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橋本 俊輔*; 中島 健次; 菊地 龍弥*; 蒲沢 和也*; 柴田 薫; 山田 武*
Journal of Molecular Liquids, 342, p.117580_1 - 117580_8, 2021/11
被引用回数:3 パーセンタイル:24.84(Chemistry, Physical)エチレングリコール水溶液中に二酸化ケイ素(SiO)ナノ粒子を分散したナノ流体の準弾性中性子散乱測定(QENS)およびパルス磁場勾配核磁気共鳴分析(PFGNMR)を行った。研究目的は、このナノ流体の熱伝導率が理論値を超えて増加するメカニズムを解明することだった。得られた実験結果は、SiOナノ粒子の周りの液体分子の運動が非常に制限されているため、SiOナノ粒子の添加により、エチレングリコール水溶液中の液体分子の自己拡散係数が低下していることを示す。そして温度一定の条件で、SiOナノ流体中で、液体分子の自己拡散係数が減少するにつれて、熱伝導率が増加した。
中島 邦久; 西岡 俊一郎*; 鈴木 恵理子; 逢坂 正彦
Mechanical Engineering Journal (Internet), 7(3), p.19-00564_1 - 19-00564_14, 2020/06
軽水炉シビアアクシデント時、ステンレス鋼(SS304)に化学吸着したセシウム量を推定するために、セシウム化学吸着モデルが構築されている。しかし、既存の化学吸着モデルは、実験結果をうまく再現することができていない。そのため、本研究では、化学反応を伴う気液系の物質移動理論(浸透説)や気相固相界面における水酸化セシウム(CsOH)の分解反応に対する質量作用の法則を組合せることで、SS304中のケイ素濃度や気相中の水酸化セシウム濃度の影響を考慮したモデルを構築した。その結果、既存モデルを用いた場合よりも、本研究で得られた修正モデルの方が、実験データをより正確に再現できることが分かった。
西岡 俊一郎; 中島 邦久; 鈴木 恵理子; 逢坂 正彦
Journal of Nuclear Science and Technology, 56(11), p.988 - 995, 2019/11
被引用回数:12 パーセンタイル:79.16(Nuclear Science & Technology)シビアアクシデント(SA)解析コードで用いられているCs化学吸着モデルの改良に資する知見取得のため、セシウムの鋼材への化学吸着挙動に影響を与える化学的要因(温度・雰囲気・関係する元素のの濃度など)を実験的に評価した。その結果、既存のCs化学吸着モデルで使用されている表面反応速度定数が、既に知られている温度依存性だけでなく、雰囲気,気相中の水酸化セシウム(CsOH)濃度、SUS304中に含まれるケイ素(Si)濃度にも影響を受け、Cs化学吸着モデルの改良においてはこれらの化学的要因を考慮すべきであることがわかった。加えて、873K程度の比較的低温での化学吸着においてはCs-Fe-O化合物が主な化合物として生成し、Cs-Si-Fe-Oが主に生成する1073K以上の化学吸着とは挙動が異なることがわかった。
山下 真一郎; 永瀬 文久; 倉田 正輝; 野澤 貴史; 渡部 清一*; 桐村 一生*; 垣内 一雄*; 近藤 貴夫*; 坂本 寛*; 草ヶ谷 和幸*; et al.
