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高橋 忠男*; 佐藤 稔紀; 桝永 幸介
JAEA-Review 2017-030, 60 Pages, 2018/01
地質環境に係わるデータ、モデルおよび解析結果などの情報量は膨大であり、それらを統合的に管理する方法が必要である。平成27年度から開始された、経済産業省委託事業 地層処分技術調査等事業(沿岸部処分システム高度化開発)においては、地質環境に係わるデータ、モデルおよび解析結果などの情報を取り扱う。本件は、沿岸部の地質環境の情報整備にあたり、膨大な情報量を整理し、関係機関が有する情報や情報管理システムについて関係機関で共有することを目的とし、既存のデータベースなどのシステムについて現状を整理するとともに、情報の一元的管理の方策についての構築を行った。
長尾 誠也*; 新堀 雄一*; 田中 忠夫; 佐々木 隆之*; 斉藤 拓巳*; 桐島 陽*; 吉川 英樹; 飯島 和毅; 濱 克宏; 岩月 輝希; et al.
原子力バックエンド研究(CD-ROM), 20(1), p.3 - 14, 2013/06
本研究は、放射性廃棄物の地層処分における国内の地下水コロイドの影響評価研究の現状について各研究機関での研究を紹介し、実質的なネットワーク化と性能評価におけるコロイド影響の取り扱い方等について、今後の研究の方向性に関する提案を取りまとめた。具体的には、地下水コロイドの特性、地下環境における真性コロイドや擬似コロイドの移行挙動、国内における地下水コロイド研究の取り組み、コロイド評価の体系化、フィールド調査と実験室研究の連携、研究ネットワーク構築の必要性などについて解説するとともに、コロイド研究を展開するにあたって専門家が共有化しておくべき方向性を示した。
吉川 信治; 南 正樹*; 高橋 忠男*
Journal of Nuclear Science and Technology, 48(4), p.709 - 714, 2011/04
高速増殖炉のような大規模なシステムの設計においては、ある仕様に関する決定が別の仕様選定に関する工学的判断の前提条件として引き渡される、という相互関係が重要であるが、保管されている技術資料は個別の工学的判断に関する知識を記載したものが主で相互関係についての記述は少ない。また、幾つかの仕様について検討はされたが見送られた選択肢があるが、その中には将来の技術開発等によって再び価値を獲得する可能性があるものがある。その仕様が採択された場合のシステムを仮想的に検討することは、将来のシステム設計における柔軟性の向上に資することが考えられる。このような検討においても、仕様間の相互関係に沿って他の仕様への影響を考慮することが重要である。本研究では個々の仕様選択に関する知識を仕様相互の関係に沿って表示することにより、設計問題の構造を可視化するソフトウェアを試作し、有効性の評価と課題の抽出を行った。
松村 明*; 山本 哲哉*; 柴田 靖*; 中井 敬*; Zhang, T.*; 松下 明*; 高野 晋吾*; 遠藤 聖*; 阿久津 博義*; 山本 和喜; et al.
Research and Development in Neutron Capture Therapy, p.1073 - 1078, 2002/09
原研のJRR-4の中性子ビーム設備を使って、1999年から2002にかけて9例の患者に対して熱-熱外混合ビームによる術中ホウ素中性子捕捉療法(IO-BNCT)を実施した。グリオブラストーマの生存中央値は、9.8カ月であり星細胞腫は、16.8カ月であった。熱-熱外混合ビームによる術中BNCTは、従来の治療法に比べ初期の放射線効果は良好であった。これらのフェーズI/IIの臨床試験は局所の腫瘍コントロールで有効でした。今後、IO-BNCTの有効性を証明するするため、革新的な手法を伴った臨床試験を継続して実施していくものである。これまで実施した臨床試験の結果を紹介するとともに、今後の展望について記述する。
松村 明*; 山本 哲哉*; 柴田 靖*; 中井 啓*; Zhang, T.*; 阿久津 博義*; 松下 明*; 安田 貢*; 高野 晋吾*; 能勢 忠男*; et al.
