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成川 隆文
核燃料, (54-2), P. 3, 2019/07
「ジルカロイ-4被覆管の冷却材喪失事故時急冷破断限界に関する不確かさ定量化及び低減手法の開発」が評価され、日本原子力学会の第7回核燃料部会賞(奨励賞)を受賞した。今回の受賞に関する所感を同部会報に寄稿する。
Mohamad, A.*; 中島 邦久; 鈴木 恵理子; 三輪 周平; 逢坂 正彦; 大石 佑治*; 牟田 浩明*; 黒崎 健*
Proceedings of International Topical Workshop on Fukushima Decommissioning Research (FDR 2019) (Internet), 4 Pages, 2019/05
福島原子力発電所事故では、炉心への海水注入により揮発性のSrClが生成し、不揮発性グループに分類されていたSrが、燃料から放出され、ステンレス鋼やジルカロイ(Zry)のような原子炉構造材と化学反応を引き起こした可能性がある。そして、このような反応は、炉内のSr分布に変化をもたらすと考えられたため、SrとZryとの化学反応に関する実験を行った。その結果、燃料からの放出直後にSr蒸気が化学的にジルカロイ被覆管にトラップされ、デブリの酸化物相中に優先的に保持される可能性のあることが分かった。
山内 紹裕*; 天谷 政樹
Proceedings of Annual Topical Meeting on Reactor Fuel Performance (TopFuel 2018) (Internet), 7 Pages, 2018/10
Zry-4被覆管の昇温時の水素固溶限に及ぼす製造時最終熱処理の影響を調べるため、予備水素吸収させた冷間加工、応力除去焼きなまし、再結晶焼鈍しZry-4被覆管を用いたDSC測定を50-600Cの範囲で実施した。得られたDSC曲線及び金相写真から、水素化物の初期状態が水素化物の固溶挙動に影響を与えることが示唆された。本試験で得られたTSSD温度及び水素濃度のアレニウスプロットより、冷間加工材が最大のTSSDを示し、次いで応力除去焼きなまし材、再結晶焼きなまし材の順であることがわかった。本試験の結果は、Zry-4被覆管の製造時最終熱処理に起因する微細組織の違いが水素化物の固溶挙動に影響を及ぼすことを示唆した。
山崎 宰春; Pshenichnikov, A.; Pham, V. H.; 永江 勇二; 倉田 正輝; 徳島 二之*; 青見 雅樹*; 坂本 寛*
Proceedings of Annual Topical Meeting on Reactor Fuel Performance (TopFuel 2018) (Internet), 8 Pages, 2018/10
燃料集合体の酸化及び水素吸収はその後の事故進展挙動に影響を与えることから、PWR燃料集合体では、実効的な水蒸気流量としてg-HO/sec/rodという単位が導入されており、事故進展評価の重要なパラメータといて用いられている。一方BWRにおいては、燃料集合体の構成がPWRとは異なることにより、PWRで用いられている規格化された水蒸気流量ではチャンネルボックスの内外での酸化及び水素吸収の差が正確に評価できない。そのため、PWRで用いられているg-H
O/sec/rodという規格化された水蒸気流量に代わる、適切な評価パラメータがBWRでも必要である。そこで、ジルカロイの水蒸気枯渇条件での酸化及び水素吸収データを取得するため、実機を模擬したBWRバンドル試験体を用いて高温酸化試験を行なった。BWRにおける水蒸気流量を規格化するため、水蒸気流路断面積を考慮したパラメータを検討した。
成川 隆文
核燃料, (53-2), P. 5, 2018/08
日本原子力学会2017年秋の大会における発表「非照射ジルカロイ-4被覆管のLOCA時破断限界の不確かさ評価」が評価され、同学会の平成29年度核燃料部会賞(学会講演賞)を受賞した。今回の受賞に関する所感を同部会報に寄稿する。
松本 義伸*; Do, Thi-Mai-Dung*; 井上 将男; 永石 隆二; 小川 徹
Journal of Nuclear Science and Technology, 52(10), p.1303 - 1307, 2015/10
