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論文

Role of filamentous fungi in migration of radioactive cesium in the Fukushima forest soil environment

大貫 敏彦; 坂本 文徳; 香西 直文; 難波 謙二*; 根田 仁*; 佐々木 祥人; 新里 忠史; 渡辺 直子*; 小崎 完*

Environmental Science; Processes & Impacts, 21(7), p.1164 - 1173, 2019/07

 被引用回数:10 パーセンタイル:44.69(Chemistry, Analytical)

福島第一原子力発電所事故により降下した放射性セシウム(以下、Csとする)の挙動及び関連する放射線学的影響は、表層土壌から森林生態系へのCsの移動性に大きく関係する。本研究では、福島県飯舘の森林で採取した野生きのこ子実体へのCs蓄積量を測定した。土壌から野生きのこ子実体へのCs移行係数(TF)は10$$^{-2}$$から10$$^{2}$$の間であった。この範囲は、チェルノブイリ事故後にヨーロッパのきのこについて報告された値、及び核実験降下物に対する日本のきのこについて報告された値の範囲と類似していた。野生きのこのTF値と、704種類のきのこ菌糸をCsを含む栄養寒天培地で生育したときのTF値とを比較したところ、野生きのこのTF値の方が低かった。寒天培地に1重量%の鉱物(ゼオライト等)を加えたところTFは0.1以下になった。添加した鉱物がきのこによるCs吸収を低下させることが明らかとなった。

論文

Root endophytic bacteria of a $$^{137}$$Cs and Mn accumulator plant, ${{it Eleutherococcus sciadophylloides}}$, increase $$^{137}$$Cs and Mn desorption in the soil

山路 恵子*; 長田 賢志*; 春間 俊克*; 大貫 敏彦; 小崎 完*; 渡辺 直子*; 難波 謙二*

Journal of Environmental Radioactivity, 153, p.112 - 119, 2016/03

 被引用回数:20 パーセンタイル:54.68(Environmental Sciences)

$$^{137}$$CsとMnを濃集する植物の根内生菌の役割を解明するため、463種類の根内生菌を分離し、シデロフォア排出能を調べたところ、107種が認められた。そのうち8種類の菌を用いて放射性Cs汚染土壌からの元素の溶出を調べた結果、$$^{137}$$CsとMnの溶出がFeとAlの脱離とともに進行することを明らかにした。この結果から、福島における植物への放射性Cs濃集には根内生菌が重要な役を理を担っていることが明らかとなった。

論文

Effect of minerals on accumulation of Cs by fungus ${{it Saccaromyces cerevisiae}}$

大貫 敏彦; 坂本 文徳; 山崎 信哉*; 香西 直文; 塩津 弘之; 宇都宮 聡*; 渡辺 直子*; 小崎 完*

Journal of Environmental Radioactivity, 144, p.127 - 133, 2015/06

 被引用回数:9 パーセンタイル:27.12(Environmental Sciences)

酵母へのCsの吸着に関して、培地中に存在する鉱物の影響を調べた。その結果、鉱物の存在は酵母へのCsの濃集を阻害した。鉱物へのCsの分配係数を調べた、分配係数が大きな鉱物の存在により、酵母へ濃集したCs濃度は少なかった。この結果から、酵母は、鉱物と競合してCsを濃集している。

論文

Dipole tracer migration and diffusion tests in fractured sedimentary rock at Horonobe URL

田中 真悟*; 横田 秀晴; 大野 宏和; 中山 雅; 藤田 朝雄; 瀧谷 啓晃*; 渡辺 直子*; 小崎 完*

Proceedings of 23rd International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-23) (DVD-ROM), 6 Pages, 2015/05

In-situ dipole tracer migration tests were conducted at the G.L.-250 m gallery of the Horonobe URL. Laboratory experiments were also conducted to determine the apparent diffusivity (${{it D$_{a}$}}$) and sorption coefficients (${{it K$_{d}$}}$) of cesium and water (HTO) in the rock taken at the gallery to evaluate the performance of Wakkanai formation as natural barrier. The breakthrough curves of non-sorbing tracer (Uranine) obtained at the in-situ dipole tracer migration tests were well described by a dual-channel model in which one-dimensional advection dispersion was taken in account. This suggests that the tracers migrate through at least two different pathways in the fracture. The breakthrough curves also indicated that the peak concentration of the sorbing tracer (cesium) was much smaller than that of the non-sorbing tracer (Uranine), suggesting that the Wakkanai Formation has a high sorptive and low diffusive properties for cesium. The ${{it D$_{a}$}}$ value obtained for cesium was about 3E-12 m$$^{2}$$/s, which is significantly smaller than that of water (3E-10 m$$^{2}$$/s), and the ${{it K$_{d}$}}$ value of cesium was determined to be about 5E-2 ml/g.

