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論文

Effects of one-dimensional migration of self-interstitial atom clusters on the decreasing behaviour of their number density in electron-irradiated $$alpha$$-iron

阿部 陽介; 佐藤 裕樹*; 橋本 直幸*; 大貫 惣明*

Philosophical Magazine, 100(1), p.110 - 125, 2020/00

 被引用回数:0 パーセンタイル:100(Materials Science, Multidisciplinary)

超高圧電子顕微鏡(HVEM)を用いた電子照射下その場観察実験により、純鉄における格子間原子集合体の数密度は照射初期にピークに達し、その後連続的に減少することが明らかになった。HVEMその場観察実験では薄膜試料が用いられるため、格子間原子集合体は一次元(1D)運動により表面で消失することが考えられる。そこで本研究では、実験で明らかになった格子間原子集合体の1D運動機構に基づく解析モデルを導出し、格子間原子集合体の1D運動が数密度減少に及ぼす影響を調べた。その結果、残留不純物に捕獲され静止状態にある格子間原子集合体は、電子照射による弾き出しが引き金となって1D運動を生じ、残留不純物への再捕獲を免れた割合だけ表面消失を生じ、それにより数密度が連続的に減少することが示された。残留不純物への捕獲確率はランダムウォーク理論を用いて評価することができ、用いた薄膜試料における残留不純物濃度と同程度の場合に、実験で観察された格子間原子集合体の数密度の減少挙動をよく再現することが示された。

論文

Characterisation of structural similarities of precipitates in Mg-Zn and Al-Zn-Mg alloys systems

Bendo, A.*; 前田 朋克*; 松田 健二*; Lervik, A.*; Holmestad, R.*; Marioara, C. D.*; 西村 克彦*; 布村 紀男*; 戸田 裕之*; 山口 正剛; et al.

Philosophical Magazine, 99(21), p.2619 - 2635, 2019/07

 被引用回数:5 パーセンタイル:15.15(Materials Science, Multidisciplinary)

High angle annular dark field scanning transmission electron microscopy has been employed to observe precipitate structures in Al-Zn-Mg and Mg-Zn alloys. $$eta_{1}$$ precipitate structures in Al-Zn-Mg are commonly formed by MgZn$$_2$$ Penrose bricks, but also frequently observed to incorporate Mg$$_6$$Zn$$_7$$ elongated hexagons via two different modes. Tilings of MgZn$$_2$$ and Mg$$_6$$Zn$$_7$$ building blocks in both $$beta'_{1}$$ in Mg-Zn and $$eta_{1}$$ in Al-Zn-Mg alloys, create overall patterns which deviate from the chemical and structural configuration of solely monoclinic Mg$$_4$$Zn$$_7$$ or MgZn$$_2$$ unit cells. Precipitate morphologies were found to be correlated to their internal sub-unit cell arrangements, especially to Mg$$_6$$Zn$$_7$$ elongated hexagons.

論文

Effects of stacking fault energies on formation of irradiation-induced defects at various temperatures in face-centred cubic metals

中西 大貴*; 川畑 友弥*; 土井原 康平*; 沖田 泰良*; 板倉 充洋; 鈴木 克幸*

Philosophical Magazine, 98(33), p.3034 - 3047, 2018/09

 被引用回数:2 パーセンタイル:64.2(Materials Science, Multidisciplinary)

原子炉内部で使用されるオーステナイト鋼は積層欠陥エネルギーが低いことで知られ、そのため積層欠陥を伴う照射欠陥クラスタが大きくなることが予想される。この傾向を定量評価するため、FCC金属のモデルポテンシャルにおいて積層欠陥エネルギーだけを変化させたものを用い照射欠陥生成の分子動力学シミュレーションを様々な温度において実行し、生成した照射欠陥クラスタの種類と数を調べた。その結果移動可能な格子間原子クラスタの生成数が積層欠陥エネルギーとともに大きく変化することが見出された。

論文

Interactions between clusters of self-interstitial atoms via a conservative climb in BCC-Fe

早川 頌*; 沖田 泰良*; 板倉 充洋; 愛知 正温*; 鈴木 克幸*

Philosophical Magazine, 98(25), p.2311 - 2325, 2018/06

 被引用回数:0 パーセンタイル:100(Materials Science, Multidisciplinary)

BCC鉄における格子間原子クラスタは容易方向へのすべり運動とは別に垂直方向への保存的上昇運動を行い、これにより三次元的な運動を行う。この拡散の三次元性は転位への吸収確率に大きく影響し、材料のスエリングなどの照射劣化挙動を左右する。この保存的上昇運動を分子動力学計算とモンテカルロ計算を組み合わせた手法で解析し、移動障壁エネルギーを評価したところ、従来の弾性理論により予想されていた値よりはるかに大きい値が得られた。

