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Luan, L. Q.; Hien, N. Q.*; 長澤 尚胤; 久米 民和; 吉井 文男; 中西 友子*
Biotechnology and Applied Biochemistry, 38(3), p.283 - 288, 2003/12
被引用回数:37 パーセンタイル:63.75(Biochemistry & Molecular Biology)海洋多糖類であるアルギン酸(平均分子量9.0410)を4%水溶液中で10-200kGy照射し、花植物の成長促進効果を調べた。75kGy照射したアルギン酸の分解物が花植物のに対して、最も成長促進効果的であり、その分子量は1.4310であった。それらの花に最適な添加濃度は100mg/Lであり、無添加と比較して、茎丈の重量が9.7-23.2%、根の伸長が9.7-39.4%、全体重量が8.1-19.4%増加した。照射アルギン酸の添加は花の色が鮮やかであった。
久米 民和
ポリマーダイジェスト, 53(3), p.17 - 26, 2001/03
多糖類やタンパク質などの天然高分子は、放射線によって会重合することにより、失活や活性誘導などがおこる。ここでは、多糖類の放射線分解物による植物の生育促進効果、植物自己防御物質(ファイトアレキシン)の誘導、重金属や塩などの環境ストレス障害抑制効果、抗菌活性の発現など、新規生物活性の発現について解説する。タンパク質に関しては、放射線失活及び新規活性の誘導効果について述べる。また、これら天然高分子の放射線による変化を利用した、実用分野への応用を紹介する。
Hien, N. Q.*; 長澤 尚胤*; Tham, L. X.*; 吉井 文男; Dang, V. H.*; 三友 宏志*; 幕内 恵三; 久米 民和
Radiation Physics and Chemistry, 59(1), p.97 - 101, 2000/07
被引用回数:105 パーセンタイル:98.48(Chemistry, Physical)海藻から得られる多糖類であるアルギン酸について、放射線分解効果と植物生育促進効果について検討した。アルギン酸は水溶液中、乾燥粉末ともに照射によって著しい分子量低下が認められた。4%水溶液を100kGy照射した時に、イネに対する著しい生育促進効果が認められた。この時のアルギン酸の分子量は約7000であった。また、ピーナッツに対しても顕著な生育促進効果が認められ、最適アルギン酸濃度は、イネで約50ppm、ピーナッツで約100ppmであった。以上の結果、アルギン酸の放射線分解産物は、植物の成長促進剤として有効に利用できることが明らかとなった。
Hien, N. Q.*; Hai, L.*; Luan, L. Q.*; Hanh, T. T. V.*; 長澤 尚胤; 吉井 文男; 幕内 恵三; 久米 民和
JAERI-Conf 2000-003, p.94 - 100, 2000/03
照射したアルギン酸を粘度法にて分子量を求めた。その結果、分解のG値と照射時のアルギン酸水溶液濃度との関係は、Gd=33.5Cである。Cは%濃度(W/V)である。海藻(Sagassum)に直接照射し分解した後抽出により得たアルギン酸がお茶やニンジンの生育促進に有効であることを見いだした。
長澤 尚胤*; 吉井 文男; 三友 宏志*; 久米 民和
JAERI-Conf 2000-003, p.107 - 119, 2000/03
ベトナム原子力研究所との共同研究により多糖類の一種であるアルギン酸が照射により低分子化し添加すると植物の生育を促進することを見いだした。そこで分子量測定と照射で起こる着色について検討した。分子量は水溶液中に照射した方が固体照射よりも分解しやすい。水溶液の50kGy照射により分子量が510のものが610になる。固体では同じ分子量のものを得るのに水溶液の場合の10倍の線量を要した。分解のG値は固体照射の2に対し、水溶液照射では4050になる。着色については、(1)照射中のNバブリングで激しく起き、酸素バブリングでは着色が起きない。(2)照射着色した試料はオゾン処理により脱色する。これらの事実から、アルギン酸の着色は照射中の二重結合の生成によるものであり、その位置は、CとCの間であると推定した。キトサンもアルギン酸と同じような分解挙動を示す。
吉井 文男
コンバーテック, 28(3), p.5 - 9, 2000/03