論文

Burning of MOX fuels in LWRs; Fuel history effects on thermal properties of hull and end piece wastes and the repository performance

平野 史生; 佐藤 正知*; 小崎 完*; 稲垣 八穂広*; 岩崎 智彦*; 大江 俊昭*; 加藤 和之*; 北山 一美*; 長崎 晋也*; 新堀 雄一*

Journal of Nuclear Science and Technology, 49(3), p.310 - 319, 2012/03

AA2011-0278.pdf:0.56MB

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)

軽水炉から取り出したMOX使用済燃料を再処理した後に発生するハルエンドピース廃棄体について、地層処分に対する廃棄体の発熱の影響を検討した。MOX使用済燃料の発熱率と、その再処理後に生じるハルエンドピース廃棄体の発熱率は、MOX燃料を軽水炉に装荷する前の履歴に依存して変化する。ここでの履歴とは、再処理してプルトニウムを取り出す前のウラン燃料の燃焼度,冷却期間、及び再処理後に製造されたMOX燃料の貯蔵期間を指す。これらMOX使用済燃料の再処理に伴い発生するハルエンドピース廃棄体の発熱率は、使用済ウラン燃料を長期に渡り冷却した後に(例えば50年間)再処理し、MOX燃料を製造する場合等においても、燃焼度45GWd/tのウラン燃料の再処理で発生するハルエンドピース廃棄体と比較すると極めて高い。こうした廃棄体をセメント固化して地層処分する場合、セメントの温度上限値を80$$^{circ}$$Cとし、MOX燃料の燃焼度を45GWd/tとすると、1体の廃棄体パッケージに収納できるハルエンドピース廃棄体の量は、キャニスターの本数に換算すると0.7-1.6本となり、ウラン燃料の場合の4本と比較すると極めて少ないとの結果が得られた。

論文

Effect of exchangeable cations on apparent diffusion of Ca$$^{2+}$$ ions in Na- and Ca-montmorillonite mixtures

小崎 完*; 澤口 拓磨; 藤島 敦; 佐藤 正知*

Physics and Chemistry of the Earth, 35(6-8), p.254 - 258, 2010/00

 被引用回数:21 パーセンタイル:54.44(Geosciences, Multidisciplinary)

モンモリロナイトを主成分とする圧縮ベントナイトは、高レベル放射性廃棄物の地層処分において緩衝材の候補材とされている。処分場において想定されるベントナイトの変質の一つとして交換性陽イオンであるNa$$^{+}$$のCa$$^{2+}$$への部分的な置換が考えられる。Ca$$^{2+}$$はセメント系材料から溶出し、緩衝材内に拡散する。本研究では、ベントナイト緩衝材の性能を低下させる可能性のある上記変質を評価するため、種々のCa$$^{2+}$$イオン当量分率に調整したNa/Ca混在型モンモリロナイトを用いた非定常一次元拡散試験を行い、HTOとCa$$^{2+}$$イオンの見かけの拡散係数を決定した。乾燥密度1.0Mg m$$^{-3}$$におけるHTOの見かけの拡散係数はCa$$^{2+}$$イオン当量分率が増加するに従い、わずかに増加した。しかしながら、同乾燥密度におけるCa$$^{2+}$$の見かけの拡散係数及び拡散の活性化エネルギーはCa$$^{2+}$$イオン当量分率に依存しなかった。この結果より、おもに間隙水中を拡散すると想定されるHTOとは異なり、Ca$$^{2+}$$イオンの拡散は層間で支配的に起こっていると考えられる。

論文

Kinetic behavior of water as migration media in compacted montmorillonite using H$$_{2}$$$$^{18}$$O and applying electric potential gradient