論文

Atomic simulations to evaluate effects of stacking fault energy on interactions between edge dislocation and spherical void in face-centred cubic metals

土井原 康平*; 沖田 泰良*; 板倉 充洋; 愛知 正温*; 鈴木 克幸*

Philosophical Magazine, 98(22), p.2061 - 2076, 2018/05

 被引用回数:6 パーセンタイル:36.4(Materials Science, Multidisciplinary)

原子炉材料、特に炉内構造材のオーステナイトの照射脆化を評価する際に、オーステナイトの特徴である低い積層欠陥エネルギーの影響を評価する必要がある。本研究では積層欠陥エネルギーだけを変化させたFCC金属のモデルポテンシャルを用いて転位とボイドの相互作用形態を評価し、ボイドの大きさと積層欠陥エネルギーの値によって様々な相互作用形態があることを見出した。

論文

Consideration of the oxide particle-dislocation interaction in 9Cr-ODS steel

井尻 佑太*; 大野 直子*; 鵜飼 重治*; Yu, H.*; 大塚 智史; 阿部 陽介; 松川 義孝*

Philosophical Magazine, 97(13), p.1047 - 1056, 2017/02

 被引用回数:2 パーセンタイル:73.71(Materials Science, Multidisciplinary)

室温でのTEM内引張その場観察により、9Cr-ODSフェライト鋼における酸化物粒子と転位の相互作用について調べた。測定した酸化物粒子の障害物強度($$alpha$$)は高々0.80で平均は0.63だった。いくつかの粗大化した粒子の周辺には転位ループが観察された。Orowan機構による応力評価式に基づく障害物強度は実験データの平均値とほぼ等しいことが分かった。交差すべり系の相互作用のみならず、Orowan機構が9Cr-ODSフェライト鋼における酸化物粒子と転位の主な相互作用機構であると考えられる。

論文

Vacancy effects on one-dimensional migration of interstitial clusters in iron under electron irradiation at low temperatures

佐藤 裕樹*; 阿部 陽介; 阿部 弘亨*; 松川 義孝*; 叶野 翔*; 大貫 惣明*; 橋本 直幸*

Philosophical Magazine, 96(21), p.2219 - 2242, 2016/06

 被引用回数:5 パーセンタイル:54.46(Materials Science, Multidisciplinary)

超高圧電子顕微鏡を用いることにより、110$$sim$$300Kの温度範囲で純鉄における格子間原子集合体の一次元(1D)運動の電子照射その場観察を行った。全ての温度において、ほとんどの1D運動は不規則な時間間隔で離散的な位置変化を示した。1D運度頻度は温度に依存せず、電子照射強度に比例した。これは、1D運動が電子照射により生じることを示唆している。一方、1D運動距離は照射強度に依存せず、低温では1D運動距離が極めて短くなることが明らかとなった。さらに、分子静力学法を用いて、格子間原子集合体とランダム分布した空孔との相互作用エネルギーを評価した結果、空孔濃度が$$10^{-3}$$よりも高い場合には相互作用エネルギーのゆらぎが格子間原子集合体をトラップすることが分かった。これらの結果から、1D運動の阻害に寄与するのは、250K以上では残存不純物であり、空孔が熱的に移動できない低温では、電子照射により蓄積した高濃度空孔との弾性的相互作用であることを提案した。

論文

Presence of $$varepsilon$$-martensite as an intermediate phase during the strain-induced transformation of SUS304 stainless steel

秦野 正治*; 久保田 佳基*; 菖蒲 敬久; 森 茂生*

Philosophical Magazine Letters, 96(6), p.220 - 227, 2016/06

 被引用回数:5 パーセンタイル:54.46(Materials Science, Multidisciplinary)

さびにくい鉄鋼材料として原子炉シュラウドをはじめ最も実用材料として使用されているステンレス鋼SUS304の加工誘起マルテンサイト変態における中間相として六方晶$$varepsilon$$相が出現することを明らかにした。SUS304に応力を加えると結晶構造が変わり、強度や延性が向上することが知られているが、機械的性質のさらなる向上のためには、この相変態のプロセスを解明することが大変重要である。本研究ではSPring-8の高輝度放射光を用いることにより、「室温において」今までないとされてきた中間相とその応力依存性を観測、さらに、ローレンツ透過電子顕微鏡観察により、結晶粒界面に生成した中間相を介して新しい相に変態する全く別のプロセスの存在を明らかにした。

