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論文

Study on coordination structure of Re adsorbed on Mg-Al layered double hydroxide using X-ray absorption fine structure

田中 万也; 香西 直文; 大貫 敏彦; Grambow, B.

Journal of Porous Materials, 26(2), p.505 - 511, 2019/04

本研究では、XAFS法を用いてMg-Al層状複水酸化物(LDH)に吸着したレニウム(テクネチウムのアナログ)の局所構造を調べた。焼成したLDHと未焼成のLDHでは、焼成LDHの方がレニウムの吸着量が多かった。塩化物イオン, 硝酸イオン, 硫酸イオン等の存在下においてはレニウムの吸着量が低下した。レニウムの吸着はLDH層間への陰イオン交換によるものと考えられ、可逆反応であることが分かった。XAFSスペクトルの解析結果から、レニウムは外圏錯体として吸着していることが明らかとなった。外圏錯体は静電的吸着であり、競合する陰イオンの存在により吸着量が低下する事実と調和的である。

論文

市販の大気中放射性エアロゾル捕集用フィルタの表面捕集効率及び流量の安定性の評価

玉熊 佑紀*; 山田 椋平; 岩岡 和輝*; 細田 正洋*; 床次 眞司*

保健物理, 54(1), p.5 - 12, 2019/03

原子力事故後の汚染レベルと住民の内部被ばくを知るために、大気中放射性物質濃度測定が求められる。さらに、平常時においては肺がんのリスク因子である大気中ラドン子孫核種の測定も肺線量を評価するために重要である。これらの測定でよく用いられる方法は、フィルタ上に放射性エアロゾルを捕集し、そこから放出される放射線を計測する方法である(フィルタ法)。しかしながら、フィルタ法を用いた測定結果は、使用したフィルタの特性に強く依存することはよく知られており、高分解能かつ長期間の測定を実現するには、適切なフィルタを選択することが重要である。そこで本研究では、日本国内で市販されている6種類のフィルタについて「表面捕集効率(SCE)」と「流量の安定性」を調べた。日本の多くの原子力施設における環境モニタリングでは、セルロースガラス繊維濾紙(HE-40T)が用いられているが、本研究の結果によると、HE-40TのSCEはMerck社製混合セルロースエステル型メンブレンフィルタ(DAWP02500)のそれよりも低いことがわかった。さらに、DAWP02500の流量減衰率は2.9%と評価され、6つのフィルタの中で最も低かった。この結果は、DAWP02500が放射性エアロゾル捕集フィルタとして最も適していることを示唆している。

報告書

平成29年度緊急時対応技術適用のためのバックグラウンド航空機モニタリング(受託研究)

普天間 章; 眞田 幸尚; 岩井 毅行*; 瀬口 栄作; 松永 祐樹*; 河端 智樹; 豊田 政幸*; 飛田 晋一朗*; 平賀 祥吾*; 佐藤 一彦*; et al.

JAEA-Technology 2018-016, 98 Pages, 2019/02

JAEA-Technology-2018-016.pdf:18.64MB

2011年3月11日に発生した東日本大震災による津波に起因した東京電力福島第一原子力発電所事故によって、大量の放射性物質が周辺に飛散した。事故直後より、放射線の分布を迅速かつ広範囲に測定する手法として、航空機等を用いた空からの測定方法が適用されている。福島で培った航空機モニタリングの技術を原子力発電所事故時の対応技術として適用するために、全国の発電所周辺のバックグラウンドモニタリングを実施した。2017年度は泊発電所, 柏崎刈羽原子力発電所および玄海原子力発電所周辺について実施した。ここでは、その結果および実施によって抽出された技術的課題についてまとめる。

論文

Investigation of hydrogen gas generation by radiolysis for cement-solidified products of used adsorbents for water decontamination

佐藤 淳也; 菊地 博*; 加藤 潤; 榊原 哲朗; 松島 怜達; 佐藤 史紀; 小島 順二; 中澤 修

QST-M-8; QST Takasaki Annual Report 2016, P. 62, 2018/03

福島第一原子力発電所における多核種除去設備から発生している廃吸着材は、多量の放射性核種を含有しており、処分のために発生した固化体への放射線影響が懸念されている。本件は、廃吸着材の模擬物をセメント固化した試料において放射線分解によって発生する水素ガス量の調査を目的として実施した。チタン酸塩, 酸化チタン, フェロシアン化物, キレート樹脂及び樹脂系吸着材を対象として、セメント固化材(普通ポルトランドセメント及び高炉スラグセメント)を用いて固化試料を作製した。量子科学技術研究開発機構高崎量子応用研究所のコバルト照射施設を利用して$$gamma$$線の照射試験を行い、セメント固化試料からの水素ガス発生を調査した。試験の結果、セメント固化試料から発生した水素ガス量を求め、水素ガス発生のG値を算出することができた。