田中 真悟*; 野田 菜摘子*; 東原 知広*; 佐藤 正知*; 小崎 完*; 佐藤 治夫; 畑中 耕一郎

Physics and Chemistry of the Earth, 33(Suppl.1), p.S163 - S168, 2008/00

圧縮ベントナイト中の物質移行経路について検討するため、ベントナイトの主成分であるモンモリロナイト中の水の移行挙動について調べた。$$^{18}$$Oを水のトレーサとし、モンモリロナイトの乾燥密度1.0, 1.2, 1.4Mg/m$$^{3}$$に対して拡散実験と電気浸透実験を行った。拡散実験からは見掛けの拡散係数を、電気浸透実験からは移流速度と水理学的分散係数を決定するとともに、これまでに報告されているHe, Na, Clのデータと比較することにより移行経路について検討した。各イオンの濃度分布とピーク位置の比較から、分散係数はHe, H$$_{2}$$O, Cl, Naの順に減少し、この違いは化学種によって移行経路が異なるとともに、移行経路の違いによって分散係数が異なったことによると考えられた。

論文

Characterization of homoionic Fe$$^{2+}$$-type montmorillonite; Potential chemical species of iron contaminant

香西 直文; 稲田 貢一*; 安達 美総*; 川村 幸*; 樫本 裕輔*; 小崎 完*; 佐藤 正知*; 大貫 敏彦; 酒井 卓郎; 佐藤 隆博; et al.

Journal of Solid State Chemistry, 180(8), p.2279 - 2289, 2007/08

 被引用回数:14 パーセンタイル:48.19(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

陽イオン交換サイトにFe$$^{2+}$$イオンを吸着しているFe$$^{2+}$$型モンモリロナイトは、ベントナイト緩衝材の理想的な変質生成物である。著者らは既報において、不活性ガス雰囲気でFeCl$$_{2}$$水溶液を用いることによって、ほぼすべての陽イオン交換サイトにFe$$^{2+}$$イオンを吸着させたFe$$^{2+}$$型モンモリロナイトを調製した。本研究では調製した試料中に生成した可能性がある鉄の不純物化学種について検討した。試料全体に少量の塩素イオンが残留していることがわかった。これは、FeCl$$_{2}$$溶液中でFeCl$$^{+}$$が粘土に吸着したこと、さらに過剰塩除去処理中にFeCl$$^{+}$$から解離するはずのCl$$^{-}$$が粘土中に閉じこめられたためと考えられる。後者については、次の2つの理由が考えられる。まず、Fe$$^{2+}$$の吸着によって閉じた粘土層間からのCl$$^{-}$$拡散速度が遅いこと、あるいは残留したFeCl$$^{+}$$の一部が溶解度の低い水酸化物に変化したことである。

論文

Lattice thermal expansions of (Dy,Zr)N solid solutions

高野 公秀; 田上 進; 湊 和生; 小崎 完*; 佐藤 正知*

Journal of Alloys and Compounds, 439(1-2), p.215 - 220, 2007/07

 被引用回数:16 パーセンタイル:64.54(Chemistry, Physical)

ZrNはMA含有窒化物燃料の希釈材の一候補として考えられている。ここでは、粉末冶金法で調製したZrN, DyN及び(Dy,Zr)N固溶体について高温X線回折法で格子定数の温度依存性を測定し、線熱膨張係数を得た。293Kから1300Kまでの平均線熱膨張係数は、ZrNの7.86$$times$$10$$^{-6}$$からDyNの9.54$$times$$10$$^{-6}$$K$$^{-1}$$までDy含有量の増加とともに増大した。熱膨張係数の組成依存性の結果からの類推により、ZrNを希釈材としたMA含有窒化物燃料の熱膨張係数はMA含有窒化物より低く抑えられること、またその結果燃料の融点あるいは分解温度は高くなる効果が期待できる。

論文

A New method for Fe(II)-montmorillonite preparation using Fe(II)-nitrilotriacetate complex

Manjanna, J.*; 小崎 完*; 香西 直文; 佐藤 正知*

Journal of Nuclear Science and Technology, 44(7), p.929 - 932, 2007/07

 被引用回数:18 パーセンタイル:75.3(Nuclear Science & Technology)

本研究では、Fe(II)型モンモリロナイト試料の新しい調製方法を開発した。この方法では、還元剤共存下で鉄酸化物をNTAにより溶解し、Fe(II)-NTA錯体を調製する。次に、このFe(II)-NTA錯体とモンモリロナイトを接触させ、Fe$$^{2+}$$イオンをモンモリロナイトに吸着させ、Fe(II)型モンモリロナイト試料を得る。この方法の特徴は、すべてのプロセスにおいて不活性ガス雰囲気が不要であること、及びFe$$^{2+}$$とイオン対を作りやすいCl$$^{-}$$などの陰イオンを全く含まないことである。