論文

Material design for magnesium alloys with high deformability

染川 英俊*; 山口 正剛; 大澤 嘉昭*; Singh, A.*; 板倉 充洋; 都留 智仁; 向井 敏司*

Philosophical Magazine, 95(8), p.869 - 885, 2015/02

 被引用回数:17 パーセンタイル:20.86(Materials Science, Multidisciplinary)

マグネシウム合金は軽量だが室温における変形能が低い。いくつかの添加元素が延性を改善することが知られているが、よりよい添加元素が求められている。第一原理計算から非底面すべりを活性化する元素を探索した結果、その原子半径と電気陰性度によって、よりよい添加元素を判別できるという予測が立てられた。実験の結果は計算の予測と一致し、CaとSrなどがマグネシウムの延性を改善することが分かった。計算科学を援用した材料開発が実現可能であることを示唆する結果である。

論文

Single crystal growth and characterization of URu$$_2$$Si$$_2$$

芳賀 芳範; 松田 達磨*; 立岩 尚之; 山本 悦嗣; 大貫 惇睦; Fisk, Z.

Philosophical Magazine, 94(32-33), p.3672 - 3680, 2014/11

 被引用回数:5 パーセンタイル:61.46(Materials Science, Multidisciplinary)

We review recent progress in single crystal growth and study of electronic properties in URu$$_2$$Si$$_2$$. Czocharalski pulling, using purified uranium metal and subsequent annealing under ultra-high vacuum, is successfully applied to this compound, and it yields the highest residual resistivity ratio. These high-quality single crystals allow us to investigate Fermi surfaces using quantum oscillation and to make detailed transport measurements at low temperature.

論文

Multiscale thermodynamic analysis on fracture toughness loss induced by solute segregation in steel

山口 正剛; 亀田 純*

Philosophical Magazine, 94(19), p.2131 - 2149, 2014/04

 被引用回数:9 パーセンタイル:43.42(Materials Science, Multidisciplinary)

合金鋼においては、半金属溶質元素の粒界偏析によって大幅な破壊靭性値($$K_{rm Ic}$$)低下が引き起こされる。しかし、そのメカニズムはマルチスケールな観点からは解明されていない。われわれは第一原理計算を用いた熱力学的アプローチにより、破壊表面においてエネルギー的に安定化する偏析元素ほど理想破壊仕事($$2gamma_{rm int}$$)すなわち粒界と破壊表面におけるエネルギー差を線形に減少させることを示す。さらに、第一原理計算と破壊靱性試験を結合させた解析により、わずか0.1-0.2J/m$$^2$$程度の$$2gamma_{rm int}$$の低下が、数桁大きいエネルギー低下に相当する$$K_{rm Ic}$$低下をもたらすことを発見した。つまりこれらの結果は、鉄鋼の粒界にはあるしきい値となる原子間凝集エネルギーが存在しそのしきい値以下では破滅的な破壊が生じる、ということを示している。われわれの新しいアプローチは、侵食環境において使用される金属の粒界強化元素を探索するのに有効である。

論文

X-ray backscattering study of crystal lattice distortion in hidden order of URu$$_2$$Si$$_2$$

田端 千紘*; 稲見 俊哉; 道村 真司*; 横山 淳*; 日高 宏之*; 柳澤 達也*; 網塚 浩*

Philosophical Magazine, 94(32-33), p.3691 - 3701, 2014/00

 被引用回数:11 パーセンタイル:40.01(Materials Science, Multidisciplinary)

We performed synchrotron X-ray diffraction measurements on a small single crystal of URu$$_2$$Si$$_2$$. A backscattering diffraction setup (2$$thetasim179.81^circ$$) in combination with a Si(6 6 0) monochromator ensures a high instrumental resolution of $$Delta d/d sim 7.3 times 10^{-6}$$, where $$d$$ denotes a lattice-plane spacing and $$Delta d$$ is its spread expressed as the full width at half maximum (FWHM). We carefully measured the (5 5 0) Bragg peak in the temperature range between 5 and 25 K, and found it to show no signature of broadening and splitting when "Hidden Order (HO)" sets in below 17.5 K. Temperature variation of the peak position closely follows the behaviour of the known linear thermal expansion coefficient. Detailed analysis of the peak width reveals that the tetragonal fourfold rotational symmetry of URu$$_2$$Si$$_2$$ is conserved in HO within the experimental accuracy of the orthorhombicity of $$|b-a|/(b+a)leq3.0times10^{-5}$$.