報告書

平成28年度緊急時対応技術適用のためのバックグラウンド航空機モニタリング(受託研究)

眞田 幸尚; 森 愛理; 岩井 毅行; 瀬口 栄作; 松永 祐樹*; 河端 智樹; 豊田 政幸*; 飛田 晋一朗*; 平賀 翔吾; 佐藤 義治; et al.

JAEA-Technology 2017-035, 69 Pages, 2018/02

JAEA-Technology-2017-035.pdf:32.92MB

2011年3月11日に発生した東日本大震災による津波に起因した東京電力福島第一原子力発電所事故によって、大量の放射性物質が周辺に飛散した。事故直後より、放射線の分布を迅速かつ広範囲に測定する手法として、航空機等を用いた空からの測定方法が適用されている。福島で培った航空機モニタリングの技術を原子力発電所事故時の対応技術として適用するために、全国の発電所周辺のバックグラウンドモニタリングを実施した。2016年度は、大飯・高浜原子力発電所及び伊方原子力発電所周辺について実施した。ここでは、その結果及び実施によって抽出された技術的課題についてまとめる。

論文

Release and transport behaviors of non-gamma-emitting fission products and actinides in steam and hydrogen atmospheres

三輪 周平; Ducros, G.*; Hanus, E.*; Bottomley, P. D. W.*; Van Winckel, S.*; 逢坂 正彦

Nuclear Engineering and Design, 326, p.143 - 149, 2018/01

 パーセンタイル:100(Nuclear Science & Technology)

水蒸気及び水素雰囲気下での非$$gamma$$線放出核種の核分裂生成物(FP)及びアクチニド13核種の放出移行挙動を、FP放出移行実験VERCORSにおける沈着物の化学分析結果に基づいて評価した。化学平衡計算による化学形態を考慮して放出移行挙動を評価した結果、ストロンチウムの放出は水素雰囲気で促進され、一部は低温領域まで移行していくこと、ウランの放出は水蒸気雰囲気で促進される一方で、高温領域に留まること等、新規な知見を得た。

論文

Preface of SI; RNs in the environments

田中 万也; Kaplan, D. I.*; 大貫 敏彦

Applied Geochemistry, 85(Part B), p.119 - 120, 2017/10

Applied Geochemistry誌において「環境中の天然・人工放射性核種の化学形態の変化及びそのゆくえ」と題して特集号を組んだ。本特集号は、様々な環境における天然・人工放射性核種を扱った13編のピアレビュー論文からなる。また、これらの論文はフィールド研究から室内実験まで幅広い題材を取り上げており、主に放射性核種の吸着・酸化還元挙動に関するものである。本特集号は、2016年に横浜で開催されたゴールドシュミット国際会議の出席者及び本特集号のテーマに関する研究分野の研究者により執筆された論文から構成されている。

論文

核種の分離・変換技術; 高速炉を利用した変換

柳澤 務*; 宇佐美 晋; 前田 誠一郎

原子力年鑑2018, p.90 - 95, 2017/10

マイナーアクチノイド(MA)の核分裂反応は高速中性子領域で大きくなることから、MAの核変換には高速炉を用いるのが効率的であり、高速炉は、増殖によりウラン利用率を高めながらMAを核変換し、放射性廃棄物の量を低減して環境負荷を小さくできるため、原子力を持続的に利用できる特徴を有している。そこで、高速炉を利用した核種分離・変換を中心に、特に、高レベル廃棄物の減容化・有害度低減に向けた技術開発について、我が国及び仏国における取組みの経緯を述べた。また、高速炉へのMAの均質装荷法と非均質装荷法を用いたMA核変換技術開発の状況を述べるとともに、高速炉によるMA核変換の実績として、「常陽」、「もんじゅ」及び仏国フェニックス炉での実績をまとめた。さらに、酸化物燃料で均質にMAをリサイクルする方式を中心に、放射性廃棄物の減容化等に向けた燃料サイクル技術開発、すなわち、MAの分離技術開発、MA含有燃料の製造技術開発及びMA含有燃料の燃料開発について説明した。