報告書

緩衝材中の核種移行挙動に及ぼす処分環境因子に関する基礎的研究(II)

小崎 完*; 佐藤 正知*

JNC TJ8400 2004-022, 39 Pages, 2005/02

JNC-TJ8400-2004-022.pdf:0.94MB

圧縮ベントナイトは、高レベル放射性廃棄物の地層処分において有力な緩衝材候補であり、その重要な機能の一つは、廃棄体から周囲の岩盤までの放射性核種の移行を遅延することである。したがって、圧縮ベントナイト中の放射性核種の拡散挙動は、地層処分の安全評価のための重要な研究課題の一つである。そこで本研究では、Na型モンモリロナイトの主要な交換性陽イオンであるNa$$^{+}$$イオンが放射性核種の拡散挙動に影響を及ぼし得ることから、Na型モンモリロナイト中のNa$$^{+}$$イオンに対する透過拡散実験を行った。拡散実験では、異なる拡散温度において、拡散によってモンモリロナイト試料中に浸入する$$^{22}$$Naの累積浸入量とモンモリロナイト試料より浸出する$$^{22}$$Naの累積透過量の経時変化を測定した。累積透過量に対して最適な実効拡散係数および保持因子を、拡散体系の中での$$^{22}$$Na の同位体希釈を考慮する解析法と考慮しない解析法の2つの方法で求めた。しかしながら、解析で得られたそれらのパラメータは、累積浸入量に対しては適合しなかった。このことは、拡散の体系の中に、未知の拡散プロセスが存在することを示唆している。

報告書

緩衝材中の核種移行挙動に及ぼす処分環境因子に関する基礎的研究

小崎 完*; 佐藤 正知*

JNC TJ8400 2003-075, 34 Pages, 2004/03

JNC-TJ8400-2003-075.pdf:1.31MB

圧縮ベントナイトは、高レベル放射性廃棄物の地層処分において有力な緩衝材候補であり、その重要な機能の一つは、廃棄体から周囲の岩盤までの放射性核種の移行を遅延することである。従って、緩衝材の性能評価のため、ベントナイト中の放射性核種の拡散挙動が多くの研究者によって精力的に研究されてきている。しかしながら、ベントナイト中の放射性核種の拡散メカニズムは未だ十分理解されておらず、また実験データも塩濃度の低い溶液で膨潤した試料に対して室温でとられたものが大部分であり、これは実際の処分条件と一致しないことが多い。そこで本研究では、塩濃度の高いNaCl溶液で膨潤したNa型モンモリロナイト中の塩化物イオンの見かけの拡散係数を拡散温度を変えて決定した。また、各塩濃度における見かけの拡散係数の温度依存性から、拡散の活性化エネルギーを決定した。塩化物イオンの見かけの拡散係数は塩濃度の増加とともにわずかに増加することが明らかになった。一方、拡散の活性化エネルギーはほぼ一定(約12 kJ mol$$^{-1}$$)であり、自由水中の値(17.4 kJ mol$$^{-1}$$)より低い値であることがわかった。モンモリロナイト中の放射性核種の拡散に及ぼす塩濃度の影響をモンモリロナイトの微細構造とそこでのイオンの分布の観点から議論した。その結果、Na$$^{+}$$イオンの拡散挙動は、塩濃度が増加することで支配的な拡散プロセスが空隙拡散、表面拡散、層間拡散の間で移り変わることによって引き起こされるものとして説明できた。

報告書

緩衝材中の核種移行挙動に対する粘土の幾何学的微細構造の影響に関する研究(III)

