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高橋 博樹; 川瀬 雅人; 榊 泰直; 吉川 博; 石山 達也*; 伊藤 雄一; 加藤 裕子; 杉本 誠*; 鈴木 隆洋*
Proceedings of 3rd Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 31st Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.442 - 444, 2006/08
J-PARC 3GeV RCSは、高い周波数(25Hz)で連続的にMLFとMRの両施設には、それぞれ異なるパラメータのビームを入射する。また、一般的な加速器同様に、パラメータの調整等がビームを停止することなく連続運転中に行われることも考えられるため、操作によるビームロスを可能な限り低減することも必要である。そのため、いずれの施設に送るビームかを正確に区別した監視・操作を行うという、他に類をみない機能を有するRCS制御システムの開発が必須である。本報告では、要求機能の一つである「複数台のパターン電源出力波形の同時・同期変更」を、タイミングシステムとその情報を利用して実現する、3GeV RCS制御システムの同時・同期操作について述べる。
松田 誠; 竹内 末広; 月橋 芳廣; 花島 進; 阿部 信市; 長 明彦; 石崎 暢洋; 田山 豪一; 仲野谷 孝充; 株本 裕史; et al.
Proceedings of 3rd Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 31st Linear Accelerator Meeting in Japan, p.275 - 277, 2006/00
2005年度のタンデム加速器の運転日数は182日であった。加速管の更新により最高端子電圧は19.1MVに達し18MVでの実験利用が開始された。利用イオン種は21元素(28核種)であり、Oの利用が全体の約2割で、おもに核化学実験に利用された。p,
Li,
Xeの利用はそれぞれ約1割を占め、p,
LiはおもにTRIACの一次ビームに利用された。超伝導ブースターの運転日数は34日で、昨年度から始まったTRIACの実験利用は12日であった。開発事項としては、タンデム加速器では加速管を更新し最高電圧が19MVに達した。また高電圧端子内イオン源の14.5GHzECRイオン源への更新計画が進行している。超伝導ブースターは1994年以来高エネルギービームの加速に利用されてきたが、近年になりインジウムガスケットに起因する真空リークが発生している。空洞のQ値も下がってきており、対策として空洞に高圧超純水洗浄を施し性能を復活させる試験を進めている。KEKと共同で進めてきたTRIACは2005年3月に完成し、10月から利用が開始された。TRIACからのビームを超伝導ブースターにて5
8MeV/uのエネルギーまで加速する計画を進めており、TRIACからの1.1MeV/uのビームを効率よく加速するため、low
空洞の開発を行っている。
千代 悦司; 小林 鉄也; 鈴木 浩幸; 山崎 正義; 堀 利彦; Fang, Z.*; 福井 佑治*; 川村 真人*; 山口 誠哉*; 穴見 昌三*
Proceedings of 3rd Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 31st Linear Accelerator Meeting in Japan, p.962 - 964, 2006/00
大強度陽子加速器施設(J-PARC)のリニアック棟は平成17年4月に建屋が完成し、加速器機器の据付調整が行われている。現在、ほぼすべての機器の据付が完了し、調整作業を行っている。本発表では、インピーダンスを低く抑えるために施された接地系について報告するほか、漏れ電波測定や高調波フィルターなどについても報告する。
飯島 北斗; 西谷 智博; 永井 良治; 羽島 良一; 峰原 英介
Proceedings of 3rd Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 31st Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.529 - 531, 2006/00
現在われわれが推し進めているエネルギー回収型の加速器を利用した次世代光量子源では、大電流電子ビームの加速(100mA, 56GeV),低エミッタンスビーム(0.1mm
mrad)によるコヒーレントX線の発生,フェムト秒科学への利用のために極短電子バンチ(100fs)の発生を行う。この3つの性能を達成するための重要な要素の1つに電子銃がある。大電流と低エミッタンスを実現するカソードとしては負電子親和力(NEA)表面のGaAsカソードが存在するが、大電流を引き出すためには超格子構造にする必要がある。また、量子効率と寿命を保持するために電子銃の真空を
Torr程度にする必要などがある。現在、このカソードが実機で必要な性能を出せることを実証するために電子銃のテストベンチを構築している。この電子銃はこれまでわれわれが開発してきたJAEA ERL-FEL加速器の電子銃をもとに熱カソードからNEA-GaAsフォトカソードに変えて設計を行った。高圧印加に関しては、SF6ガスを充填したタンク内に高圧部を収納する形式を取っている。カソードはロードロック方式で電子銃と一体化した真空槽内でNEA表面に仕上げたGaAsを導く方式を取っている。
佐藤 健一郎; Lee, S.*; 外山 毅*; 林 直樹
Proceedings of 3rd Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 31st Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.115 - 117, 2006/00
