n型六方晶(4H)SiCに200keV電子線を照射したところ、Z1/2, EH6/7, EH1及びEH3と呼ばれる欠陥が観測された。さらに、照射した試料へ650Kまでの熱処理をしたところ、EH1及びEH3が消失すると同時に、新たに、EBセンターと名付けられた欠陥群が発生することが観察された。200keV電子線がSiC中の炭素のみをはじき出すことを考慮すると、今回観察された欠陥は、すべて炭素起因であると言える。
松下 由憲*; 加藤 正史*; 市村 正也*; 畑山 智亮*; 大島 武
Materials Science Forum, 645-648, p.207 - 210, 2010/00
耐放射線性半導体デバイスへの応用が期待される炭化ケイ素(SiC)の電子線照射による伝導キャリアの寿命変化をマイクロ波光伝導減衰法(-PCD)により評価した。試料は、ボロン添加p型六方晶(4H)SiC基板上に作製したアルミニウム添加p型4H-SiCエピタキシャル膜を用い、160keVの電子線を110cm (ele-16)又は110cm(ele-17)照射することで損傷を導入した。-PCDの結果、未照射, ele-16, ele-17の試料のキャリアの寿命は、それぞれ、0.14s, 0.07s及び0.04sとなり、電子線照射量の増加とともに、低下することが判明した。これより、160keV電子線照射により導入される損傷はキャリアの再結合中心として働くことが結論できた。
Yan, F.*; Devaty, R. P.*; Choyke, W. J.*; 旦野 克典*; Alfieri, G.*; 木本 恒暢*; 小野田 忍; 大島 武; Reshanov, S. A.*; Beljakowa, S.*; et al.
Materials Science Forum, 645-648, p.419 - 422, 2010/00
電子線照射により、炭化ケイ素(SiC)半導体中に発生する欠陥に関してフォトルミネッセンス(PL)測定により調べた。試料はn型,p型の六方晶(4H)SiCエピタキシャル膜を用い、170keV又は1MeVの電子線を室温にて照射した。照射後、1700Cまで100C間隔で熱処理を行い、それぞれの熱処理後に2KでのPL測定を行った。その結果、照射後に2.9eV付近にLと呼ばれる欠陥起因の発光ラインが観察された。これまで、Lラインは、深部準位スペクトロスコピー(DLTS)測定で観察されるZ1/Zと呼ばれる炭素空孔に関連する欠陥中心と相関があると言われているが、L及びZ1/Z両者の熱処理による挙動を調べたところ、その変化に相関はなく、LとZ1/Zは異なる起源の欠陥であると結論できた。
Yan, F.*; Devaty, R. P.*; Choyke, W. J.*; 木本 恒暢*; 大島 武; Pensl, G.*; Gali, A.*
Materials Science Forum, 645-648, p.411 - 414, 2010/00
耐放射線性が期待される炭化ケイ素(SiC)半導体へ電子,陽子又はHeイオン照射を行い、発生する欠陥を低温でのフォトルミネッセンス(LTPL)測定により評価した。照射後、7KでのLTPL測定を行ったところ、2.48から2.62eV範囲に照射欠陥に起因する複数の新たな発光ピークが観察された。これら発光ピークの熱処理による挙動を調べたところ、すべてのピークが同様な振る舞いを示し、1300から1400Cの熱処理によりすべてのラインが消滅することが判明した。このことより、これらのピークは同一の欠陥に起因することが明らかとなった。さらに、理論計算による解析を行ったところ、SiCのシリコン格子位置を占有した炭素原子(カーボンアンチサイト)が二つ並んだダイカーボンアンチサイトがこの発光ピークの原因であることが判明した。
岩本 直也; 小野田 忍; 大島 武; 児島 一聡*; 小泉 淳*; 内田 和男*; 野崎 眞次*
Materials Science Forum, 645-648, p.921 - 924, 2010/00
耐放射線性炭化ケイ素(SiC)半導体デバイス開発の一環として、六方晶(6H)SiCエピタキシャル基板上に作製したpnダイオードの電荷収集効率(CCE)の電子線照射による低下を調べた。電子線のエネルギー範囲を100keVから1MeVとし、室温にて照射を行い、電子線照射前後のCCEをアルファ線を用いて調べた。その結果、100keV電子線照射では、CCEの低下は見られなかった。原子のはじき出しエネルギーの計算から、100keVではSiC中には空孔型欠陥は生成されないことが導出されるが、今回の実験結果はそれを支持する結果といえる。一方、200keV以上では、照射量の増加とともにCCEの低下が観測された。エネルギー依存性に注目すると、エネルギーが高い方が劣化が大きいことが判明したが、これは、今回のエネルギー領域ではエネルギーが高い程、結晶損傷が大きく欠陥の生成量が多くなるというはじき出し損傷のメカニズムで解釈できた。
Beljakowa, S.*; Reshanov, S. A.*; Zippelius, B.*; Krieger, M.*; Pensl, G.*; 旦野 克典*; 木本 恒暢*; 小野田 忍; 大島 武; Yan, F.*; et al.
