検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年
検索結果: 23 件中 1件目~20件目を表示

発表形式

Initialising ...

選択項目を絞り込む

掲載資料名

Initialising ...

発表会議名

Initialising ...

筆頭著者名

Initialising ...

キーワード

Initialising ...

使用言語

Initialising ...

発行年

Initialising ...

開催年

Initialising ...

選択した検索結果をダウンロード

報告書

福島第二原子力発電所2号機シュラウドサンプル(2F2-H3)に関する調査報告書(受託研究)

シュラウド・再循環系配管サンプル調査チーム; 中島 甫*; 柴田 勝之; 塚田 隆; 鈴木 雅秀; 木内 清; 加治 芳行; 菊地 正彦; 上野 文義; 中野 純一; et al.

JAERI-Tech 2004-015, 114 Pages, 2004/03

JAERI-Tech-2004-015.pdf:38.06MB

東京電力(株)福島第二原子力発電所2号機においては、原子力安全・保安院の指示によりシュラウド溶接部の目視点検を実施し、炉心シュラウド中間胴/中間部リング溶接線H3外面にひび割れを発見した。本調査は、東京電力(株)が日本核燃料開発(株)にて実施するき裂を含む材料サンプルの調査・評価に関して、原研が第三者機関として調査計画の策定段階から加わり、調査中には随時試験データの評価や試験現場への立会を実施し、最終的に得られた調査データを入手し原研独自の調査報告書を作成することにより、調査の透明性を確保することを目的として実施した。本調査の結果と溶接により発生する引張残留応力及び炉水中の比較的高い溶存酸素濃度を考慮すると、このき裂は応力腐食割れ(SCC)であると考えられる。応力腐食割れの発生原因については、さらに施工法の調査などを行い検討する必要がある。

論文

Characterization of 316L(N)-IG SS joint produced by hot isostatic pressing technique

中野 純一; 三輪 幸夫; 塚田 隆; 菊地 正彦; 北 智士; 根本 義之; 辻 宏和; 實川 資朗

Journal of Nuclear Materials, 307-311(Part2), p.1568 - 1572, 2002/12

 被引用回数:12 パーセンタイル:60.86(Materials Science, Multidisciplinary)

316LN-IGステンレス鋼が国際熱核融合実験炉(ITER)の第一壁/ブランケットの候補材料として考えられている。その製造においては熱間静水圧(HIP)法を用いることが計画されている。HIP接合された316LN-IGステンレス鋼の健全性及び応力腐食割れ(SCC)に対する感受性を評価するために、真空中での引張試験及び高温水中での低ひずみ速度引張試験(SSRT)を行った。HIP接合材は引張強度の低下及び溶存酸素を含む水中でのSCC感受性を示さなかった。熱鋭敏化したHIP接合材はクレビス条件下でわずかにSCC感受性を示した。これらのことから、接合部位での強度は母材合金と同等であると言える。

論文

Evaluation of in-pile and out-of-pile stress relaxation in 316L stainless steel under uniaxial loading

加治 芳行; 三輪 幸夫; 塚田 隆; 菊地 正彦; 北 智士; 米川 実; 中野 純一; 辻 宏和; 中島 甫

Journal of Nuclear Materials, 307-311(Part1), p.331 - 334, 2002/12

 被引用回数:5 パーセンタイル:34.65(Materials Science, Multidisciplinary)

中性子照射と高温水環境の同時作用効果によって生じる照射誘起応力腐食割れ(IASCC)が、軽水炉のみならず水冷却核融合炉の炉内構造材料の主要な関心事の1つとして指摘されている。応力がIASCCのキーファクターの一つであることから、照射条件下で詳細に応力を評価する必要がある。316Lステンレス鋼の引張型試験片を用いた応力緩和試験を288$$^{circ}C$$でJMTRにおいて行ってきている。この論文は、316Lステンレス鋼の引張型試験片の炉内及び炉外応力緩和試験結果についてのべ、おもに曲げ試験片を用いて得られたFosterらの文献データとの比較を行った結果についても述べる。さらに実験結果と永川モデルによる解析結果との比較も行った。

論文

Development of analytical method and study about microstructure of oxide films on stainless steel