現在建設中のJ-PARC施設3GeV RCSリングは1MWビームを、50GeV MRリングは0.75MWビームを加速する。このような大電流ビームのプロファイルを非破壊観測するために、残留ガスプロファイルモニター(IPM)が現在開発中である。われわれはIPMの有用性を確かめるために試験機を製作し、KEK陽子シンクロトロン主リング(KEK-PS)に設置し、KEK-PSからの陽子ビームを用いてイオン収集・電子収集両方の運転モードについてテストを行ってきた。得られたデータから実機の検出精度を議論する。
森下 卓俊; 浅野 博之; 伊藤 崇; 池上 雅紀*; 高崎 栄一*; 田中 宏和*; 内藤 富士雄*; 吉野 一男*
Proceedings of 3rd Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 31st Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.376 - 378, 2006/00
J-PARCリニアックにおいて、2005年秋よりDTL及びSDTLのインストールが開始され、2006年3月に設置を終えた。機器を精密にアライメントすることは、高品質のビーム加速のために重要である。DTL/SDTLにおいては、接続されるケーブル,機器が多く、特にDTLにおいては再アライメントに時間を要するため、インストール時からビーム加速に耐えうる精度まで精密にアライメントを行った。レーザートラッカーを用いた測定により、要求精度を満たすことを確認した。また、トンネル内の床レベルの変動を一年以上にわたり監視し、変動を定量的に評価した。
鈴木 浩幸; 千代 悦司; 伊藤 崇; 長谷川 和男; 穴見 昌三*; 山口 誠哉*; 道園 真一郎*; Fang, Z.*; 内藤 富士雄*; 田中 宏和*
Proceedings of 3rd Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 31st Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.493 - 495, 2006/00
J-PARC用加速空洞自動チューナーコントローラは加速空洞内の共振周波数を調整するための装置で温度による共振周波数のズレをカップの出し入れによって制御する装置である。しかしチューナーの現在位置(カップの挿入量)を計測する方式はポテンションメータからのアナログ値を使い表示させているため、ノイズによる影響が顕著に表れる。そのため、RFの要求スペック324MHzに対してチューナー感度10ミクロン(位相では0.17DEG)と言う精度での制御が確保することが難しいことから、チューナーコントローラのノイズ対策を施した。それにより対策前のノイズのふらつき30ミクロンが対策後は
10ミクロンまで精度が上がった。
野村 昌弘; 田村 文彦; Schnase, A.; 山本 昌亘; 長谷川 豪志; 穴見 昌三*; 絵面 栄二*; 原 圭吾*; 戸田 信*; 大森 千広*; et al.
Proceedings of 3rd Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 31st Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.454 - 456, 2006/00
J-PARCシンクロトロンの加速空胴は、6個の水タンクからなり、各水タンクには3枚の金属磁性体コアが装填されている。冷却方式は水による直接冷却方式を採用し、加速ギャップは3か所である。この加速空胴の特長は、高い加速電圧(45kV/Cavity)を達成するために金属磁性体コアを採用している点である。このような高加速電圧の条件で金属磁性体コアを用いた例はないため、300時間の連続通電試験等を行い金属磁性体コアの開発を進めている。本発表では、この金属磁性体コアの開発状況について述べる。
羽島 良一; 沢村 勝; 永井 良治; 菊澤 信宏; 西森 信行; 飯島 北斗; 西谷 智博; 峰原 英介
Proceedings of 3rd Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 31st Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.251 - 253, 2006/00
2005年10月に、日本原子力研究所と核燃料サイクル開発機構が統合し、日本原子力研究開発機構が発足した。これに合わせて、自由電子レーザー研究グループはERL光量子源開発研究グループ(量子ビーム応用研究部門先進光源開発研究ユニットに所属)となった。これまでに蓄えた超伝導加速器の経験をもとにして、高出力自由電子レーザーに加えて、ERL型次世代放射光源の要素技術開発を行っている。本報では、ERLグループの現況を報告する。
羽島 良一; 永井 良治; 飯島 北斗; 西谷 智博; 西森 信行; 大澤 哲*; 坂中 章悟*; 宮島 司*
Proceedings of 3rd Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 31st Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.753 - 755, 2006/00
ERL型次世代放射光源を目指したR&Dが、KEKとJAEAを中心として進められている。本R&Dでは、必要な要素技術開発を行い、続いて実証機(小型ERL)での総合試験を行った後に、ERL放射光施設の建設に進む予定である。要素技術開発の重要なテーマの一つが、大電流,低エミッタンス電子ビームを発生し安定に加速できる入射器の設計製作である。われわれは、次世代放射光源が要求する仕様、平均電流100mA,規格化エミッタンス0.1mm-mradを満たすために、NEA表面を持つ光陰極(熱エミッタンスが小さい)を備えたDC電子銃と超伝導入射加速器の組合せを採用し、設計の最適化を進めている。
