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Lee, K. K.*; 大島 武; 大井 暁彦*; 伊藤 久義; Pensl, G.*
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 45(9A), p.6830 - 6836, 2006/09
被引用回数:16 パーセンタイル:51.17(Physics, Applied)六方晶炭化ケイ素(6H-SiC)上に作製した金属-酸化膜-半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)のチャンネル移動度()にステップバンチングが及ぼす影響を調べた。チャンネル方向がステップバンチングに平行又は垂直になるように設計した6H-SiC MOSFETのを比較したところ、ステップバンチングに垂直なチャンネル方向を有するMOSFET(垂直MOSFET)のは平行なもの(平行MOSFET)に比べ低いことが判明した。さらに、これらのMOSFETに線を照射したところ、平行MOSFETのは単調に減少するのに対し、垂直MOSFETのは4Mradまでの照射では増加を示し、それ以上の照射量では減少することが見いだされた。また、表面平坦性4nm以下の基板に作製したMOSFETのは、線照射により単調に減少することが確認された。これらの結果から、垂直MOSFETでは、結晶表面の乱れから電流はチャンネルの最表層ではなく深い部分を流れるため、を減少させる原因となる界面準位の影響を受けづらいこと、さらに、低線量の線照射ではスクリーニング効果により見かけ上が増加することが示唆される。
木下 明将*; 岩見 基弘*; 小林 健一*; 中野 逸夫*; 田中 礼三郎*; 神谷 富裕; 大井 暁彦; 大島 武; 福島 靖孝*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 541(1-2), p.213 - 220, 2005/04
被引用回数:27 パーセンタイル:84.73(Instruments & Instrumentation)高エネルギー物理の実験で使用可能な炭化ケイ素(SiC)ダイオードを用いた耐放射線性のアルファ線検出器の開発を目的に、六方晶6H-SiC上に作製したpnダイオードへ線照射及び電子線照射を行い電荷収集の変化を調べた。pnダイオードは、p型6H-SiCエピタキシャル膜にリンイオン注入(800C)後、熱処理(1650C,3分間、Ar中)することでn領域を形成し作製した。線はCo線源により室温で1MR/hのレートにて250Mradまでの照射を行った。電子線照射は2MeVのエネルギーで110/cmまで行った。Amより放出される4.3MeVアルファ線を用いて電荷収集を測定した。またマイラー膜にてエネルギー減衰させることで1.8MeVアルファ線についても電荷収集測定を行った。その結果、250Mradまでの線照射,110/cmの電子線照射によっても電荷収集効率は低下しないことが明らかとなり、SiCの検出器としての優れた耐放射線性が明らかとなった。また、空乏層内でイオンが停止する1.8MeVアルファ線の場合は電荷収集効率が100%となることが見いだされた。
大島 武; 住田 泰史*; 今泉 充*; 川北 史朗*; 島崎 一紀*; 桑島 三郎*; 大井 暁彦*; 伊藤 久義
Proceedings of 31st IEEE Photovoltaic Specialists Conference and Exhibition (PVSC-31), p.806 - 809, 2005/00
多接合型(InGaP/GaAs/Ge)太陽電池について、低温(175K)での10MeV陽子線照射及び電気特性測定を行った。310/cm照射により短絡電流,開放電圧,最大電力をそれぞれ初期値の77%, 77%, 50%程度まで低下させ、その後、光照射や電流注入が劣化した特性に及ぼす影響を調べた。その結果、AM0模擬太陽光照射では劣化した特性は変化しないが、暗状態での順方向バイアス印加により0.5A/cm程度の電流注入を行うと短絡電流,開放電圧,最大電力ともに回復を示すことが判明した。
今泉 充*; 高本 達也*; 住田 泰史*; 大島 武; 山口 真史*; 松田 純夫*; 大井 暁彦; 神谷 富裕