論文

長寿命核種の分離変換技術の現状,1; 分離変換の意義と分離変換システム

湊 和生; 辻本 和文; 田辺 博三*; 藤村 幸治*

日本原子力学会誌, 59(8), p.475 - 479, 2017/08

本稿は、日本原子力学会「放射性廃棄物の分離変換」研究専門委員会において、国内外における分離変換技術や関連する技術の研究開発状況について調査・分析してきた結果を基に、長寿命核種の分離変換技術の現状について、4回に分けて紹介するものである。第1回にあたる本稿では、分離変換の意義は何であるのかを解説するとともに、分離変換を効果的・効率的に行うために研究開発が進められている分離変換のシステムについて解説する。分離変換の意義については、放射性廃棄物を経口摂取した場合の被ばく線量で定義される潜在的有害度低減の観点から、使用済み燃料の潜在的有害度が原料とした天然ウランの潜在的有害度を下回るまでに要する時間はおよそ10万年であるが、再処理後は約1万年、分離変換後は数百年まで短縮されることを示した。また、潜在的な吸入摂取毒性の低減にはMAの分離変換の効果が顕著であることから、数十万年の超長期にわたる人間活動や地殻変動の予測等に相当の不確実性が伴うことから、分離変換は処分場影響の不確実性低減にも寄与すると考えられることを示した。分離変換システムについては、総合的なシステムとして分離変換技術を捉えた場合、比較的有望な概念として考えられている発電用の高速炉を用いたシステム(高速炉利用型)と核変換専用の小規模な燃料サイクルを商用発電サイクルに付加したシステム(階層型)を紹介するとともに、プルトニウムや核分裂生成物を核変換対象とするその他のシステムも紹介した。

論文

微量放射性物質の測定前処理用固相抽出カートリッジの作製

浅井 志保; 斎藤 恭一*

Biomedical Research on Trace Elements, 28(1), p.1 - 10, 2017/04

放射性物質の定量分析には、一般に、放射線計測器あるいは質量分析計が用いられる。放射性物質のうち、透過力の強い$$gamma$$線放出核種は、非破壊測定が可能であり、化学分離などの前処理なしで測定できる。一方、アルファ線およびベータ線放出核種では、共存する放射性物質が放出するアルファ線やベータ線によって干渉を受けるため、測定前に化学分離によってそれらを除去する。また、質量分析においても、試料中に同重体やその他の干渉元素が共存する場合は、化学分離によって除去してから測定する。しかしながら、こうした化学分離操作は、しばしば煩雑で長時間を要するため、迅速かつ確実に化学分離できる分離材料が求められている。本稿では、放射性物質の測定前処理の迅速化を目的として作製した固相抽出カートリッジについて、その基本分離性能と適用例を紹介する。

報告書

ウラン及び長半減期核種を含んだ研究施設等廃棄物を対象とした処分方策に関する技術的検討

菅谷 敏克; 中谷 隆良; 佐々木 利久*; 中村 康雄*; 坂井 章浩; 坂本 義昭

JAEA-Technology 2016-036, 126 Pages, 2017/02

JAEA-Technology-2016-036.pdf:7.28MB

ウラン及び長半減期核種を含んだ廃棄物の処分における特徴としては、処分施設の管理期間終了後の安全評価において、数万年以降に被ばく線量の最大線量が出現することにある。これらの特徴を持つ幅広い放射能濃度範囲のウラン及び長半減期核種を含んだ研究施設等廃棄物の処分の方策は未だ決定されていないことから、処分方策の決定に資することを目的とした処分に係る技術的な検討を行った。本報告書は、ウランを含んだ比較的放射能濃度の低い廃棄物に対して、トレンチ処分とクリアランスについての技術的検討を行うとともに、ウラン及び長半減期核種を含んだ中深度処分対象の濃度範囲となる廃棄物に対しては、濃度制限シナリオによる技術的検討を行った。

