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イオンビーム照射によって作出された芳香シクラメン花色変異体の解析

Molecular characterization of flower color mutants in fragrant cyclamen induced by ion-beam irradiation

秋田 祐介; 北村 智; 長谷 純宏; 鳴海 一成; 石坂 宏*; 近藤 恵美子*; 亀有 直子*; 中山 真義*; 谷川 奈津*; 森田 裕将*; 田中 淳

Akita, Yusuke; Kitamura, Satoshi; Hase, Yoshihiro; Narumi, Issei; Ishizaka, Hiroshi*; Kondo, Emiko*; Kameari, Naoko*; Nakayama, Masayoshi*; Tanikawa, Natsu*; Morita, Yasumasa*; Tanaka, Atsushi

シクラメンの花色育種を目的とした突然変異育種では、培養組織等への照射から花色の確認まで約2年間かかるため、早期に花色変異候補株を選抜することが育種年限の短縮及びコストの削減に大きく寄与する。われわれは芳香シクラメンの効率的な新規花色個体獲得のためのDNAマーカーの開発を目的として、シクラメンのアントシアニン生合成にかかわる遺伝子群を単離し、イオンビーム照射によって得られた花色変異体との比較解析を行った。紫色の芳香シクラメン"香りの舞い"(KM)へのイオンビーム照射により、赤紫色の変異株"KMrp"が得られた。花弁に含まれる主要アントシアニンは、KMがマルビジン3,5ジグルコシド、"KMrp"がデルフィニジン3,5ジグルコシド(Dp3,5dG)であることから、"KMrp"ではアントシアニンメチル基転移酵素(AMT)の活性低下が推測された。単離したAMTホモログ(${it CkmOMT1}$ ${it 4}$)の発現量を比較した結果、"KMrp"では${it CkmOMT2}$の発現が確認できず、ゲノミックPCRでも増幅が確認されなかった。また${it in vitro}$での機能解析の結果、CkmOMT2がDp3,5dGをメチル化する機能を有することを確認した。以上の結果から、${it CkmOMT2}$が芳香シクラメンのアントシアニン生合成においてDp3,5dGのメチル化に関与することが強く示唆された。本研究からマーカー選抜によって早期に特定遺伝子の変異候補株が選抜できることが示唆された。現在、黄色や白色の変異体も作出されており、これらの解析についても報告する。

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