根本 義之; 三輪 幸夫; 菊地 正彦; 加治 芳行; 塚田 隆; 辻 宏和

Journal of Nuclear Science and Technology, 39(9), p.996 - 1001, 2002/09

 被引用回数:6 パーセンタイル:39.58(Nuclear Science & Technology)

本研究ではステンレス鋼表面酸化層の表面形状を原子間力顕微鏡(AFM)及び走査型電子顕微鏡(FE-SEM)を用いて評価した。また酸化層の断面をFE-SEMで観察した。酸化層の微細構造観察のために集束イオンビーム装置(FIB)を用いて薄膜試料を作製し、透過型電子顕微鏡(FE-TEM)により観察を行い、エネルギー分散型X線分光装置(EDS)で化学組成の分析を行った。これらの実験によりステンレス鋼表面酸化皮膜の微細構造及び化学組成がナノスケールで評価された。さらにその結果から、酸化皮膜生成に及ぼす合金へのシリコン(Si)添加の影響及び、高温高圧水中の溶存酸素濃度の影響について評価した。

報告書

ステンレス鋼における表面酸化皮膜の微細構造観察に関する検討

根本 義之; 三輪 幸夫; 塚田 隆; 菊地 正彦; 辻 宏和

JAERI-Tech 2001-079, 25 Pages, 2001/12

JAERI-Tech-2001-079.pdf:6.76MB

現在、軽水炉の高経年化との関連において重要な検討課題とされているオーステナイト・ステンレス鋼の照射誘起応力腐食割れ(IASCC: Irradiation Assisted Stress Corrosion Cracking)の基礎的な研究のため、表面酸化皮膜の解析技術の検討及び解析を行った。酸化皮膜の微細構造観察用の薄膜試料の作製を集束イオンビーム加工法(FIB: Focused Ion Beam)によって行い、加工の際の表面酸化皮膜の保護方法などについて検討した。断面観察用試料作製時の酸化皮膜の保護方法として、Ni(ニッケル)メッキとCu(銅)メッキの比較を行った。その結果、表面酸化皮膜が合金から剥離せず、破壊されない状態で観察可能な薄膜試料にまで仕上げる方法を得た。またその方法によって試料を作製し、SUS304及びSUS304Si(シリコン)添加材の表面に288$$^{circ}C$$,飽和溶存酸素濃度の高温高圧水中で生成させた酸化皮膜の断面の微細構造観察及び化学組成分析を行った。酸化皮膜は厚いところで約1$$mu$$mの厚さで、酸化スケールは直径約100nm程度の微細なFe(鉄)酸化物の析出物で構成されていた。また合金素地との境界には厚さ10nm程度のCr(クロム)酸化物の不動態皮膜が生成していた。

論文

Isolation and characterization of light actinide metallofullerenes

秋山 和彦; Zhao, Y.*; 末木 啓介*; 塚田 和明; 羽場 宏光; 永目 諭一郎; 兒玉 健*; 鈴木 信三*; 大槻 勤*; 坂口 正彦*; et al.

Journal of the American Chemical Society, 123(1), p.181 - 182, 2001/01

 被引用回数:64 パーセンタイル:84.95(Chemistry, Multidisciplinary)

タンデム加速器を利用し生成した$$beta$$崩壊する放射性アクチノイドトレーサー($$^{240}$$Am,$$^{239}$$Np,$$^{237}$$U)を用いてアクチノイド金属内包フラーレンを合成し単離することに初めて成功するとともに、以下のような性質を明らかにした。放射性アクチノイドを含むフラーレンをアーク放電法で生成し、CS$$_{2}$$溶媒中に抽出された生成物をトルエン溶媒に溶かし、2種類のHPLCカラムの溶出挙動を得た。その結果Am,Np及びVを内包したフラーレンのHPLC挙動は+3価で内包されると考えられる軽ランタノイド(La,Ce,Pr,Ndなど)と良く似た挙動を示すことがわかった。ウランについては大量合成にも成功し、最も多い溶出部を対象にTOF/MSによる化学種同定を行った。その結果、この成分がU@C$$_{82}$$であることを確認した。また紫外可視近赤外領域の光吸収スペクトルから、f軌道に3つの電子を持つNd@C$$_{82}$$との類似性を得ることができた。