ポリ(-カプロラクトン)(PCL)を主成分とする生分解性ポリマーの放射線橋かけによる耐熱性と加工性の向上及びアルギン酸ソーダの分解挙動について述べる。(1)ポリ(-カプロラクトン)が過冷却照射において高い橋かけを示し、100でも融解しない耐熱性を保持する。(2)生分解性ポリマーの加工性を向上させるため、室温で30kGyの照射を行うと、溶融粘度が増し、高速でフィルム成形ができ、発泡体成形も可能になる。(3)橋かけ構造を導入しても生分解性は変わらず、コンポスト化処理できる。(4)多糖類に放射線を照射すると分解が起こる。アルギン酸ソーダについて、固体と水溶液照射の分解挙動を比較し、低分子化したものはイネの生長促進に有効である。
久米 民和; 長澤 尚胤*; 吉井 文男; Tham, L. X.*; Hien, N. Q.*; Ha, P. T. L.*; Lam, N. D.*
Conference Proceeding RadTech Asia'99, p.475 - 480, 1999/00
キトサン、アルギン酸、カラギーナン、セルロース、ペクチンなどの多糖類は、放射線により容易に分解する。これらの放射線分解産物の植物への効果を検討した。キトサンの放射線分解産物は、抗菌活性、植物生育促進、植物の重金属障害の抑制、ファイトアレキシン(抗菌物質)の誘導など、種々の生物活性が発現した。ペクチンの放射線分解産物も、ダイズにおけるグリセオリンやエンドウにおけるピサチンなどのファイトアレキシンを誘導したが、その活性はキトサンの方が高かった。植物の生育促進効果に関しては、アルギン酸、キトサン、リグノセルロース抽出物などに強い活性が認められた。これらの結果から、放射線分解多糖類は種々の生物活性を発現し、農業や医学への利用の可能性が示された。
長澤 尚胤*; 三友 宏志*; 吉井 文男; 幕内 恵三; 久米 民和
食品照射, 34(1-2), p.37 - 42, 1999/00
各種多糖類の放射線による分解効果と、分解産物における各種生物活性の誘導効果について検討している。本報告ではアルギン酸ナトリウムを用いた結果を中心に、キトサン、カラギーナン、コンニャクマンナンなどほかの多糖類での結果も含めて報告する。アルギン酸のオオムギに対する生長促進効果を調べた結果、水溶液中90kGy照射試料で最も高い活性が得られた。アルギン酸は線量の増加とともに分子量が低下し、最も活性の高い90kGy照射の分子量は約7,000であった。また、植物生育促進のための最適濃度は150ppmであった。ほかの多糖類でも植物生育促進効果が認められるものがあり、分子量や構造の影響を検討中である。
久米 民和; 武久 正昭
Agricultural and Biological Chemistry, 47(4), p.889 - 890, 1983/00
アルギン酸ソーダおよびカラギーナンを照射した場合の粘度、表面電荷および凝集剤としての効果における変化について検討した。アルギン酸ソーダおよびカラギーナン粉末に完全殺菌線量である50Mradまでの照射を行うと、著しい粘度低下が認められ、とくにカラギーナンの粘度低下が著しかった。表面電荷は照射に対して安定であり、50Mradの高線量照射しても10数%の表面電荷が低下したにすぎなかった。一方、10Mradおよび50Mrad照射したアルギン酸ソーダおよびカラギーナンでは、清酒のオリ下げ促進効果が認められた。これらの結果から、放射線殺菌法は増粘剤やゲル化剤としての多糖類に用いることはできないが、吸着剤や凝集剤には適用できると考えられた。さらに、高線量照射による凝集剤としての改質が可能であった。
久米 民和; 八木 国光*; 上野 博資*; 青木 章平*; 佐藤 友太郎*
JAERI-M 9256, 12 Pages, 1981/01
各種高分子物質に放射線を照射し、清酒に対するおり下げ効果を検討した。ペクチン、ゼラチン、トラガントガム、セルロース、カラゲーナン、グルテン、アルギン酸ソーダのいずれの場合にも、照射によるおり下げ促進効果が認められ、とくにグルテン抽出タンパクおよびアルギン酸ソーダで良好な結果が得られた。最適照射線量は50Mradであったが、10Mradので十分な促進効果が認められた。また、照射アルギン酸ソーダの場合には、常法とされている柿渋の併用がなくても十分なおり下げ効果が得られた。照射によりグルテン中のグルテニン区分が減少し、比較的低分子のダリアジン-アルブミン区分が増大したことから、グルテン分子は照射により低分子化していることが認められた。したがって、これらおり下げ剤が照射により低分子化し、清酒に対して溶解あるいは分散しやすくなることがおり下げ促進効果の一因であると推定された。