被引用回数:3 パーセンタイル:63.46(Nuclear Science & Technology)酸化物等の固体材料が水中に添加されると、放射線分解による水素発生が増大することが知られている。本研究では、シビアアクシデント後のデブリが共存する炉水からの水素発生挙動を予測するため、水の線分解による水素発生に対する、ジルコニウム酸化物またはジルカロイ4の酸化生成物の添加効果を調べた。
線のエネルギーが水と酸化物に与えられ、それぞれで独立して水素が発生するとした場合の、酸化物の寄与分は水中に共存する重量分率の増加とともに飽和に達する傾向を示し、海水中よりも純水中の方が顕著であった。また、その寄与分は結晶構造や組成によらず、粒子サイズあるいは比表面積に強く依存していることがわかった。
杉山 智之; 永瀬 文久; 更田 豊志
Proceedings of 2005 Water Reactor Fuel Performance Meeting (CD-ROM), p.912 - 932, 2005/10
反応度事故条件下では膨張する燃料ペレットとの機械的相互作用により高燃焼度燃料被覆管が破損し得る。被覆管の破損限界を評価するため、ジルカロイ被覆管の機械特性を適切に測定するためのリング引張試験の改良を行った。その結果、試験片の摩擦や曲げモーメントに起因する不要因子を最小限にする試験手法及び試験片形状を開発した。その手法を非照射ジルカロイ4被覆管に適用し、機械特性の水素吸収量及び温度に対する依存性を評価した。水素濃度700ppm以上においては、300から473Kまでの温度範囲において明確な延性の増大が見られた。一方、500ppm以下の場合は300から573Kの温度範囲において延性の温度依存性が比較的小さいことを明らかにした。
安田 良; 仲田 祐仁; 松林 政仁; 原田 克也; 畠山 祐一; 天野 英俊
Journal of Nuclear Materials, 320(3), p.223 - 230, 2003/08
被引用回数:13 パーセンタイル:32.66(Materials Science, Multidisciplinary)本稿においては、水素濃度が既知な標準試料を用いて、照射済燃料被覆管を模擬した試料の水素分布を定量的に評価した。被覆管断面全体に渡っての水素濃度分布が得られ、その空間分解能は、画像上の画素(0.10.1mm)に一致する。さらに、イメージングプレート像に及ぼす酸化膜の影響を、酸化膜のみ、または酸化膜及び水素化物の両方を形成した被覆管を用いてしらべた。その結果、酸化膜に相当する領域は画像上において確認できなかった。また、画像数値解析によっても酸化膜の有意な影響は確認できなかった。上記の結果から、中性子イメージングプレート法により、水素分析を行う際においても、酸化膜の影響は小さく、考慮する必要がないと考えられる。
安田 良; 松林 政仁; 仲田 祐仁; 原田 克也
Journal of Nuclear Materials, 302(2-3), p.156 - 164, 2002/04
被引用回数:26 パーセンタイル:15.12(Materials Science, Multidisciplinary)被覆管中における水素の挙動に関する知見を得ることは、燃料の健全性を評価するうえで重要である。現在、中性子と水素との相互作用に着目して、固体中の水素化合物の濃度分布を調べるための手法として中性子ラジオグラフィが考えられている。そこで、燃料被覆管中における水素の濃度分布を評価する照射後試験法としての中性子ラジオグラフィの有効性を評価・検討した。試験は、照射済燃料と同様に外周部に水素を偏析させ、さらに水素濃度を調整した未照射被覆管を用いて、イメージングプレート法及びCT法により、JRR3M-TNRF2において行った。画像上において、水素の偏析部に相当する領域で輝度変化が観察され、それが水素吸収量の増加とともに増大する傾向が確認された。このことは、被覆管中の水素の濃度分布を評価するツールとしのて中性子ラジオグラフィの可能性を示唆していると考えられる。
北野 剛司*; 更田 豊志; 上塚 寛
JAERI-Research 2001-041, 24 Pages, 2001/08