Proceedings of 2017 Water Reactor Fuel Performance Meeting (WRFPM 2017) (USB Flash Drive), 10 Pages, 2017/09
我が国では、事故耐性燃料の技術基盤を整備するために2015年に軽水炉の事故耐性燃料等(ATFs)に関する研究開発プロジェクトが立ち上がった。日本原子力研究開発機構は、国内のプラントメーカ, 燃料メーカ, 大学等が有する国内軽水炉においてジルカロイを商用利用した際の経験、知識を最大限活用するために、これらの機関と協力して本プロジェクトを実施するとともに取りまとめを行っている。プロジェクトの中で検討されているATF候補材料は、微細な酸化物粒子を分散することで強化されたFeCrAl鋼(FeCrAl-ODS鋼)と炭化ケイ素(SiC)複合材料であり、通常運転時の燃料性能は同等かそれ以上で、事故時にはジルカロイよりも長い時間原子炉炉心においてシビアアクシデント条件に耐えることが期待されている。本論文では、日本のプロジェクトで実施中の研究開発の進捗について報告する。
鉢上 隼介; 寺岡 有殿
真空, 48(5), p.343 - 345, 2005/05
極薄シリコン酸化膜付きのシリコン単結晶基板に窒素イオンビームを照射してシリコン酸窒化膜を形成した。窒素イオンビームは質量選別されたNビームである。運動エネルギーは約3keVである。照射量は6.310ions/cmである。これはSi(001)表面の原子密度にほぼ等しい。打ち込まれた窒素原子の化学結合状態を放射光を用いた光電子分光によって観察した。低密度の窒素イオン照射量であっても窒素の1s光電子スペクトルを四つの成分に分離することができた。N-1s光電子スペクトル形状の酸化膜厚依存性から各成分ピークの化学結合状態を推定した。
馬場 祐治; Wu, G.; 関口 哲弘; 下山 巖
Journal of Vacuum Science and Technology A, 19(4), p.1485 - 1489, 2001/07
被引用回数:5 パーセンタイル:26.27(Materials Science, Coatings & Films)シリコン単結晶表面に吸着したテトラクロロシランにSi 1s領域の放射光を照射した時の分子の分解、イオン脱離機構を調べた。吸着分子自身の励起による効果とシリコン基板の励起による二次的効果とを区別するため、吸着層の数を正確に制御した系について検討した。単相吸着系では、脱離イオンのほとんどがCHイオンであり、その脱離強度は吸着分子のSi 1s→*共鳴励起で最大となるが、シリコン基板の励起では脱離は認められない。一方、二次電子のほとんどはシリコン基板から発生することから、CHの脱離に寄与するのはオージェ電子、散乱電子などによる二次的効果ではなく、吸着分子自身の直接的な内殻共鳴励起効果によることが明らかとなった。
馬場 祐治; 関口 哲弘
Journal of Vacuum Science and Technology A, 18(2), p.334 - 337, 2000/03
被引用回数:4 パーセンタイル:22.94(Materials Science, Coatings & Films)SiO薄膜生成の原料物質として使われているシリコンアルコキシド(Si(OR))について、放射光軟X線を照射した時の光分解挙動を調べた。低温でSi(100)表面に多層吸着したテトラメトキシシラン(Si(OCH))にSi K-吸収端領域の軟X線を照射した時の脱離イオンは主としてSi(OCH)(n=2, 3, 4)であった。一方、CK-吸収端及びOK-吸収端領域の軟X線照射を照射した時の脱離種は、ほとんどがCHであった。これは内殻励起状態がC及びO原子に局在したまま結合解裂が起きていることを示しており、C-O結合の選択的切断によりSiO層が形成できる可能性を示唆する結果が得られた。
井岡 郁夫; 小貫 薫; 二川 正敏; 栗木 良郎*; 名越 正泰*; 中島 隼人; 清水 三郎
材料, 46(9), p.1041 - 1045, 1997/09
95wt%硫酸及び50wt%硫酸の沸騰環境におけるFe-Si合金の腐食挙動を調べた。合金の耐食性は、硫酸組成に応じて特定のSi含有量にて急変した。合金を不働態化するために必要な臨界組成は、95wt%硫酸では9~10%Si,50wt%硫酸では12~15%Siの範囲に存在する。耐食性合金表面に形成される酸化皮膜をオージェ分光及びX線回折により調べた結果、皮膜は非晶質のSiOから成り、酸化性の95wt%硫酸中で生成する場合はSを含み、還元性の50wt%硫酸中で生成する場合はSを含まないことが判明した。皮膜成長速度は、母材のSi含有量と硫酸濃度に大きく依存した。
馬場 祐治; 山本 博之; 佐々木 貞吉
Photon Factory Activity Report, (14), P. 423, 1996/00
Si(100)単結晶表面にSiOの超薄膜を生成させる新しい方法を提案するとともに、SiO層の化学結合状態と膜厚を放射光光電子分光法により測定した。方法は以下の通りである。(1)Si(100)を真空中で80Kに冷却する。(2)テトラメトキシシランを300層吸着させる。(3)Si(100)基板を0.5C/secの速度で400Kまで加熱する。この方法で得られた酸化層の化学状態はSiOであること、SiO層の膜厚は0.3nmであることを明らかにした。