高橋 俊晴*; 峰原 英介; 羽島 良一; 西森 信行; 沢村 勝; 永井 良治; 菊澤 信宏; 飯島 北斗; 西谷 智博; 奥田 修一*
Proceedings of 3rd Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 31st Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.523 - 525, 2006/00
エネルギー回収型ライナック(ERL)は、放射光リングに比べてバンチが短く、また既存のライナックよりも大電流を加速できるなど優れた特長を持ち、ほかの手法では実現できない大強度のコヒーレント放射光(CSR)を発生させることが可能であることから、テラヘルツ領域での新たな光源として期待されている。国内唯一のERLである原子力機構ERLでは、高強度テラヘルツCSRの本格利用を目指しており、本研究では昨年の報告時よりも安定したマシンの状態でのCSRスペクトルを改めて測定するとともに、大出力赤外FEL(発振波長20m)を発振させることによるCSRスペクトルの変化を観測した。
谷 教夫; 渡辺 泰広; 安達 利一*; 染谷 宏彦*; 五十嵐 進*
Proceedings of 3rd Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 31st Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.415 - 417, 2006/00
J-PARC Rapid Cycle Synchrotron(RCS)の主電磁石は偏向電磁石24台,四極電磁石60台,六極電磁石18台,補正電磁石52台から構成されている。大強度陽子施設の主要加速器の一つであるRCSは、1MWの陽子ビームを発生させるために空間電荷力を抑制するうえでアパーチャを大きく取らなければならない。そのために陽子ビームを周回させる電磁石は、大口径の磁極間隙が必要となる。また、電磁石は25Hzの速い繰り返しで磁場を変化させるため、磁極端部での漏れ磁場や渦電流の影響が問題となる。特に偏向電磁石以外の電磁石は、鉄芯長と磁極間隙(ボア径)の比が小さいことから漏れ磁場による影響が懸念される。したがって、隣接する電磁石による磁場の干渉効果から高次の多極磁場成分がどのような影響を受けるのか評価することはビームロスを低減させる運転パラメータを決めるうえで重要となってくる。本論文では、四極電磁石に隣接した補正電磁石や六極電磁石の磁場の干渉効果を評価するために行った測定試験について報告する。
高柳 智弘; 植野 智晶; 金正 倫計; 竹田 修; 山崎 良雄; 吉本 政弘; 神谷 潤一郎; 渡辺 真朗; 倉持 勝也; 入江 吉郎
Proceedings of 3rd Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 31st Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.74 - 76, 2006/00
J-PARC 3GeV RCSの入射バンプシステムは、Linacからの入射ビーム(H)とRCSの周回ビーム(H
)を合流させ、大強度の陽子ビームを生成する重要な機器の一つである。このうち、1号機を製作した水平シフトバンプ電磁石の磁場分布の測定と、コイル,端板、及び、側板の温度分布測定を行った。また、水平ペイントバンプ電磁石電源の24時間の連続通電試験を行った。その結果、Linacの初期ビーム出力となる181MeVビーム入射の仕様を十分満足することを確認した。
植野 智晶; 高柳 智弘; 金正 倫計; 竹田 修; 山崎 良雄; 吉本 政弘; 神谷 潤一郎; 渡辺 真朗; 倉持 勝也
Proceedings of 3rd Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 31st Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.427 - 429, 2006/00
大強度陽子加速器施設(J-PARC)の3GeV RCS入射用のパルス電磁石は、大電流による高速立ち上げと立ち下げを繰り返すため電磁石は振動する。また、渦電流を抑えるためにセラミックスダクトを使用するが、電磁石の振動により割れる可能性がある。そこで、本研究では高速・高精度CCDレーザー変位計を用いて、入射用水平シフトバンプ電磁石の振動測定を行った。
倉持 勝也; 神谷 潤一郎; 金正 倫計; 竹田 修; 吉本 政弘; 高柳 智弘; 渡辺 真朗; 山崎 良雄; 植野 智晶
Proceedings of 3rd Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 31st Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.421 - 423, 2006/00
J-PARCにおける3GeV RCSキッカ電磁石の実機が完成し、真空環境下において60kV, 25ppsでの磁場測定を行った。磁場の安定性、及び、同型キッカ電磁石の比較をし、議論を行う。
渡辺 泰広; 谷 教夫; 安達 利一*; 五十嵐 進*; 染谷 宏彦*
Proceedings of 3rd Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 31st Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.424 - 426, 2006/00