ポストシークエンス時代における脳腫瘍の研究と治療, p.427 - 435, 2002/07
新しく整備されたJRR-4号炉にて混合(熱・熱外)中性子を用いた術中中性子捕捉療法(粒子線治療)のphaseI/II臨床治験を行い、その有用性を検討し、さらに患者位置セッテイングシステムと線量評価システムの検証も行う。1999年10月よりJRR-4号炉にて混合中性子を用いてPhaseI/IIの臨床研究を開始した。対象は7例で悪性神経膠腫GradeIII)3例・神経膠芽腫(GradeIV)が4例の初発例で、治療対象は以前に放射線治療を受けていないもの,一側の脳半球に限局している,全身的な合併症や多重癌なし,年齢は18-70歳までとした。Follow up期間は2ヶ月から21ヶ月であり、平均(median生存期間は神経膠芽腫で15.7ヶ月でこれまでに1例が腫瘍の遠隔再発により死亡し、もう1例は脳以外の原因で15ヶ月目に死亡したが腫瘍再発はなかった。悪性神経膠腫は平均(median)生存期間 16.3ヶ月であり、3例中1例が脳以外の原因で死亡したが、残り2例は生存中で経過観察中である。神経膠芽腫は1年生存率が75%,悪性神経膠腫は1年生存率は100%で、全体としても1年以内の死亡は1例のみである。症例数も少なく、症例選択の問題もあり、他の成績と直接比較できないが、初期段階としては満足すべき成績と考えられる。今後さらに症例を増やして検討したい。なお、原研の本研究に対する協力は、臨床研究を補助する熱中性子及び血液中ホウ素濃度測定並びに物理線量評価,患者セッティングシステムについて行った。
高橋 良和; 加藤 崇; 布谷 嘉彦; 安藤 俊就; 西島 元; 中嶋 秀夫; 檜山 忠雄; 杉本 誠; 礒野 高明; 小泉 徳潔; et al.
Fusion Engineering and Design, 58-59, p.93 - 97, 2001/11
被引用回数:10 パーセンタイル:59.01(Nuclear Science & Technology)ITER計画において、13T-46kA定格性能を有するCSモデルコイルが開発され、実験が行われている。超電導コイルにおいて、電源と接続し電流を供給する窓口であるターミナル・ジョイントは、そのコイルの性能を決める重要なものの1つである。モデル・コイルは、真空容器の中で組立てられた。この時、ジョイントは垂直方向に組立てられるので、通常用いられるハンダは使用できないので、インジウム線を用いた組立て技術を開発した。開発にあたって、3組の短尺サンプルを製作し、実験を行った。その結果、十分に小さな電気抵抗であったので、モデル・コイルにこの技術を適用した。モデル・コイルの実験において、5n以下という低抵抗であり、その温度上昇は0.06K以下であった。これらの結果を報告する。
小泉 徳潔; 東 克典*; 土屋 佳則; 松井 邦浩; 高橋 良和; 中嶋 秀夫; 西島 元; 布谷 嘉彦; 安藤 俊就; 礒野 高明; et al.
Fusion Engineering and Design, 58-59, p.1 - 5, 2001/11
被引用回数:2 パーセンタイル:19.66(Nuclear Science & Technology)13T-46kAステンレスコンジット導体NbAlを開発し、その臨界電流性能を評価した。NbAlは強度が高いために、ステンレスコンジットを使用しても、そこにかかる歪は0.4%以下と評価できる。これによる臨界電流の劣化度は10%と小さい。実験では、サンプル製作の都合上、NbAlに熱歪がかからなかった。本サンプルの臨界電流値には劣化がなく、実際のコイルの導体でも、この測定値より10%程度低い臨界電流値となる。よって、臨界電流値は100kAと予想され、十分な裕度がある。
寺門 恒久; 岡野 潤; 島田 勝弘; 三浦 友史; 山下 睦樹*; 松川 誠; 細金 延幸; 辻 博史; 安藤 俊就*; 高橋 良和; et al.
JAERI-Tech 2001-056, 24 Pages, 2001/08
国際熱核融合実験炉(ITER)の工学設計活動の一つとして、中心ソレノイド(CS)モデルコイルの開発が、日本、欧州連合、ロシア及び米国の共同で1992年から開始された。CSモデルコイルの通電試験は、日本原子力研究所那珂研究所の試験設備を用いて、国際共同実験チームにより行われた。通電試験には、直流通電試験とパルス通電試験があり、このうち直流通電試験は超電導磁石研究室の低電圧電源を用いた。一方、パルス通電にはJT-60のポロイダル磁場コイル電源を使用した。本レポートは、このパルス通電を行うために実施したJT-60ポロイダル磁場コイル電源の改造や、制御特性改善のためのリアルタイム制御手法の改良、及び得られた試験結果について報告する。
小泉 徳潔; 高橋 良和; 中嶋 秀夫; 土屋 佳則; 松井 邦浩; 布谷 嘉彦; 安藤 俊就; 檜山 忠雄; 加藤 崇; 礒野 高明; et al.