水素化物リム生成が被覆管の円周方向機械特性に与える影響を定量的に評価するために、人工的に水素化物リムを生成させた被覆管の改良リング引張試験を実施した。室温における試験の結果、水素化物リムは脆く、変形初期において亀裂が生じるため、破断歪みは水素化物リム厚さの増加とともに著しく減少することがわかった。一方、573Kにおける破断歪みは、リム部の水素化物密度にも依存し、比較的厚い水素化物リムが生成していても、その密度が低い場合は大きな値を示した。延性-脆性のしきいとなる水素化物密度があり、そのしきい密度が温度とともに大きくなるため、水素化物密度の小さいリムは延性を示し、その結果、比較的厚い水素化物リムが生成している場合でも破断歪みは大きくなると考えられる。
上塚 寛
最新核燃料工学; 高度化の現状と展望, p.156 - 162, 2001/06
軽水炉燃料のシビアアクシデント時における挙動と概説した。この分野の研究はTMI-2事故以降に各国で精力的に行われた。研究は実験室規模の個別反応試験と研究用原子炉を用いた大規模実験に大別される。これまでの研究によって、UO/ジルカロイ反応や炉心構成材料間の反応について、反応機構や反応速度に関するデータ・知見が、また、燃料温度上昇に伴う燃料集合体の損傷・溶融の進展に関しての知見が得られている。これらの成果は、炉心損傷・溶融解析コードのモデル化に役立てられ反応速度式は解析コードに取り込まれている。燃料からのFP放出に関しては、原子炉を用いた実験例があるが、放出されたFPの質量バランスを正確に評価することは困難であるため、ホットセルでの実験が行われている。
安田 良; 仲田 祐仁; 松林 政仁; 原田 克也; 安藤 均*
JAERI-Tech 2000-082, 38 Pages, 2001/02
本報は、照射済燃料に対する中性子ラジオグラフィの開発に関する第二報であり、前報で述べた照射済燃料を模擬したジルカロイ被覆管におけるコールド予備試験の結果について報告する。試験は、被覆管の健全性に影響を及ぼす重要な組織である水素化物及び酸化膜をそれぞれ水素濃度及び膜厚を制御して形成したジルカロイ管を用いて、イメージングプレート及びCT法により撮影を行った。撮影後は、写真観察と画像解析処理により評価を行った。その結果、被覆管中の水素化物については、水素化物の形成領域が確認され、定性的な評価が可能であることがわかった。酸化膜形成管に関しては、酸化膜そのものの観察は困難であったが、形成処理条件による影響が画像上で確認された。
荒井 康夫; 中島 邦久
Journal of Nuclear Materials, 281(2-3), p.244 - 247, 2000/10
被引用回数:37 パーセンタイル:8.91不活性母材としてZrN及びTiNを含有したPuNペレットを調製するとともに、その確性試験を行った。ZrNを含有したペレットについては、ほぼ単相の(Pu,Zr)N固溶体の形成が確認されるとともに、焼結密度も90%理論密度を越えた。一方、TiNを含有したペレットについては、今回の実験条件においてはPuNとTiNの固溶はほとんどみとめられず、また焼結密度も80%理論密度未満であった。両者とも、通常のPuNペレットに比較して、試料調製中の不活性母材窒化物粉末の酸化に起因すると思われる酸素含有量の増加が見られた。
黒田 雅利*; 吉岡 邦彦*; 山中 伸介*; 穴田 博之*; 永瀬 文久; 上塚 寛
Journal of Nuclear Science and Technology, 37(8), p.670 - 675, 2000/08
RIA条件下及び内圧負荷時のジルカロイ被覆管の破損挙動に及ぼす析出水素化物の影響を明らかにするために、有限要素法解析により被覆管に負荷される応力-ひずみ分布を求めた。解析に必要なd-Zrと水素化物の機械的性質は超音波音速測定法及び引張試験により測定した。解析結果から、水素化していない被覆管では、内表面で相当塑性ひずみが最も大きくなり、内表面が破損の起点となったと予想される。一方、外表面に水素化物がリム状に偏析した被覆管では、水素化物リム層が比較的低い内圧で破壊することから、破損起点は外表面であったと推測される。水素化した被覆感の応力状態から推定される破損挙動は、NSRRで行われた高燃焼度燃料に対するパルス照射試験結果や高速加圧バースト試験結果と良く一致することがわかった。
永瀬 文久; 大友 隆; 谷本 政隆*; 上塚 寛