報告書

稠密六方晶の結晶構造を有するリフラクトリー金属の機械的性質に及ぼす結晶学的異方性の影響

遠山 晃*; 木内 清; 菊地 正彦

JAERI-Research 96-020, 16 Pages, 1996/03

JAERI-Research-96-020.pdf:1.78MB

ジルコニウム及びチタン等のリフラクトリー金属は、酸化力の高い沸騰硝酸溶液中の耐食性に優れた材料である。しかし、厚肉構造用材料としての工業的実使用経験が非常に少なく、結晶学的異方性の強い稠密六方晶の結晶構造を有し特異的な金属的性質を持つ。そこで引張試験及び衝撃試験を実施し、破壊靱性の違いを評価し、当該材料特有の変形挙動を検討した。その結果、ジルコニウムの耐力及び引張強さは温度の低下に伴い大きく低下し、低温クリープの効果が現れやすいことが示唆される。またジルコニウムの衝撃値には結晶学的異方性が顕著に現れ、集合組織の結晶方向性によっては、非常に低い衝撃値を持つ。この特性は同じ金属学的性質を有する金属チタンには見られない。ジルコニウムは特性結晶面において変形抵抗の著しい低下を示すことに考慮する必要があることがわかった。

報告書

硝酸中におけるジルコニウムおよびチタン合金の応力腐食割れの評価

加藤 千明; 菊地 正彦; 木内 清

JAERI-Research 96-019, 20 Pages, 1996/03

JAERI-Research-96-019.pdf:1.37MB

ジルコニウムやチタン合金は、腐食電位の高い高酸化性硝酸中においても過不働態のような加速腐食傾向を示さない優れた耐食材料であり、国内外における商業再処理プラントの常圧沸騰運転機器に使用されている。しかしながら、ジルコニウムやチタン合金は、硝酸中で応力腐食割れ(SCC)感受性を有することが報告されており、長期耐久性の観点から、SCCの機構および支配因子を明らかにすることが重要である。本報告では、ジルコニウム、Ti-Zr合金Ti-5Ta合金のSCC感受性をSSRT法を用いて評価した。また、同時に試験片の採取方向および応力集中における影響などの機械的変形挙動を採取した。

論文

Corrosion mechanisms of structural materials in high oxidizing solutions on nuclear environments and new alloy design for countermeasure

木内 清; 早川 均*; 林 政範*; 菊地 正彦

Proc. of the Int. Symp. on Material Chemistry in Nuclear Environment, p.65 - 78, 1992/00

原子力基盤総合的研究(クロスオーバー研究)の重点課題である「原子力極限環境用材料の開発に関する研究」として実施している耐食合金開発に関する研究報告である。当該研究では、環境の腐食性の強い再処理硝酸環境及び重照射を受ける原子炉炉心高温水環境で使用される構造材料を念頭にした耐食合金開発を進めている。前者では、対象環境の酸化力に対応した3系統の耐食合金、R-304ULCの最適化、高Cr複合添加合金及び臨界安全対策を加味したチタン等のリフラクトリー金属材料の改良・開発原理の探索、試作評価試験を進めて、実用性の高い各合金を選定して、試作材の特性評価を実施している。後者では重照射に伴う低温鋭敏化機構の解析と、オーステナイト相の安定化、高純度化及び金属組織制御等の材料改善対策の検討を進めて、総合的な耐照射性の優れた合金系を選定した。

論文

Corrosion and stress corrosion cracking behaviors of Ti, Zr metals and binary alloys in boiling nitric acid solution

早川 均*; 木内 清; 菊地 正彦; 山之内 直次*

Proc. of the Int. Symp. on Material Chemistry in Nuclear Environment, p.427 - 435, 1992/00

再処理プラントの主要構成機器に用いられる純Zrおよび比較材として純Ti,Ti-Zr合金に関して沸騰硝酸中における耐食性、応力腐食割れ性(SCC)を評価した。その結果、流動沸騰硝酸中での純Tiの腐食量は流動速度が大きくなるにつれ増加した。またバッチ式沸騰硝酸溶液で腐食試験を行なったところ、Ti-Zr合金は純Ti,純Zrと比べ腐食量が増大し、Zr含有量で20%付近が上限となった。一方、定速低ひずみ引張法を用いてSCC試験を実施したところ、純TiおよびTi-Zr合金ではSCCの傾向が認められなかったのに対し、純Zrは沸騰硝酸中における絞り値の低下および表面割れの発生が観察された。またこの傾向は硝酸濃度の増加および応力集中を容易にした切欠入り試験片を用いての試験により顕著となった。これらの結果をもとに試験合金の沸騰硝酸における腐食およびSCC挙動のメカニズムについて検討を加えた。