低温工学, 36(8), p.478 - 485, 2001/08
ITER-EDAの一環として、ステンレス鋼製コンジットを使用したNbAl導体を開発した。本導体の臨界電流性能を短尺の導体サンプルを用いて評価した。その結果、本導体が予想どおりの臨界電流性能を満足することが確認できた。また、本導体の臨界電流値は、運転条件である13T,4.5Kで90kA以上であることがわかり、定格電流値46kAに対して十分な裕度をもつことも確認できた。ただし、本導体の熱処理(NbAl生成のため)後に大きな熱応力が残留することも見いだした。
加藤 崇; 中嶋 秀夫; 礒野 高明; 濱田 一弥; 河野 勝己; 杉本 誠; 布谷 嘉彦; 小泉 徳潔; 松井 邦浩; 押切 雅幸*; et al.
低温工学, 36(6), p.315 - 323, 2001/06
CSモデル・コイル試験装置は、ITER R&Dで製作されたCSモデル・コイル及びCSインサート・コイルの検証すべきコイル性能を試験する超伝動コイル試験装置である。本装置の最大の特徴は、高出力の大電源(最大出力225MVA: JT-60トロイダル磁場用電源)と大型ヘリウム冷凍システム(5kW@4.5K及び超臨界圧ヘリウムを1.0kg/sまで強制循環可能)を併せ持つ点である。本試験装置は、世界最大の超伝動コイル試験装置となり、CSモデル・コイル及びCSインサート・コイル試験において約5ヶ月間に渡る連続運転にその性能を十分に発揮し試験成功を導いた。本試験装置の設計,仕様,そして、性能について述べる。
辻 博史; 奥野 清*; Thome, R.*; Salpietro, E.*; Egorov, S. A.*; Martovetsky, N.*; Ricci, M.*; Zanino, R.*; Zahn, G.*; Martinez, A.*; et al.
Nuclear Fusion, 41(5), p.645 - 651, 2001/05
被引用回数:57 パーセンタイル:83.02(Physics, Fluids & Plasmas)ITERを構成する3群の超伝導コイルでは、中心ソレノイド・コイルが最も高い磁場13Tを0.4T/s以上の速度で急速励起するパルス動作が要求される点で、最も技術的難度の高いコイルである。そこで中心ソレノイド・コイル工学設計の妥当性を確認し、併せてコイルの製作技術を開発する目的で、中心ソレノイド・モデル・コイルの開発が進められてきた。約8年をかけて完成したモデル・コイルの実験がこの程、国際共同作業として原研で実施され、技術開発目標をすべて満足する実験成果と貴重な技術データが得られた。
能勢 忠男*; 松村 明*; 山本 哲哉*; 柴田 靖*; 吉田 文代*; 阿久津 博義*; 安田 貢*; 松下 明*; 中井 啓*; 山田 隆*; et al.
UTRCN-G-29, p.114 - 123, 2001/00
JRR-4は熱中性子ビーム(Thermal beam mode II; TNB-II)、熱及び熱外中性子の混合ビーム(Thermal beam mode I; TNB-I)並びに熱外中性子ビーム(Epithermal beam mode;ENB)を供給できるような新しく開発された研究用原子炉である。本報告はJRR-4のそれぞれのビームに対する基礎的放射線生物学的研究と熱及び熱外中性子の混合ビームを用いた術中ホウ素中性子捕捉療法のPhaseI/II Studyについて報告する。生物学的基礎研究において、ENBでは速中性子線量を減衰させながら、深部に熱中性子を補えることが細胞生存率曲線から明かとなった。また、2000年5月までに5名の患者に対してTNB-Iを用いた術中BNCTを実施した。外部照射と比較して、術中BNCTは皮膚反射とボイド効果のために高い治癒線量を与えることができる。
松村 明*; 山本 哲哉*; 柴田 靖*; 阿久津 博義*; 安田 貢*; 松下 明*; 中井 啓一*; 山田 隆*; 高野 晋吾*; 水谷 太郎*; et al.
Proceedings of 9th International Symposium on Neutron Capture Therapy for Cancer, p.29 - 30, 2000/10
1999年10月から新しいBNCT試験は術中BNCTの状態で混合熱-熱外ビームを用いてJRR-4医療照射設備で開始された。これまでに5名の患者はこの試験に参加した。最大表面B(n,)線量は第一グループにおいて正常脳内10.4Gyと計画され、重大な障害がなければ13Gyへ10%の線量増加を行う。すべての患者は明白な腫瘍の可能性となく、1~7ヶ月間の観察中であるが存命している。しかし過剰線量を受けた放射線損傷の1例がある。ほかには軽い脳神経障害が2例観察された(1例は脳神経麻痺、1例は構語障害)。純熱ビームモードと比較するとIOBNCTでのTMIの強い浸透度と2次線のために注意深く線量増加は計画されるべきである。(構語障害とは少し喋りづらい症状で、ろれつがまわりにくいようなものである。)
高橋 良和; 安藤 俊就; 檜山 忠雄; 中嶋 秀夫; 加藤 崇; 杉本 誠; 礒野 高明; 押切 雅幸*; 河野 勝己; 小泉 徳潔; et al.