Proceedings of 3rd World Conference on Photovoltaic Energy Conversion (WCPEC-3) (CD-ROM), 4 Pages, 2004/01
多接合型太陽電池の放射線劣化の振る舞いを総合的に明らかにし、劣化のモデル化を行うため、多接合型太陽電池を構成している各単セル構造について、放射線照射による劣化の振る舞いを調べた。トップセルに使用されるInGaPセルは陽子線照射中に光照射のあるなしにかかわらず同様な劣化の振る舞いを示した。ミドルセルであるInGaAsセルは、In含有量が増加するに従い耐放射線性が劣化すること、ボトムセルに使用されるGeセルの耐放射線性はトップ,ミドルセルに比べ低いことが明らかになった。
住田 泰史*; 今泉 充*; 松田 純夫*; 大島 武; 大井 暁彦; 神谷 富裕
Proceedings of 3rd World Conference on Photovoltaic Energy Conversion (WCPEC-3) (CD-ROM), 4 Pages, 2004/01
宇宙用太陽電池は宇宙放射線への暴露によって劣化するため、初期の変換効率だけでなく寿命末期での性能も重要である。今回は劣化予測法が確立していない3接合型宇宙用太陽電池について地上でのプロトン照射を行い、放射線照射試験に基づく従来の2種類の劣化予測法、すなわち相対損傷ドーズ法とはじき出し損傷ドーズ法の適用妥当性を検討した。3接合型太陽電池では、それぞれInGaP, GaAs, Geによる3つの接合層が直列に接続されている。相対損傷ドーズ法を適用した場合、プロトンの進入深さと電池の層構造を考慮に入れることで各層の電圧劣化から電池全体の開放電圧劣化挙動を説明できる一方で、短絡電流値と電力値については、予測値が大きな誤差を含むことが問題となった。分光感度の解析により各層の電流発生値を見積もった結果、劣化に伴って全体の電流を制限する接合層が初期のInGaP層からGaAs層に移る現象を明らかにし、単純なセル構造に対して開発された相対損傷ドーズ法は精密な電流値劣化予測には不向きであることを示した。はじき出し損傷ドーズ法による評価も、複雑な電流劣化挙動のため劣化予測値のばらつきが大きく、短絡電流値及び電力値の劣化には不適当であり、3接合型太陽電池に特化した劣化予測法の開発が必要であるとの結論を得た。
住田 泰史*; 今泉 充*; 松田 純夫*; 大島 武; 大井 暁彦; 伊藤 久義
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 206, p.448 - 451, 2003/05
被引用回数:55 パーセンタイル:94.89(Instruments & Instrumentation)宇宙用に開発された三接合型(InGaP/GaAs/Ge)太陽電池の陽子線照射効果を明らかにするため、20keVから10MeVのエネルギー範囲の陽子線を照射し、電気的・光学的特性の変化を調べた。モンテカルロシュミレーションより見積もった陽子線の侵入長を考慮して特性劣化を解析した結果、ミドルセルであるGaAsセルの接合付近が陽子線の侵入長にあたる場合に最も特性の劣化が大きいことを見出した。このことより耐放射線性のさらなる向上にはGaAsミドルセルの耐放射線性向上が重要であると結論できた。
磯谷 順一*; 大島 武; 大井 暁彦; 森下 憲雄; 伊藤 久義
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 206, p.965 - 968, 2003/05
被引用回数:8 パーセンタイル:50.20(Instruments & Instrumentation)イオン注入により炭化ケイ素(SiC)半導体に導入したリン(P)ドナー不純物の電気的活性化に伴うP原子の格子間位置への置換や注入欠陥除去などの微視的構造変化を明らかにするため、921MeV(9段階)または340keVのエネルギーでP注入を行ったn型六方晶SiC(6H-SiC)のESR測定を実施した。P注入は室温、800または1200で行い、注入後にアルゴン中で最高温度1650まで熱処理を行った。注入後熱処理を行うことでP原子がSiC格子点に配置してドナーとなり、ドナー電子とPの超微細相互作用により2本に分裂したESRスペクトルが出現することを見出した。現在、スペクトル解析によりPドナーの構造対称性や電子スピン状態の検討を進めている。本会議ではPドナーの微視的構造の解析結果に加え、照射欠陥のアニール挙動についても報告する。