馬場 祐治; 山本 博之; 佐々木 貞吉
Physical Review B, 48(15), p.10972 - 10977, 1993/10
被引用回数:25 パーセンタイル:77.18(Materials Science, Multidisciplinary)X線吸収端微細構造法(XANES法)により、非化学量論組成をもつSiO(0x2)およびSiN(0x4/3)の伝導帯を構成する非占有軌道の電子構造解析を行った。SiOではSi 2p吸収端のXANESスペクトルはx≧0.2においてSiOに類似しており、O 1s吸収端のスペクトル構造はxの値に存在しない。このことからSiO層はシリコンに4個の酸素が配位したSiO層とSi層がアイランド構造をとり、その伝導帯は主としてSiOの軌道成分から成り立つことがわかった。一方、SiNではSi 2p3s(a)共鳴吸収ピークは、xの増加により、徐々に高エネルギー側にシフトするとともに、x1.0においてN 1s吸収端領域にN 1sから原子状のN 2p軌道への遷移(ダングリングボードに相当)による鋭い共鳴吸収が認められた。これらの事実よりSiNではシリコンに窒素原子がランダムに配位する構造をとることが明らかとなった。
馬場 祐治; 山本 博之; 佐々木 貞吉
表面科学, 14(5), p.260 - 264, 1993/00
非化学量論組成をもつSiO(0≦x≦2)及びSiN(0≦x≦4/3)の伝導帯領域の電子構造を、放射光をプローブとするX線吸収端微細構造法(XANES)により調べた。SiOではSi2P吸収端近傍のXANESスペクトルはSiOに類似した構造を示し、中間組成をもつSiO等による共鳴吸収ピークは認められなかった。これはSiO層がSi及びSiOのislandの混合層から成り、その伝導帯はSiOの軌道成分から構成されていることを示唆している。一方、SiNのSi2P領域のXANESスペクトルは、xの値により漸次変化する。またx1.0においてNIS吸収端のXANESスペクトルには窒素原子のダングリングボンドに起因する鋭い吸収が観測された。これらのことからSiN層はSiO層と異なり、Si原子にN原子がランダムに配位する構造をとることが明らかとなった。
小川 徹; 福田 幸朔; 鹿志村 悟; 飛田 勉; 小林 紀昭; 角 重雄; 宮西 秀至; 高橋 五志生; 菊池 輝男
Journal of the American Ceramic Society, 75(11), p.2985 - 2990, 1992/11
被引用回数:41 パーセンタイル:84.71(Materials Science, Ceramics)ZrC被覆UO粒子は有望な高温ガス炉用燃料である。熱分解炭素とZrCとによって多層被覆を施した粒子燃料を最高約4%FIMAまで照射した。高速中性子照射量は210/mを越えた。寿命末期の核分裂生成物放出量は極く僅かであって、黒鉛マトリックスのU汚染で説明できた。照射後の破損率は実質的に0であった。最高2400Cまでの照射後加熱試験では、同温度で約6000秒保持してようやく破損が発生した。
湊 和生; 小川 徹; 鹿志村 悟; 福田 幸朔; 高橋 五志生; 清水 道雄; 田山 義伸
J. Mater. Sci., 26, p.2379 - 2388, 1991/00
被引用回数:15 パーセンタイル:61.50(Materials Science, Multidisciplinary)照射済高温ガス炉用被覆燃料粒子において、一酸化炭素(CO)ガスによる炭化ケイ素(SiC)被覆層の腐食を観察した。観察には光学顕微鏡およびX線マイクロアナライザを用いた。SiC層が腐食されている領域では、内側高密度熱分解炭素(IPyC)層の機械的破損がしばしば観察された。反応の初期においては、SiCの結晶粒界が選択的に腐食されていた。粒子の低温側のバッファー層とIPyC層の間およびIPyC層とSiC層との間には、二酸化ケイ素またはより安定な(Si、Ce、Ba)酸化物が蓄積していた。燃料核内では、(Pd、Rh、Ru、Tc、Mo)ケイ化物が観察された。これらの反応生成物は、一酸化ケイ素が腐食領域から気相輸送された結果であると考えられる。
谷川 聖史; 加藤 良幸; 栗田 勉; 小松崎 舞*; 大高 昭博*; 中道 英男*
no journal, ,
簡素化ペレット法開発のうち、ペレット製造過程で発生するスクラップの再利用を図るため、MOX粉末中の難溶解性Puを溶解するための研究を行っている。MOX中のPu溶解方法として、MOX粉末を1600C以上で焼結ペレットにし硝酸で溶解する方法があるが、沸騰硝酸でもMOX中のPu溶解性は約50%の難溶解性である。これに対し、Puの硝酸への溶解性向上を目的として、SiCとPu反応物である珪酸塩の硝酸溶解性に着目し、SiCとMOX粉末の混合粉を1300C, 1400Cで加熱した粉末試料の溶解性を調査した結果、1300Cで加熱した試料では約70%のPuが20C硝酸に溶解することが分かった。