報告書

ウラン系列・トリウム系列核種を利用した土岐花崗岩中における物質移動評価、既存データの収集・整理

濱 克宏

JAEA-Data/Code 2016-006, 23 Pages, 2016/07

JAEA-Data-Code-2016-006.pdf:1.6MB

日本原子力研究開発機構東濃地科学センターでは、地層処分技術に関する研究開発のうち深地層の科学的研究の一環として、結晶質岩を主な対象とした超深地層研究所計画を進めている。超深地層研究所計画は、地表からの調査予測研究段階、研究坑道の掘削を伴う研究段階、研究坑道を利用した研究段階の3段階からなる計画である。本稿では、第3段階の調査研究として進めている岩盤中の物質移動研究に関する研究について、岩盤中に存在する天然のウラン系列核種およびトリウム系列核種に関する既存のデータをコンパイルするとともに、これらデータを利用して、物質の移動特性の評価を試みた。

論文

原子力機構高崎放射性核種観測所における希ガス観測; CTBTOによる認証

山本 洋一

Isotope News, (736), p.31 - 33, 2015/08

包括的核実験禁止条約(CTBT)に係る高崎放射性核種観測所は、日本原子力研究開発機構の高崎量子応用研究所内にあり、認証前の試験運用を2007年から開始し、放射性希ガス(キセノン)の観測を行ってきた。高崎観測所の希ガスシステムはCTBT機関によって2014年12月19日に認証された。放射性キセノンの監視は特に地下核実験の探知に重要な役割を果たすことが期待されている。高崎観測所は2013年4月に通常の濃度変動範囲を超える複数の放射性キセノン同位体を同時検出した。この異常事象は同年2月に北朝鮮により宣言された核実験に由来するものと同定された。高崎観測所はアジア地域の東端に位置するため、偏西風によって運ばれてくる放射性核種の観測において国際的に重要な拠点となっている。

報告書

照射後試験施設から発生する廃棄物の放射能評価方法の検討

星野 譲; 坂本 義昭; 室井 正行*; 向井 悟*

JAEA-Technology 2015-015, 96 Pages, 2015/07

JAEA-Technology-2015-015.pdf:20.34MB

照射後試験施設から発生する廃棄物の処分に向けて、廃棄物中の放射能分析結果及びその解析結果に基づき、照射後試験施設に共通的な放射能評価方法を検討する必要がある。そこで、ニュークリアディベロップメントにて保管されている可燃性廃棄物を対象として、分析試料3点から17核種(H-3, C-14, Co-60, Ni-63, Sr-90, Tc-99, Cs-137, Eu-154, U-234, U-235, U-238, Pu-238, Pu-239, Pu-240, Pu-241, Am-241, Cm-244)の放射化学分析及び実搬入燃料のデータを用いたORIGEN-2計算による廃棄物の放射能評価を実施した。本報告書では、実施した計算による廃棄物の放射能評価及び放射化学分析結果をまとめるとともに、計算結果と分析結果を比較し、適用する放射能評価方法を構築する上で課題となる点について整理した。

論文

Analysis of radionuclide migration with consideration of spatial and temporal change of migration parameters due to uplift and denudation

島田 太郎; 武田 聖司; 向井 雅之; 宗像 雅広; 田中 忠夫

Materials Research Society Symposium Proceedings, Vol.1744, p.229 - 234, 2015/04

隆起・侵食を伴う地層処分サイトを対象として、地質構造の長期的変化を考慮して解析する地下水流動と、水質変化を考慮して解析する人工バリア長期変遷の結果に基づいて、地質,水質,距離などが時間的・空間的に変化する移行経路上の核種移行を解析する総合的な安全評価手法を整備した。また、本手法により隆起・侵食を伴う仮想的な堆積岩サイトに対してケース解析を行った。その結果、一様隆起と侵食の組み合わせの場合に、対地深度が減少して地下水流速が増加するため、その地質及び水理構造の変化が核種移行に大きな影響をもたらすことがわかった。また、侵食がない場合には、動水勾配が上昇することによって地下水流速が増加するため、一様隆起よりも傾動隆起のほうが核種移行フラックスが大きくなった。処分施設設置のための事前調査においては、隆起・侵食を含む長期的な地質構造、水理条件、地下水の涵養及び流出域の特性を十分に調査し、処分場の適切な位置、深度、レイアウト設計に反映する必要がある。