Materials Science Forum, 645-648, p.427 - 430, 2010/00
アルミニウム添加によりp型とした炭化ケイ素(SiC)半導体中に存在する結晶欠陥をアドミッタンススペクトロスコピー(AS)により調べた。また、電子線又はヘリウムイオン注入を行い、欠陥を導入した試料についてもAS測定を行った。その結果、未照射試料において170meVの活性化エネルギーを持つ浅い欠陥準位(欠陥)が存在することが見いだされた。この欠陥によるキャリアの捕獲断面積を調べたところ3.510/cmと非常に小さいことが判明した。また、電子線及びヘリウムイオン照射を行ってもこの欠陥濃度に大きな変化はなく、さらに、1800C熱処理後も濃度に変化はなかった。このことより、この欠陥は非常に安定な真性欠陥であると結論できる。
Weidner, M.*; Trapaidze, L.*; Pensl, G.*; Reshanov, S. A.*; Schner, A.*; 伊藤 久義; 大島 武; 木本 恒暢*
Materials Science Forum, 645-648, p.439 - 442, 2010/00
耐放射線性半導体として期待される立方晶炭化ケイ素(3C-SiC)中に発生する照射欠陥をDLTS(Deep Level Transient Spectroscopy)により調べた。H, Heイオン、又は、電子線照射により3C-SiC中へ欠陥を導入したところ、W1W9までの欠陥準位が観測されたが、すべての照射でW6と名付けられた欠陥準位が主要な欠陥であることが見いだされた。W6について詳細に調べたところ、電子を放出後に中性化することが判明した。これより、W6はアクセプタ型の深い準位を持つ欠陥(ディープレベル)であると帰結できた。
Son, N. T.*; Carlsson, P.*; 磯谷 順一*; 森下 憲雄; 大島 武; Magnusson, B.*; Janzn, E.*
Materials Science Forum, 645-648, p.399 - 402, 2010/00
耐放射線性半導体として期待される炭化ケイ素(SiC)の照射欠陥を電子常磁性共鳴(EPR)を用いて調べた。試料には半絶縁性の六方晶(4H)SiCを用い、2MeV電子線を室温にて照射した。照射後750Cまでの熱処理を行うことで、今回対象とするEI4と呼ばれる照射欠陥の濃度を増加させた。Si及びCの超微細相互作用を調べることでEI4の構造同定を試みた。EI4がC対称性を有することと、熱処理による挙動も併せて解釈することで、EI4が二つの炭素空孔と炭素アンチサイトが複合化し、中性を示す欠陥(VVC)であることを見いだした。EI4の生成メカニズムに関しては、熱拡散したシリコン空孔に炭素が入り込むことで、炭素空孔と炭素アンチサイトペアを生成し、それが別の炭素空孔と複合化することで解釈できる。