Proceedings of the 2000 International Topical Meeting on LWR Fuel Performance (CD-ROM), 15 Pages, 2000/04
原研は、今後の燃焼度延伸が冷却材喪失事故(LOCA)時の燃料挙動に及ぼす影響を評価することを目的とした試験計画に着手した。計画では、発電炉照射済燃料を加え、酸化/水素化/照射した模擬高燃焼度燃料被覆管を用いて腐食や水素吸収といった高燃焼度化因子が被覆管の膨れ、破裂挙動、高温酸化速度、再冠水時の熱衝撃による破損挙動に及ぼす影響を総合的にかつ分離的に調べる。これまでに、水素添加した非照射ジルカロイ-4被覆管に対し、水蒸気中での高温酸化試験と破裂→高温酸化→急冷過程を模擬した耐破損特性評価試験を実施した。試験の結果、予備水素吸収が高温酸化に及ぼす影響は水素濃度や酸化温度に依存して変化すること、予備水素吸収が急冷時の破損限界を低下させること等が明らかとなった。
小松 征彦*; 藤原 優行*
JNC-TJ8430 2000-001, 55 Pages, 2000/03
ハル等を処理・処分する上で、発火爆発し易い活性金属粉(ジルカロイファイン)の安定化が重要な問題となる。安定化対策の一手段として、ジルコニウムファインを用いて、673873kにおける水蒸気酸化試験を行った。ファインの酸化安定化状態は、重要変化測定、SEM観察、X線回折、及び簡易な着火試験により調べた。得られた結果を次の通りである。(1)高温水蒸気中での酸化処理後のファインには、ZrO2酸化物とZrH2水素化物が形成された。温度が高くなるほど、ZrO2の形成割合が増加した。(2)重量変化から推定したZrO2形成割合は、673k
7h処理後ファインで約24mass%、873k
7h処理後ファインで約96mass%であった。(3)673k
7h処理後ファインは試験前ファインと同様に発火したが、723k以上にて処理したファイン(ZrO2形成割合64mass%以上)は発火しなかった。
和田 隆太朗*; 西村 務*; 藤原 和雄*; 田邉 誠*
PNC-TJ1058 98-005, 58 Pages, 1998/02
TRU廃棄物を構成する金属材料の腐食による水素ガス発生量を定量的に評価することを目的として、平成8年度に引続いてTRU廃棄物の主要構成金属である炭素鋼の腐食機構やガス発生挙動等について文献調査を行うと共に、平成8年度の試験研究において残された課題の内で重要度の高いものについて試験研究を行った。(1)還元条件下の模擬地下水中におけるジルカロイの自然浸漬電位はpH10.014.0のいずれの溶液中においてもアノード分極曲線上の不働態域にあり、腐食によって発生する水素ガス量は極微量である。(2)還元条件下の模擬地下水中におけるステンレス鋼(SUS304)の自然浸漬電位はpH10.0
14.0のいずれの溶液中においてもアノード分極曲線上の不働態域にあり、腐食によって発生する水素ガス量は超微量である。(3)ガラス製アンプル中に試験溶液と試験片を封入し、完全密閉状態で金属腐食により発生する水素ガス量を超長期に渡って測定する手法を確立した。(4)今後の検討課題以上の研究結果より今後検討すべき課題としては、実際のコンクリート/モルタル充填試験体による水素ガス発生挙動評価、還元条件下におけるステンレス鋼の局部腐食挙動評価、長期に渡る還元条件下の水素ガス発生挙動評価試験、材料側因子の影響評価等が挙げられた。
和田 隆太朗*; 西村 務*; 藤原 和雄*; 田邉 誠*
PNC-TJ1058 98-004, 114 Pages, 1998/02
TRU廃棄物を構成する金属材料の腐食による水素ガス発生量を定量的に評価することを目的として、平成8年度に引続いてTRU廃棄物の主要構成金属である炭素鋼の腐食機構やガス発生挙動等について文献調査を行うと共に、平成8年度の試験研究において残された課題の内で重要度の高いものについて試験研究を行った。(1)還元条件下の模擬地下水中におけるジルカロイの自然浸漬電位はpH10.014.0のいずれの溶液中においてもアノード分極曲線上の不働態域にあり、腐食によって発生する水素ガス量は極微量である。(2)還元条件下の模擬地下水中におけるステンレス鋼(SUS304)の自然浸漬電位はpH10.0
