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N$$_{2}$$並進運動エネルギー誘起Al(111)直接窒化膜の放射光光電子分光法を用いた分析

SR-XPS analysis of nitride thin films on Al(111) induced by translational kinetic energy of N$$_{2}$$ molecule

神農 宗徹*; 寺岡 有殿; 高岡 毅*; 岡田 隆太; 岩井 優太郎*; 吉越 章隆 ; 米田 忠弘*

Jinno, Muneaki*; Teraoka, Yuden; Takaoka, Tsuyoshi*; Okada, Ryuta; Iwai, Yutaro*; Yoshigoe, Akitaka; Komeda, Tadahiro*

Al(111)表面に超音速窒素分子線を照射すると並進運動エネルギー1.8eVをしきい値として窒化反応が起きる。このとき、N原子はAlバルク内で1nm程度拡散することもわかっており、基板温度の影響示唆する結果が得られているので直接窒化反応の基板温度依存性を300Kから623Kの範囲で調べた。また、同時に形成した窒化膜の熱変性についても調べた。この反応では、窒化が始まるまでの待機時間が存在し、形成時はN$$^{3-}$$が支配的に成長することがわかった。また、窒化が始まるまでの待機時間は表面温度が高いほど短く、物理吸着を経由した解離吸着ではないことがわかった。窒化膜の熱変性N$$^{2-}$$, N$$^{3-}$$はN$$^{1-}$$, N$$^{4-}$$に比べ安定な構造であることがわかった。以上の結果から、直接窒化反応は二段階の反応であると考えている。第一段階は、低確率で局所的にN$$_{2}$$分子が並進運動エネルギー誘起吸着を起こし、吸着構造を形成する。第二段階は、その吸着構造にN$$_{2}$$分子が衝突し解離吸着を起こし反応が促進される。このとき、N$$^{3-}$$を安定な構造とし直接窒化膜が成長すると推測している。

no abstracts in English

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