論文

Mobile effect of hydrogen on intergranular decohesion of iron; First-principles calculations

山口 正剛; 亀田 純*; 海老原 健一; 板倉 充洋; 蕪木 英雄

Philosophical Magazine, 92(11), p.1349 - 1368, 2012/04

 被引用回数:31 パーセンタイル:13.07(Materials Science, Multidisciplinary)

鉄の体心立方構造$$Sigma$$3(111)対称傾角粒界に沿って生じる粒界水素脆性の原子論的メカニズムを、第一原理計算により調べた。粒界脆性が生じるときの水素のモバイル(動く)効果とインモバイル(動かない)効果について調べるため、粒界と破壊表面における水素の偏析エネルギーの被覆率依存性を、水素原子間の反発相互作用を取り入れたマクリーン式の一般化を通して調べた。その結果、両者の効果が働くことによって最大で70-80%もの非常に大きな粒界凝集エネルギー低下が生じることがわかり、それは10$$^{-9}$$原子分率という非常に低い水素濃度でも生じることがわかった。これは、インモバイル効果のみによる粒界凝集エネルギー低下が最大でも10-20%であることと対照的である。鉄における水素のモバイル効果は、非常に大きな粒界凝集エネルギー低下をもたらし、粒界水素脆性を支配する重要な要素の一つと考えられる。

論文

Effect of Sn and Nb on generalized stacking fault energy surfaces in zirconium and $$gamma$$ hydride habit planes

宇田川 豊; 山口 正剛; 都留 智仁; 阿部 弘亨*; 関村 直人*

Philosophical Magazine, 91(12), p.1665 - 1678, 2011/04

 被引用回数:11 パーセンタイル:39.25(Materials Science, Multidisciplinary)

純ジルコニウム及びジルカロイ中に析出する$$gamma$$水素化物はそれぞれ柱面,底面に平行な晶癖面を持つことが電子顕微鏡観察により知られている。また水素化物周囲には転位ループが観察され、水素化物形成において一定の役割を果たすと考えられている。合金元素が転位特性を通じて水素化物析出プロセスに及ぼす影響を明らかにするため、密度汎関数法に基づく第一原理計算によりスズ及びニオブを含むジルコニウム結晶の$$gamma$$表面を評価した。スズの介在により底面の$$gamma$$表面鞍点エネルギ,積層欠陥エネルギはともに著しく減少し、底面上転位の安定化,易動度増加を示唆する結果を得た。一方柱面でこれらのパラメータは増加し、底面と相反する傾向を示した。スズ介在により底面転位の活動が選択的に活発化することで、底面上でのらせん転位芯拡張や水素化物からの刃状転位放出等、底面晶癖水素化物形成に寄与するプロセスが促進されるものと考えられる。

論文

Deformation twinning of Bi-Sb solid alloy formed under a strong gravitational field

井口 裕介*; 真下 茂*; 小野 正雄; 岡安 悟

Philosophical Magazine Letters, 90(7), p.513 - 518, 2010/07

 被引用回数:4 パーセンタイル:65.82(Materials Science, Multidisciplinary)

Bi-Sb合金に関する超重力場実験を実施し、実験後の試料断面の光学観察及び電子線後方散乱回折により結晶状態を調べた。重力が大きな領域では結晶の微細化が見られ、結晶の微細化が観察されなかった重力が弱い領域では配向角がおおよそ90$$^{circ}$$の変形双晶が見られた。この変形双晶部位の厚さは、通常の変形双晶と比べて大きく、重力場の大きさに比例して大きくなっていることがわかった。また、実験温度条件240$$^{circ}$$C,遠心処理10時間の場合、結晶の微細化が生じる重力場のしきい値は、おおよそ17万Gであることがわかった。

論文

Stress and temperature dependence of the structure of the martensite and X-phase in Ni$$_{2}$$MnGa

福田 隆*; 寺井 智之*; 串田 悠彰*; 掛下 知行*; 長壁 豊隆; 加倉井 和久

Philosophical Magazine, 90(14), p.1925 - 1935, 2010/05

 被引用回数:6 パーセンタイル:56.92(Materials Science, Multidisciplinary)

強磁性形状記憶合金Ni$$_{2}$$MnGaの、母相(P相),中間相(I相),マルテンサイト相(M相),未知のX相の間の構造上の関係を明らかにするため、一軸応力下の単結晶中性子回折により、X相の構造の、応力及び温度依存性を調べた。X相の構造は、最低温度領域に広がるM相やX相の低温低応力側に存在するI相と比べて、応力や温度に強く依存することがわかった。X相からM相への転移に関しては、両相の長周期構造におけるサテライトピークが、応力や温度に関係なく大きく変化することがわかった。一方、X相から高温側のP相への転移に関しては、サテライトピークがゆるやかに消滅することがわかった。I相からX相への転移に関しては、応力下ではサテライトピークの位置や強度が劇的に変化するが、ゼロ応力下では、その変化は連続的であった。これらの結果は、Ni$$_{2}$$MnGaの相図に多重臨界点が存在することを示唆している。

