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Bcl-2阻害剤の重粒子線増感効果の検討

HA14-1, an inhibitor of Bcl-2, may sensitize tumor cells to heavy ions

片岡 啓子*; 浜田 信行*; 楚良 桜; 小林 泰彦; 坂下 哲哉; 舟山 知夫

Kataoka, Keiko*; Hamada, Nobuyuki*; Sora, Sakura; Kobayashi, Yasuhiko; Sakashita, Tetsuya; Funayama, Tomoo

がん遺伝子であるBcl-2を高発現するがん細胞は低LET放射線に対して抵抗性を示すが、その放射線抵抗性は、Bcl-2阻害剤であるHA14-1の併用により低下する。このことから、HA14-1の放射線増感剤としての利用が期待されている。そこで、Bcl-2を高発現するがん細胞に対するHA14-1の重粒子線増感効果の有無を検討した。ヒト子宮頸部がん由来の細胞株HeLaに薬剤耐性遺伝子のみを導入したHeLa/neo細胞と比べ、Bcl-2遺伝子を過剰発現したHeLa/bcl-2細胞はコバルト60の$$gamma$$線に対して抵抗性を示した。しかし、単独では生存率にほとんど影響がない濃度のHA14-1で照射前に1時間処理したHeLa/bcl-2細胞の生存率は、HA14-1で処理していないHeLa/neo細胞の生存率とほぼ一致し、HeLa/bcl-2細胞の$$gamma$$線に対する抵抗性がHA14-1処理で消失することがわかった。一方、LET=108keV/$$mu$$mの炭素線照射では、HA14-1処理を行わなくても両細胞の生存率に差が見られなかったが、HA14-1を照射前に1時間処理することで、両細胞の放射線感受性がさらに増強され、この増感効果はHeLa/bcl-2細胞よりもHeLa/neo細胞により強い増感効果があるとの予備的結果が得られた。この結果は、HA14-1がBcl-2の発現量の低いがん細胞に対して、重粒子線感受性を増強する可能性を示唆している。

no abstracts in English

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