J-PARC Rapid Cycle Synchrotron(RCS)の主電磁石電源は、偏向電磁石電源1台,四極電磁石電源7台から構成されており、各電源のトラッキングを取るための電流制御が必要となる。電磁石の電流波形はDCバイアスが重畳した25Hzの正弦波電流であり、電磁石はチョークトランス及び共振コンデンサから構成される共振回路を通して励磁する。本論文では、計算機制御による共振電源の電流制御系について検討を行い、RCSの主電磁石の磁場測定用に製作した試験電源を用いて実証試験を行った。
芳賀 浩一; 谷 教夫; 渡辺 泰広; 染谷 宏彦*; 安達 利一*
Proceedings of 3rd Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 31st Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.418 - 420, 2006/00
現在、高エネルギー加速器研究機構及び日本原子力研究開発機構共同において、J-PARC 3GeVシンクロトロン棟に高精度に設置される電磁石の磁場測定を行っている。電磁石群は、加速器の中核を占め、目標とする仕様の陽子ビームをコントロールするため、高精度な電磁石の磁場分布測定が必要である。そのため、電磁石の機械中心に対する磁場分布との関係を正確に把握することが重要となってくる。そのためには、当然、磁場測定前の電磁石のアライメントを精密に行う必要がある。そこで今回、多量の電磁石のアライメントを行う時に電磁石を易しく・高精度に位置決め、及び作業効率を向上することが可能な位置調整システムを開発した。また、3Gevシンクロトロン棟に電磁石への据付・アライメント時の際も同時にこれらの位置調整システムが使用・応用が可能となるようにした。
柏木 啓次; 岡村 昌宏*; 服部 俊幸*; Jameson, R. A.*; 山本 和男*; 藤本 哲也*; 神谷 富裕
Proceedings of 3rd Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 31st Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.570 - 572, 2006/00
直接プラズマ入射法(DPIS)は、大強度の重イオンビームを生成することを目的とした、イオン源から加速器へのビーム入射方法であり、その有効性が実験的に証明されている。だが一方、DPISによる加速ビーム波形はイオン源から出射するビームの波形と異なる原因が不明であるという問題がある。これまでDPISのシミュレーション手法が確立されていなかったため、DPISの加速ビーム波形や加速電流値の予測を行うことができず、この原因を解明することができなかった。これらの2つのビームパルス波形の関係を明らかにするため、実測データを初期値としたビーム引き出しシミュレーション及びビーム加速シミュレーションを行った。ビーム引き出しシミュレーションよりRFQ線形加速器に入射するビームパラメーターの時間変化が明らかになり、その結果を用いたビーム加速シミュレーションによって実験で得られた加速ビーム波形が再現された。これらの結果から、高ビーム電流領域において入射ビームと加速器のアクセプタンスの間でミスマッチが生じていることが明らかになり、入射ビーム波形と加速ビーム波形が異なる原因が解明された。
飯島 北斗; 永井 良治; 羽島 良一; 峰原 英介
Proceedings of 3rd Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 31st Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.738 - 740, 2006/00
これまでわれわれのグループはエネルギー回収型超伝導加速器(ERL)を用いた中赤外超短パルス高出力FELの開発を進めてきた。この加速器から発振される波長約20mのチャープされたFELは、例えば多原子分子の解離などに応用した場合、現状の技術よりも飛躍的に高い解離効率が期待される。これまでの研究で、波長23.3
m,パルス幅319fs(FWHM),チャープ量
=14.3%のFEL発振に成功し、これを自己相関により測定した。現在はこのチャープされたFELの時間と周波数の相関を直接観測するために、frequency-resolved opticalgrating(FROG)による計測の準備を進めている。FROGは自己相関を測定する部分に加えて、周波数情報を得るための波長計測部分からなる。自己相関を測定する部分では、倍波を発生するために基本波の強度,偏向方向のパラメータを押さえることが必要となる。そのため、基本波の強度,波長分布,変更方向を測定した。
西谷 智博; 田渕 雅夫*; 則竹 陽介*; 林谷 春彦*; 羽島 良一; 飯島 北斗; 永井 良治; 沢村 勝; 菊澤 信宏; 西森 信行; et al.
Proceedings of 3rd Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 31st Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.45 - 47, 2006/00
電子源の高輝度性能化は、次世代放射光源であるERL放射光源の実現のみならず、生体分子の観察や3次元構造解析可能な電子顕微鏡の実現の鍵となる不可欠な技術要素である。特にERL放射光源を実現するにあたって、電子源には、エネルギー幅が極めて小さく、大電流の高輝度性能が要求されている。このような電子源として、バルク状GaAsフォトカソードが、負電子親和力の表面を持つ利点から要求性能を満たす電子源として期待されている。しかし、従来技術であるバルク状GaAsフォトカソードは、量子効率が5%程度と小さく、大電流引き出しの際に励起レーザーの高出力問題を抱えている。そこでわれわれは、従来のバルク状GaAsフォトカソードを遥かに越える量子効率で、室温レベルの極小のエネルギー幅の電子ビームを実現する新型GaAsフォトカソードの開発に着手した。