論文

JAEA-AMS-TONOの現状; 平成25年度

松原 章浩; 藤田 奈津子; 西澤 章光*; 三宅 正恭*; 西尾 智博*; 大脇 好夫*; 眞田 勝樹*; 國分 陽子; 石丸 恒存

第27回タンデム加速器及びその周辺技術の研究会報告集, p.47 - 51, 2015/03

日本原子力研究開発機構東濃地科学センターにおける加速器質量分析(JAEA-AMS-TONO)ではAMS装置(NECペレトロン15SDH-2;最大加速電圧5MV)の運用開始(平成10年度)以降、$$^{14}$$C測定を基盤として、$$^{10}$$Beや$$^{26}$$Alなどの宇宙線生成核種を用いた地層科学研究への応用に向け、多核種AMS化を進めている。ここでは、平成25年度の運用状況、装置状況について報告する。

論文

Outline of the national mapping projects implemented after the Fukushima accident

斎藤 公明; 恩田 裕一*

Journal of Environmental Radioactivity, 139, p.240 - 249, 2015/01

 被引用回数:20 パーセンタイル:7.39(Environmental Sciences)

福島第一原子力発電所事故の後、国からの委託を受け原子力機構は多くの機関と協力しながらマップ事業を実施してきた。この中で、広域にわたる大規模放射線モニタリングと放射線量率等のマップ作成、環境中における放射線セシウムの移行調査とモデル化等を行なってきた。平成24年度までにマップ事業の中で得られた成果を17編の論文としてまとめ、学術雑誌Journal of Environmental Radioactivityの特集号として発刊する。本稿では、この特集号の序論として、マップ事業の全体計画、スケジュール、各調査項目の位置付け及び主要な成果について紹介する。

論文

UNSCEAR2013レポートの概要,1; 福島報告; 放射性核種の放出、拡散、沈着

永井 晴康; 栗原 治*

日本原子力学会誌, 56(12), p.791 - 795, 2014/12

2013年5月にUNSCEARが総会を開催し、多くの専門家によって解析と検討が行われてきた東京電力福島第一原子力発電所事故の環境および人体への影響について報告が行われた。この内容については、2014年4月にUNSCEAR2013レポートの科学的附属書Aとして、詳細が公開された。ここでは、科学的附属書Aの概要と、その中の1つの章としてまとめられた大気中と太平洋への放射性核種の放出、環境中の拡散、および沈着についての報告内容を概説する。

論文

Revaluation of hydrogen generation by water radiolysis in SDS vessels at TMI-2 accident

永石 隆二; 森田 圭介; 山岸 功; 日野 竜太郎; 小川 徹

Proceedings of 2014 Nuclear Plant Chemistry Conference (NPC 2014) (USB Flash Drive), 9 Pages, 2014/10

BB2014-1745.pdf:0.92MB

スリーマイル島原子力発電所(TMI-2)の冷却水喪失事故で発生した汚染水を処理した吸着塔(SDSベッセル)に対しては、残水量、放射線分解による水素の発生、ゼオライトに吸着した$$^{137}$$Csの分布等が実際の吸着塔を用いて大規模に測定され、その結果は吸着塔のサイズや構造の情報とともに公開されている。本研究ではTMI-2事故で使用した吸着材を用いて、水蒸気吸着挙動等の表面構造の測定、並びに$$gamma$$線照射による水素発生の測定といった小規模な試験を行い、そこで得た最新の結果と公開情報をもとに、TMI-2事故での吸着塔内の吸収線量率及び水素発生率の再評価を試みた。本研究で行った評価の手順及び結果は、福島第一原子力発電所事故の汚染水処理で発生する廃吸着塔の内部で起こる水素発生の挙動を把握する上でも重要である。

論文

Construction of a laser Compton scattered photon source at cERL

永井 良治; 羽島 良一; 森 道昭; 静間 俊行; 赤木 智哉*; 本田 洋介*; 小菅 淳*; 浦川 順治*

Proceedings of 5th International Particle Accelerator Conference (IPAC '14) (Internet), p.1940 - 1942, 2014/07

レーザーコンプトン散乱(LCS)による高強度$$gamma$$線源のために必要とされる加速器技術およびレーザー技術の実証のために、LCS光源とその周辺装置を高エネルギー加速器研究機構のコンパクトERL(cERL)に建設中である。エネルギー回収方リニアック(ERL)の電子ビームによるLCS光源は核種を同定するための非破壊検査システムのキーテクノロジーである。LCS光源とその周辺装置はモードロックファイバーレーザー、レーザー増倍共振器、ビームライン、実験室から成る。そのLCS光源の調整運転は2015年2月に開始される予定である。

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