小崎 完*

JNC TJ8400 2002-053, 93 Pages, 2003/02

JNC-TJ8400-2002-053.pdf:1.25MB

高レベル放射性廃棄物の地層処分におけるベントナイト緩衝材の性能評価を行う上で、圧密したベントナイト中の核種の拡散挙動の研究が重要とされている。その中でベントナイトの微細構造は拡散挙動に影響を及ぼす因子の一つと考えられている。そこで、本研究では、粒径の異なるモンモリロナイト試料を調製し、その特性評価を行った。特性評価では、BET法およびEGME法による比表面積測定、SEMおよびAFMによる表面観察、レーザー回折・散乱式粒度分析法による粒径分布測定、X線マイクロCTによる内部の3次元微細構造観察を行った。このうちX線マイクロCTによって得られた画像データからは、本研究で開発した計算機ソフトを用いて、粒径分布、粒子形状、ならびに放射性核種の拡散経路の屈曲度を求めた。一方、異なる粒径および乾燥密度のモンモリロナイト試料を用いた拡散実験を行い、HTO、Cl SUP- イオンおよびCs SUP+ イオンの見かけの拡散係数および実効拡散係数を決定し、試料粒径が両拡散係数に影響を及ぼしていることを見出した。また、モンモリロナイト/珪砂混合試料において、Na SUP+ イオンおよびSr SUP2+ イオンの見かけの拡散係数を求め、ある特定の乾燥密度における拡散の活性化エネルギーに珪砂の影響があることを明らかにした。さらに、NaCl溶液で膨潤した圧縮モンモリロナイト中のNa SUP+ イオンの見かけの拡散係数を求め、NaCl濃度の増加に伴う見かけの拡散係数の増加はわずかであること、これに対して活性化エネルギーはNaCl濃度が0、0.1M、0.5Mと増加するに伴い、14kJmol SUP-1 、23kJmol SUP-1 、17kJmol SUP-1 と変化することを見出した。これらの活性化エネルギーの特徴的な変化より、圧縮モンモリロナイト中の放射性核種の拡散プロセスは単一の機構では説明できないことが示唆された。

報告書

鉄の酸化還元・元素濃集機能による能動的廃棄物処分および環境保全システムに関する基礎的研究, 原子力基礎研究 H11-003 (委託研究)

大橋 弘士*; 佐藤 正知*; 小崎 完*

JAERI-Tech 2002-021, 52 Pages, 2002/03

JAERI-Tech-2002-021.pdf:2.95MB

有害な重金属や有機物質あるいは放射性物質によって汚染した土壌に対する新しい修復技術として、汚染の除去並びに土壌中に鉄腐食生成物を層状に沈殿させることが可能な、鉄陽電極界面動電法を提案し、有効性を検討した。その結果、鉄腐食生成物がSe,Npの遅廷能を有していることを確認するとともに、生成物の鉱物学的特性についても明らかにした。したがって、鉄陽電極界面導電法は、汚染土壌に対する有望な環境修復技術の一つである。

報告書

緩衝材中の核種移行挙動に対する粘土の幾何学的微細構造の影響に関する研究(II)

小崎 完*

JNC TJ8400 2001-044, 32 Pages, 2002/02

JNC-TJ8400-2001-044.pdf:1.19MB

高レベル放射性廃棄物の地層処分におけるベントナイト緩衝材の性能評価を行う上で、圧密したベントナイト中の核種の拡散挙動の研究が重要とされている。その中でベントナイトの微細構造は拡散挙動に影響を及ぼす因子の一つと考えられている。そこで、本研究では、膨潤前後におけるベントナイト内部の3次元微細構造をX線顕微鏡(Microfocus X-ray computerized tomography)によって非破壊かつ高分解能で観察した。乾燥試料においては、内部の3次元微細構造を容易に観察できることが確認された。また、適切な画像ソフトと組み合わせることによって、画像の定量的な評価も可能となることが解った。一方、蒸留水で膨潤させたベントナイト試料に対しては、微細構造の変化が見出された。これは、膨潤過程において、ベントナイト粒子はその外側はゲル化し空隙を埋めるが、中心部は顕著な変化をしないことを示唆している。モンモリロナイト/珪砂混合試料において、拡散挙動およびモンモリロナイトの微細構造に及ぼす珪砂の影響を検討した。混合試料中のHTOおよびNa+イオンの見かけの拡散係数を求めた結果、両核種の見かけの拡散係数はモンモリロナイト部分密度が等しい時、モンモリロナイト単独試料中の値とほぼ同じになった。これは、拡散係数に及ぼす珪砂添加の影響は無視できることを示唆している。しかし、Na+イオンの拡散の活性化エネルギーのモンモリロナイト部分密度依存性は、モンモリロナイト単独試料で得られたものとことなることが見出された。これは、珪砂を添加することにより、Na+イオンの拡散のプロセスが変化している可能性を示している。X線回折によって求めたモンモリロナイトの底面間隔に基づくと、混合および単独試料間の活性化エネルギーの相違は、珪砂を添加することによる支配的な拡散プロセスの変化によるものと考えられる。