大島 武; 今泉 充*; 高本 達也*; 住田 泰史*; 大井 暁彦; 川北 史朗*; 伊藤 久義; 松田 純夫*
Proceedings of 5th International Workshop on Radiation Effects on Semiconductor Devices for Space Applications, p.113 - 116, 2002/10
地上用に開発された高効率InGaP/GaAs/Ge三接合太陽電池の電子線,陽子線照射効果を調べた。用いた太陽電池はGaAsミドルセルにInを1%添加しており、AM1.5(地上での光スペクトル)で30%以上という世界最高の変換効率を有する。1MeV電子線、10MeV陽子線照射の結果、宇宙用GaAs単接合太陽電池とほぼ同様の耐放射線性を示すが、宇宙用に開発された米国製三接合太陽電池と比べると耐放射線性が低いことがわかった。電気特性及び量子効率と陽子線エネルギーの関係を調べたところ、GaAsミドルセルの劣化が大きく、結果として太陽電池全体が劣化していることが見出された。
大島 武; Lee, K. K.; 大井 暁彦; 吉川 正人; 伊藤 久義
Materials Science Forum, 389-393, p.1093 - 1096, 2002/05
ゲート酸化膜を水素処理(700)または水蒸気処理(800)することで初期特性を向上させた六方晶炭化ケイ素(6H-SiC)金属-酸化膜-半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)に線を照射を行い、電気特性(しきい値電圧(V),チャンネル移動度())の変化を調べた。線照射は線量率8.8kGy(SiO)/h,室温,印加電圧無しの条件で行った。水素処理MOSFETでは、未照射で0.9VであったVが530kGy照射後には3.1Vまで増加した。また、は60kGy照射により減少し始めた。一方、水蒸気処理MOSFETでは、未照射で2.7VであったVは530kGy照射後も3.3Vであり、変化量は0.6V程度と小さかった。に関しては、180kGyの照射により減少し始め、水素処理MOSFETに比べ優れた耐放射線性を有することが見出された。さらに、subthreshold特性の照射による変化から界面準位・固定電荷の発生を調べたところ、水素処理MOSFETの特性劣化は界面準位の増加に伴いが減少することで解釈できるが、水蒸気処理MOSFETでは多量の界面準位が発生する照射量においてもの減少が見られなかった。これより水蒸気処理MOSFETの酸化膜及び界面は水素処理MOSFETと異なることが示唆される。
大井 暁彦; 大島 武; 吉川 正人; Lee, K. K.; 岩見 基弘*; 伊藤 久義
Materials Science Forum, 389-393, p.831 - 834, 2002/05
Al注入(110/cm,室温)した六方晶炭化ケイ素(6H-SiC)へ熱処理(Ar中、温度:1550から1750 C、時間: 3から30分間)を行い、表面状態と注入層の電気特性を調べた。原子間力顕微鏡(AFM)により表面観察を行った結果、熱処理により直線的な溝や溝に沿ったスパイク状の突起が形成されることがわかった。また、溝は高温・長時間熱処理ほど深くなることが明らかになった。面方位を考慮して解析を行った結果、溝の片面は(0001)面であると決定できた。一方、電気特性に関しては、高温・長時間熱処理ほど正孔濃度は増加するが、移動度は1750 Cで3分間程度の熱処理で飽和傾向を示し、それ以上の長時間熱処理条件では変化は見られなかった。この結果は、注入Al原子の電気的活性化には高温・長時間熱処理が有効であるが、結晶性の回復には高温・短時間熱処理で十分であることを示している。結晶性の低下や表面荒れがデバイス特性に悪影響を与えることを考えると、Al注入層の熱処理条件としては1750 C,3分間が適切であると判断できる。