論文

Trans-passive corrosion mechanism of austenitic stainless steels in boiling nitric acid solution

林 政範*; 木内 清; 早川 均*; 菊地 正彦

Proc. of the Int. Symp. on Material Chemistry in Nuclear Environment, p.469 - 477, 1992/00

大型民間再処理工場の主要な硝酸プロセス機器の減圧蒸発缶材料には、R-SUS304ULC等のオーステナイトステンレス鋼が使用されるが、高酸化性イオンの共存下や高濃度の硝酸の伝熱沸騰条件において表面皮膜の保護性が低下して、過不働態と呼ばれている加速腐食を起こすことが懸念されている。この観点から、熱流束制御下の片面伝熱面腐食試験装置を用いて、当該材料の六価クロムを含む硝酸溶液中の腐食挙動に及ぼす熱流束の効果を検討した。この結果から、伝熱面における腐食速度の加速が、蒸発量及び硝酸の熱分解反応に伴う高酸化性雰囲気により生成する六価クロムの量に対応することが明らかとなった。さらに伝熱面における腐食の加速機構について、電気化学的測定及び解析を行い、沸騰伝熱面では、アノード及びカソード双方の電極反応が加速されることが分った。

論文

Spindt型冷陰極電子源からの電子放出特性

荻原 徳男; 志甫 諒; 渡辺 聡彦*; 坂本 慶司; 菊地 正彦; 大谷 俊介*; 石塚 浩*

真空, 35(3), p.392 - 394, 1992/00

冷陰極は現在極高真空との関連で注目をあつめている。すなわち、真空を乱すことなく電子を引き出せるので、電離真空計において熱陰極の代わりに電子源として使用することが考えられている。一方、自由電子レーザーへの応用という観点からも冷陰極は注目される。それは高輝度でエネルギーの広がりがきわめて少ない電子ビームを取り出しうるからである。1cm$$^{2}$$あたり10$$^{7}$$個のチップが組込めれば、ビーム径1cm$$^{phi}$$・電流1KAの電子ビームが生成可能となる。ところで、大電流をうるには耐熱性の問題から、パルス的な引き出しとなる。そこで我々はパルス的な運転における冷陰極電子源の特性を調べた。その結果、電圧の印加される時間に同期して,フィールドエミッションによる放出電流を確認した。今後、パルス巾の短縮・電流値の増大をはかる。

論文

A New type of low temperature sensitization of austenitic stainless steels enhanced with defect-solute interactions

木内 清; 菊地 正彦; 近藤 達男

Journal of Nuclear Materials, 179-181, p.481 - 484, 1991/00

 被引用回数:2 パーセンタイル:31.89(Materials Science, Multidisciplinary)

水冷却型核融合炉第一壁を始めとする重照射下で長期間使用される構造材料の耐久性は、照射時効に伴う材質変化と放射線作用下の高温水腐食による照射誘起割れ(IASCC)に支配されると考えられる。しかし主要な構造材料であるオーステナイトステンレス鋼の500$$^{circ}$$C以下の低温長時間時効に伴う金属組織変化やそれが耐食性及び機械的性質に及ぼす効果さらに照射により導入される格子欠陥の影響に関する知見は、きわめて少ない。本報では、重照射時効に伴う材質変化を加工熱処理等の前処理と歪時効により近似して、腐食試験、機械的性質の測定及び金属組織検査等を行い、オーステナイトステンレス鋼の低温鋭敏化機構を検討した。この結果、従来言われてきたM$$_{23}$$C$$_{6}$$炭化物の析出に伴う鋭敏化とは全く異なる機構の脆化が、500$$^{circ}$$C以下で起こることが明らかとなり、その機構は、オーステナイトの不安定化に伴う材質変化である事が分かった。

論文

Response of stainless steels to plasma disruptions by simulation experiments with an intense hydrogen beam