論文

Characterization of Fe-montmorillonite; A Simulant of buffer materials accommodating overpack corrosion product

香西 直文; 安達 美総*; 川村 幸*; 稲田 貢一*; 小崎 完*; 佐藤 正知*; 大橋 弘士*; 大貫 敏彦; 馬場 恒孝

Journal of Nuclear Science and Technology, 38(12), p.1141 - 1143, 2001/12

本論文ではFe型モンモリロナイトの特性評価について述べる。Fe型モンモリロナイトは、炭素鋼オーバーパック腐食生成物が緩衝材中を拡散した状態を模擬している。Na型やCa型の天然のモンモリロナイトは陰イオンであるSe(VI)を吸着しない。著者らは、Fe型モンモリロナイトがSe(VI)を吸着することを見いだした。

報告書

分配係数の測定条件に関するアンケート調査

武部 愼一; 木村 英雄; 松鶴 秀夫; 高橋 知之*; 保田 浩志*; 内田 滋夫*; 馬原 保典*; 佐伯 明義*; 佐々木 規行*; 芦川 信雄*; et al.

JAERI-Review 2001-015, 81 Pages, 2001/05

JAERI-Review-2001-015.pdf:5.94MB

分配係数は環境中における放射性核種の移行挙動を評価するためのさまざまな移行評価モデルに用いられており、放射性廃棄物の処分における安全評価上極めて重要なパラメータである。しかし、測定条件や方法などが既定されておらず、データの相互比較ができないなどの問題が指定されている。分配係数の標準的な測定方法の提案に役立てることを目的にアンケート調査を実施した。本報告は、国内の各研究機関における、試料の採取方法や保管、前処理方法、試料の物理化学的特性に関する分析項目、並びに分配係数の測定方法とその条件等についてアンケート調査した結果をまとめたものである。

報告書

緩衝材中の核種移行挙動に対する粘土の幾何学的微細構造の影響に関する研究

大橋 弘士*; 佐藤 正知*; 小崎 完*

JNC TJ8400 2001-005, 42 Pages, 2001/03

JNC-TJ8400-2001-005.pdf:2.08MB

高レベル放射性廃棄物の地層処分におけるベントナイト緩衝材の性能評価を行う上で、圧密したベントナイト中の核種の拡散挙動の研究が重要とされている。その中でベントナイトの微細構造は拡散挙動に影響を及ぼす因子の一つと考えられている。そこで、本研究では、まず、粒径の異なる2つのモンモリロナイト試料(ベントナイトの主たる構成鉱物)を調製し、その特性評価を幾つかの方法によって行うとともに、それらの試料を用いた拡散実験を行い、HTO、Cl-イオンおよびCs+イオンの見かけの拡散係数および実効拡散係数を、種々の乾燥密度において決定した。粒径の異なるモンモリロナイト試料の特性評価では、BET法およびEGME法によってそれぞれ比表面積を求めた。また、試料の粒径分布をレーザー回折・散乱式粒度分析測定装置によって求めた。モンモリロナイト試料の微細構造観察は、走査型電子顕微鏡(SEM)および原子間力顕微鏡(AFM)によって行った。BET法によって求めた比表面積は、粗粒試料に比べ細粒試料で大きな値となったのに対し、EGME法で求めた比表面積は同じ値を示した。レーザー回折・散乱式粒度分析では、試料をエタノールに分散させた場合には粗粒と細粒試料で異なった粒子サイズ分布が得られたのに対して、分散剤としてNa6(PO3)6を用いて試料を水に分散させた場合には、両者に差が認められなかった。これらの結果は、モンモリロナイト粒子を形成しているモンモリロナイトのシートが、粒子サイズが異なっていても、ほぼ同じであることを示している。拡散実験では、HTOおよびCl-イオンの見かけの拡散係数および実効拡散係数が乾燥密度1.0および1.8Mgm-3のいずれにおいても、粗粒試料よりも細粒試料で高い値となった。一方、Cs+イオンの拡散では、粒径の影響は逆になった。収着の影響が無い実効拡散係数においてもこのような粒径の影響が認められたことから、これらの結果は収着係数の相違では説明できない。本研究で得られた実験結果は細孔拡散モデルでは説明できず、これを説明するためには、外表面拡散や層間拡散を含んだ拡散プロセスの新しい概念が必要である。