14.0のいずれの溶液中においてもアノード分極曲線上の不働態域にあり、腐食によって発生する水素ガス量は超微量である。(3)ガラス製アンプル中に試験溶液と試験片を封入し、完全密閉状態で金属腐食により発生する水素ガス量を超長期に渡って測定する手法を確立した。(4)今後の検討課題以上の研究結果より今後検討すべき課題としては、実際のコンクリート/モルタル充填試験体による水素ガス発生挙動評価、還元条件下におけるステンレス鋼の局部腐食挙動評価、長期に渡る還元条件下の水素ガス発生挙動評価試験、材料側因子の影響評価等が挙げられた。
武田 宏*; 澤井 定*; 石上 ひとし*
PNC-TJ1409 97-014, 19 Pages, 1997/03
1開発成果・設計・運転経験の反映開発成果、設計・運転経験など、プロジェクトで得られた全ての知見は、主として下記に反映される。1)現在のプラント運転の安全性・信頼性の向上2)現在のプラントの改良設計3)次のプラントの設計2"設計/研究開発/プラント特性データベース"構築の考え方"設計/研究開発/プラント特性データベース"は、上記の目的に活用できるように構築する。(1)設計と研究開発を融合したデータベースプロジェクトの研究開発は、設計技術根拠、即ち、建設方針、設計基準、許容設計限界値、設計の検証などの確立が主体であることを考慮して研究開発と設計の各データベースを融合したデータベースを構築する。(2)プラント特性の組み入れプラント設計は安全裕度を入れて行うが、プラントはその固有の実力性能、即ち、安全率なしで稼働する。従って、下記の発展が効果的にできるよう、プラント特性(とくに初期特性)をデータベースに組み入れた。1)設計と実力性能を比較評価して、適切な安全裕度を設定2)定期検査データとカップルした劣化度評価3)燃料の燃焼・組成変化に伴う特性変化の解明4)実際のプラント特性に基づく技術と設計の高度化3"設計/研究開発/プラント特性データベース"の構成以上の評価を基に、本データベースを下記の構成にした。1)設計基本事項2)設計関連技術情報(設計技術根拠)3)プラント特性4圧力管の"設計/研究開発/プラント特性データベース"(1)圧力管に関する設計認可以降の重要な技術情報ハードの機器・システムに関する設計認可以降の重要な技術情報は、劣化に対する抵抗性である。圧力管の場合、これらの情報は起動試験・運転に関する情報と定期検査などで得られる情報で、主要なものは下記のようである。1)圧力管に関する機械的強度の推移2)圧力管の寸法変化推移、特に、内径変化推移3)圧力管腐食の推移4)クラック発生、クラック成長の推移5)監視試験片の試験結果推移6)照射の影響(2)圧力管の"設計/研究開発/プラント特性データベース"上記の情報は、"運転管理・研究開発データベース"に依存するのが妥当と考えられる。
和田 隆太郎*; 西村 務*; 藤原 和雄*; 降矢 喬*; 田邉 誠*
PNC-TJ1058 97-003, 33 Pages, 1997/03
TRU廃棄物を構成する金属材料の腐食による水素ガス発生量を定量的に評価するための第1段階として、ハル・エンドピースの構成材料であるジルカロイ及びステンレス鋼の処分環境下における腐食機構や水素ガス発生挙動等について文献調査を行うと共に、これらの試験片について密閉容器を用いて還元条件下で海水系模擬地下水(pH10、12.5)中に浸漬して(30、50
)、水素ガス発生量の経時変化を180日間に渡って測定した。併せて、浸漬試験前後の試験溶液や試験片について各種分析を行った。(1)ジルカロイ-4の腐食による水素ガス発生量から算出した等価腐食速度(Zr+2H2O
ZrO2+2H2
と仮定)は、大略10-4
10-3
m/yのオーダーであったが、PH12.5の強アルカリ性溶液中では醋イオン(HZrO3-)の生成に起因すると考えられる腐食速度増大の可能性が示唆された。(2)ステンレス鋼(SUS304)の腐食による水素ガス発生量から算出した等価腐食速度(3Fe+4H2O
Fe3O4+4H2
と仮定)は、pH12.5の強アルカリ性溶液中では大略10-4
10-3
m/yのオーダーであったが、pH10の溶液中では、孔食状の局部腐食の発生に起因すると考えられる等価腐食速度の増大が、特に50
の試験において明瞭に認められた。(3)今後の検討課題以上の研究結果より今後検討すべき課題としては、超高アルカリ性溶液中での腐食による水素ガス発生挙動評価、還元条件下におけるステンレス鋼の局部腐食挙動評価、長期に渡る水素ガス発生挙動評価試験、材料側因子の影響評価等が挙げられた。