木内 清; 菊地 正彦; H.Bolt*; 荒木 政則; 関 昌弘

Journal of Nuclear Materials, 179-181, p.282 - 285, 1991/00

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Materials Science, Multidisciplinary)

ディスラプション等の高熱流束負荷に対する健全性が核融合炉第一壁等のプラズマ対向材料を選定する条件の一つとなっている。実用炉では、アーマー材なしの第一壁が考えられているが、ステンレス鋼等の第一壁構造材料に関するプラズマ近似条件の溶融・飛散損失や割れ感受性に対する詳細な検討がなされていない。本報告では、JT-60の水素ビーム入射装置を用いて、高熱流束負荷試験を行い、上記の表面現象とステンレス鋼の構成相及び組成の関連性を調べた。約30種の各ステンレス鋼の代表鋼種とそれらの成分調整材について、90MW/m$$^{2}$$、100msの水素ビーム単照射試験を行い、溶融・飛散損失及び溶融凝固割れ、高温変形割れ感受性を、重量減少及び割れの長さ、深さの定量によりそれぞれ求めた。溶融・飛散損失は、構成相の違いに依存し、フェライト系、二相、オーステナイト系の順に増大した。割れ感受性は、C、Si、P量と共に増大した。

論文

準安定オーステナイトステンレス鋼の低温鋭敏化機構

木内 清; 菊地 正彦; 近藤 達男

耐熱金属材料第123委員会研究報告 29(2), p.177 - 188, 1988/00

SUS316等のオーステナイトステンレス鋼は、原子炉炉心構造材料に使用されているが、元来実用温度におけるオーステナイトの相安定性が低い材料である。特に重照射高温水環境のように多重の格子欠陥の生成を伴う低温超時間時効条件下では、炭化物析出に伴う鋭敏化と共に相変化やそれに付適した材質劣化が懸念される。加工及び熱処理等の中間製造工程を変えたSUS304及びSUS316の市販組成材について、0~50%の冷間加工を加え300~650$$^{circ}$$Cの範囲で最高1万時間までの時効を行い、金属組織変化と耐食性及び機械的性質の関連性を検討した。

論文

高熱流束下におけるステンレス鋼の健全性に及ぼす合金元素の影響

木内 清; B.Harald*; 菊地 正彦; 関 昌弘; 荒木 政則

耐熱金属材料第123委員会研究報告 29(2), p.189 - 197, 1988/00

実験炉以降の水冷却型核融合実験炉の設計では、冷却効率及び維持管理上の点から、真空第一壁材が直接プラズマと面する構造を考えている。これまで第一壁材の開発には、対照射性、中高温の機械的性質等が中心に検討されていたが、プラズマとの両立性とくにデイスラプションのような高熱流束に対する健全性も重要な因子の一つと考えられる。本研究では、高熱流束下の健全性としてステンレス鋼の凝固割れや高温変形割れに対する抵抗性と合金の組成・構造の関連性を明らかにするために、Cr当量とNi当量の比、C、Si、P等の微量合金元素を変えたオーステナイト、二相及びフェライトの各字について数種の合金を選定し、中性粒子照射装置を用いて、60KV、31Aの水素ビーム照射試験を行った。

報告書

BWR近似高温水中におけるSA533B鋼溶接熱影響部の疲労き裂成長

近藤 達男; 中島 甫; 新藤 雅美; 鈴木 富男; 木内 清; 菊地 正彦; 辻 宏和; 塚田 隆; 鈴木 正彦*; 高橋 秀明*; et al.

JAERI-M 82-062, 23 Pages, 1982/06

JAERI-M-82-062.pdf:1.31MB

SA533B鋼厚板の溶接熱影響部に沿ったき裂成長に及焦点を当てて、溶接熱影響部に繰返し現れるミクロ組織に対応した組織を有するバルクの材料について、BWR近似水中で疲労き裂成長試験を実施した。大気中における予備試験では、ミクロ組織や応力比の如何によらずほぼ同一のき裂成長挙動を示した。高温水中における低応力比の試験では大気中と比較してき裂成長の加速が認められるが、加速の程度はミクロ組織に依存しない。高温水中における高応力比の試験では油焼入材のみが著しい環境加速型き裂成長を示した。溶接熱影響部におけるき裂成長挙動のミクロ組織依存性とミクロ組織の異なるバルクの材料におけるき裂成長挙動は、溶接部の引張残留応力を考慮することにより矛盾なく説明することが出来る。