論文

Apparent diffusion coefficients and chemical species of neptunium(V) in compacted na-montmorillonite

香西 直文; 稲田 貢一*; 小崎 完*; 佐藤 正知*; 大橋 弘士*; 馬場 恒孝

Journal of Contaminant Hydrology, 47(2-4), p.149 - 158, 2001/02

 被引用回数:15 パーセンタイル:41.97(Environmental Sciences)

Na$$^{+}$$型に調製した圧密モンモリロナイト中でのNp(V)の拡散挙動を非定常拡散法により検討した。見かけの拡散係数の温度変化から求められる拡散の活性化エネルギーから拡散経路について議論した。また、選択的逐次抽出法により、拡散中の核種の化学形等を議論した。圧密度1.0g/cm$$^{3}$$のときの見かけの拡散係数は、15$$^{circ}$$Cでの3.7$$times$$10$$^{-12}$$m$$^{2}$$s$$^{-1}$$から50$$^{circ}$$Cでの9.2$$times$$10$$^{-12}$$m$$^{2}$$s$$^{-1}$$まで温度とともに増加した。見かけの拡散係数をT$$^{-1}$$に対してプロットすると良い直線性を示し、この傾きから得られる拡散の活性化エネルギーは17.8KJmol$$^{-1}$$であった。この値はイオンが自由水中を拡散するときの活性化エネルギー値に近い。圧密度を最大1.6g/cm$$^{3}$$まで高めたときの結果及び選択的逐次抽出実験結果等から総合的にNp(V)の拡散メカニズムを検討する。

報告書

人工バリア中の核種移行挙動に関する研究(II)

大橋 弘士*; 佐藤 正知*; 小崎 完*

JNC TJ8400 2000-018, 79 Pages, 2000/02

JNC-TJ8400-2000-018.pdf:2.09MB

地層処分の安全評価のための基礎的研究として、粘土緩衝材中の核種の拡散挙動およびオーバーパックの腐食に関連した研究を行った。緩衝材中の核種の移行挙動に関する研究では、ベントナイトの主たる構成鉱物であるモンモリロナイトに対して、水で飽和した状態の圧密試料の底面間隔ならびに含水率を求めた。また、Na+、Sr2+、Cs+、Cl-イオンの見かけの拡散係数およびそれらの活性化エネルギーを異なった乾燥密度において決定した。得られた活性化エネルギーは乾燥密度の増加とともに増加する傾向を示した。これは、圧密モンモリロナイト試料中のイオンの拡散機構が乾燥密度の増加にともなって変化していることを示唆している。ここでは、これらの活性化エネルギーの変化を合理的に説明するために、支配的な拡散プロセスが乾燥密度の増加によって細孔拡散から表面拡散へ、さらに表面拡散から層間拡散へと移り変わるとした複合的な拡散モデルを提案した。Na型モンモリロナイトは、粘土緩衝材に地下水やセメント構造材などからもたらされたCa2+イオンとイオン交換することによって変質することが考えられる。この変質がイオンの拡散挙動に及ぼす影響を評価することによって変質することが考えられる。この変質がイオンの拡散挙動に及ぼす影響を評価するため、Na/Ca混在型モンモリロナイト中でのNa+およびCs+イオンの見かけの拡散係数とそれらの活性化エネルギーを調べた。その結果、Ca型化によるベントナイトの変質は、Na+およびCs+イオンの見かけの拡散係数ならびに拡散の活性化エネルギーに影響を及ぼすことが明らかとなった。こうした影響は、細孔拡散のみでは説明できず、複合拡散モデルによってもっとも合理的に説明されることが示唆された。ベントナイト中でのオーバーパックの腐食挙動を理解するため、ベントナイト中に存在する黄鉄鉱の乾燥中の酸化挙動を調べた。ベントナイトの乾燥に伴って、ベントナイト中の黄鉄鉱量の減少、ベントナイト懸濁液のpHの低下ならびに硫酸イオン濃度の増加が認められた。これは、乾燥中において黄鉄鉱の酸化が徐々に進行することを示している。一方、ベントナイトの乾燥時間の増加に伴い、ベントナイト中の鉄の平均腐食速度ならびに腐食生成物の見かけの拡散係数が増加することが明らかになった。これらは、黄鉄鉱の酸化に伴うpHの低下に起因していると考えられる。

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