低温工学, 35(7), p.357 - 362, 2000/07
ITER計画において開発された中心ソレノイド(CS)モデルコイルの実験が行われているので、その結果のみ速報として報告する。直流定格通電試験においては、クエンチすることなく、定格電流値46kAまで、通電することができた。その時の発生磁場は13T、蓄積エネルギーは640MJである。また、遮断試験において、最大電圧4.8kVが発生する実験を行い、コイルの健全性を研究した。また、JT-60電源を用いたパルス実験を行い、0.5T/sの通電を行った。これらの実験によるコイルの超電導特性について、報告する。
安藤 俊就; 檜山 忠雄; 高橋 良和; 中嶋 秀夫; 加藤 崇; 礒野 高明; 杉本 誠; 河野 勝己; 小泉 徳潔; 布谷 嘉彦; et al.
電気学会論文誌,B, 120(3), p.449 - 456, 2000/03
国際熱核融合実験炉(ITER)のR&Dとして進められている中心ソレノイドモデル・コイル計画の13T-640MJ超電導パルス・コイルの設計と製作について紹介する。
安藤 俊就; 檜山 忠雄; 高橋 良和; 中嶋 秀夫; 加藤 崇; 礒野 高明; 杉本 誠; 河野 勝己; 小泉 徳潔; 布谷 嘉彦; et al.
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 10(1), p.568 - 571, 2000/03
被引用回数:10 パーセンタイル:53.54(Engineering, Electrical & Electronic)1992年より開始されたITER中心ソレノイド・モデル・コイル作製は7年の歳月をかけてようやく完成した。本コイル製作で習得した高度の技術、ITER建設に向けての課題について紹介する。
高橋 良和; 布谷 嘉彦; 西島 元; 小泉 徳潔; 松井 邦浩; 安藤 俊就; 檜山 忠雄; 中嶋 秀夫; 加藤 崇; 礒野 高明; et al.
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 10(1), p.580 - 583, 2000/03
被引用回数:20 パーセンタイル:68.9(Engineering, Electrical & Electronic)超伝導コイル開発において、導体ジョイントは、最も重要な技術の一つである。46-kA NbSn導体を拡散接合により接続する技術を開発した。このサンプルを製作し、性能評価試験を行った。その結果、非常に秀れた性能を有することが確認された。この技術は、ITERモデル・コイルに用いられ15か所のジョイントがすでに製作された。これらの性能評価試験結果を中心に報告する。
安藤 俊就; 檜山 忠雄; 高橋 良和; 中嶋 秀夫; 加藤 崇; 杉本 誠; 礒野 高明; 河野 勝己; 小泉 徳潔; 濱田 一弥; et al.
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 9(2), p.628 - 631, 1999/06
被引用回数:8 パーセンタイル:51.51(Engineering, Electrical & Electronic)国際協力で進めている国際熱核融合実験炉(ITER)のR&Dにおいて最も重要な位置を占める中心ソレノイド・モデル・コイルの外層モジュールの建設が90%の完成をみるところまで進展した。その製作の内容について紹介する。
高橋 良和; 安藤 俊就; 檜山 忠雄; 中嶋 秀夫; 加藤 崇; 杉本 誠; 礒野 高明; 押切 雅幸*; 河野 勝己; 小泉 徳潔; et al.
Fusion Engineering and Design, 41(1-4), p.271 - 275, 1998/09
被引用回数:4 パーセンタイル:38.68(Nuclear Science & Technology)原研において、ITER-EDAのもと、中心ソレノイド(CS)モデル・コイルを開発している。本コイル閉導体は、NbSnが用いられ、ほぼ完成しつつある。導体接続部、熱処理及び巻線技術のR&Dが行われ、それぞれの技術が確立された。これを踏まえて、外層モジュール(8層)の最初の1層の巻線が完成した。本コイルは、1998年に完成し、原研の試験装置において実験が行われる予定である。
杉本 誠; 礒野 高明; 濱田 一弥; 河野 勝己; 小泉 徳潔; 布谷 嘉彦; 松井 邦浩; 加藤 崇; 中嶋 秀夫; 高橋 良和; et al.
低温工学, 33(8), p.549 - 560, 1998/00
ITER工学設計活動の一環として、CSモデル・コイルの開発が進行中である。CSモデル・コイルの国際共同実験のために、原研ではITER共通試験装置の開発を行った。この試験装置開発のなかで、ITER用ガス冷却型電流リードの開発を行った。本電流リードは1995年8月に原研での据付工事を終え、実験を行った。この実験結果について報告する。熱侵入量は設計どおりの値を示した。また60kA通電を行い、ITER・TFコイルへの適用も実証した。