論文

Phase transformation of Cu precipitate in Fe-Cu alloy studied using self-guided molecular dynamics

阿部 陽介; 實川 資朗

Philosophical Magazine Letters, 89(9), p.535 - 543, 2009/09

 被引用回数:4 パーセンタイル:63.89(Materials Science, Multidisciplinary)

MD計算において構造探索を効率的に促進可能なself-guided molecular dynamics(SGMD)を用いて、熱時効による$$alpha$$鉄中での銅析出物の相変化過程を調べた。その結果、SGMD法は銅析出物中に空孔が存在しない条件下でもbccから9Rへの構造変化を再現できることがわかった。この相変化の起こる析出物サイズ(最小4.0nm)が、実験データと一致することを示した。

論文

Lowest energy structures of self-interstitial atom clusters in $$alpha$$-iron from a combination of Langevin molecular dynamics and the basin-hopping technique

阿部 陽介; 實川 資朗

Philosophical Magazine, 89(4), p.375 - 388, 2009/02

 被引用回数:7 パーセンタイル:51.94(Materials Science, Multidisciplinary)

Langevin分子動力学法とbasin-hopping with occasional jumping(BHOJ)法を結びつけることにより、アルファ鉄中での格子間原子型(SIA)クラスターの最安定配位のサイズ依存性を系統的に求めた。最安定配位探索の高効率化のため、あるSIAクラスターにおいて相対的に結合の弱い原子をランダムに抽出し、他のSIAに隣接するサイトに移動させるlong jumpingプロセスを新たに導入した。求めた最安定配位における結合エネルギーを算出し、KMC法や反応速度論において直接使用可能な解析表現を得た。

論文

Development of a single-crystal X-ray diffraction system for hydrostatic-pressure and low-temperature structural measurement and its application to the phase study of quasicrystals

綿貫 徹; 町田 晃彦; 池田 智宏*; 大村 彩子*; 金子 洋; 青木 勝敏; 佐藤 卓*; Tsai, A. P.*

Philosophical Magazine, 87(18-21), p.2905 - 2911, 2007/06

 被引用回数:37 パーセンタイル:12.78(Materials Science, Multidisciplinary)

われわれは、静水圧的高圧下での構造研究を低温領域でも可能とするため、単結晶振動写真法による低温高圧下X線回折装置を構築した。静水圧技術は微弱な変化,複雑な変化を対象としたときに効果的だが、本装置では、超格子反射や散漫散乱の観測を通じて、5-300K,常圧-50GPaの温度圧力領域で、そのような構造変化を捉えることができる。われわれは、本装置を用いて、準結晶物質群の低温高圧下における構造的性質を調べている。その結果、Cd-Yb合金の近似結晶(準結晶物質と局所構造が同一である結晶物質)において、物質内部に配列するカドミウム原子団が、圧力温度に応じて敏感に向きを変え、5種類ものパターンに及ぶ配向秩序構造を示すという著しい現象を発見した。

論文

Formation of nanoscale complex oxide particles in mechanically alloyed ferritic steel

山下 真一郎; 大塚 智史; 赤坂 尚昭; 鵜飼 重治; 大貫 惣明

Philosophical Magazine Letters, 84(8), p.525 - 529, 2004/00

 被引用回数:87 パーセンタイル:4.25(Materials Science, Multidisciplinary)

メカニカルアロイング法によりナノ酸化物粒子を含む酸化物分散強化型(ODS)鋼を作製し、高分解能電子顕微鏡観察およびX線ナノ分析から、複合酸化物粒子の詳細に関して調査を行った。Ti-Yで構成されている複合酸化物粒子(主要なものはY$$_{2}$$Ti$$_{2}$$O$$_{7}$$)の結晶構造は、立方晶であり、母相界面とは非整合であった。本実験結果ならびに過去の文献データ(極めて限られている)を総合して考察すると、ODSフェライト鋼における最も安定な複合酸化物は立方晶系のY2Ti2O7であり、更に、このY$$_{2}$$Ti$$_{2}$$O$$_{7}$$は、金属において固溶限の低い微細なセラミックス間の自発的な反応によって形成したものと推察される。

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