報告書

ハステロイ-Xの熱サイクル時効効果

菊地 正彦; 渡辺 勝利; 近藤 達男

JAERI-M 82-052, 31 Pages, 1982/06

JAERI-M-82-052.pdf:3.6MB

多目的高温ガス炉の構造用材料として注目されているハステロイ-Xについて高温ガス炉運転サイクルを近似した熱サイクル時効時の組織変化にともなう機械的性質の変化を調べた。熱サイクル時効条件は頂部保持温度700$$^{circ}$$C~1000$$^{circ}$$Cとし、保持積算時効時間、最長1000時間、熱サイクル数最大125サイクルまで試験を行った。得られた一連の結果のうち、時効後の温室引張延性について注目すると、熱サイクル時効を与えた場合は、各温度波の最高値で恒温時効した場合に比較して組織変化が大きく、これにともなう延性変化も著しくなる傾向が認められた。すなわち、900$$^{circ}$$Cまでの熱サイクル時効では恒温時効に比べて炭化物等の析出が促進され、これにともなって延性の低下が見られるのに対し、最高値を1000$$^{circ}$$Cとした熱サイクル時効では恒温時材料をむしろ上まわる傾向を示した。

報告書

中性子照射したハステロイーXの高温における延性低下

渡辺 勝利; 小川 豊; 菊地 正彦; 近藤 達男

JAERI-M 8807, 16 Pages, 1980/04

JAERI-M-8807.pdf:0.72MB

通常のハステロイ-Xおよびボロンを低減化した同種材料について、照射による高温の機械的性質、特に延性の低下について試験温度、歪速度および熱中性子照射量依存性を調べた。ヘリウム生成に関しては、$$^{1}$$$$^{0}$$B(n、$$alpha$$)$$^{7}$$Li反応に加えて、比較的近年になって発見された$$^{5}$$$$^{8}$$Ni(n、$$gamma$$)$$^{5}$$$$^{9}$$Ni(n、$$alpha$$)$$^{5}$$$$^{6}$$Fe2段反応にも着目して脆化との関係を検討した。さらに、一連の結果から延性低下のなくなるしきい照射量および高照射領域における延性についても推定を行ってみた。得られた結果を要約すると次のようである。(1)照射により高温延性は著しく低下し、しかも試験温度の上昇とともにその傾向は強まった。(2)照射材の延性は歪速度の減少とともに低下した。(3)ヘリウム脆化は照射量が増加するにしたがって2$$^{1}$$$$^{0}$$Bの核変換によるHeの寄与から、$$^{5}$$$$^{8}$$Ni2段反応によるHeの寄与が支配的となる。(4)熱中性子照射量が10$$^{2}$$$$^{2}$$n/cm$$^{2}$$に達すると破断延性は900$$^{circ}$$Cにおいて約3.5%以下、1000$$^{circ}$$Cにおいては約1.5%以下となることが予測された。

論文

Piping cracks in JPDR, 3; Metallurgical examination of cracks in stainless steel pipe

小川 豊; 新藤 雅美; 菊地 正彦

Journal of Nuclear Science and Technology, 16(1), p.62 - 71, 1979/00

 被引用回数:0

JPDRにおける3本の配管と圧力容器溶接部近傍に発生したクラックの金属材料検査を実施した。炉心スプレイ系配管の頂部側熱影響部には、貫通クラックを含む大きなクラックが発生しており、これらは粒界型のものである。熱影響部を外れたところには、小さな粒内型のクラックが認められた。材質(再溶接による鋭敏化が著しい)、水環境(溶存酸素が高い)、応力(過大であり、局部的に塑性変形した跡がある)等の検討結果から、これらのクラックは応力腐食割れによるものと結論された。停止事冷却系配管におけるクラックの大きさ、分布、形態は、炉心スプレイ系と同様であった。一方給水系配管においては、小さな粒内型のクラックのみが確認された。この場合には、再溶接時のグラインダー仕上げの影響が大きいと考えられ、応力腐食割れの他に、熱疲労もクラックの発生に寄与していたと推定される。

23 件中 1件目~20件目を表示